2018/02/24 のログ
■ピング > そして本日も暇な店の一日が過ぎてゆき―――
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・公園」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 時間は昼時。
少年はベンチに座り、屋台で買ったヌードルを啜っている。
ちょっと味付けが薄いか…まずくはないのだが…。
あと、少し量が少ない。
やはり軽食レベルと言った感じか。ガッツリ食べるには食堂やらへ行くのが良さそうだ。
「追加でなんか買うか…?」
ずびーっと音を立てて麺をすすり上げる。
あまりお行儀がいいとはいえない。
■ブレイド > なぜこんなところでこんな食事をしているか。
それは簡単なことで、財布を忘れた。
ということに尽きる。
いざという時のために内ポケットに忍ばせた硬貨数枚で安い屋台のヌードルを購入したというわけだ。
財布を取りにかえればいいのだが、すでに依頼を受けてしまったし
貧民地区の自宅まではわりと遠い。
追加で何か…とおもうも、残った硬貨は2ゴルド。微妙な額だ。
「くそー…腹が減っちゃ力が出ねぇぞ…」
ずびー
■ブレイド > 依頼は荷物運び。
ギルドから富裕地区の貴族宅へ。
中身は嗜好品らしいが結構な量があるのか、かなりの重さだ。
背負って運んではいたものの、空腹には耐えきれなかった。
そして財布を探してみればこんな状態。
遅れれば厭味ったらしい貴族らしく、文句を言われ続けるだろう。
少しゲンナリする。
「やってらんねぇな…クソ…」
スープもすする。
色は白っぽいというか濁った透明というか。
鶏のダシと塩味っぽい。悪くはないが…やはり濃さが足りない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・公園」にフォーコさんが現れました。
■フォーコ > 「なんだ君、随分と腹が減っているようではないか。
そんな様子では荷物運びなど到底出来ないぞ?」
私はベンチに座り、スープをすすっているフードを被った少年に声をかけた。
お互い顔を合わすのは初めてだが、私の方は彼のことを知っていた。
何せ、彼が背負っている荷の受取先はウチであるからだ。
依頼を通した後、彼に任せることが決まったと事前に連絡を受けていた。
でなければ依頼を騙った賊と区別がつかないから。
そして、我が家が聴いていた到着予定時刻を過ぎても誰も来なかったので様子を見に来た次第。
「給料日前なのか? …ああ、先に自己紹介をしておこう。
私が君への依頼を出したフォーコ・アッサルトだ。
君がうちに荷物を運んでくれる冒険者だろ?」
一応確認しておこう。 背負っている箱の特徴も一致するが、違っていたら恥ずかしい。
■ブレイド > 「ん…何だよ、いきなり…」
声をかけてきたのは見知らぬ女性。
ヌードルをすすりながら顔をそちらへと向ければ、赤い髪がよく目立つ。
褐色の女性…耳の長さからいって、エルフ?
いや、エルフは色素が薄いと聞いたような…
しかし、荷物運びの依頼を受けていることを知っているようで
警戒もあってか思わず訝しむような視線を送ってしまう。
だが…
「ん?え?あ…えーと、アッサルト……
あんた、依頼人の…」
一転してややバツの悪そうな表情。
少しの遅れくらいは問題ないだろうと思っていたが
よもやむこうから来るとは思わなかった。
■フォーコ > 「いきなりで悪かったな。
ちなみに私みたいなエルフをダークエルフと言うのだ。
悪い種族だから気を付けるんだぞ。」
私はこちらを怪しげに見上げる彼に笑みを返した。
耳や顔を確かめる様な視線を感じ、ついでに説明もしておく。
「そう、依頼人のフォーコ・アッサルトだ。
しかし、私の方から出向いて正解だったようだな。
まずはこれで何か食べなさい。」
私は服の収納から100ゴルドを取り出し、気まずそうな彼の前に差し出す。
彼がどれほど食べるかは知らないが、これだけあれば満足のいく食事が出来るだろう。
■ブレイド > 「ふーん、わりぃ種族でも貴族になれんのか…
いや、種族のいい悪いはどうでもいいけどよ」
彼女の笑みに対して、こちらはまだ怪しげな視線を送ったまま。
とりあえずヌードルをすすり、飲み込んでしまう。
話を聞きつつスープも飲み干し。
「え…いや、もらえねぇよ。普通に。
あんた依頼人で、わざわざ荷物取りに来たんだろ?
