2018/05/08 のログ
ご案内:「マグメール平民地区/酒場」に紅月/アカツキさんが現れました。
紅月/アカツキ > ーーーがやがや、ざわざわ。

程好い喧騒が包む酒場の、少し奥まった窓辺の一席。
道行く人々をのんびり眺めながら清酒を煽る。

空は薄闇、誰そ彼時。
仕事帰りのあんちゃんや、これから出勤のお姉さま…これがまた中々飽きない。

…ふと、酒場の中に目をやる。
若い常連と歳くった常連が何か賭けを始めたらしい。

「おー、がんばれ兄さん。
買ったら一杯おごるぞー!」

静かに飲むのも騒がしいのも好きな男は、楽しそうにケラケラ笑っている。

紅月/アカツキ > …おん?
何やら店員がわたわたと…どうかしたんだろうか、声かけてみるかな?

「おーい、なんかあったんかい?」

話を聞けば、どうやら今日酒場で演奏する楽団が魔物に襲われて立ち往生…大事ないが到着が遅れるらしかった。

…ふむ、と思案顔。
楽器なら、何でもいいなら、扱えない事もない…民俗楽器に分類される代物だから物珍しさで多少時間は稼げよう。

思い立ったが吉日、店の者に掛け合ってみる。
…チップは弾む、か、なら頑張らねば。

「さぁさぁ皆様お立ち会い!
ちぃーっとばかし『お寝坊さん』な、楽士さん方のその前座…この酔っ払いが勤めさせてぇ頂く次第。
此処に御座いまするは、東の果てより流れ着いた風来坊と、その相棒のシャミセンという楽器。
御歓談のお耳の暇に、どぉうぞ御拝聴下さいますれば!」

べべん、と合間合間に三味線を鳴らしながら…それなりに良く通る声で、楽士用の小さな舞台へ歩きながら大仰に語る。
そうして2曲、3曲…気のイイお客人方にせがまれるまま、唄を交えながら三味線を掻き鳴らす。

…さぁさ、御満足頂けたかな?

紅月/アカツキ > ふぅ…やりきった。

しばらくして、本来舞台に上がるはずだった楽士達が到着する…気分が乗ったから気紛れに弾いただけなのに、こう感謝されては何だか気恥ずかしい。
酒場の店主やお客人方にも給金やお捻りを頂いてしまった。
…って待てコラ、何だアンタここの常連なのか、無駄に暑苦しい。
一杯奢るって?…そりゃまぁ、頂くけどさぁ。

騒がしい酒場に、今度はケルティックな音楽が流れ始める。
うんうん、やはりコレだな…この陽気な感じがまた酒が進むんだ。

戦場や遺跡とは違った何とも言えない充実感と、ささやかな疲労感。
たまにはこういうのも悪くない。

ようやっと、元々座っていた席に戻り再び清酒を煽り始める…しまった、温くなってら。

紅月/アカツキ > あぁもう面倒だ、熱燗にしちまおう。
配膳係のお姉さんにツマミを頼み、手元に集中。
空気中の水分から水を精製し、球状に保つ…と、そこに酒瓶を浸けてグツグツと。

周囲から『アイツまた何か始めたぞ』と好奇の視線を向けられるが、既にあれだけ目立ってるんだ…もう知ったことではない。

ぐつぐつ、ぐらぐら…
イイ感じに温まってきたらお湯からあげて、お猪口に…くうっ、沁みるぅ!

