2018/06/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にキュリオさんが現れました。
■キュリオ > 人が行き交う平民地区の大通りに、明らかに場違いな程豪奢な馬車が酷くゆっくりとした速度で動いていた。
窓が開き、其処から見える貴族の顔はしかめっ面で道を歩く人々を獲物を探る様な目で見下ろしている。
外からはその顔しか見えないが、馬車の中でこの男は、全裸だった。
「……っち。
どうにも外れだな、これは。ほらっ、もっと締め付けんかっ!」
視線を馬車の中へと戻すと、床へと四つん這いで疼くまる女性の尻へと手を振り下ろし。
乾いた音が響くと共に、何処か甘さを孕む声が鳴り響く。
気合を入れろとばかりに腰を突き出すと、びくんっ、と背筋を反らしながらまた甘い声が馬車の外へと響いていた。
服を剥かれた女性の膣にはぐっぷりと野太いペニスが嵌め込まれ、何度も叩かれたのだろう尻は赤く腫れあがり。
床には粘着質な液が垂れ落ち、その行為の長さと、激しさを現している。
■キュリオ > 馬車の速度は人が歩く程度の速さ。
開けた窓から覗く顔に、漏れ聞こえる嬌声と肉音。
更には不自然な揺れまで見えるとあってはそこで何が行われているかは一目瞭然だろう。
ある宿に調査の名目で立ち入り、経営している夫婦の妻を運営内容の聞き取り、という名目で連れ出したのが今日の始まり。
清楚だった人妻の姿は今は見る影もなく、はしたなくペニスを咥えこみ、アナルからは太い玩具が生え、腰をかくんかくんと打ち付けている。
初めはその反応も相まって楽しめたものの、どうにも極上とは言い難い。
アナルから生える玩具を握り、にゅぐ、と捻る様に引き出すと ひぃぃぃい♥ と雌の鳴き声が外へと響く。
嗚呼、しかし。物足りぬ。
その声を聞き、僅か留飲を下げるも、このままでは物足りんと膣奉仕をさせながら視線は馬車の外を向いていた。
次なる店――当然、事前の連絡等していない――に到着するのが先か、はたまた琴線に触れる女性が見つかるのが先か。
外の日差しが強い事もあり、小さな窓しか無い馬車の中の室温は伴って高く、蒸し暑い。
殊に、情事に耽っていれば尚更だ。
汗と、分泌液と、粗相のお陰で酷く濃い空気に満ちる中、じっとりと汗の浮かんだだらしなく締まりの無い体を時折揺らし。
獲物を見つけるまでの手慰みとばかりに、膣に気付けの一撃を見舞って遊んでいた。
■キュリオ > 監査、とは名ばかりの獲物を求める行脚行為。
今犯している女に物足りなさは感じるものの、その分の発散は次の目的地ですることにしよう。
醜悪な笑みを浮かべつつ、肉をぶつける音が響き続ける。
不穏な揺れと嬌声を響かせながら、馬車は進み続けるのだった―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からキュリオさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にセレーナさんが現れました。
■セレーナ > 【待ち合わせ待機中です】
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にバルジリスさんが現れました。
■バルジリス > ある日の事だった。セレーナの妊娠が発覚してけっこう経って、
「良い父親になるための100の準備」をページが破けるくらい読み込んでいたが……
一つ、大事なことを思い出した。
「そういや、ベビー用品が少ないな……」
そう、もうすぐ生まれてくる新しい命。彼らの生活用品が足りない。
もうそろそろベビー用品を買ってもよいのでは?なんて考えたバルジリス。
ワルセイは、アルシャが赤ん坊のころのベビー用品をやろうかと言ってきたが、
そこまで大恩あるワルセイに気を使わせるのも申し訳ないと思い……
「つーわけで、セレーナ。一緒に買い物行こうぜ」
そう言って、一緒に買い物へ行こうと。
……ついでに、ショッピングデートとシャレこもうではないかなんて内心考えつつ。
やってきたのは平民地区の繁華街。いつも通り、執事服に身を包み、妻をエスコートしようかと……
■セレーナ > 少女もまた、妊娠が分かってから随分と経ったものの。
未だ体に変調もなく、本当に妊娠しているのかもちょっと怪しくなってきた今日この頃。
しかして愛している夫の言葉を聞けば、その大事な事柄に気づき。
「そういわれればそうですねぇ」
食事の後片付けをしていた少女は、どこかのんびりと答えるものの。
準備をしておくのは大切だ、と相手の言葉に同意の構え。
そのまま洗い物を済ませれば。
「そうですね。ちょっとしたデート、ですね?」
相手の提案に笑いながら頷きつつ、そういうことですよね? と意地悪く相手の顔を覗き込む。
そうしてやってきた繁華街。久しぶりの買い物に、ちょっとウキウキしつつも。
「具体的には、何が必要ですかね?」
なんとなく必要なものは分かるのだが。買い物に行く前に改めて情報を整理しておいたほうがいいかもしれない。
■バルジリス > ちょっとしたデートですね、なんて顔を覗き込まれれば、
ふっと笑って、そっとキスを唇に落とし、返答の代わりに。
そして繁華街に来た二人。何が必要かと聞かれれば。
「んー、そうだな……まず、服だが、セレーナは編み物とかできんのか?
