2018/03/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」にフィル=クォーレンスさんが現れました。
■フィル=クォーレンス > 昼の賑やかさが嘘のように、夜も深まれば歓楽街と呼べる通り以外は静けさに包まれる。
もう少し夜も暖かくなってくれば、大通辺りには夜でももう少し人気はあるかもしれないが。
昼に比べて夜になれば、いまだ厚手の上着を纏う人も多く。暖かな気候の訪れはまだ先と感じさせるものである。
そんな静まり返った地区の、少し外れにある雑貨屋の出入り口で、もう一つの人影に向かって頭を下げる少年。
「有難うございました!」
普段ならもうお店を閉めている時間であり。閉店間際に駆け込んできた、お客の相手をしていたという所か。
お店から離れていく人影が、小道に消えていくのを見送り。それが終われば頭を上げ、そそくさと進めていくのは閉店作業である。
店内の明かりを落とし、閉めかけの窓の鍵を確認し、扉に掛かっている掛け看板をひっくり返してと動き。
元々閉店作業を進めていたところであれば、そこまで手間取ることはなく。
「裏口もさっき閉めたし…後は大丈夫かな。」
一応再確認と足を運び、不備がなければほっと一息零す少年。
自らが店長ではなく、あくまで店員だからこそ不備がないようにと言う所か。
何時ものように後は表からでて、鍵のチェックをしてから帰れば終わりであるが。
■フィル=クォーレンス > 「これでよし…っと。」
カチャリと鍵が閉まる音を確かめてから、何度か扉を引いて重ねる確認。
扉が開こうとしても、鍵に引っかかる様に音を立て。回数重ねても偶然開いたりしないことも確かめてからゆっくりと離す手。
治安は良くもなく悪くもない平民地区であっても、用心に越したことはなく。少し外れた場所の雑貨屋であれば尚更である。
戸締り用のカギを落さないようにポーチにしまい込み。辺りへと一度視線を走らせれば、目深にかぶり直すローブのフード。
既にほとんど人気もなく、吹き抜ける未だ寒さを感じさせる夜風に身を震わせながら、帰路へと足を進め始め。
「また富裕地区散策したり、温泉とかにも行ってみようかな。」
吹き抜ける寒さに思い浮かぶのは、以前に行った広く暖かくゆっくりとくつろげる温泉。
それに次いで、値段はお手頃とは言いづらいものの、暖かく美味であった富裕地区での食事。
仕事終わりの時間というのもあり、空腹も重なっているようであり。
そんな考えを巡らせてしまえば、夜遅くまでやっている店で軽く夜食でも買っていくか。それともまっすぐ帰ろうかといった迷いは生じ。
そのまましばらく寄り道するかしないか、で思案を巡らせたたものの。寄り道をせずにまっすぐ帰路へとついていったか―。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 雑貨屋」からフィル=クォーレンスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にノアさんが現れました。
■ノア > 突然降りだした雨。雨粒から逃れるように小走りで、店の軒先に駆け込む一人の女。
「 あー もう、最悪。」
薄紫色の長い髪も、お気に入りの白いファーコートも濡れてしまった。はぁ.. と溜め息溢せば、恨めしそうに雨雲睨んで。雨はまだ、やみそうにない。
ご案内:「」にノアさんが現れました。
ご案内:「」にノアさんが現れました。
■ノア > 春と呼ぶにはまだ寒く、コートの袖から覗く白い指先を擦り合わせる。雨に濡れたせいもあってか、僅かに肩を震わせて。
( どーしよ... )
家まで走って帰ろうか、其れとも此処で雨がやむのを待とうか.. 空を見上げるも 未だ、降り止む気配はない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にフラニエータさんが現れました。
■フラニエータ > 降りだした雨。女の足はそれを避ける場所を探していた。
軒下には疎らに何人かの人がおり、皆恨めしそうに天を仰いでいる。
女もまた、走りながら眉間に皺を寄せ、ちらちらと空を見ていた。
「…もうッ…鬱陶しい…降るなら降るって言いなさいな…使えないわね…」
機嫌を損ねた雨雲が雷を落とさなければ良いが…
空いている軒下があまり無く、仕方無く足を向けた先には先客が一人。
「…失礼?…こちら側、お借りしますね?」
横に立つ女性に一言そう告げる唇、その顔はとっておきの笑顔。
先ほどの皺は綺麗に伸ばされていた。
が、一瞬にしてその笑顔は普段の顔へと戻っていった。
どうやら笑顔である必要が無い人物の様子。
女は一つ、溜息を落とした。
■ノア > 暫くして、同じように軒下へ駆け込む人影。
特に気にする事なく、恨めしそうに空を見上げていると..
