2017/12/27 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区・中央公園」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 「………ぁぁぁ……」

人気のない公園の片隅。
長椅子に座る少年は、背もたれに体を預け天を仰いでいた。
顔は…いや、体は赤みを帯びて、目はいつもより座っている。
端的に言えば酔っている。

少しペース配分を間違えた。
休憩が少し長引いたせいでもあるが。

ブレイド > 酒の試飲依頼、二日目。
ペース配分は明らかに後半早かった。
酒のチョイスが悪かったか、酔い止めを朝に飲んだきりで午後の分を飲み忘れたこともあるか。
依頼人の前では持ちこたえたし、ふらつくこともなかったが。
少ししんどい。
というわけで、公園でしばし休憩を取ることにした。
酒でほてった身体に寒風が心地良い。
周囲には薄く雪が積もっている。

ブレイド > 「…水……」

道具袋から水袋を取り出し口をつける。
冷たい、寒い。
そういえば保温石をもらうのも忘れていた。
浮かれていたせいもあってか、今日は全体的にヌけている。
それでも、水を飲むことで少し楽に……

ブレイド > 足元がおぼつかないわけでも無いし、吐きそうなわけでもない。
きぶんはややぼんやりとしているが。
財布の中身を減らしてきたのは見事な判断だといえる。
今落としたり、スられたりでもしたら、絶対に気がつけない。

「ちょっと、散歩するか…」

少し楽になったので夜の公園を歩くことにする。
さすがに酒気を少し払っておかねば、家にかえるのもはばかられる。

ブレイド > 人気はないと思っていたが、こうやって歩いてみれば
通りすがる程度に人はいるようで。
もちろん、一人二人…とすれ違った程度ではある。
そもそも時間は結構遅いのだから、平民地区といえど危険なわけだし。
そして、やはり石がなければとても寒い

「スープ…とは言わねえからあったけー茶とかコーヒーくらいは欲しいもんだな…」

さすがに街中で野営準備をするほど判断力は鈍っていない。
この時間だと、大通りくらいか…。

ブレイド > 「はぁー……明日はもうちっと、考えねぇと…」

ちゃんと休憩した上で、ペースを乱さない時間配分。
それを守っていれば、このような自体にもなるまい。
少し眠気もあるが、こんなところで眠ってしまえば、風邪ではすまない。
なんせ周囲には雪が積もっているほどなのだ。

少しだけふらつきながら歩きだす。
足元がおぼつかないというわけではないといった。が、真っ直ぐ歩けるというわけでもない。

ブレイド > しばらくして…公園に戻ってきた。
そして、先程まで座っていた席へ。
その手には、野営用の食器と、それ満たされた温かなシチュー。
近場の屋台で買ってきたものだ。
ちょうど店じまい間近だったので、自分の食器を使わせてもらい、好きな場所で食べることにした。

ベンチにうっすらと積もる雪を払って腰を下ろす。

「こういうのもなかなかおつなもんだな…」

ずびび、と少し音を立てつつシチューを啜る。
暖かい、美味い。

ブレイド > 「ふいー…」

シチューを食べ終えれば体も温まり
良いも少し冷めた気がする。
あとは歩いて帰れば、家につく頃には酒気も払えているだろう。
食器に水袋の水を注ぎ、ゆすいでから袋にしまうと、立ち上がって大きな伸び。
からの大あくび。帰って今日は寝るとしよう。

今度はまっすぐに歩けている。大丈夫だ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区・中央公園」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 武具店」にエウロペさんが現れました。
エウロペ > 「いろいろあるのねぇ…」

感心したように店内に並ぶ防具を眺めるエウロペ、鉄製の重そうなものから皮製の軽そうなアーマーやコートが並ぶ、あるいは露出の激しいビキニアーマーみたいなコテコテのものまであったりする。
こういう店に入り商品をじっくり眺める経験はあまりなかった。
基本的に争いごとは好ましくないし、危ないときも素手でなんとなかる場合が多い。
ただ最近は理由もあって山や森などに入ったりすることもあり、私服だと何かと汚れたり破れたりしてしまう。
動き易く、そういった場所でも浮かないものを求めて、武具店にやってきたのだ。
ただ今まさに、ベテラン、中堅、新人の冒険者らしい客や店主がいる店内において、貴婦人風な装いのエウロペは実に浮いているのだが。