まあ、できてもできなくても、ガキ用の服は必要だろうな」
何て言いつつ。メモ帳を開く。何が必要か、リストアップして来たのだ。
「後は、おむつに哺乳瓶とか、玩具、おしゃぶり……少し大きくなった時用の食器とかも…
まあ、ベッドみてぇなデカいのは、俺が後で個別に買うから、手運びできるものを買おうぜ」
そう言いながら、セレーナを何気なしに抱き寄せる。
すると、近くで舌打ちのような音が聞こえるだろうか…?
「へっ、セレーナからスろうだなんて百万年早いっての」
何て言っいつつ、やってきたのは衣類を扱う店。
見れば、子供……赤ん坊用から大人用まで、色々扱っている大型店の様だ。
「さ、入ろうぜ」
そう言って、セレーナを導くように店内へと……
■セレーナ > 相手をからかおうとしてのに、キスされてしまい。
ついつい照れてしまう少女。こういう真っ向からの好意には弱い。
それは元の体もそうなわけで。
「編み物は、知識はあります。やったことはないですねぇ。
そうですね。赤ちゃんの着替えは多くて困ることはないでしょうし」
質問に答えつつ、相手のメモを覗き込む。そこにはしっかりと購入するものがリストアップされており。
思わず感心してしまう少女。
「うんうん、定番ですね。後は……ちょっと大き目の、汚れてもいい絨毯とか。
家の中に敷いて、子供の遊び用スペースにするとかどうです?」
相手の言葉にいちいち笑顔で頷く少女だが。その表情が一瞬真剣な物に変わる。
相手に抱き寄せられると同時に、腰に手を伸ばした少女。ホルスター内のリボルバーを掴む……のと同時に、舌打ちが聞こえ。
「ありゃりゃ。バルちゃんに守られちゃいました。
……えへへ、でもよかったです。こんな場所で抜いてたら大騒ぎでしたね」
思わず抜き打ちしそうになったが、夫が庇ってくれたおかげで面倒を起こさずに済んだ。
少女は笑いつつ、相手によりかかり、ありがとう、と小声で言い、相手にエスコートされていく。
「へぇ~……こんなお店が。ふふ、ちょっと楽しくなってきちゃいました」
自分は普段あまり買い物に頓着しないので、こういう店は興味深く。
少女は、相手を見ながら、にこにこと満面の笑顔だった。
■バルジリス > 汚れてもいいじゅうたんと言われれば、軽く頷こう。
「そうだな。ふっかふかで、転んでもケガしねぇようなのを買わねぇとな……
ただ、絨毯はかさばるから、俺が個別に買いに行くぜ」
思えば家は木造。ある程度転んでも大丈夫とはいえ、きちんとそうしたスペースは大事だろう。
そう言っていればスリにあいかけ、妻は銃を抜こうとしていて…
「お、おいおい。ショッピングで憲兵と追いかけっこは御免だぜ」
そう言いながらも、きちんと蛇にそのスリを追跡させている当り、
後でしばき倒そうとしているのは似たもの夫婦なのだろうか……?