「 ? 」
掛けられた、柔らかな声色。
其の上品な声に女もまた、にこりと笑みを添えて返すも
「 えぇ、 もち ろ......... っ、 」
現れたのは ── "ライバル" とでも呼ぶべきか.. 似たような事を生業とする、同業者の女。目が合った途端、二人の女から笑みが消えた。死んでも口には出さないものの、正直、相手の実力は認めている。仕事ぶりは勿論、武器にもなる其の容姿も。
けれど、口を開けばいつも
「 やだ.. 高級娼婦かと思った。」
出てくるのは、生意気な言葉ばかり。自身より随分びしょ濡れな貴女に片側だけ口角引き上げ、相変わらずな悪態を。
■フラニエータ > 同業者である彼女。なので笑顔なんて全く必要が無い。しかし女は業と笑顔を向ける。
とびっきりの妖艶な笑顔、彼女の言う高級娼婦顔負けの、だ。
そしてその笑顔のまま彼女に近づくと、人差し指をその顎へと伸ばして軽く持ち上げる。
「あら、高級?嬉しいわ…買ってくれるの?高いわよ?」
業とらしくクスクスと笑って見せる。
眉間に少しだけ皺が入っているのは、生意気な彼女の言葉に少々カチンと来たかららしい。
■ノア > 「 .....っ、 」
女が生意気な態度を取れば、今度は貴女のターン。くい と顎を持ち上げられ、挑発される。効果は絶大のようだ。
「 珍しい、得意の笑顔はどーしちゃったの ? ほらココ..
底意地の悪さが顔に滲み出ちゃってるけど。」
貴女の人差し指に対抗してか、女もまた、人差し指を立て.. 僅かに、本当に僅かに、皺の寄った眉間を指差した。端から見ている者がいたとしたならば、微笑み合いながら人目もはばからず触れ合う "そういう仲" にも見える程。作り物の笑みで苛立ちを隠した、静かな戦いが始まった。これが、この二人にはいつもの事。
■フラニエータ > ぴく、と揺れる女の眉尻。
この子はいつもこうだ。生意気だし、敬わないし、生意気だし、生意気。
仕事は出来るから認めている。だが生意気。
生意気なだけならまだしも、妙に憎めなくつい相手をしてしまう。
「…貴女にだけ捧げるとっておきの笑顔、よ。気に入って貰えたかしら?」
顎に添えた人差し指、その腹を小さく動かして彼女の顎を擽りながら、
己の眉間をこっそり指差すその手を、軽くぺしんと払った。
■ノア > 生意気な態度崩さぬものの、目の前の貴方は確かに妖艶で。濡れた黒髪やチュニック越しに透ける肌、色気を増幅させる口元の黒子や大胆に開いた胸元.. 其のどれもが、同性から見ても魅力的だと感じるのは事実。
だが、しかし ───
「 ...............っ、 」
この相手には、負けたくない。ムキになりやすい小娘の性格も、恐らく貴女はわかっていて.. 悔しいけれど、戦績はあまり良くない。今もこうして、女の反撃は軽く払われ
「 !? 全っ然気に入らない、 きらいっ.. 」
顎まで撫でられる始末。払われるより、撫でられたのが痛恨の一撃となったか.. 口を吐く言葉も、随分と幼稚になってしまった。
■フラニエータ > 最後の言葉は嫌い。何度も聞いたこの可愛らしい言葉は、ある意味彼女の降参にも聞こえる。
女はそれを知りつつ、尚も攻勢の手を緩めない。
「あぁら、嫌われちゃったわ…どうしましょ…」
彼女の顎に添えられていた指を自分の顎へと運び、業とらしくも困った顔を向けて小首を傾げて見せ、
「じゃ、こんな笑顔はどう?」
今度は母の様な姉の様な優しい笑顔を向けてやる。
■ノア > また、ムキになってしまった.....不覚。こうなってしまえば、貴女のペースに流されてしまう。これまでの統計から言っても、時間の問題。
「 もー やめ、 やめやめっ。百面相見せられてちゃ目が回りそう、 あの底意地悪そーな顔が一番お似合いよっ..」
つん と唇尖らせて、聖母のような笑顔浮かべた貴女から視線を逸らす.. つまり、今日も負けたのだ。コロコロ変わる表情には、本当に感心しつつ。女は僅かに頬を染め、悔しげな表情で
「 だいたいアンタのせいよ、いつまで降らす気 ?! 」