なんで報酬とは別にカネ出してんだよ」
流石にいきなりお金を差し出されては困惑する。
しかも100ゴルド。昼食一食分と言うには多いくらいだ。
むしろ、文句を言いに来たのではないのか?
■フォーコ > 「悪い種族だが剣と魔法は使えるのでな。
それにこの国では悪い奴はいくらでも居るのではないか?」
どうもまだ警戒されているようだ。
冒険者は皆これ位用心深いのだろうか。
とりあえず、彼の食べている所を見ていると私も腹が減ってきた。
「勿論、全額君の分ではないぞ。
私もお腹が空いてきたのでな。
なんでもいいから二人分買ってきてくれないか。
お釣りは君に渡そう。
あと、荷物も私が見ておく。」
ベンチの隅が空いていたので、図々しくも腰を落ち着ける。
「ほら、スープもなくなったんだろ。
君のセンスで何か美味い物を買ってきてくれ。」
■ブレイド > 「ま、そりゃそうだな。
上に行くほどそういうやつってな多いもんな」
普通貴族にこんなことを言えば
私刑かなんやかんやいちゃもんを付けられて牢屋送りだろう。
だが、悪い種族を自称する彼女ならば、コレくらいの軽口は許されると判断した。
「……パシリかよ…。
まぁ、そういうことならいいけどよ。
任せるってんならまぁ、口に合わなくても文句言うんじゃねぇぞ?」
やや呆れたように。だが、依頼主である彼女…
遅れた手前もあって、無下に断ることなどできるはずもない。
そもそも、金は向こうが出しているのだし。
「ったく…さっさと終わらしゃよかったぜ…」
あるきながら舌打ち。
結局選んだものは、ホットドッグと鶏肉の串焼き。
両方とも濃い味のものだ。
■フォーコ > 「よく分かってるではないか。
君もその辺を上手くやれば出世できるぞ?」
冒険者の中でも彼は歯に衣着せぬタイプの様だ。
話していて非常に面白い。
城の中の会話も面白いが、外も同じ位面白い。
但し、面白さのベクトルは異なるが。
「そういうな。
れっきとした依頼だよ。
どんな物が出てきても全部平らげるから心配するな。」
依頼人が居て、冒険者が居て、依頼料がある。
ならばこれも依頼だろう。
毒づく彼の後姿を見送り、程なくしてホットドッグに串焼きを手に戻ってきた。
どちらも食欲を注ぐ良い匂いがする。
「これは美味そうだな、ありがたく頂こう。
で、どっちを貰えばいいのかな?」
■ブレイド > 「どっちでも。
すきな方食えよ。オレはどっちも好きな食いもんだから
あんたがどっち選んでも気にしねぇよ。
えらべねぇってなら、ホットドッグの方食えよ。
こっちのがボリュームあるからよ」
一応ヌードルを食べてる分、鶏串でも満足はできる量だ。
無論、ホットドックも食べ切れる量。
どちらを選ぶにしても問題はない。
「出世はする気もねーし出来もしねぇよ。
あんたら貴族はオレみてーなのはお嫌いであらせられるだろ?
下々の貧乏人が成り上がるのはよ」
それ以上に種族的な問題があるのだが、それはいわなくていいだろう。
とりあえず、彼女の隣に座り、買ってきたものを差し出す。
ついでにお釣りも。
■フォーコ > 「う~~ん、そう来たか。」
やはり、どちらか一つを選べとのことだ。
どちらも非常に美味そうではないか。
彼はなんて酷なことを私に言うのだろう。
こうなると、私のやることはひとつだ。
バクバク!!
