2018/02/28 のログ
ご案内:「平民地区/とある一軒家」にノアさんが現れました。
■ノア > "ずっと逢えなかった" と、言うべきか.. "ずっと見れなかった" とでも、言うべきか。家への帰り道、バッタリ再会した 最愛のひと。久し振りに見た貴方は 紛れもなく、女の愛した姿に戻っていた。自宅へ招き入れ、寒空の下冷えきった身体を温めようと、ホットワインを飲みながら。案外殺風景な自宅だったり、謎の同居人についてだったり、他愛もない会話を交わしていた。
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「 幾らでも。喜んで。大歓迎。」
何とも便利な転送術。ワインなら幾ら送ってもらっても構わないと、こくこく頷いてみたり。一方、セイン=ディバン vs 御猫様。どちらもふてぶてしいしかめっ面で、どちらも堪らなく可愛い。荷物を片付けつつ女が笑みを溢していると、やがて温まったワインの香りが室内に広がり始め
「 何て言うか、大切な場所が出来ちゃうと続けられなくなりそーで。目立たない方が都合がいい、ってのもあるし。」
あくまで便利屋として、平民地区に住む一人の女。それを保つのにも、これくらいが丁度良い。そんな話をしつつカップに注いだホットワインを運び、漸く一息、貴方の隣に腰下ろし
「 あー こいつ、勝手に居座ってんの。飼ってるとか養ってるってゆーより.. 不法侵入の、不法滞在。すっかり自分ちだと思ってるみたいで。」
ぺちぺち遊ぶ御猫様に、ほんの少しだけ唇尖らせて。こく.. とホットワインを一口、冷えた指先をカップで温める。
ご案内:「平民地区/とある一軒家」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 「ん」
相手の言葉に短く返事を返しながら、男はワインを空間から取り出しては、それを壁際へと置いていく。
香るホットワインの芳香に、男はスン、と鼻を鳴らす。
「お、いい匂い……」
あまりホットワインを飲まない男は、その匂いに相手の方を向きつつそう言うが。
カップに入ったそれを受け取りつつ、隣に座られれば、無言でそれを受け取り、相手の言葉にふむ、と若干首を傾げる。
「そんなもんかね。……オレとは真逆か。
……オレぁ、どうしても豪勢な家が欲しかったからな」
暖かなホットワインを見つつ、そう呟く男。自身が仕事で稼ぎ、豪勢な家を買ったことを思い出し。
自分とは正反対なのだな、と零す男。そのまま、くい、と暖かなアルコールを口に流す。
「……うんまっ。ホットワインはあまり飲まないが。
これは、いいな。うん、うめぇ。
……ははは。じゃあコイツ、ノアを慕ってんだな」
美味い、と感想を言いつつ更にホットワインを飲む男。
左手で猫の頭をぺぺぺ、と軽くつついていたが。
猫様は、相手が近くに来てくれて嬉しいのだろうか。
なおん、などと一度鳴くと男からは離れ、相手の足に頭をこすり付けていた。
■ノア > シナモンとか、蜂蜜だとか、合うものは沢山あるだろうけれど。震える手があり合わせの物で作った其れは、入っていてもせいぜい林檎くらいか。決して手の込んだ物ではないものの、冷えきった身体を温めるには最適で。部屋に広がる香りもまた、とても心地好く。
「 確かに、これでもかってくらい立派だもんねー 」
殺風景な自宅の室内を、ゆるりと見渡しながら..二度程お邪魔した事のある貴方の家を思い出す。建物自体は勿論、風呂から何から家具に至るまで、女の家とは比べ物にならないものだった。
即興で作ったとはいえ、どうやらホットワインは好評のようで一安心。カップを置きソファーへ深く凭れると、女の膝に乗ってきた御猫様を指先で柔く撫でながら
「 ふふ、そうなの ? もし慕ってるってゆーなら、もう少し愛想良く出来ないわけー 」
なんて、擦り寄ってくる割に何処かふてぶてしい御猫様を、うりうり撫で回し..... 其処で今更、あることに気付く。
「 そー言えば、名前.. 」
名付けてなかった。
■セイン=ディバン > 男は自宅で酒を飲むときは大抵酔っ払いたい時、なので。
手の込んだ酒を用意するということは縁遠い。
良い酒を買い置きしておくことはあるのだが。
「まぁ、富裕地区だともっとスゲェ家たくさんあるけどな。
……なんつーか、冒険者として成功した証、っつーか」
相手の言葉に、男がどこか余所余所しく言う。成功した証として家を買った、という言葉の割には。
その表情はどこか明るいものではないようで。
「ん~……こりゃ、温まるなぁ。
ははは、ネコに愛想良くしろ、なんて言っても無駄だろ」
ネコは自由な生き物だろう、と言う男。だが、実際の所は飼われているネコというと、人々のイメージと違い。
相当な甘えたがりである、ということも知っている男。
素直になでられる猫を見つつ、男が相手の肩にゆっくりと手を回す。
「まぁ、居座ってる野良猫でも、名前くらいは付けてやってもいいのかもな。
あくまで人間が人間の都合で呼ぶだけなんだし?」
相手に密着し、そんなことを言ったかと思えば。
男は、相手の首筋に鼻をあて、匂いをかぐようにする。
懐かしむような、そんな仕草。明らかに、男の様子が変わったことは、相手も気付くだろうか。
■ノア > 外で酒を呑み交わした事は幾度となくあるけれど、今こうして女の自宅に貴方が居る事が.. 何だか不思議で、何だか嬉しい。こんな質素な家でさえ、女は幸せを感じてるというのに..
