2018/05/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
イグナス > 今日は、暑い。春らしからぬ、というよりはもうほとんど梅雨か。
ベタつく感触が気持ち悪くて、大男は一度息を吐いた。

「ん、ぐ。……蒸す。」

その一言が全てな感じであった。
夕方の平民地区、立ち並ぶ露店で商品を探す人混みの中でつい、独り言。
なにか、そう、冷たいものでもないものかと視線がさまよった。ふらふら。
つい気分もそぞろに歩くもんだから、人にもぶつかる。
そこまで意識が浮ついてたかと苦笑い、すまんな、とひとこと。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリクルさんが現れました。
リクル > 日中の暑さは、夕方となってもちっとも収まらない。
むしろ湿度の高さは、より増しているように感じられる。
日が傾き、買い出し客が増え始めた露店通りの熱気はとても昼寝には向かないもの。
擦り切れた絨毯を前に、枯草色の髪をぺったりと額に張り付かせた少女は、少々ぐったり気味だった。

「………水浴び、しに行こうかな……」

さっきからまったく売れる気配はない。
絨毯の上に並ぶラインナップは、どちらかと言えば女性向けのアクセサリーが大半。
むさくるしい冒険者の男共がたむろする通りの片隅に露店を開いたのが少女の敗因と言えるだろう。
いい加減に諦めて店を畳もうかとも思うけれど、それを拒否するように「くぅ~」とお腹が鳴る。
喧騒の中では控えめなその主張であっても、当の本人には良く聞こえるわけで。
ただでさえ暑いにもかかわらず、顔に血が上る。周囲にその音が聞こえなかったかと赤く染まった顔をきょろきょろとさせ。

イグナス > こんなに、これだけ暑いけだから、それこそ水浴びの一つでもしたくなる。
ちょうどその単語が耳に届いて、なんとなしにそちらに視線を遣った。
小柄なーー男からすれば小柄と言っていい姿。
どうも彼女の言葉らしい。尤も、それだけならすぐに視線も外したが。

「うん?」

不意に聞こえた、気のせいかとも思うような音。
それに軽く目を見開いて、…どうやら当たりらしい。
きょろきょろと見回すその視線にちょうど、こちらの視線がかち合った。
にんまりと、たっぷりと意地の悪い笑みを浮かべたんなら、少しだけ離れたままに声をかける

「おう、腹ァ減ってンのか。
んむ、いや、わかるぞ、減るよな?腹くらい。」

退屈な夕暮れ時に見つけたおもちゃとばかりに、わざとらしい物言いであった、

リクル > まさか聞こえるはずはないよね、とそう思っていただけに、目が合った時には血の気が引いた。
ほんのちょっとだけ涼しくはなったけれど、それはほんの一瞬のこと。
意地の悪そうな―――そう、言うなれば憎たらしいとさえ表現してもよさそうな笑みを浮かべた相手が
デリカシーの欠片もなく周囲に聞こえるような音量で声を掛けてくるものだから、
引いた血の気が一気に戻ってくる。

「…………減ってない。食堂は向こう。」

ぷぃっと視線を切るように顔を背ける。
我ながら子どもっぽいとも思える言動だけれど、暑さと空腹で苛立っているのに、
無遠慮な輩の相手をするつもりは毛頭ない。
お客であってもお引き取りいただくレベルである。
[こっちに来るな]と言わんばかりのそっけない接客態度ではあるけれど、お客じゃないからセーフだという自分ルールを押し通し。

イグナス > 思った以上に反応が良い、素晴らしい。これは遊べる。
ーーという具合に、実にゲスく、彼女にとっては災難な思考回路。
そっけない態度と言葉にいよいよ楽しそうに、にまりと人と意地悪く、わらって。

「んむ、なんだ、じゃあさっきや音は気のせいかな?
おっきなお腹の、音。聞こえたンだがなー?」

実際は己でなけりゃ聞き流すような小さな小さな音だったが。
ともあれ、会話をするには少し距離もある。
どうあがいても嫌がってるようにしか見えない彼女に、しかし御構い無しに歩みよって、屈み込む。
ほう、ふむ、なんて商品へと視線を落とした。この男の買いそうなものは、ひとつとてなさそうだったが。

リクル > 周囲に聞かせるような言葉を宣う相手は
もはや憎たらしいくらいでは、表現しきれない。
そっぽ向けていた顔を元に戻して、相手を真正面に見据える。
身長差がある上に、こちらは座っているので、見上げるどころか仰ぎ見る
といった感じなのが更に腹立たしかったりするのだけれど。

「………暑さで、きっと耳の中に蛆が湧いてるの。」

揶揄われているのは百も承知。
普段ならこんな厄介ごとに首を突っ込んだりしないのだけれど、
暑さのせいで完全に臨戦態勢だった。
枯草色の髪から覗く尖った耳は、その先まで真っ赤に染まっている。
けれどそれ以上に、膨らませた頬は熟した林檎状態で。

「……買うつもりないなら、向こう行って。エイギョウボウガイ」

しゃがみ込んでも、なお自分よりも目線が高い相手
その興味のなさそうな表情に、パタパタと蠅でも払うような手つきを見せて。

イグナス > 「おお、そりゃあ大変だ。
確かに、耳に蛆でも湧いてりゃあ、腹の音もよぅく聞こえるかもだ。」

ああ言えばこう言う、の見本のごとく。
揶揄する側とされる側、そりゃあ少しくらいは剣呑な雰囲気にもなろうか。
尤もだからといって、彼女が危惧するほどには周りは、こちらなんて気にしてなかったが。

