2018/02/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアルマさんが現れました。
■アルマ > 昼下がりの王都平民地区、労働するものや買い物、ダンジョンへ向かうための準備を行う冒険者…
ありとあらゆる職種や人種が渦巻くその街並みに混じり当てもなく歩みを勧めていく。
「ふふっ…休日にはもってこいの日ね。…まぁ私は休みじゃないんだけど」
まったりとした街の雰囲気に充てられるかのように柔らかい表情で頷くが、その歩みは常に緊張を保っていて瞬時の攻撃にも対応出来るように微弱な魔力を纏わせていて。
女が行っているのはパトロール。ギルドの依頼として富裕地区から貧民地区までを周り、不審な者や違和感がないかを探る。さながら兵士のような行いを実践していた。
■アルマ > 依頼主はとある貴族。
街の保安、保全と行ったものではなくダーティな繋がりや裏切り、上流階級の者のスキャンダルを握る為の言わば密偵の様なもの。
上流階級のパーティーから町外れの廃墟への潜入までさながら専属密偵のようなこの依頼、当初は乗り気ではなかったのだが、桁を一つ違えたとしか思えない報酬を提示され、事情が変わった。
「とはいえ…こんなに漠然と歩いててもねぇ…」
道端の露店で獣肉を挟んだ薄焼きパンを買いながら、再びあたりを見渡すが大通りや広間の周りには怪しい気配など欠片もなく。
「…まぁ当然よね。はい、ありがとう。……さて、ちょっと場所変えて見るかしら……」
薄紙に巻かれたパンを受け取りながら女は広場を横切り、貧民街近くの通りの方へ足を向けて。
■アルマ > 「ふぅ…やっぱり拘束時間がネックよねぇ…契約とはいえふらっと遠出も難しくなるし…」
一口、二口とパンが小さくなっていくに連れ女が歩く町並みも心無しか暗く、すれ違う人も少なくなっていく。
手に携えていたパンが無くなり薄紙を丸く纏める頃には小さく、古い粗末な家の連なりが目と鼻の先に確認出来るままでの距離。
先程までの大通りとは対極ともいえる静かさでは、逆に女の存在や格好が浮いてしまっているような雰囲気すらあり
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアルマさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にクウさんが現れました。
■クウ > 日も暮れた時間帯の平民地区。
人の行き来も少なくなった通りを微かな足音を立てて宿に向けて歩く。
昼間であれば迷わずに歩く事の出来る道ではあるが完全に日が暮れてしまえば街灯の灯りだけでは心ともなく。
「む……間違えたか」
こちらかと思い歩けば少しして道を間違えた事に気が付いて。
失敗したと足を止めれば来た道を戻り歩いて。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマイさんが現れました。
■マイ > 富裕地区の方でなにやら怪盗騒ぎがあったらしく、遠くのほうで喧騒が響いている。
人通りが少ないのも、騒ぎの見物に行ってしまったという理由もあるかもしれない。
最近巷を騒がせている謎の怪盗…その賞金額は凄まじいが、どんな英傑を持ってしても触れることすら叶わないとか。
クウが来た道を戻っていると、確かに聞こえてくる変わった足音。
その怪盗が今まさに彼女の頭上の屋根の間を華麗に飛び越えていく。
マスクを着用しタキシードを身につけた小柄な男は、余裕の笑みを浮かべたままとある屋根の上で止まり、ふわっと下へ降りていった。
そこは裏道の行き止まりになっており、走ればすぐに辿り着く場所だった。
■クウ > 今度こそ間違わないようにと足を進めて歩けば微かに聞こえる足音。
ただ音や聞こえる場所がおかしいと足を止めれば頭上を通り過ぎる人影。
微かに見えた姿は確かタキシードとか言った服装、その影が屋根の上で泊まったと思えば降りるのが見えた。
「丁度いい……」
確かあんな姿の賞金首がいたはずとギルドで見た事を思い出し。
捕まえれば以前の報奨金を合わせてしばらく観光資金が出来ると考え、
確かこの先は…とうろ覚えな地理を頼りに路地へと入っていく。
■マイ > 彼女が路地へ入っていき、怪盗が降り立ったはずの袋小路へ進んでいくと…
「…あれ、クウ?」
きょとんとした様子で訪問者に驚いたのは、彼女にとってよく見知った人物。
冒険者らしい軽装を身にまとったマイの姿がそこにあった。
「もしかして怪盗を追って…?