そしてやってきました衣類の店。ニコニコの満面の笑みの妻にはこちらもサングラスの下で表情がほころぶ。
『あらあら!いらっしゃい。何をお探しで?』
そう言って、店の奥から恰幅の良い女性が現れる。どうやら店員さんの様だ。
「ええ、ワタクシ達の間に子供が生まれるのですが、その衣服を探しに……」
何て、執事の皮をかぶって言えば、店員のおばちゃんは、笑みながら。
『あらあら!そうだったのね。とってもお似合いな若夫婦さんだ事』
そう言えば、近づいてきて。
『奥さんのそのプールポワン。中々いいわね。冒険者さんかしら?見た目を損なわず、
機能性も重視してる……でも、お腹に赤ちゃんがいるのなら、もっとゆったりしたのを着なきゃ!』
何て言って、そして、バルジリスの方を向けば…
『で、新人お父さんのあなた!口調は丁寧だけど、服についてるタバコのにおいは消せてないわよ。ちょっと来なさい!』
「え、ちょ……」
そう言って、バルジリスは店の奥に引っ張られて言って……
しばらく奥から「服脱がすんじゃねぇ!」『あら!きちんと鍛えてるのね』などといった声が聞こえた後…
セレーナの前に。バルジリスが、いつもより紳士度5割増しのような、
しっかりとした執事服をびしっと着せられた疲れた表情のバルジリスと、
一仕事した表情のおばちゃん店員が……
『ふぅ、素材が良いから張り切っちゃったわ……さて、じゃあ赤ちゃんの服だったわね、こっちよ~』
そう言って、赤ん坊用の小さな服が用意されたコーナーに……
■セレーナ > 「子供は汚すのお仕事ですからね~。うんうん、怪我させないのも重要ですね!
ふふ、すっかりバルちゃんもお父さんっぽくなっちゃって」
頼りがいのある言葉に、少女も上機嫌になる。
だが、過激すぎる行為をたしなめられてしまえば、しゅん、と落ち込んでしまい。
「すいません、つい……なんでしょうね、最近……。
冒険者になって以来、荒事に対して抵抗がなくなってきちゃってまして」
以前までだったら、望んで武器を振り回すことなどしなかったのに。
この変化は、いいことなのか悪いことなのか。自分でも判断できぬまま、少女は店に入り。
「ぶふっ!! わ、ワタクシ……」
現れた店員に対する夫の言葉に思わず吹き出す少女。
もともと執事としての手腕は見事な夫。久しぶりにその一面を見た気がして。
ついついニヤニヤ。
「お似合いだなんて、そんな……。
え? え、えぇ。冒険者です。……それは、分かるんですが。
この服、特別でして……」
かなりの圧の店員さんに少女はタジタジだ。少女の着るプールポワンは冒険者仕様の特別製。
強靭で軽く、炎や水にも強いものなのだが。
目の前でその店員さんに連れられる夫を見れば、きょとん、と呆気に取られ……その結果。
「ぷっ……あはははははははっ!
に、似合ってますよ、バルちゃん……ぷくくっ」
夫の姿は確かにいつも以上に格好いいのだが。
そのげっそりとした表情がツボに入ったか。少女は大爆笑。
そのまま涙目で店員さんに案内される間も、夫を見ては笑いを漏らし。
■バルジリス > 荒事に抵抗がなくなってきたと言われれば、少し心配そうな表情に……
「んー、まあ。もしかしたら、腹の中にガキがいるから、気が尖ってるのかもな。
まあ、なんにせよ、冒険者なら多少過激な方が合ってるとは思うぜ。
それに、セレーナはこないだ、キングモフルムを狩らなかったろ?