雨雲に、八つ当たり。どうやら、やってる事は然程変わらないようだった。この軒下にのみ雷が直撃しても、おかしくない。
■フラニエータ > 女は軽く、彼女の頭をぽんぽんと叩いてやり、その後楽しそうに赤い頬を軽くつつくと、
底意地の悪そうな顔をしてみせながらこんな顔?なんてからかって。
「あら、私の所為?そうねぇ…夜になったら雨雲と寝て誑し込んでみるわ…それまで待ってなさいな。」
手を軒下から垂れる雨へと翳しながら彼女の言葉を耳に入れる。
刹那雨空が白く光った。どうやらその気はないらしい。
■ノア > 頭に手のひら乗せられたり、頬をつつかれたりしている間は、気に喰わない.. と、ふてぶてしく目を細め。そのまま視線を貴女に向ければ、意地の悪い表情に「 そ、 それ。」なんて小さく返す。
「 .........ぁ、 」
貴女の言葉が空まで届いたか.. どうやら二人とも、お眼鏡にかなわず。あっさりと雨雲が身を引いた後には、青空が広がって
「 見る目あるのね。性悪.. 見透かされてるわよ。」
ここぞとばかり雨雲の判断を褒め称える、生意気な小娘。二人して空へ悪態吐いていたのだから、当然と云えば当然の判断か。
とにかく雨も止み、互いに此処に居る理由はなくなった。ファーコートをそっと手のひらで撫で毛並みを整えると、一歩軒下から出て振り返り
「 じゃ、またね。」
なんて.. 散々悪態吐いた割に、結局最後には友人みたいな言葉を口にした。これもまた、いつもの事。
■フラニエータ > 雨雲と彼女のタッグがちょっと気に触ったらしい女は、
雨雲に向かい、べーと舌を出す。それが効いたのかどうかは解らないが、徐々に雨脚が遅くなっていた。
「…先に太陽を堕としておいて良かったわ…」
女がそう言う頃には雨もあがっており、女もまたこの場所に居る必要が無くなった。
去っていく彼女に対して手をあげ、ひらひらと振ってみせる。その顔は飾っていない笑顔だった。
そしてそのまま彼女とは反対の方向へ足を運んでいった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からフラニエータさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にノアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にゼロさんが現れました。
■ゼロ > 日を改めて書類を提出し、漸くの休暇と相成った少年は、街の中に繰り出すことにした。
街の美味しいご馳走が待っている!!!と言うものである、仮面をつけて、全身鎧を身にまとう少年は、カチャカチャと足取り軽く街の中を歩く。
富福地区の高級料理店も気にはなるのだけれど……、ええ鎧と仮面がドレスコードに引っ掛かる。
なので、そういったもののないこういうところの普通の食堂で、なおかつ美味しいところ。
そんなお店を探して右往左往、休暇は今日だけではないし、急いではいないのでゆっくり探そうなんて考えているところもある。
なので、食事処の多い所を歩いて回っている。
「てか。」
まずは何を食べるか決めたほうがさがす方針になるんじゃあないだろうか。
今更ながらそんなことに気がついて、さて、何食べようかと考え始める始末。
■ゼロ > 「ん……肉もいいし、魚もいいな……魚。」
タナール砦は海からはそれなりに遠い。
山の幸はそれなりに楽しむことはできるけれども、海の幸はそういうわけにもいかない。
腐りやすいし、新鮮なものが食べたくなる。
それなら、魚中心の肉という感じがいいだろうか。
うむ、うむと頷きながら少年は足を向けることにする。
魚と肉を中心としたお店、おすすめで美味しいところ。
そもそもおすすめ的なサムシングを知るには誰かに聞かないといけない。
友人少ないこいつにおすすめは無理もいいところという問題を除けば。
気が付くとすごく切ない。
道の脇のベンチに腰を落とし、がっくり項垂れる。
おすすめというのは、なんとも残酷だ……!