「えー、いいじゃあねえか、少しくらい。
もしかしたらなんか買うかもだろ、さてさっぱり、良し悪しはわかンねえけども。」

けらけらと屈託無く、こんな大きな大男は子供のように楽しげに笑う。
この男自身はアクセサリなど興味ないのに変わりはないが、女の子はこういうの送られて喜ぶもんか、と。
ふうん、と少し、物珍しげにも。

リクル > 何を言っても軽くあしらわれているようで、余計に腹が立つ。
汗で張り付いた髪の毛が逆立つ勢いで睨み付けるけれど、
年端もいかない少女の眼力に凄味など伴うはずもない。
せめてもの威嚇とばかりに、両の拳を握り締め、地団駄代わりに振り回す。

「うぅーっ! 耳じゃなくて、頭に蛆が湧いてるよ!」

憤怒のせいで暑くて仕方がない。
モノの良し悪しも分からないような輩に売る品物はないとばかりに、
店仕舞いをすることに決めた。

髪飾りやブローチ、指輪といった品々が主であるために
籠に放り込んでお終いというわけにもいかない。
品物をひとつひとつ丁寧に木箱に仕舞うのだけれど、
わざと相手が見ているものから片付け始め。

イグナス > からから、くくく、と総毛立つ勢いの彼女に、こちらはやっぱり楽しそうで。
店仕舞まで始めるそれに、笑みのまま軽く手を振り。

「ーーいや悪い、悪い。つい反応が楽しくてな。
ほら、そー怒ンなって。暑いし、腹も減るけどな。」

散々揶揄った後の宥める言葉。どうどう、となんか興奮した動物を宥めるのに似てる。
しまわれてく物に視線を落として、店仕舞いそのもなは邪魔はしないが。

「詫びってワケじゃあないが、一個くらい買わせろよ。
…これはどこで?お前が作ってるのか?」

リクル > [怒らせてるのは誰!]と言いたいのをぐっと我慢する。
どうせ言っても、またのらりくらいと躱されるだけだろうから。
そう判断ができる程度には冷静さは取り戻してきたけれど。
だからと言って腹の虫が収まるはずもない。

「……だったら何?」

つっけんどんに返した返事と一緒に、収まるはずがない腹の虫が再度の要求を主張する。
今度は二度目ということもあって、先程よりも激しい自己主張
少女の動きがピタリと止まったかと思えば、わなわなと震え出し。

「……んっ!」

問答無用に、男に持っていた四つ葉を模したペンダントを突き出した。
使っている素材は然程高価ではないものの、まかり間違っても男が身に着けるようなものではないだろう。
誰か贈るような相手がいるのなら話は別だけれど。
言質は取った。何か言われる前にさっさと終わらせる。
沸騰しそうなほどに真っ赤に染まった顔を背けつつも、
ちらりと向けた視線で[何も言うな!]と訴えて。

イグナス > せっかくこう、ほどほどに宥めよう収めようとしてたならば。
聞こえる音のあんまりといえばあんまりなタイミング

「あー…ん、む。」

なんというかこう、言葉が出なかった。
実際向けられる視線も何もいうなとばかりのもので。
ペンダントを受け取ればとりあえず会計ほどは。
その後はーー、さて、少しだけ迷って。

「まあなんだ、ほら、…た、くさん食えよ。
なんなら、なんか食わせてーー」

飯でも食わせてやろうかと、ふだんどおりのノリにて口に仕掛ける。
今の彼女の様子ではつっけんどんに返される可能性高く、最後は躊躇うような尻切れ言葉。

リクル > とりあえずそそくさと会計を終わらせる。
それほど高価ではないとはいえ、大衆食堂の数食分くらいのお値段
先程までならぼったくってやろうかとも思っただろうけれど、今の少女にそんな余裕はなかった。

会計を終わらせると、お財布の中に本日唯一の売り上げを仕舞い込む。
残った商品も先ほどまで以上のスピードで片付け終えると、絨毯も丸めて担ぎ上げ。
相手を瞳に入れることもなく、さっさと歩き出そうとしたところで……ピタリと脚を止めた。

「…………揶揄った分の賠償。」

お財布の中は、先ほど男から受けったお金だけ。
つまりは本日の宿代に消える定めなら、背に腹は代えられない。
誠に遺憾であるという空気を纏わせつつも、くるりと回れ右すると男の横を通り抜け。

「……早く。」

馴染みの食堂へと向かうべく、先導して歩いていく。
そこで少女の腹の虫が満足したかどうかは、また別の話―――

イグナス > おや、うまく、と言っていいかはわからないが、己の提案は了解されたらしい。
それならば、良し良し、と急かされるのに足を踏み出して。

「おう、そんくらいなら、いくらでもだ。くえ、食え。」

やっぱり屈託無く豪快に言い放ちながら。
なんともでこぼこな二人は、食堂へと消えていったーー。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリクルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にセリク・デュランさんが現れました。
セリク・デュラン > 大きな荷物を背負って、今度は迷わずに平民地区の通りにたどり着いた。
その安堵感から人の行きかう通りの隅の方によっていくと、立ち止まり荷物を下ろして。
今日はまだ、売り物が入っているほうだが行商人としてはまだまだで。

「よっこらせっと、はあー疲れた…。店を構えるなんて夢のまた夢だな」

額に浮いた汗を手の甲で拭って

セリク・デュラン > 自分は父親ほど行商の才能がないとわかっているので、本当は職業替えをしたいがそこまで多彩でもないので仕方なくこの職業をしていた。

「ほかの職業っていってもなあなんもないしなあ・・・」

荷物のそばに腰を下ろしてうーんとうなり今後どうしようかと考えていた

セリク・デュラン > しばらく考えていたが、立ち上がって。背中に荷物を背負って。
「ここで考えることではなさそうだな、ほかのところに行って考えよう」

荷物をしょってそのまま平民地区の通りを歩いて行って

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からセリク・デュランさんが去りました。