そう、優しいセレーナの根っこが変わらなければいいと思うぜ」
何て言って、フォローのつもり。そして、現れた店員に執事として接すれば笑われ、小声で。
「うっせぇ。これでも執事なんだよ」
何て言ってみて…そして、おばちゃん店員に連れて行かれ、
執事度が増した執事、バルジリスはげんなりとしつつ…大爆笑する妻にサングラスの下で睨みつつ。
「テメェ…今夜覚えてろよ……」
何て言って。そして通された赤ちゃん用の衣服コーナー。カラフルな物や、
デフォルメされたクマや猫などが刺繍されたものなど、中々に斬新でこんなに種類があるのかと感心。
「へぇ、色々あるんだな」
もう口調が崩れているが気にしない。一着、一着じっくりと選ぶ……
「セレーナはどれがいい?俺は……こいつなんてどうだ?」
そう言って、空色の優しい色合いで、花弁が刺繍された赤ちゃん用衣服を手に取り、見せてみる。
■セレーナ > 「なるほど……それもあるかもしれませんね。
……まぁ、それはそうなんですけど。……ふふっ。
あの子、可愛かったですね~。……ありがとう、バルちゃん。
そう言ってもらえると安心できます」
そんなこともあったな、なんて。少し懐かしむ少女。
そんなに昔のことでもないのに、酷く懐かしく思えてしまった。
「それはそうですけどね。普段とあまりにも違いすぎて」
そういう一面も好きなんですよ、と小声で囁きつつも。
目の前で夫が連れ去られれ、帰って来た姿に大爆笑。
悪いとは思うのだが、夫がこんなに弱るのは珍しいから。
「ありゃ、それは恐いですね~。ふふっ。
お腹の赤ちゃんに影響無い様にしてくださいね?」
おどけながら言う少女。当然、その言葉の意味はそのままである。
少女にとって、夫との性行為はとても心地よいものだから。
それをするのに対して忌避などは当然無い。
「そうですね~。目移りしちゃいますねぇ。
……いいですね。それなら、こっちも当然買いましょう!」
夫の見せる服に、大きく頷く少女。と、なれば、と。
少女が手に取るのは桃色の赤ちゃん用衣服だ。
小さなフルーツの図柄が刺繍されているその服は、いわゆる女の子用で。
■バルジリス > そういう一面も好きと言われれば、怒る気も薄れるというもの。
そして、おばちゃん店員にデコレーションされた後、おどけられながら
「お腹の~」何て言われれば、怒ってるのもなんだか馬鹿らしくなって、
睨んでいた目から、ふっと苦笑にシフト。
「ああ、わかってるよ」
そして、相手が桃色の赤ちゃん用衣服を見せれば、此方も頷いて。
「よっしゃ、じゃあこの二着と……これと、これと、この服を」
そう言って、夏用、冬用、よだれかけ…とりあえず、この店で用意できそうなものは揃えて…
『はい、では全部合わせて……』
そして、支払いは少し高くついたが…赤ちゃん用なのだ。ケチるわけにはいかない。
そして、店を出れば……
「あー、あのおばちゃん、めっちゃ疲れた……」
何て言いながらも、セレーナと共に今度は、玩具が売られている店を探そうと……
もちろん、荷物はバルジリスが持っている。
と、執事服のポケットをまさぐれば、何か、地図のようなものが……
「ん?何じゃこりゃ」
そう言って、開けば、どうやら先ほどのおばちゃんが、気を効かせて玩具店への地図を用意してくれたようだ。
その地図の通りいけば……玩具が売られえている、フリーマーケットのような場所に出て。
その赤ちゃん用玩具の区画の様だ。色々売られている。
ガラガラや、おしゃぶりなど王道のモノや、何に使うのか、バルジリスにはわからない物まで……
「へぇ、人間のガキ用の玩具って色々あんだな」
なんて、再び関心……
■セレーナ > この夫との距離感は、少女にとって安らげるものであり。
一緒に居れば、それだけで楽しくなってしまう。
こうして会話したり、相手の笑顔を見たり。
まさに、幸せそのものだ。
「わかってる、ってことはエッチするのは決定事項なんですね?」
くすくすと笑いながらも、イヤそうにはしない少女。
むしろ、それを望んでいる節すらある。
「汗もかくでしょうから、ある程度は欲しいですよね~。
あ、肌着とオムツは多めで……」
夫同様、ぽんぽんと必要なものを買う少女。
当然、少女も支払いをする。夫にばかり出させる訳にもいかないし。
実は結構冒険者稼業で稼いでいるのだ。
「あはは、凄く元気な店員さんでしたねー」
夫の言葉に同意する少女。しかし、案内などが的確だった辺り。
やり手の店員なのだろうか、と思い苦笑する。
そのまま、夫が地図を取り出せば。
「……ふふっ、あの店員さん、本当に凄腕みたいですね」
その地図に従い歩き、たどり着いた場所で少女は参った、と両手を上げる。
まさかおもちゃの買える場所への案内まで準備するとは。
世話をしてくれた店員に内心感謝しつつ、そのおもちゃの群れを見る。
「本当ですね。これは……。よく考えて買わないと、買いすぎちゃうかも」