だとしたらもう逃げちゃったみたい」
残念そうに空を見上げるマイ。
怪盗は自分がここに到着したとき、再び屋根に飛び上がって消えてしまったのだと、さも見ていたかのように説明する。
その仕草には焦りとか動揺といったものを微塵も感じさせないごく自然な態度。
正直なところクウの出現はかなり驚いた。
もう少し着替えるのが遅ければバレていたところだ。
■クウ > 確か他に出口はなかったはず、そして屋根からは足音が聞こえないのでこの奥にいる筈。
そう考えて路地の奥へと向かえば…。
「…マイ?」
そこにいたのは怪盗ではなく知った知人の姿。
服装も先程見えたものではなく冒険者風の少年で。
「マイも?確かここに逃げ込んだはず。……逃げられた?」
空を見上げる少年の言葉につられるように空を見上げ。
その説明を聞けばゆっくり着過ぎたかと肩を落として残念そうにする。
だからこそ気が付かない、少年が袋小路の路地に何故いたのかと言う事を。
ただ賞金を得る機会を不意にした事に落ち込んで。
■マイ > 「惜しかったな…二人でなら捕まえられたかも…」
彼女は気づいた様子どころか、疑問にも思っていないようだ。
それなら問題ないし、疑われたならそれなりの誤魔化しようもある。
ただ僕を逃がしたことを、ずいぶん残念そうに落ち込んでいる。
たしかに1億ゴルドもあれば数年は遊んで暮らせるようなものだからしょうがないだろう。
「そんなに気を落とさないで、きっとチャンスはまたあるよ。
あー、それと…なんなら僕の仕事手伝う?」
彼女の落ち込みようになんだか責任を感じてしまうので、なんとか励まそうとする。
ついでに自分がやっている仕事を手伝ってみないかと提案も。
マイは主にトレジャーハントの仕事をしており、そうそうお宝は見つからないが当たれば稼ぎは大きい。
マイはかなりの確立でお宝を探り当ててくることで有名なので、おこぼれに預かろうとする者も多いが、いつも一人で活動していた。
■クウ > 「あの賞金なら二人で分けても大きかった、残念…」
もし逃がしたというショックがなければ何故いたのかなどを徹底的に追及したはず。
しかし今はそれよりも逃した賞金の大きさに、この先の余裕のある旅計画が破綻して気を落として。
「これだけのチャンスは早々ない……。
余裕のある生活計画が駄目になったのは大きいから。
…マイの仕事?」
仕事の手伝いの提案に顔をあげて少年を見て。
少年が何の仕事をしているかはさっぱりと知らない。
しかし見かえれば裕福そうに見えるので変な仕事はしていない筈。
配達と討伐しかできない身ではあるがどんな仕事か気になりうなずいてしまう。
■マイ > 「あはは…いろいろ展望があったんだね…」
思い切り野望というか、計画があったんだと苦笑い。
真面目そうだと思ったら意外と野心あるんだなぁとちょっと感心した。
とはいえそのために掴まってあげることはできそうにない。
「ああ、僕はトレジャーハントしてるから。
ダンジョンや盗賊のアジトに潜り込んでお宝を手に入れるってやつ。
探し物見つけるの得意なんだけど、戦闘には自信がなくて…手伝ってくれる人を探してたんだ」
ここからは嘘偽り無く彼女に話している。
大抵はこっそりと目的地に潜入して、ブツを手に入れてこっそり抜け出す、そんなスタイルで仕事をしている。
そのためまともな戦闘を行うことは少なかった。
今狙っているダンジョンが、少々骨が折れそうだったので人手が欲しいと思っていたのだ。
自身のギルドでの仕事について話せば、賞金首を逃がしたこともあって大いに興味が沸くだろう。
■クウ > 「これでも旅人。路銀がそろえば次の国に行けるから」
大金が手に入れば次の国に移動するいい機会。
そのチャンスが来たと思えば逃げられてしまって肩を落とし。
「トレジャーハンター……?宝さがし?