「うん、やはりどちらも美味いな。
他の貴族の考えはよく分からないが私はその気があるのなら
種族や身分にかかわらず重用するぞ。
仮に君がとんでもないモンスターだったとしてもな。」
とりあえず、私がしたことを説明すると彼が買ってきたものはどちらも串で刺さっていることをいいことに
一瞬でどちらも半分ずつ食べた。
「釣りはいらない。
言っただろ、依頼料だ。」
冬籠りのリスのように口元を膨らませ、両手で口を隠しながら会話を続けていた。
■ブレイド > 「………あー、おー…
なんで半端に食うんだよ!
両方食いたいならそう言えよ…ったく…」
半分だけ残ったホットドッグと鶏肉。
どうやら破天荒な貴族らしい。
変わったやつだというのはなんとなくわかっていたが。
仕方がないので残ったものを食べる。
「はっ、そりゃ結構。
冒険者と依頼主ってなら別にいいけど
貴族の部下ってのは勘弁だぜ?
モンスターとはいわねーけど、上の人間にとっちゃ目の上のたんこぶみてーなもんだ」
聡い者ならわかるだろうか。ミレー族だということが。
あえて口には出さないが、そういうこともあって
王族貴族とはあまり深く関わり合いにはなりたくないのだ。
「じゃあ、遅れた分の賠償だ。
オレも食わせてもらうんなら報酬はこれで十分だ。
余計な施しなんてすんなよ」
がさつなのか上品なのかいまいちわからない食べ方をしている女性に
釣りの硬貨をつきかえし。
■フォーコ > 「何を言う。
ちゃんと半分残したではないか。」
まだ頬が膨らんだまま。
必死になって噛み砕き、流し込む。
城では決して見せられんな。
「それなら安心しろ。
既に私の師団は危ない集団として警戒されている。
それに君が嫌なら客分でも構わないぞ。
先程も言ったが、うちでは種族など関係ないぞ。
本人の意思次第だ。
危ない仕事が嫌なら後方業務もあるしな。」
彼がフードをかぶっている訳を考えれば、言わんとすることは分かった。
しかしそれは私が勧誘しない理由にはならない。
勿論、彼が嫌がるならばそれまでだが。
「そこまで言うのなら返してもらうが。
君もなかなか拘るな。」
漸く嚥下した私は釣りを受け取り、服にしまう。
■ブレイド > 「両方食うなら全部食えってことだよ…
てめーの金で買ったもんなんだから
そこで文句言うとこでもねーし」
膨れた頬がモニュモニュうごめいてもとに戻っていく。
本当に貴族なんだろうか?
いや、貴族なんだろうが…
「客分って、ちょっとまて!
なんか、話し飛んでねぇか?
オレただの荷物運びみてぇなもんだろ、現状!
なんで貴族…?の師団に召し抱えられそうになってんだ?
しかも遅刻してんだぞ?わけわかんねぇよ」
おもわず食べてるものを吹き出してしまいそうになったがなんとかこらえて飲み込む。
なんで勧誘されているのかもわからず、少し混乱した様子で。
彼女の前で見せた姿で、いいところなどまるでなかっただろうに。
「こだわるっつーか…
べつに、お零れが欲しくて冒険者してんじゃねーし。
金はほしいけどよ…そういうんじゃねーだろ」
■フォーコ > 「分かってないな。
私は二人分を買ってくるように言ったんだ。
それを私だけが全て食べては話が違うでないか。」
ようやく飲み込めた。
やはり無理は止めよう。
「飛ぶも何も、私の師団は常に人員募集中だぞ。
街でもポスターを張ったりしてる位にな。
なら野心のありそうな者に声をかけるのは当然だ。
遅刻は多少ならば構わん。
作戦に予想外の事態はよくあることだ。」
混乱気味の彼に勧誘を続ける。
腕前はまだ分からないが、全く剣も握れないわけでもないだろう。
それに貴族と聞くだけでアレルギーが起きるタイプでもなさそうだ。
「う~~ん、わからんなあ。
私からしてみたらどんなやり方で得た物でも金は金だと思うのだがなあ。
君が何をやりたいのかは分からないが、金は持っておく方が良いと思うぞ?
それとも私が何か失礼をしたのか?