子供用の玩具というのは、見ているだけでも楽しいものだ。
買い過ぎないようにしましょうね、と。夫の顔を見つつ。
でも、少女自身ついつい片端から買ってしまいそうな雰囲気。
■バルジリス > 決定事項と言われれば、ニヤリと笑って……
「当然だろ?」
何て言おうか。嫌そうにしない好色な妻。だが、そんな相手に惚れてしまったのは自分だ。
なら、たっぷりと愛してあげるのが礼儀というものだろうか……
そしてフリーマーケットに出て、玩具が沢山売られているのを見れば、セレーナの言葉に頷き。
「ああ、沢山買い過ぎて、捨てるのももったいないからなぁ……
でも、そこら辺のバランスだろうな」
そう言いながら、一つ一つ、じっくり見ていく。
「おい、これはどう使うんだ?」
『へい、天井につるすと、ぐるぐる回るんでさ。
で、オルゴールの音と一緒にぐっすり赤ちゃんは寝るって寸法で』
「へぇ、面白そうだな。これ買うか?」
そう聞きつつも、何気なく手に取ったり、じっくり見ているようで……
実は、呪いの類はかかっていないか、毒は塗られないか……きちんと調べることは調べている。
「へぇ、このガラガラ。振ると毎回音が変わるみたいだぜ?」
そう言って、ガラガラを振ったりしてみて。見ることは見ているし、調べてはいるが、少し楽しそうだ。
「……へへ、なんか幸せだな。ガキのために、こうやって遊び道具買うのってよ」
そう言って、脳内に幾つか面白そうなものをリストアップ中。
そして、ベンチに歩いて行って……少し休憩だ。
近くでアイスを売っていたので、それを買って、一緒に食べようと……
「あー、疲れたけど……楽しいし、幸せだな……」
愛する妻、愛する生まれてくるであろう子供達……
彼らは、どんな表情で遊ぶんだろうか…?想像するだけで、表情がほころぶだろう…
■セレーナ > 相手の笑みと言葉には、少女は口元をついつい押さえてしまう。
「バルちゃんのエッチ♪」
もちろん、少女としては求められるのは嬉しいわけで。
拒むどころか、視線だけで「今日はどんなプレイにする?」なんて尋ねる始末。
「そうですねぇ。その辺りは難しいですね。
えっと、あまり小さいものも良くないんでしたっけ?
間違って飲み込んじゃったりするから」
以前何かの書物で読んだ記憶を頼りに、そんなことを言ってみる少女。
夫の横に並び、おもちゃを品定め。正直とっても楽しい時間だ。
「あ、私それ知ってますよ。くるくる~、って。右に回ったり左に回ったりするんですよね。
買いましょう買いましょう。吊るすのだったら場所も取らないでしょうし」
可愛らしい動物が吊るされているそのおもちゃ……モービルを買おうとする少女だが。
夫が調べていることに気づくと、苦笑しつつも頼もしく思う。
幸い商人には気づかれていないようだ。その辺り、この夫はなかなか芸達者だ。
「へぇ、どんな仕組みなんでしょうか。
これなら赤ちゃんもあやしやすそうですね!」
同じくガラガラを振る少女。夫が楽しそうにするのもまた、珍しいので。
ついつい一緒になってテンションが上がってしまう。
「そうですね。でもその内『このおもちゃ飽きたー!』とか言ったりするんですよ?
もっと大きくなれば『お父さんとお母さん口うるさいから嫌い!』とか」
幸せそうにする夫に対して、少女は冗談めかしてそう言う。
子供の成長は早い。それこそ親の予想を遥かに上回る速度だ。
きっと衝突もあるだろう。でも……。
「でも……そうですね。それが、幸せなんでしょうね」
ベンチで休み、相手同様柔らかな笑顔を浮かべる少女。
どれだけの幸せかなんて分からない。想像もできない。
でもきっと、とてつもなく幸せなのは間違いが無いから。
■バルジリス > 「ああ、そうだな。小さすぎる物もガキが飲み込んじまうかもしれねぇ…
そこらへん、しっかりと見極めとかねぇとな…親として」
なんて、セレーナの言葉に頷いて、妻と一緒に玩具選び。
セレーナが楽しんでいるのは雰囲気でわかって……とても、嬉しい。
やはり、妻も楽しんでもらわねば、自分だけ楽しくてもしょうがないのだ。
そして、何やら呪いのかかった人形をさりげなく避けつつ、楽しく、幸せな時間……
そして、その後の雑談。セレーナの冗談めかした言葉には、苦笑しつつ…
「はは、そういうのが現実だよな。でも、そういうのを乗り越えてこそ、えーっと、人間で言う、
絆ってのが、強まってくるんじゃないのか?」
ふっと空想から戻ってきて、そんなことを言おうか……
自分たち、純粋な人間でないどころか、半端者と、受肉した呪いの間に生まれた子供だ。
多分……普通の赤ん坊や子供のようには成長しないだろう……
だけど、だからこそ、絆を大切にしたい、家族と言う、絆を……
「ああ、そういうのが、幸せなんだよ」
そう、セレーナの言葉に合わせつつ、アイスを食べつつ……
あ、そういえば…と。
「そういや、よ。セレーナ。俺たちの子供……名前、俺に付けさせてくれないか?
