2018/04/15 のログ
■ザール > 雨が降る平民地区。
おるの闇に紛れ込むような服装の男は同じように黒い傘を差しゆったりと歩く。
刀の柄の部分には柄袋を被せ水に濡れないようにしている。
男に取っては刀はあくまでも護身用。
「やれやれ。 合法的に暴力が震える騎士団にでも入るのもいいが…
縛られるのは嫌だしな…
うむ。 密偵等で免状を貰って暴れるのが一番だな。」
まぁそう都合のいい事もあるまいなどと嵩の表面を幾重にも叩く雨音を聞いている。
■ザール > 賊に終われている美人やら、
美人さんにタ級に戦いを挑まれたりしないかなぁ等と、くだらないことを考えながら雨の平民地区をぶらりぶらりと散歩をしている。
雨の日も休業になる賊等、何と面白みのないことかとかってにイライラを募らせる。
■ザール > しかしいつまでもぶらついているわけにはいかんな…
体も冷えて来たし何処か飲み屋にでも入るか…
等と考えながら男は一度足を止め、平民地区をゆっくりと見渡す。
■ザール > 男はそのまま夜の闇へと消えていく
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からザールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区商店街」にガマグルマさんが現れました。
■ガマグルマ > 「其処いくオネエサンちょっとお話していこうよー。一杯奢るからさぁ。」
平民地区でも活気に溢れた場所のひとつ、商店街。
日常品から食料品、保存食に武器道具。怪しげな露店も立ち並ぶメインストリートには、老男若女。種々様々な種族が入り混じり、必要な品物を購入したり――或いは遠方から仕入れたというシロモノや、骨董品。それらを物色するように足をとめて店の軒先をのぞいていたりする。
今、自分がいるのは屋台が立ち並び、しっかりとした店舗も同様に並んでいる――飲食店が立ち並ぶ区画だ。
焼けた肉に香辛料が振られた食欲をそそる匂い。
新鮮な魚に塩を振っただけの物を弱い火であぶるようにして煙を路地に流し、客を捕まえようとする屋台が並ぶ一角にて。
悲しいほど成功率の低いナンパ業をしている自分の姿があった。
奢るといってもこの時間では既に買出しを済ませている家も多かろう。
相手がいる女性も数多い。そもそも、自分自身がそこまでぬきんでた容姿を持っているわけでもない。足を止める女性の大半は冷やかし混じりであり、実りはここまでゼロと言ってよかった。
「……けっ」
10人目か、11人目か。とりあえず断られた女性はぱっと見冒険者や武術を嗜んでいるような人には見えなかったので――去り際に、自分の手で相手のお尻をタッチ。
物凄い目で睨まれた気がするが、さっさと雑踏に紛れるようにして逃げているのでその視線を意識せずには済んでいた。
■ガマグルマ > 腰につけているナイフは――魔法の逸品。
であればまだ格好もつくのだが、いたって普通の学生が護身用で使うナイフとほぼ変わりない。
果物を切ったり、肉や魚をきるのには丁度良いだろう。
――魔法の品物は高いのだ。一般人が購入できるような護身用の武器なんて、それこそ骨董品店に足しげく通って漸く見つかるかどうかという認識を持っていた。
だからナイフをちらつかせて、強引に――と言う手段を取る事も無い。
そもそも、ちょっと護身術を齧っているような相手なら簡単に組み伏せられるのが自分でもあるから。
はー、と重いため息と共に木組みされた半屋台の外壁に背中を預け――懐を探り、香草を束ねただけの簡単な煙草を手にして夜空を見上げていた。
「うーん、時間帯を間違えたかねぇ。」
そんな問題とも思えないが。
■ガマグルマ > 屋台で購入した串に刺さった炙り肉を頬張りながら、ナンパに引っ掛かりそう。或いは――この際詐欺同然で引っ掛ける事が出来そうな相手を探して商店街を歩き続ける男。
遠くも無い場所に騎士団と自警団の詰め所もある為、ハメを外す様な騒ぎは起きず、あくまで一般的な大通りの賑わいにパフォーマー達の芸への声援、歓声が上がる平和な場所だ。
ちらちら冒険者の姿や見回りの騎士に自警団らしき腕章をつけている姿も見え隠れするが――大丈夫だろう。さっき尻を撫でた女性から即通報がいったとは思いにくい。
どうか犬に噛まれたくらいに考えてほしいと身勝手な願いを胸に――歯応えのよい野性の獣の腿肉を頬張り続けている。
香辛料が肉汁と共に解けて滴り落ちる為、串の根元に向う頃には肉の野性味が隠しきれなくなっているのが困りものだが。
「うーん、良い女と金持ちの女とか…もしくは一泊させてくれそうな女とかいないもんかねぇ。」
■ガマグルマ > さぁ考えどころだ。
自分の中で優先順位を付けていく。
所持金は決して豊かとはいえない。懐具合はお願いを聞いてくれる女性宅に向かい、都合良く食事や宿にありつければ温まる。
だが不在の時もある。何より、お願いは聞いてくれやすくなるとはいえ相手宅に知人友人親戚の類でもいれば体よく断られるだろう。
であれば所持金を増やしたいが、客引きのバイトについては――妙に近頃街中の警備が厳しくも感じる。
余り目立ちたくないことも手伝い、最近は其方のバイトを休止していた。
ならば詐欺で引っ掛けるべきなのだが、警備が厳重ではそうも上手く行かない。手っ取り早く安定した収入を得る手段に乏しい以上、詐欺で一発当てるか――上手く大金をせしめてそれを少しずつ浪費していく。
そういう人生しか送れない程度に、才能や才覚などからは見放されている。
「へーい、そこの可愛いお嬢さんー!」
そろそろ撃沈数が騎士団の数に並ぼうとしているが、懲りず諦めず。手を上げ、軽い口調で他の女性に向かいながら何かしらの真っ当な職を見つけるべきだろうか、とも思えてくる。
確かにフリーライターという事で一発当てればそれなりの金は流れ込んで来るが、ギルドに所属していない以上そもそものネタの数と種類が少ない。ツテもないのでせっかく手に入れた良記事であっても、載せてくれる紙面も少ない――。だがギルドに所属すれば堅苦しい上下関係に頭を悩ませるのだろうかと思えば、自然とギルドに入ろうと思う気が失せて行くのも事実であった。
■ガマグルマ > 最後に声を掛けた相手に空振りで終わった後、一度休憩のために近場の店へ、食事は活力と体力を呼び戻す為に必要な物だから。
近場の穀類と魚類を炊き合わせた飯を供する店に姿を消していく。
――扉を開けばアルコールの匂いと喧騒が響く安居酒屋の様相を呈した店内に消えていった――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区商店街」からガマグルマさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にファニーさんが現れました。