2018/01/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアントーニアさんが現れました。
■アントーニア > 「気をつけて帰りなよ、おばさん。お大事にね」
大きな通りに面した小さな木造の薬局屋。
よたよたと足取りがおぼつかない初老の女性を見送り、ゆっくりと扉を閉めた。
「うう、 さぶっ…」
冷たい風が身に染みる。人間は不便だ。
closeの札をさげてドアを閉めるとガランとした店内に女が一人。
さあこの後は掃除をして、明日の準備をして、あとで娼館に顔を出して…
やることはいくらでもある。
■アントーニア > 日中はおしゃべり好きのマダムや暇な紳士の相手をしながら薬屋を営んでいる女。
しかしてその実態は、
「よいこのおねえサンたちにプレゼント… ってね」
店じまいを終えた女がトランクケースに詰めているのは、色とりどりのガラス瓶に詰め込んだ薬達。
気分を高揚させるものから、感度を上げるもの、
何も知らない処女を娼婦のように変貌させる…なんて怪しげなものもある。
あらゆる薬の中で一番飛ぶように売れるのが堕胎薬だというのも、娼館ならではなんだろうか。
「ああ、また冷えるんだろうな…」
■アントーニア > 店の外に出ると、元々悪い姿勢がさらに悪くなる。猫背に拍車をかけ、大通りを娼館に向けて歩いていった。
真昼とは違う顔ぶれ。
男も、女も、どっちかわからないモノも、なんだか色めいて見えるのは夜の灯りのせいだろうか。
白い息を吐き出すとメガネのレンズが真っ白に曇る。
ずっしりと重たいトランクケースを逆の手に持ち直すと、人と人の間を縫うように歩いて行く。
たまに酔っぱらいにぶつかられて、舌打ちされて、ムっとする、そんな次の仕事場への道。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアントーニアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアリルネージュさんが現れました。
■アリルネージュ > 今日も今日とて、踊り子は踊る。
扇情的な舞を披露し、そこにいる客や給仕を情欲で染めるために。
とは言え今日の所はまだそこまで煽り立ててはいない。
口笛を受け、客からセクハラを受ける。普通の踊り子と変わりない。
しかし物憂げな視線は人の間を縫い、じっと獲物を探している。
次に、どの子を狂わせてあげようかしら?そんな風に思いながら。
ゆっくりと彷徨う視線は、誰かと交わる事もあるだろう。
■アリルネージュ > やがて獲物を見つけた踊り子は、その踊りを持ってじっくりと獲物を狂わせていく。
周囲の客たちもそれに巻き込まれ、やがて酒場は淫靡に乱れた場所へと…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアリルネージュさんが去りました。