2017/12/25 のログ
■マルカ > 身なりや装備から判っていた事だけれど彼は冒険者のようだった
彼の言葉を聞けばやっぱり、という風な表情を浮かべつつ、手に持ったグラスを彼のものと軽く合わせる
「ブレイド=エッジ…エッジくんね、よろしく
こほん、当ハインケル商会は冒険者様向けの商品、武器、防具…その他、素材の買い取りもやっておりますから
ぜひ、ご贔屓にー…ってことで乾杯ーっ」
おざなりな営業を終えれば、グラスを傾けて仄かにアルコールの香る液体に喉を鳴らす
三分の一ほど飲み干した所でグラスをおけば、ふーっ、と息をついた
「仕事終わりの一杯は美味しいー…ほら、エッジ君も遠慮せず、ぐいっ、とやって?
すぐに料理も来るだろうから」
と、彼に酒を勧めていれば店員が湯気のあがる皿を持って現れる
肉も魚介も野菜も、3人前分くらいはありそうな量が乗っている所はやはり、冒険者や労働者むけといった所
どんっ、とテーブル狭しと料理が置かれてていけば、その光景にはぁー…、と言葉を失い
しばらく呆然とした後、グラスに残った酒を一口…
「…これは聞いていたより凄いなあ…食べきれるかな…」
ちらり、と彼の方へ視線を送ればトドメに、と言わんばかりに大ぶりに切られたバケットの盛られた籠を
店員がどん、とテーブルの隅に置き、ごゆっくり、と立ち去っていく
■ブレイド > 「あ、えーと…乾杯」
グラスを合わせ、マルカと同じように中の液体を味わう。
安物とは言え、自身の貧乏舌には十分美味い。
グラスの半分ほどのんで、こちらも一息。
「仕事の後だったのかよ。周りは祭りだってのに…おつかれさん。
ま、せいぜい飲み食いさせてもらうぜ」
労いつつももう一度グラスを傾ける。
料理がやってくれば目をみはるほどの量。
さすが、というべきか。
「まー、結構多いけど、二人ならなんとか食えるんじゃねぇかな?
んじゃ、いただくぜ」
さっそくと、マルカに先んじて料理に手を伸ばす。
■マルカ > 「大した仕事でもなかったけどね?
いや、大したことなんて出来ないんだけどさ」
ぺろ、と赤い舌を覗かせながら苦笑を浮かべる
続いた言葉には、遠慮せず食べて、と付け加えてグラスを傾けていた
…しかし、料理が運ばれてくればその量に驚いてしまい、ぽやーっ、とその光景に言葉を失っていた
「頼もしいんだあ…やっぱり、男の子はそうでなくちゃね」
食べきってしまえる、という彼に眼を瞬かせ、次の瞬間、くすくすと笑い声を零す
彼が料理に手を伸ばせばいつの間にかグラスが空になっていたから追加で注文して
自分も彼と同じように、料理を三種類、小皿に取り分けると魚料理から手を付け始める
「んーっ、美味しい。お酒にも合う…流石は冒険者向けって所かな
エッジくん、どう?そっちも美味しい?」
問いかけながら彼が口にしたのと同じ料理を品よく口に運ぶ料理が口にあったのか、ん~と幸せそうな表情を浮かべ、
運ばれてきたグラスをくいっ、と傾けて
あとはただひたすらに食べて飲む…と言っても、彼の半分も食べないうちに手が止まってしまう
皿には未だ、たっぷりと料理が残っているけれど、それに手を伸ばそうとはせず、ただ、グラスを傾けては
彼の食べっぷりを眺めていて
■ブレイド > 「こっちは仕事にあぶれたとこ…いや、おかげで良い依頼にありつけたんだけどよ
でも、あんた…えーと、なんだっけ。商会の娘さんかなんかなんだろ?
アンタには大したこと無くても、オレみたいな冒険者じゃできねー仕事だろうし…」
自分にはできないこと。
少年ではマルカの商談など理解はできないだろう。
だからこそ、大した仕事だとおもう。
「ま、腹も減ってたしな。ちょうどいいぜ」
へへー、と得意げに笑う。バゲットをかじりつつ、残った果実酒を飲み干す。
グラスを空にして、取り皿に肉料理と野菜を取り分けて
美味しそうに食べ始める。
「ん、うめぇな!いい店じゃんか。
こりゃ逆にお礼言わねぇといけねぇな」
料理を食べつつ舌鼓をうつ。
マルカと同じく幸せそうな顔。
酒のおかわりを頼むのも忘れて、料理を堪能する。
■マルカ > 「いやーどうかな、商売の話なんてちっとも判らないし…今日だってニコニコしてサイン貰っただけだからね?
冒険者を馬鹿にするわけではないけど、一寸、羨ましいかな…」
彼が思っている程、働いたわけではない
義父やその部下たちの手が離せないから書類にサインを貰いに行っただけの事
剣や馬を扱えるのに生まれが邪魔をしてそれを活かせないというのは中々に辛い
「愚痴ってもしょうがないか、食べよ食べよ」
そんな事は忘れて目の前の料理に舌鼓をうつ
自分はそれ程、食べることが出来ないから、思った通りと言うか料理の半分以上を彼に任すことになる
美味しそうに食べる彼を肴に杯を重ねていけば、白い肌に薄っすらと朱が指して
ぽんやり、といった様子で彼に視線を送る
「エッジくんの食べっぷり見てるだけで気持ちが良いよ、私は」
彼が料理に夢中になる様に笑みを浮かべながらグラスを傾ける
料理が少なくなってくれば、ちょいちょい、と店員を手招きして
酒のおかわりとデザートを注文する
当然、デザートもたっぷりと更に盛られている
それを先程と同じように自分の皿に少し取り、口に運べばやっぱり破顔して見せて
「あっ…エッジくんは甘いものは平気だった…?」
今更ながらに聞きながら良かったら、と彼にデザートの皿も勧めつつ、くぴくぴ、と酒を飲み進めて
■ブレイド > 「ん、そっか?