「……だけど、サイズが合わないわね……」

そんなことを気にせず、当たり前だとツッコミの入りそうなセリフ。
売られている装備はどれもある程度のサイズの自由はあったが、エウロペに合うような規格外のものは取り扱っていなかった。
おそらくはオーダーメイドでもしない限り、このような防具は着られないだろう。
思わず苦笑いしつつ、とりあえずまだ店内をうろついてみようか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 武具店」にエズラさんが現れました。
エズラ > 「……お」

店の奥――鍛冶場の傍にある待合席に座っていた男が、貴婦人風の女に気付く。
がっしりとした――否、むっちりとした豊満な体躯をローブに包んだ、艶やかな姿。
研ぎに出していた剣を受け取りに来ていたのだが、思わぬ場所で思わぬ相手を見つけて笑みを浮かべ――

「よう、エウロペじゃねぇか。こんな場所に用事なんて珍しいな――」

ヒョイと片手を挙げ、名を呼んだ――

エウロペ > 「あら…エズラね、久しぶり」

唐突に声を掛けられ、そちらの方へと視線を向ける。
その声の主がよく知る男のものとわかれば自然と笑みがこぼれて、軽く手を上げて挨拶を交わす。
エズラがどういった仕事をしているかまでは知らないものの、その身体つきから考えればこのような武具店にいても不思議ではない。
ゆったりと彼に近づいていけば、そのローブの中に包まれた二つの巨大な膨らみがよく揺れる。

「うん、私もじっくり眺めるのは初めてよ。動き易いものを買おうと思ったのだけれど…その…」

買い物のためにここにいることを伝える。エウロペのような人物が防具を買いにやってくることはそこそこ珍しいこと。
何の為に必要なのか気になるところであろう。
そしてエウロペの表情がやや恥ずかしそうな、頬が赤らめて視線が反れる様を見れば、着られるサイズのものがなかったと口にできないらしい。

エズラ > 恥ずかしそうに言い淀む相手の態度から、何となく言いたいことを察する。
なるほど、そもそも並の男より遙かに恵まれた体躯をしているのだから、女性用の防具を手に入れようとすればオーダーメイドに頼るしかなさそうである。
だからといって、男用のものを購入するような、剛胆な性格をしているわけでもない――

「……まっ、そう気を落とすなって。オレはこの街の武器屋にゃ、ちっと詳しいのさ――」

闘技場戦士御用達の武器・防具店ならば、彼女のような体格の女性にあつらえられたものも、置いているはずである。
今度そこへ案内しよう、と申し出る。
そうこうしている間に己の剣が差し出され、鞘から抜いて研ぎの度合いを確かめ、満足して支払いを済ませる――

「……さて――オレの方は用事が済んじまったんだが――エウロペ、この後は空いてるか――?」

ムフ、と男の口角が、助平心を隠そうともしないで上がっていく。

エウロペ > 「…そう?ふふ…最初からエズラのような人に相談すればよかったわね。
それならお願いするわ、それで一緒に冒険してみるのも面白そうね」

武器や防具、その類の店にも詳しいというエズラ。
彼の話によれば自分のような身体をしていても着られるものがあるという。
おまけに案内までしてもらえるのだから断る理由などなく、素直に彼の提案を受け入れる。
そして共に冒険と、手に入れた装備の具合を確かめたいので、近場のダンジョンや森を探索する程度はしたいと考えていた。
それにエズラも付き添ってもらえるならありがたいと伝える。

「そうね、この後の予定は考えてなかったけど……好きね、貴方も…」

空いているかと聞かれればこくりと頷いてエズラの顔を見る。
その欲望を隠さない素直な表情にくすりと母性的に微笑みつつ、頬を赤くする。
こんな自分で欲情するエズラは物好きだけど、それは自分も同じと思いながら、彼の逞しい胸板に柔らかな手の平を添えてみた。

エズラ > 「そりゃ面白そうだ――是非、一緒させてもらうぜ」

彼女の戦闘能力についてはまだ男の知るところではない。
しかし、そのスタミナについては十分に理解していたので、無論戦闘も苦手とするわけではないのだろう。
そして、頬を染めつつもこちらの提案を受け入れてくれたことに、さらに笑みを深くして。

「ようし。そうと決まれば善は急げ、ってな――さ、行こうぜ」

胸板に添えられた手を優しく取って立ち上がり。
そのまま武具店の外へとエスコートしていくのであった――

ご案内:「王都マグメール 平民地区 武具店」からエズラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 武具店」からエウロペさんが去りました。