ところでマグメールは海に面した国だ、海産物の種類は豊か。
となれば、ちょっと店員に頼んでみれば新鮮な魚介の塩焼きがツマミとして食える訳で…嗚呼、ふっくらとした白身魚からじゅんわり溢れる油と旨み、たまらん。
それを澄みきった熱燗でクイっと流し込む…良い、実に良い。

マグメールは物騒な国であるが、食の良さは素直に評価できる。
遺跡のロマンに旨い飯、人によっては女や賭博も含まれるか。
コレだから、ついつい長居してもいいかなぁ…などと思ってしまうんだ。

いやはや…いけないなぁ、いけない。

紅月/アカツキ > 魚の塩焼きを食い終えて、随分軽くなった酒瓶を傾ける。
…ぴちょん。
どうやら酒がきれたらしい。

さて、そろそろ帰るかねぇ…

窓の外を再び眺める。
道行く人もめっきり減って…辺りは暗闇と酒場の明かり、濃紺と鬱金のコントラストが美しい。

「酔い醒ましに散歩でもするかな…」

頬杖をつき、のんびりと。
穏やかに笑み呟いた言葉は、酒場の喧騒に溶けて消えた。

ご案内:「マグメール平民地区/酒場」から紅月/アカツキさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 夜の町並み。明かりが灯り、人々が労をねぎらい酒や食事を摂る時間。
静かな路地を歩く少年の姿。フード付きのマントを羽織った姿は不審者に見えるかもしれない。
まぁ、冒険者などというものはゴロツキとさほど変わりはしないが。
なぜこんなところを歩いているかと言えば
依頼でも、用事でもない。ただの散歩だ。
あてもなくフラフラと歩き回っているだけ。
依頼は夕刻頃に終わらせたし、用事は特にない。
強いて言うならば自由に歩き回ることが用事だ。
このあたりは娯楽も少なそうだし、そろそろ通りを変え、脇道を折れようかと思っているところ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にステラさんが現れました。
ステラ >  
(さっき起きた。
 昨晩徹夜の仕事をして、家に着くなりベッドに倒れ込み、気が付けば日が落ちていた。
 そしてそれだけ寝てもまだ若干眠い。
 どうせ夜だしこのまま寝ようと思ったのだけれど、お腹が空いて眠れないので何か食べに外へ。)

――だるい……。

(眠気と空腹と疲れで非常に身体がだるい。
 それぞれは特に強いものではないのだが、三つ合わさって面倒なことになっている。
 とにかく空腹だけでも凌がねば。
 ここを曲がれば行きつけの大衆食堂がある。
 頭の中をメシ一色にして、勢いよく脇道から飛び出る。
 今まさにそこを曲がろうとする冒険者のいる方へ。)

ブレイド > 「ぐふっ!?」

なんかめっちゃ思いっきり体当たりを食らった。
なににあたったのか気づかぬまま路上に倒れる。
なんだ?なにがおこった?
馬車にでも轢かれた…というわけでもあるまい。まさかこんな狭い道で。
すっかり気を抜いていたためにモロに食らってしまった。

「なっ、なに…なんだ…っ?」

よろよろと立ち上がる。
一体何がぶつかってきたのか…。

ステラ >  
(ゴッ、と。
 曲がり角を曲がった瞬間何かにぶつかった。
 衝撃で横へ弾かれ、その勢いのまま頭を壁にぶつける。
 ガヅン、と鈍い音。
 思わずへたりこんだ。)

――っ、ぁ、っく――!!

(めっちゃいたい。
 星が飛んでる。
 わぁきれいだなぁ。
 あれはなんのほしだろう。)

ブレイド > 「な…え?あー……え?」

ヨロヨロと立ち上がり見たのは
へたり込む人影。
なんか鈍い音がしたような気もしたが…
少し混乱している。
スリ…ではない。財布もあるし、何よりスリはその場でへたりこんだりしない。
暗殺者…でもない。格好はそれっぽいが、自分の腹からはナイフのたぐいは生えていない。
通行人?でいいのだろうか?

