2018/01/06 のログ
バーニィ > 「あー腹減った。」
そんな言葉を呟きながら階段を降りてくる少年にも見える少女。
それは厚手のコートを僅かに膨らませるのが見て取れるであろう。
だが、それを目立たせないために猫背を作っているためにさらに目立たなくはなっている。

「おーいテンチョー、なんか 肉。 肉くれ肉。あとエールだな。」
整った顔立ちながらも粗野な言葉のせいで台無し。
カウンター席に腰を下ろすと自己主張する様に拳でどんどんと叩いていた。

バーニィ > 出てきた骨付き肉。
ジョッキに並々注がれたエール。
右手で骨を掴むと口元に。
ガブリと一口。
溢れる肉汁が口の中に広がり、次いで塩のシンプルな味わいが食欲を掻き立てる。
口の中にいれたそれを咀嚼し、肉汁がなくなればその残りを胃袋に流し込むべく左手にジョッキをつかみ口元とへ、ごっごっと細い喉が動き口の中の肉を飲み干していく。

口の周りや褐色の肌が肉汁で汚れる事も構わずに豪快に食べ進めていく。

バーニィ > 「ぁー、肉美味いなー 美味いなー。」
半ば食べたところで一息ついたところで、いきなり肩に手を置かれる。

いきなり肩に手を置かれる覚えはない。
切れ長の目で振り返ればにらみ上げる形に。

肩に手を置いた男はいきなり口説き始めた。
女には目ざとい男だったのであろう、アルコールで赤くなった顔ににやけ面を浮かべながら何かを言っている。
少女はにやりと笑みを浮かべながら半身を相手の向け。

「うるせぇぞ!!」
エールが注がれていたジョッキを相手の頬にたたきつけた。
ガシャンと音が響き渡り吹き飛ぶ男は扉をその体で押し開け通りへと。

肉を片手にカウンター席から降りると、つかつかと店を出て、なにやらにぎやかな声が響き渡り、
程なくして戻ってきた少女はニコニコと満面の笑み。

「今のバカが金くれたから、とりあえず エールお代わりと、グラス代。」

楽し気に笑みを浮かべながら少女は再び骨付き肉を頬張り始める。
がつがつという形容詞が似合う豪快な食べっぷりで骨付き肉は骨だけに。

軟骨がこりこりと我、肉の歯ごたえも変わり満足げに一息。

バーニィ > 「肉無くなった…」

テーブルの上の空になったら皿の上の骨を寂し気に見詰め、名残惜し気に、指先をペロペロと舐め、口の周りの油をふき取っていく。

「あぁ 綺麗なおねーちゃん片手に抱きながら食う肉は旨いんだろうなぁ」

など一人呟き、はぁと、ため息を漏らした。
言葉の内容は限りなくおっさんっぽいのが玉に瑕。
だが、いわゆる一つの耳年増なだけではあるが…。

バーニィ > がくんとがっかりした少女テーブルに突っ伏し。
「てんちょー 肉ー お代わりー。
え? ないのー? 食い切った?
じゃーエール。」
挙句に肉がなくなったと聞けば、さらに深いため息。出てきたエールを飲みながら店の中、見まわす。

いるのは基本的に男ばかり…
その現実が少女を再びがっかりさせていた。

バーニィ > これ以上男たちに絡まれるのも面倒だとジョッキの中のグラスを飲み干すと、がつっとジョッキをテーブルの上に戻し、
それでも何か足りない渇きを覚えながら少女は宿屋の二階へと戻っていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区「酒場」」からバーニィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマガリさんが現れました。
マガリ > 臨時講師として勤める学院よりほど近い、平民地区の通りで露店が開かれていた。
いかにもどこかの誰かの奥さん、もしくは母親といった風体の女は仕事帰りにそこで買い物をするのが日課になっている。
少し前から昨日までは買う物もそれなりの量だったが、
今日から"また"一人分だけ考えればいい生活に戻ったので、感覚を取り戻すのが大変だ。

「―――ええ。おかげさまで好評だったわ。果物もとっても美味しかった。
 昨日の残りがあるから今日は少し見たら帰ろうと思うの」

女の事情を知る店主と会話する中で少し覗かせる寂しさ。
女は母親ではないが奥さんであり、しかし夫の仕事上一人で過ごす時間が長かった。
仕事もしているので普段はさほど気にならないのだが、夫が海に出て間もなくはさすがに寂しい。
こうした日課もそれを紛らわせる為かもしれない。
そんなことを心の奥で感じながら、購買意欲薄い姿勢で並ぶ品物を眺めており。

マガリ > 「じゃあ…これと、これを戴こうかしら」

結局購入したのは昨日も買った果物だけ。
夫が相当気に入った様子でほとんど一人で平らげてしまったし、ちょうどいい。
店主にそれらを包んでもらうと女は夕焼けの帰り道をゆったりと、歩いていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からマガリさんが去りました。