セレーナもびっくりするような…かっこいい男の名前と、優しい女の名前、考えとくからよ…」
なんて、お願いしてみて……子供に、名前を付けること。それは……バルジリスにとっての、
夢であり、願いなのだ。
■セレーナ > 「結構、子供の口って大きく開くらしいですからね。
そこは慎重に検討するべきでしょう」
実際自分にも夫にも子育ての経験は無いのだから。
慎重に慎重を重ねても不足ということは無いだろう。
そうして、熟考を重ね買い物を終えて休憩していれば。
自然と会話は将来の話になっていく。
「まぁ、そうでしょうけどね。でも、バルちゃんも今から心構えしておかないと。
『お父さん、紹介したい人がいるの』なんていわれた時、どうします?」
まだまだ遥か先の話なのに。そのクリティカルなシーンを想像する少女。
いわゆる、父親の最大の難関、というやつだ。
この夫がどんな判断をするのか、それはちょっと楽しみだった。
「そうですね……本当に」
幸せ。間違いない。それを受け取ってもいいのだろうか。
自分の出自を考えると、ちょっとためらってしまうが。
それでも、少女はアイスを受け取り、ちびちび食べ始めるが。
「ん~? ……んふふ、当然。いいですよ。
あ、ただし。一応ワルセイさんにも聞いておきましょう。
私たちの後見人みたいな方なんですし」
夫のその願いには、笑顔で快諾するものの。一応かの紳士の意見も汲み取りましょうね、と提案。
気分は、義理のお父さんに名付け親になってもらうような。
当然、最終的には夫の決めた名前をオススメするつもりなのではあるが。
■バルジリス > セレーナとの買い物の時間が終わり、休憩タイム中。話題は将来の話へと。
紹介したい人うんぬんの言葉には……フームと考えて…
「そうだな……」
もし、まだ生まれてもいないが、きっと可愛らしいであろう娘が、彼氏を連れてきたらどうするか……か。
「多分、混乱するか、混乱しすぎで逆に落ち着くかな…で、そいつの、俺の娘の彼氏とやらの覚悟を見極める」
そう、真っ直ぐ前を見ながら言って。
「言いたくはないが……父親は半端者、母親は…受肉した呪いの子だ。それは…
きっと、俺達の子供の将来にのしかかる重みでもある。その彼氏とやらが、
半端な覚悟で娘を垂らし込んだのなら…判らねぇが…最悪、消す。
もし、もし……その上で恋人になりたいって言うのなら……その覚悟を、俺に見せられたら。
……俺は、許すかもな」
なんて、真剣に語ったが……まだ、生まれてもいない子供の話だ。苦笑して…
「はは。まあ、その時にならねぇとわかんねぇよ」
そう言おうか。そして、子供の名前に話題は移り……
「ああ、そうだな。ワルセイ様にも話はしておくぜ。ワルセイ様、最近イイコトがあったようで、
かなり上機嫌で有らせられる……もっと、あの方には生きてほしいからよ……
きっと、実の孫のように、接してくださるさ」
何て言って……さーて、どんな名前にしようかな……なんて、空想に耽って。
そのまま、穏やかな時間は続く。どれほどベビー用品を買ったかは、次の日、
バルジリスの腕がもげるかというほどに筋肉痛にさいなまれるほどには、買ったとだけ……
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からバルジリスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からセレーナさんが去りました。