「えっと、大丈夫…か?」

とりあえず声をかけてみる。反応次第だ。状況を把握しなければ。

ステラ >  
(しばらく痛みに悶絶。
 が、声を掛けられればあからさまに肩を跳ねさせる。
 話しかけられた?
 と言うことは、最初の衝撃は誰かにぶつかった?
 血の気が、引く。)

――、――。

(そーっとそちらを見れば、まだ幼さの残る少年っぽい感じの人物。
 謝らなきゃ、と思うのだけれど言葉が出てこず、ただ口をパクパクさせるのみ。
 真っ青な顔で。)

ブレイド > なんか顔色が悪く見える。
夜闇のせいかもしれないが、口もぱくぱくさせてるし
打ちどころが悪かったか痛みが酷いか…

「わ、わりぃ…ぼーっとしてて
あー、怪我とかないか?喋れるか?」

大丈夫だろうか?
見たところ女性のようだが…

「とにかく、ひでぇようならなんか…休めるとこでも行くか?
とりあえず…えーと……飲めるなら、これ」

ゴソゴソと道具袋をあさると水袋とコップ。

ステラ >  
(気を使わせてしまった。
 謝らなければいけないのはこちらなのに。)

ご、めん。

(辛うじて何とかひり出せた。
 とりあえず差し出されたコップを流れで受け取り、)

――。

(再び固まる。
 休めるとこ。
 ご休憩。
 三時間。
 いやご宿泊???)

ブレイド > 「いや、いい…つかアンタのほうがダメージでかそうだし
とりあえず、水でも飲んで落ち着けって」

わたしたコップに水を注ぐ。半ばほど。

「えー、なんだ。ぼーっとしててわるかったな。
ぶつかったのはお互い様だけどよ」

なんか固まってる。
いや、なんかすごい圧を感じる。
とりあえずひと心地つけるところ…公園のベンチやら、飲食店やら。
座れる場所的なことを言っていたので
よもやそんな思考に至ってるとはつゆ知らず。

ステラ >  
(どぼどぼと注がれる水。
 おずおずと口を付ける。)

い、や。
不注意は、私の方で。

(明らかにこちらからぶつかった形なのだから。
 とりあえず覚悟を決めてしまえば落ち着いてくる。
 とりあえず立ち上がり、移動しようとしたら。)

『ぐぅ~きゅるるる』

(お腹が鳴った。
 しにたい。)

ブレイド > 「まぁ、そりゃ別にいいや。
オレはべつに…そりゃ痛かったけど、怪我はねーんだし
とりあえず座れるとこにでも……」

立てるかどうか聞こうとした矢先に聞こえる
なんかすごい音。
いわゆる腹が鳴った音。

「腹減ってんのか。
立てるみてーだし、食欲あるなら大丈夫…かな?
そっちはそういや怪我とかねーか?すげー音したけどよ」

ここでいう音というのは
ぶつかったときにきこえた鈍い音。
あれが人体から聞こえたとなれば相当なぶつけ方だ。

ステラ >  
(さっき青かった顔が今度は真っ赤になる。
 確かにお腹は空いていたけれど、今ならなくてもいいじゃないか。)

――奢る。
お詫び。

(もう恥ずかしくてやってられない。
 立ち上がり、彼の手を取って歩き出す。
 そして再び鳴るお腹。
 自分の腹を殴る。)

ぐぇ、――大丈夫。

(貴方は何も聞いていない、いいね?
 そんな目を向ける。)

ブレイド > 「や、お互い様だって。気にしなくていいっての
って、うお!?」

手を取られて引っ張られる。
言葉は少ないが行動力のあるやつだ。
抵抗するのも何なのでおとなしくついていく。
また腹がなったような気がするが……
手を引く女性が自分お腹を殴る。
きかん坊の腹の虫を殴っておとなしくさせているのか?

