2018/05/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクウィンさんが現れました。
■クウィン > 寝起きの体にいつも通り全身黒ずくめの装いを纏い、大通りをゆったりと歩く。
どこかで食事でもとろうかと歓楽街を目指していたが、雑然とした人波に混ざって甘い香りを微かに感じると、完全に目が覚めた。
鼻を頼りにあたりを見回したが、行き交う人々の数はそれなりに多く、香りの持ち主はすぐには見つけられそうにない。
「こうも様々な匂いが混ざると、私めの鼻もあてになりませんねえ……」
半ば諦めながら苦笑を零すが、魅力的な香りに酔ったようにスペード型の尾が左右に揺れ、自分の腰にくるんと絡みついた。
■クウィン > 時間帯のせいだろう、酒精を纏った者が多いらしい。
性別の違う者、同じ者、或いはそうした枠に囚われない同士が手を取り合い、腕を絡め、睦まじい様子で通り過ぎていく。
上質な精気を持つのが彼らの中の誰かなら、今夜捕食するのは難しいだろう。
人間というのはどうも、パートナーの存在に固執する場合が多いからだ。
自分からすればほんの一夜、相手の身体を貸してくれさえすればいいのだが。
「……難儀ですねえ」
人の流れから避難するよう道端まで移動し、何らかの店の外壁に背を凭せ掛ける。
明かりに透かしたワインのような深い紅色の瞳を凝らし、しばらく通りを眺めた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にしずくさんが現れました。
■しずく > (人が多く、それぞれ複数の数になっているのにも関わらず、一人で、かつ目立つような服装と体をしている女性がいた)
「こ、ここは…人が多い…」
(周りを見渡せばぞろぞろペアがほとんどの空間。明るい服装の者が多いとはいえ、ほぼ道の真ん中で黒一色のドレスに大きな胸と尻をしてはキョロキョロと見渡す。隙あれば、通りすがりの男性が自分の体をチラ見し、うまそにする者も居る)
■クウィン > やがて道の真ん中にぽつんと暗い色が現れる。
暗い色のドレスに同じ色の長い髪。さながら童話に出てくる魔女のようないでたちをしており、何かを探すように辺りを見渡しているが、それが何なのか男にはわからない。
「……人間? いや、ハーフでしょうか?」
人間かそうでない者かは匂いで嗅ぎ分けられるが、彼女の居る方角から伝うそれはハッキリと特徴を示さない。
人間のようだが、どこか淫魔である自分に近しいような気もする。
同族が獲物を探しているのだろうか。そう思い、男は目線だけで少女の行方を追った。
■しずく > (目線だけで様子を見ようとしていたすぐあと。目があった。はっきりとお互いの姿が写るぐらいはっきりと合う。しずくは男性を見るとにやけた様な顔になり近づく。周りと比べて断然大きいその胸をゆさゆさと動かして近付く)
「あ、あの…もしかして…興味…持ちました?」
少しコミュ障の様に言葉が途切れ途切れであり、胡散臭い感じある。片方だけ見えた目は下にクマがあり、素顔は整って、どちらかと言えば可愛い方の顔つきである)
■クウィン > 不思議な娘を目で追うと、不意に視線が噛みあった。
豊満な体を揺らして少女が駆け寄ってくる。
目の下に陰を湛えた顔は今にも倒れるのではと思うほど青白いが、それを除けば愛らしい顔立ちをしているようだ。
「興味……?」
唐突にそう声を掛けられ、男は口元に手を当てると喉を鳴らして笑った。
「可笑しなお嬢さんですね。いつもそうやって相手を探しているのですか?」
■しずく > 「えひひ…。そう…ですね…。き、基本は…待って…見たり…されたら…声かけます」
(奇妙な笑い方をしては、指先を胸の上で合わせてもじもじとするように動く。腕が胸を挟み、遠回しにアピールをする)
■クウィン > 奇妙な笑い声が返され、男は眼鏡の奥で数度瞬いた。
彼女の行動そのものはひどく大胆だが、指先を遊ばせる姿はいじらしく、両極端な印象がますます可笑しい。
「成程、私も似たようなものです。
ですが……残念ながら私が相手をさせて頂くには、貴方は少々可愛らしすぎるようですね」
実際の年頃はともかく、仕草や雰囲気のせいか自分の目にはかなり幼い娘に映る。
精気を奪う相手とするには早すぎるだろう。
男は壁際から背を剥がし、少女の頭をぽんと軽く叩いた。
「あまり無茶はなさいませんよう。不思議なお嬢さん」
潤沢な黒い髪を撫で下ろし、毛先から指を抜き取ると、その手をひらひらと振った。
角を折れればその背は闇に溶け、まるで初めから存在しなかったように街から姿を消すだろう。
■しずく > 「えひ…?…あれ?」
(姿が消えたのを確認する。折角の相手だったのに居なくなってしまいがっかりする)
「…サキュバスになろうかな…」
(一度失敗した転生を思い浮かべ、とぼとぼと次の相手を探す)
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からクウィンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からしずくさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にイグナスさんが現れました。