■ゼロ > 気を取り直そう。
オススメが無いというのであれば、自分で行けばいいのだ。
開拓すればいいのだ、自分で探して、自分で見つけるという手段もまだ残っている。
先程も言ったが、今日だけではないのだ。
ということで少年は、張り切って食堂を見回すと何軒もあるので、目移りする。
ずらっと並んでいるなかで、目的にそぐわないのを弾いた結果でも何件もあるという状態なのだ。
そして、比較的綺麗な外見の一軒にすることにした。
きい、と扉を開いて入ってみれば、それなりに繁盛している模様。
期待に胸をふくらませつつ、隅の席を探してそこに陣取る。
いつもの週刊というやつであり、メニューを眺める。
決まっていないのを察しているからか、それとも少年の格好が気になるからか、注文を取りに来る様子はなさそうだ。
■ゼロ > 「うーん……。」
メニューを眺めてから、しばらく唸っていたが、決めたようで。
肉料理を二品、魚料理を三品、パンを一斤、飲み物をジョッキで。
明らかに一人前というには多い分量を注文して、少年は期待を胸に。
「あ、焼き方はレアで!」
肉の焼き方の注文を忘れてたようで、手を挙げて追加注文。
多分伝わったであろう、注文を取りに来た給仕は、返答の代わりに手を挙げてくれた。
うん、大丈夫だね、と納得し、店内を見回す。
酒を飲んでいる人が多い、まあ、時間が時間だけに仕方ないか、とも思う。
■ゼロ > ドン、ドンドンドンという勢いで、大量の皿が運ばれてくる。
目の前のテーブルの上には、暖かくて美味しそうな料理の数々。
肉と魚ばかりで野菜はないみたいだがそれは、今は一旦忘れて。
いただきます、と少年は両手を合わせてから、食べ始める。
もしゃもしゃもぐもぐ。
仮面をちょっとだけずらして食べ始める。
仮面の下が気になる人もいるだろう、でも見せません。
隅っこの席というのはそういうのも考えての配置であるのです。
それに、周りのほとんどは酔客らしく、自分たちで楽しんでガハがは笑ってる。
なので、別に自分を気にする人はいないのだろう。
パンを豪快にちぎってぱくんと食べて、ジューシーなお肉にかぶりつく。
肉についている胡椒のピリリとした辛さに甘めのソースが良く合う。
お魚もいい感じに焼けていて、脂がしっかりと載っていて、いい味である。
美味し。
叫びはしないけど、心の中で思う。
■ゼロ > もしゃもしゃもぐもぐ。
二人前三人前、それがどうした。体が資本の兵士は食べて血肉にして、動く必要がある。
どんな時も食べなければ動けないものだと思うし、そう学んでいるから、食べることには貪欲である。
さほど時間もかかることなく、出された食事をぺろり、と平らげて少年は息を吐く。
注文した飲み物を一気に呷って飲み干してしまおう。
そして、口元を吹いてから仮面を元の位置にずらす。
腹八分目というところか、いろいろ満足した。
けふ、と軽く息を吐き出してから、代金を支払うために給仕を呼んだ。
追加注文かと思ったのだろうか、注文用紙を手にやってきた相手に軽く違う違うと手を振って、代金の精算。
確認し終われば、少年は立ち上がり、店を出ることにする。
「あ。」
いつの間にか雨が降っていた。
雨の中濡れて帰るのか、とちょっと思うけどまあ仕方がないか、と。
兵舎に向かい雨の中、走り始めて、夜の闇の中に消えていく。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からゼロさんが去りました。