「いや、腹の音くらい気にすんなよ。
オレだって腹がへりゃ鳴るんだし…」

苦笑しつつ、まぁこれだけ動けりゃ大丈夫だろう。

ステラ >  
(そのまま目的の大衆食堂に扉を開け、店員さんに「いつもの」と告げながらテーブルに。)

貴方は。

(そう彼に問いかけることで、店員さんの注意は彼の方へ向く。
 たったの四文字のセリフだけで自分から視点を外させるぼっち技48の一つだ。
 そうして視線がそれている間に、自分は鉄壁の精神的防壁を組み上げていく。
 非の打ち所のない完璧な作戦だ。
 友達が出来ないという点を除けば。)

ブレイド > 結局ズルズルと引きずられてたどり着いたのは大衆食堂。
なんか、常連っぽいようだが……

「え?あー、そうだな…唐揚げ定食…」

無難なやつを頼む。
とりあえず注文が来るまで黙っているわけにもいかない。
かといって、謝り合う段階でももはやないだろう。

「えっと、オレはブレイドってんだ。
アンタは…よかったなら名前教えてくれよ。
ずっとアンタって言われんのも気分わりぃだろ?」

どうやら寡黙な人物のようだ。
さっきから単語で喋っているし…さっきの激突で言語障害を患ったわけでなければ
ただの無口だろう。

ステラ >  
(いいえただの人見知りの根暗です。
 ついでにコミュ障です。
 とりあえず名乗られたのだから名乗り返さねばなるまい。
 少し考え、)

――ステラ。

(出てきたのはその言葉だけだった。
 彼の視線から逃げるように顔を横に向ける。
 ぼっち技48の一つ、何もないところに焦点を合わせる。
 こうすることで視界内のすべての人物の顔があやふやになり落ち着くのである。)

ブレイド > 「お、おう…よろしくな」

まずい。
話題が続かない。
いや、そうじゃないな。話をしたくないのか。
ならば無理に話す必要はないのだが…無いのだが……
非常に気まずいと言うか…
いづらいと言うか…
空気的に苦手というか…

ステラ >  
(ティンと来た。
 ヤバイ、この人会話が続かなくて居心地が悪そうだ。
 正直なところこのままぼっち技48の一つ「こういう時のために持ち歩いている特に興味もない本を読む」を発動したいところだが、それで彼に不快な思いをさせてしまうわけにはいかない。
 何か話題。
 話題。)

――何か。
用事、あったんじゃ。

(そうして何とかひり出した言葉がこれである。
 何か用事があってあの場にいたのではないか、だとしたら連れてきて申し訳なかったけれど入って注文してしまったのだし無理やりここに引っ張ってきたのは私なのでそうだとしたら大変申し訳ないことをしてしまいましたつきましては私に出来ることであればなんでもするので許してください。
 ぐらいの意図がこもっているのだが、コミュ障なので言葉にできない。)

ブレイド > 意外、むこうから話題を振ってきた。
少しホッとする。
が、困ったことにその話題は現状ではアカンやつというやつだ。
だって、何の用事もなく散歩していただけなのだから。
正直にそういえば、待っているのは重苦しい沈黙だろう。
かといって、用事を捏造するというのも……夜にあんなところブラブラする用事なんてそうそうないのだから。

「あー、えっと……あれだ。
散歩…ってやつだな。ちょっと暇だったんで
あんたは…まぁ、飯食いに外に出たんだろな。
わりぃな、邪魔しちまって」

結局正直に言うことにした。

ステラ >  
そう。

(ああ話題が続かない。
 いや頑張れ私。
 いい加減染みついたぼっち根性を引きはがすんだ。
 そうだ私は今日からニュー私――!)

別に、良い。

(すみません新しい私は来月からなんです。
 話題を受けて相手が続けやすいような言葉をすらすら出せる私なんて想像すらできない。)

――ごめん。

(生まれてきてごめんなさい。)

ブレイド > 「お、おう」

うん、そうだろうなと思った。
知ってた。と言うやつだ。
そしてまた謝り合うループにはいってるし。
どうしよう。どうする。
えーと、なにか、なにかないのか?
と、いろいろと目を泳がせていると
相手の得物に目が行く。
というか、武装していたのか。