私はそういうことにはてんで疎いからな。
出来れば早めに言ってくれると助かる。」
■ブレイド > 「そうだけどよ…
こう、なんつーか…半分ずつってなんか
いや、いいけどよ。
あんたがそう言うならそれで」
少し照れくさいということなのだが
そういうことを気にするタイプでもなさそうなので流すことにした。
こんなことを思うから童貞臭いなどといわれるのだろうか…。
「野心ってお前…いいのかよ…
つーか、貴族にしたって変なやつだな。
募集するにしたって、もうちょっと見るだろ…人となり?ってやつ?
いや、遅刻したから荷物取りに来たんじゃねぇのかよ。
冒険者にとっちゃそりゃ依頼失敗ってんだ」
串を持つ手で眉間を抑えつつ。
破天荒で変わり者はいいのだが、少し驚かされる。
自分の思う貴族とはまた別の何かのようだ。
「それでいいならスリでもやってらぁ。
金が大事なのはわかるけどよ…
自分の納得できる金以外を受け取る理由もねぇだろ。
あんたは失礼ってわけでもねぇけど
遅刻した上にメシまで奢ってもらって金までもらうってのはオレが嫌だってだけだ」
フンスと、鼻息を荒くする。
怒っているわけではないのだが。
■フォーコ > 「なんだ、そういうの気にする方か。
すまんな、私は気にしない方でな。」
言わんとすることは分かったが、私は全く気にならないので
言われるまで気付かなかった。
「少し話せば君が色々考えている事位は分かるぞ?
まあ、私は変わっているからな。
くれぐれも私を基準に貴族を考えるなよ?
君は実感ないだろうが私としてはこの会話で既に選考終了だ。
君が良ければ今日からでも団員や客員になって欲しい位だし、給料も出そう。
失敗かどうかは依頼人が判断するのではないのか?
そうだな、この後君がうちでもう少し話に付き合ってくれるのなら
助かるな。」
彼も時期に食べ終わるだろうし、荷物を家に届けないといけない。
「いやいや、スリだのは実入りの割にリスクが高いと思うぞ。
金が大事なら私の師団に入って給料を受け取ればいいではないか。
それとも騎士団に所属するのは君が言う嫌なことなのか?
別に王国に忠誠を誓う必要はないぞ。
師団の為に働いて対価を受け取るだけでいい。」
筋の通っている彼は私の提案を受け入れてくれるかどうか。
■ブレイド > 「わりーな。クソ…
別に謝んなくてもいーんだよ!こういうのは…
気にしたほうが負けってやつだ」
半ばヤケ気味に残った分を食べてしまう。
濃い目の味に満足。
ヤケ気味とは言うものの、ちゃんと味わって食べた。
「あんた以外の上の連中も見てはいるからな。
流石にあんた基準では考えられねぇよ。
ま、何があんたの琴線に触れたかはわかんねぇけど…
依頼失敗じゃないってなら安心できらぁ。
話くらいなら別にもんだいねーし。あんたの師団の話もしてーとこだろうしよ」
けふーと、一息ついてから串をゴミ箱へ投げ入れる。
なかなかのコントロールだ。
「給料…いや、所属のがいやっつーか…
急すぎてどうしたもんかってなるだろ?
ここでろくに話も聞かずにハイヤリマスなんて言えねーだろ?
あと、別にメシのお釣りは師団の給料でもねーんだしさ」
よいせっと荷物を背負う。
■フォーコ > 「いや、すまんすまん。
今後は気になった事があれば何でも言ってくれ。
治せるときは治す。」
赤い髪を掻き分け、褐色の顔に赤みが混じる。
うん、ちょっと恥ずかしかった。
「それは何より。
私基準で行動すると2~3回は投獄されてしまうからな。
まあ、実際の所そんなに難しく考えるな。
他に行きたい所があれば移籍してもかまわないのだし。」
串を上手く投げ入れる所を見て、拍手する。
実戦でも似た動きをしているのだろうか?
「個人の力だけで稼ぐのは大変だぞ?
ギルドから仕事を貰うのと同じ位に思えばいい。
よし、では我が家に向かおう。
もう少し歩くぞ。 キビキビな。」
私は彼を先導する形で我が家に向かう。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・公園」からフォーコさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・公園」からブレイドさんが去りました。