私はそう言うの苦手だから手伝えないけど。
戦闘?そっちは得意だよ」
潜り込んでと聞けば流石に苦手なので手伝えそうにないと考え。
次に聞いた戦闘なら得意分野。
それでいいのなら手伝えると口にして、どれだけの儲けかは判らないが簡単な仕事を受けるよりはいいかもと考えてしまう。
■マイ > 「なるほど…でもそうなったらもうクウに会えないのは寂しいな」
改めてクウは旅をしている冒険者なのだと認識すると、いずれはお別れしなきゃならないのかと残念に思う。
それでも彼女にやりたいことがあってそれを手伝えるなら喜んでお金稼ぎを提案しよう。
「大丈夫、物探しは僕がやるから、クウは敵を引き付けたりやっつけたりしてくれれば助かるよ」
挑もうとしているダンジョンは無名遺跡なのだが、目的の階層を偵察したところ潜り込むのが難しそうと判断した。
強い魔物もいるがクウの実力なら大丈夫だろう。
「目的地は無名遺跡だから、ちょっと長旅になるよ。
狙いはある階層で確認された希少な魔導機械と財宝。
二人いればかなり持ち出せるね、報酬は結果次第だけど…少なく見積もっても僕は一人100万ゴルドは硬いと思ってる。
事前準備をしっかりしてから3日後に出発なんだけど、どうかな?」
王都から離れたダンジョンへの探索。
それもそこそこ深く潜ることになるとのこと。
だがその報酬は低く見積もってもかなりの額になるらしく、結果次第ではさらに色がつくだろう。
その分難しい任務であることは想像に難くないが、彼女の答えはいかに。
■クウ > 「ここに住んでる訳じゃないから。
それにいつかは国にも帰るつもり」
旅の途中に立ち寄り路銀が心ともないための滞在。
その間に出来た知り合いと判れるのは寂しくはあるが定住する理由が今はないだけにいつかは判れることになると告げて。
「それなら大丈夫。余程変なのでもなければバッサリやれるから」
その引き付ける敵が巨大な何かとかでもない限りは大丈夫。
探し物という不得意分野は少年がやってくれるのならばその護衛を頑張ればいいと。
「長旅……なんだ。でも遺跡は行った事ない。
私はそう言うのを識別できないから全部マイに任せるけど大丈夫?
それだけ稼げたら路銀の足しになる…。
3日後?それまで準備しておく」
長旅と言う事に難色を店はするが報酬の大きさに飛びついてしまい。
問題は遺跡は初めてではあるがそこは少年に任せれば大丈夫と信じて。
あくまで護衛と荷物持ちのつもりで頷いて見せる。
■マイ > 「そっか…でもま、そしたら僕のほうがクウのとこに遊びにいけばいいか」
そうなったら寂しいが、別に今生の別れというわけでもないだろう。
前向きに考えれば言ったことのない東の国に行く理由もできるわけだし。
「無名遺跡はちょっと遠いからね、合間の村で宿は取れるけど、それ以外は野宿になる。
僕なりにはクウがいれば簡単な仕事だと思うけれど、不測の事態があるかもしれないから準備は万全にね」
腕の立つクウがいてくれれば、宝探しやトラップ解除に集中して作業ができるだろう。
彼女の腕前は信頼しているが、こっちのことはそうでもないかもしれない。
長旅だと伝えたときの表情を見れば、あまり二人きりになりたくなさそうではある。
「まぁその、どうせ旅するなら仲良くやろうね…?」
なんとも言えなそうな表情で苦笑いする。
■クウ > 「それだと……次の国は伝えるほうがいい?」
行先さえ言っておけば会えるかもしれないので。
ただ問題は行先は完全に乗合馬車次第なので何時東の国に帰るかも判らないと言う事。
「話だけだとかなり遠そう。でも宿が合間にあるなら…いいかな。
マイがそういうなそうなんだよね。大丈夫、準備は万端で行くから」
遠いと聞いた時点で長旅用の準備を整えようと決めていて。
道中や遺跡内での護衛に専念し中の探索は任せればうまくいくと。
長旅と聞いて表情が変わったのは二人きりというのもあったがそれ以上に長く街を離れるのに難色があっただけ。
「それはマイ次第」
苦笑をする少年に一言でそう言い切って。
■マイ > 「そうだね…僕は基本的に王都暮らしだから、手紙でも送ってくれたら嬉しいな」
それなら直近の居所もわかるだろうし、その後の行き先もわかるだろう。
文通する相手などいなかったからちょっと照れくさくもあるが。
「信じてくれてありがとう、後悔はさせないよ。
だからクウのことも頼りにしてる」
お互いがきちんと仕事をすれば、無事に帰ってこられるだろうと微笑み。
一緒に仕事ができることに嬉しそうに話す。
「あはは、じゃあもう少し旅の話を煮詰めるついでに、二人きりでも平気なようにしておく?」
苦笑いしつつ、彼女にこれから二人きりになれる場所にいかないかと提案してみる。
もちろんダンジョンに潜るにあたって必要な装備や心構えについて説明や相談をする目的はあるが。