「いや、あやまんなくていいって…つったけど、先に謝ったのはオレだな。
よし、ここから謝んのはなしだ。
んで、アンタ…武器持ってるけど
冒険者かなんかなのか?」

ステラ >  
ん……。

(話題を振られた。
 ここだ、ここで今度こそ新しい私を見せつけるんだ。
 来月から始まる保証もないんだから。)

、うん。
基本、ソロだけど。

(よし頑張った!
 頑張った私!
 これは新しい私は来月からと言わず明日からでも始められそうだ!
 とかなんとか内心テンションが上がっているが、正直クソザコナメクジがザコナメクジになった程度の話で、来月どころか来年すらも怪しいレベルのぼっち勢である。
 焦点は相変わらず何もないところだし。)

ブレイド > 「お、そうか。
奇遇だな。オレも冒険者やってんだ。
まだ駆け出しっつーか…全然弱っちーけどさ。
仲間はいるけど、まぁ最近は殆ど一人で小遣い稼ぎみたいな依頼ばっかやってる。
鍛錬はしてんだけどさ…やっぱ一人だと強さの実感わかねーんだ」

ソロの冒険者のステラ。とりあえずここまでわかった。
得物を見ると、結構すごそうな…剣?
いや、みたことがある曲剣。あれだ、カタナってやつだ。

「にしても、変わった武器もってんだな」

とりあえず話題を作ることには成功した。
ここから広げていかねばなるまい。せめて、注文が来るまで。

ステラ >  
――。

(仲間はいる。
 精神に180ポイントのダメージ。
 やはり普通冒険者には一人や二人仲間がいるのが普通なのだ。
 一緒に冒険に行ってくれる仲間のいない自分はなんてダメなのだろうか。
 目が死ぬ。)

ぁ――?
え、っと。

(死んでいた心が引き上げられる。
 腰の刀に手をやり、どう伝えたものかと思案。)

起きたところに、あった。
――あ、え、っと。
起きたって言うのは、寝てた、じゃなくて、えっと。

(しどろ、もどろ。)

ブレイド > やばい、なんか踏んだっぽい。
明らかに目の光が失われていく。
リカバリ。リカバリせねば。

「あ、ああ、あっと…あれだ。
でも、基本ソロってどんな仕事してんだ?
アンタ結構強そうだし、やっぱバケモン退治とか害獣駆除とかそういうやつか?」

ここで終わらせる訳にはいかない。なんとか、せめて、後ちょっとでいい。
メシが来るまででいいから!細い糸をたぐるように話題をつなげていく。

「あー…えー…起きたっつーと、あれか?
目が覚めたら置いてあった的な…
ああ、ここで言う目が覚めたらっつーのは意識が戻った的な意味な?
あんま記憶とかない感じの…」

少ない情報からなんとか想像込みで噛み砕いていく。
これで間違っていたら…、そのときは相手からの訂正が入るだろうし
どっちにしてもOKだ。

ステラ >  
トレジャーハントしたり、ゴブリンの巣を焼いたり……。
あと、護衛、とか。

(大抵ろくでもない目に遭ったりするのだが、それは言わなくてもいいことだろう。
 言いたくないし。)

そう。
しっくりきたから、それで。

(そのままずっと愛用しているわけだ。
 妙に頑丈で切れ味もいいし、結構便利。)

ブレイド > 「へー、すげーんだな。
やっぱ、冒険者ってそういう仕事やってこそってとこあるよな。
そういう危険なやつは報酬も割といいし…」

自分も一応危険なやつを最近はちょいちょいやってはいるのだが
基本は小遣い稼ぎの領域をでない質よりも量の冒険者だ。
ある意味その手の依頼をソロで受けられるという立場は羨ましくもある。