「 .......... 」
あんなに立派な家を、 "成功した証" とやらを手に入れた貴方の表情は、何故だろう.. ほんの少し、寂しげに見えた。気のせいなら良いのだけれど
「 .....セ イン.. ? 」
何でもかんでも勝手に背負い込んで、なのにいつだって自信に満ち溢れていた貴方が.. 肩に手を回し、首筋に顔を埋める。名前を考えようとしていた対象は、女の膝から降り しとしとと二階へ行ってしまった。リビングのソファーに二人、静かな時が流れる。
「 いつからホットワインで酔う程 酒に弱くなったの。」
なんて 冗談めかした言葉も、ゆったりと控えめな声量。
■セイン=ディバン > 良く考えれば。女性の家に上がるなんて久しぶりだな、なんて考える。
そもそも普段は家でエロいことなんてしないのだ。
「……ん? どしたよ」
相手の視線に気付き、そう尋ねる男。内面の色々があるのを気付かれたかな、なんて。
「……」
相手の問いかけには反応しない。そのまま、相手に抱きつくようにしながら、瞳を見る。
「……酔ってるように見えるか? せっかくのシチュなんだぜ。
……それとも、いやか?」
相手の冗談を真面目にスルーし、唇を奪おうとする男。
その様子は、縋るようですらある。
■ノア > 自信に満ち溢れ、気障ったらしいくらいの貴方も勿論大好きで.. けれど、背負っているものを何も明かしてもらえない、弱さも見せてくれない。そんな寂しさも、確かに感じていた。なのに今、女と身を寄せ合う貴方は
「 ............... 、」
初めて見る姿。まるで幼い少年のように、脆く繊細な姿。嬉しさを感じるより先に、無力な自分が嫌になる。とはいえ貴方が何も語らない以上、今はただ、貴方の傍に.. 女に出来るのは、其れくらいの事だったから
「 .....嫌なわけ、ないじゃ ない.. 」
抱き寄せられ近付く顔と顔。紅い瞳が真っ直ぐに女の琥珀色を捉えると、拒める訳などなく.. 其のまま、吸い込まれるように唇を重ねた。
「 ズルい 質問.. っ、 ん... 」
貴方に何が起こったのか、何を抱えているのか、何もわからない。わかっているのは、たった今、自分が求められているという事だけ。其れでも構わない、そう自らに言い聞かせてしまう程.. やっぱり、貴方には弱い。
貴方との口付けに、目を細め。狭まり ぼんやりとした視界の中、目の前には確かに貴方が居る事を実感する。女は白い指先でバトラーコートの襟元を、 きゅっと掴んで身を寄せた。
■セイン=ディバン > 格好つけるし見得も張る。それが男のあり方なのだが。
この相手には弱さを、見せるようになってしまっていた。
「……おい。照れるぞ。あんま見つめるな」
無言で見詰め合えば照れてしまい。ついついそう言ってしまった。
酔いのせいではない赤面を隠せもせず。
「……嬉しいね、そう言って貰えると」
断られるかも。そう思っていたから。
相手が受け入れてくれたのが嬉しい。
そのまま唇を奪い、身体に触れていく。
肩を、胸を、首を。するりとなでていく。
……男の胸に飛来する喜び。この相手と、また肌を重ねられるという喜悦。
■ノア > 何かに執着したり、大切なモノができてしまえば、其れがメンタルに大きく影響するのを自分自身が一番よくわかっている。家もその一つ。だからこそ、例え褒められた生き方でなくても一人でも生きてゆけるよう、色んな事を見てみぬフリしてきたのに
「 .....っ、 」
生きてゆく内に、沢山の人に出逢い。いつの間にか友人も呼べる相手も出来て。そして、貴方に出逢い..
「 わかってた 癖に... 」
愛してしまった。
其れは服や宝石、調度品なんかと違い、飾っておくだけという訳にはいかない。本当に大切なモノの扱い方も守り方も、女は知らなかったから。こうして貴方の手が肌を滑るだけで、貴方の体温を傍に感じるだけで、ただ嬉しくて
( .......... 愛して る、 )
心の中で密やかに、女は其の想いを溢す。逢えなかった日々の寂しさを埋めるかのように、貴方の唇を甘く柔く食んでみたり。懐かしい体温をもっと感じていたくて、甘えるよう更に身を寄せてみたり。声も、温もりも、紫煙の香りも 全て.. もう二度と忘れたくなくて。
■セイン=ディバン > 男は、この相手を自分の虜にしようと思っていた。
初めて出会ったときから。噂の白蛇。モノにできたら面白いな、くらいの考えで。
でも、その結果は。
「……ぁ」
相手の息を飲む声に、男もまた同じように息を飲む。
緊張、高揚。身体を支配する感覚。それは決して不快ではなく。
「……さぁて。どうかねぇ」
何が、なんていわない。そんな野暮はしない。
相手のことを大切に思っているのはまた、男もなのだ。
抱き合うままに、相手の服へと手を伸ばしていく。
「……ノア。愛してる」
口から漏れたのはその一言。言うべきだったのか、そうではないのか。
判らないけれど。男はもう、歯止めが聞かなくなっていた。
触れ合うまま、距離は近くなり。
唇の感触に、男は心地良さそうに目を細める。