「ふーん、やっぱその…カタナ?だっけ?
結構評判がいい武器みてーだからな。
いい拾いもんしたな」

自分の剣は中型の剣二本。双剣で戦うスタイルだが
二刀流と言うか、身軽さに物を言わせるタイプだ。

ステラ >  
す。
――ごくは、ない。

(凄かったらいつもひどい目に遭っていない。
 そしてそういうのを選んでいるのも、大抵誰も手を付けない依頼だからだ。
 一般的なプレイヤーがソロで行くには難易度が高く、パーティで行くと足が出る。
 そういう風に最後まで残るような依頼を選んでやって毎回ひどい目に遭っているのだ。)

普通の、じゃ、ないけど。

(なんせ重い。
 普通の剣の倍以上の重さはある。
 魔力でなんか色々出来るが、広いものなので詳しくはわからない。)

ブレイド > 「そうか?
オレなんてちょっと前に配達依頼で野盗に絡まれてよ。
たった三人だってのに瀕死の重傷おってさ…。
いや、なんとか相手は倒したけどよ、運が悪かったら街道にしたいが四つ転がってたとこだ。
そこんところアンタは護衛とかゴブリン退治とかしてんだろ?」

最近はトラウマも薄れてきたので少し遠出したり
害獣駆除依頼を請け負ったりもしているが、やはりまだ護衛ができるほどの腕ではないと思っている。

「ふーん、あれか。
ベテラン冒険者が持ってるみてーな…マジックアイテムみてーなのかな?」

興味深げにカタナを見る。
マジックアイテムだとすれば、それこそいい拾い物だ。

ステラ >  
退治したり……されたり……

(目をそらしながら、もごもごと。
 護衛も大抵押し倒されている間に護衛対象が逃げる、つまり囮的なアレだ。
 ゴブリンに数か月飼われていたこともあった。
 何とか隙をついて全滅させて逃げ出して帰ってきたら、期限が過ぎていた時には流石に心が折れかけたけれど。)

たぶん。

(所謂妖刀の類なのだろう、と思う。)

ブレイド > 「され…?」

……聞くべきではないだろう。
これ以上掘り下げるときっと…こう…だめだ。
ゴブリン退治で退治されて死んでないってことは
まぁ、そういうことだろう。
なんか、何聞いてもだめな案件を踏んでしまいそうで怖い、この人。

「そ、そりゃ羨ましいな。
オレは魔法とかあんまうまくねーから、そういう武器とかあると楽できそうだなって。
一応マジックアイテム…的なもんはあるんだけど言うことい聞かなくてさ」

一応鷹のガーゴイル像を譲ってもらったのだが、いまだに頭に止まられて痛重いことになっている。

ステラ >  
――。

(こちらもそれ以上聞かないでくれ、と言う空気を醸し出す。
 聞かれたら答えてしまうから。)

魔法は、私も、よくわからない。
――舐められてる、とか。

(魔力が使える、と言うだけだ。
 そして彼のマジックアイテムはどうやら意思を持っているらしい。
 犬的な何かだろうか。)

ブレイド > うん、やっぱり駄目だった、この話題。
そういう空気をバリバリ感じる。
思わず顔を覆いたくなる状況だがめげてはいけない。
今、腹も減っていないのに心から言える
メシはまだか。

「たぶんな。
鷹の形してんだけど…さすがに鷹の飼いならし方とかわかんねーし
少し練習したりもしてんだけど、やっぱだめでよ」

ここから動物の話に派生することもできる。
だが、慌ててはいけない。
動物にトラウマを持つものも少なからずいる。
慎重に行かなければ…一本目の糸が切れてしまった以上、この話題から活路を見出すしか無い。

ステラ >  
鷹……。

(鳥か。
 真面目な顔で考え込んでみる。
 鳥、鳥と言えば羽、翼、空を飛べる……。)

――焼き鳥……。

(鳥のことなんてさっぱりわかんねぇや。
 そういえばついいつものなんて言ってしまったけど、いつも頼むもの違うものだった。
 どうしよう、今更注文の確認なんて出来ないし、いや出来たとしても初めて会うこの人二なんだこいつやばい奴だと思われるのも怖いしていうかもう思われてるんじゃないかあぁ焼き鳥が食べたいいや今は彼の悩みごとの話で焼き鳥鷹って焼いたらおいしいのかなつくねそうじゃなくてガーゴイルの話でねぎま――
 なんてそろそろ頭から煙が出そうな感じになっていたら、店員さんが食事を持ってきた。
 唐揚げ定食二つ。)

――いただきます。

ブレイド > 「そいつ石だから焼いても食えねぇな…」

あ、これもだめっすか。
希望が絶たれた。
いや、まだ焼き鳥からなにか…
と思っているところにやってきた希望の光。
そう、メシだ。

「ってか、アンタも唐揚げ定食だったのかよ」

金のある冒険者は違うなと少し感心しつつ
唐揚げ定食を退治しにかかる。

ステラ >  
そう、だったね。

(ガーゴイルと言っていたじゃないか。
 バカじゃないのか私は。
 はいバカです。)


――う、そう、うん。

(多分店員さんが気を利かせてくれたのだろう。
 ありがたいけれど、ウインクされても困る。
 店員さんの視線から逃げるように唐揚げにかじりつき、)

――っ、あっ、あひゅ!

(めっちゃ熱い。
 揚げたてじゃないか。
 涙目になりながら、しかし口から出すわけにもいかず。
 あふあふと必死で空気を口内に取り込みながらおろおろ。)

ブレイド > とりあえず、メシだ。
こんなにありがたいメシはいつぶりか…
いや、それにしたって気を利かせすぎて盛り過ぎだろう。
あんま腹減ってないから結構無理しないとツライ。

「だ、大丈夫かよ、水のめ。水」

しかも揚げたてかよ。
サービスがいいのは覚えた。
今度腹減った時に来るから覚えてやがれ。
とりあえずステラに水を差し出し。

ステラ >  
(そうだ水。
 熱いのだから水を飲めばいい。
 コップを受け取って、口に含み、)

――がふ、ごっふ!

(むせた。
 て言うか気管に入った。
 辛うじて吐き出すのは避けて、慌てて手で口を覆う。
 でも咳は容赦なく出てくるのだ。
 せめて汚いシーンは避けようと、口を覆う手をスライムに変えて、口から飛び出てもちゃんとキャッチできるように備える。)

ブレイド > 「落ち着けって…」

めっちゃむせてる…
いや、むせてるが…
問題はそこじゃない。
手が、なんかおかしい。
強いて言うならそう、スライムのような。

「あー…そういう、あー…」

そういう何かしらよくわからないあれか。
目が覚めたっていうのもあれか。
納得いった。

ステラ >  
げほ、ごっほ――?

(とりあえず口の中のものは飲み込んで、ゲホゲホと安心して咽ていたら、視線。
 自分の手を見て、彼を見て。)

――あ、え、っと。
苦手な、ひと……?

(もるん、としたスライムから普通の手に戻す。
 だとしたら申し訳ないことをした。)

ブレイド > 「あ、いや、そういうわけじゃねぇ
気を悪くしたならすまねぇな」

むしろ、こういうのっておおっぴらにみせても大丈夫なのかと心配なだけで。
魔族やら何やらといざこざがある現状、こう、やばいのでは?
見た目も基本的には悪くはないし
好事家やら悪趣味な貴族に見つかったらえらい目にあいかねない。
自分ですらミレー族の証である耳と尻尾は隠しているというのに…

「でも、気をつけろよ?
アンタみたいな種族は狙われやすいんだからよ」

ステラ >  
っ……。

(そうか、心配してくれてるのか。
 なんて優しい人なのだろう。
 泣きそう。)


、り、がとう。

(狙われやすいのは知っている。
 今までも何度かあったから。
 えらい目と言うか、えろい目と言うか。)

ブレイド > 「いや、礼なんかいらねーよ。
見知った相手がひでー目に合うってのはさすがにヤダからな
つか、大丈夫か?」

むせてるのは引っ込んだかと背中を擦ってみんとする。
落ち着いたらしっかり水も飲むんだと、促しつつ。

「まー、オレも他人事じゃねーしな
気にすんなって」

ステラに笑顔を向けて、ひらひらと手を振る。
ここまで話してようやく自然に笑えた気がする。

ステラ >  
あ、だ、だいじょう、ぶ。

(背中を擦られながら水を飲む。
 あれ、そういえば今日下着付けて来たっけ。
 不安。)

他人事じゃ――あ。

(一瞬首をひねる。
 が、すぐに気付いた。
 そういうのに敏感な者なんて、ミレー族しかいない。
 気付いて、隠そうとして、あわあわするだけ。)

ブレイド > 「おう、そんならいいんだ。
落ち着いて食おうぜ?せっかく揚げたてなんだしよ。
腹減ってたんだろ?腹がなるほどさ」

ケラケラと笑いながら、自分も気をつけて唐揚げにかぶりつく。
なるほどアツアツだが美味い。
腹は減っているわけではないが、食が進む感じだ。

「まー、言わずが華ってやつだな。
気づいたんなら内緒にしとけよ?」

自分の人差し指を自分の唇に当てる構え。

ステラ >  
う。
――ん。

(思い出させられて顔が赤くなる。
 さっきのようなことが無いように、ふーふー覚まして慎重に齧る。)

――。

(内緒、と言われて頷いた。
 わざわざ言いふらして回るようなことではないし、そうなれば彼が困るのだから。)

ブレイド > 「さすがいつものってだけあるな。
うめー唐揚げだ。ま、今回は奢ってもらうけど
次はオレに奢らせろよな?お互い様なんだからよ」

奢られっぱなしじゃかっこ悪いしな
と付け加えつつ、キャベツもっしゃもっしゃ。
できればキャベツにもなにかかけて食べたかったと思いつつ。

「内緒だけど、今じーっと黙られると困っちまう。
せっかく一緒にいるならそうだな…まぁ別の話とかしようぜ?」

といっても、日常的な…好物とか趣味とか…そんな感じの話になるが。

ステラ >  
今日は、お詫び、だから。

(奢ってもらうなんてそんな。
 慌てたようにわたわたと手を振る。
 そんな奢ってもらうような人間ではない。
 人間じゃないけど。)

あ、う。
――話すの、あんまり。

(俯く。
 別の話、と言われても、何を話せばいいのか。
 私の話なんて面白くないだろうし。)

ブレイド > 「だから、オレもお詫びだ。
飛び出したアンタのお詫びは今日の分。
次は、ぼーっとしてたオレのわびの分。
まー、貧乏人だからあんま豪華なメシは奢れねーけど」

嫌だと言うならさすがに無理にとは言わない。
でも、そうでないなら少しは甲斐性ってものを見せないとかっこ悪い。
むこうも頭ぶつけたんだし、体当たりのダメージは言及しない。
ならば、食事も奢り返すのがスジというものだ。

「あ、わりぃ。話すの苦手か。
んじゃーそうだな、聞くのはどうだ?
オレが質問したり、オレのはなししたり…まぁ、つまんねー話ばっかかもしんねーけど」

黙ってモサモサ鶏を貪るだけというのも味気ない。
いや、唐揚げはジューシーだが。

ステラ >  
う、ん。

(そう言われれば頷いてしまうのが自身の性分である。
 貧乏人と自称する彼に奢らせるのも悪いが、断るのもなんだか申し訳ない。)

聞く、だけなら。

(そもそも人の話を聞くのは割と好きな方ではある。
 知らない人と話すだとか、グイグイ来られるだとか、そういうのが苦手なのであって。
 そうして唐揚げを食べながら彼の話を聞いたり、たまにちょっとこっちも話したり。
 最後の方には緊張もだいぶ薄らいで、笑う余裕も出てきたとかなんとか。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からステラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からブレイドさんが去りました。