でも、アンタだからそうやってかんたんに終わった仕事かもしんねぇだろ?
だから自信もてって。いや、詳しいこと知らねぇオレが言っても仕方ねぇかもだけど…」
少年なりにマルカを元気づけようとした言葉。
笑顔や語り口、こうやってともに食事をしていれば
何となく彼女が悪い人間ではないことはわかる。少々強引なところはあるが。
だからこそ、元気を出してほしくて。
「あんまくってねぇな?オレばっかり食わせてもらっちゃなんか申し訳ねぇな」
そう言いながらもでてきた分はもったいないのでいただく。
冒険者向けというだけあって、濃い味付けが好みに合っている。
飲み物を飲もうとするが、グラスが空だ。店員におかわりを頼む。
「あー…がっつきすぎかな?わりぃ」
だが、残った魚料理にも手を付け。
続くマルカの言葉には頷いてから、口内の料理を飲み込んで
「は、ぁ。おう。好きだぜ?まー、あんまそういうやついねーかもだけど…」
■マルカ > 「そう言ってくれると嬉しいよ、ありがとう」
彼なりに励ましてくれようとしたのが判る
強引に連れてきてしまったけれど、悪い子でなくて良かった、と今更思いつつ
アルコールに少々赤らんだ顔で、にこり、と彼に笑顔を向けた
「んー、私はもうお腹いっぱいだから…
それに残すの嫌でエッジくんを連れてきたみたいなものだからね?ほんと、遠慮しないでいいよ?」
ちびちび、と皿に取ったデザートを食べつつそう返す
彼の食べっぷりは本当に気持ちが良くて、見ているだけでこちらのお腹も膨らんでいきそうな気がする
デザートを食べ終わってしまえば、グラスに残った酒をこれまた少しずつ舐めるようにしていて
「そうなんだ、良かった…デザートも遠慮しないでいいからね?
たくさん食べて、名の知れた冒険者になってうちとたくさん取引してね?」
彼が甘いものもいける口で良かった、とホッとすれば冗談が零れる
■ブレイド > 「いや、いいさ。メシの礼だと思ってくれよ
むしろ、お釣りが来るくらいだしよ。
残りをどうやって返そうか考えてるとこだ」
マルカの白い肌は、赤く染まるとよくわかる。
それが色気を感じさせて、少しドキリとしてしまう。
ごまかすように笑いながら、再び満たされたグラスの中身を一気にあおる。
「そっか?じゃ、全部食っちまうぜ?あと、ブレイドでいいぜ?
なんか、そっちで呼ばれるのってなれなくてよ」
と言っても、もはや大皿に残ってる量も少ない。
こちらの取り皿にとって平らげてしまう。
「ちょっと驚いたけどさ、なんだかんだで楽しいメシだったな。
ほんと、マルカにゃ感謝しねぇと。
まぁ、名のしれた…ってのは時間かかるかもだけど、これからひいきにするくらいはできるぜ?」
マルカに促され、デザートにも手を伸ばす。
これもまた、甘くて美味い。少しだけアルコールがはいっているのか?
果実酒と合わせて、少し顔が熱く感じる。
■マルカ > 「残り…ふふ…どんな風に返してもらおうかな…?」
お釣りだの、残りだの、自分が思いもしなかった言葉にくすり、と笑いながら考えるように首を傾げる
彼に食事のお礼なんて求めるつもりはないし、元々強引に彼を引っ張ってきて、1人では入りにくかった
店に同行してもらったのだからお礼なんて考えてはいないのだけれど
どうしようかなー、なんて楽しげに口にしながら誤魔化し笑いを浮かべる彼がグラスを一気に煽る様に
おお、と驚いたような素振りで
「エッジく…じゃないや、ブレイドくんは健啖でお酒も強いんだ…?
ミレーの男の子はみんなそうなのかな…?ミレー族の人と食卓を囲むのは初めてで一寸、新鮮…」
あれほどあった料理を平らげてしまう彼に驚きつつも感心する
やっぱり、育ち盛りの男の子はよく食べるなあ…と、内心思いつつ綺麗になっていく皿にくすり、と笑う
「あはは、ごめんね。どうしても来てみたかったお店なんだよねえ… 感謝なんて…私の方こそ、ありがとうね?
お店の方は何か入り用になったら訪ねてみて?だいたいのものは手に入ると思うから…」
彼がデザートにも手を伸ばして食べ始めれば気持ちのよい食べっぷりに、はあ、と心地よさ気な吐息を漏らす
彼の顔が少し赤くなっているように見えれば、流石にミレー族の人も酔うと顔に出るんだ、なんて考えたり…
「……そうだ、ブレイドくん食べ終わったら家まで送ってよ?
冒険者さんに護衛を頼んだら料金が発生しちゃいそうだけれど…
あ……何なら泊まってく?別邸の方なら客室も沢山あるよ?」
彼の言っていたお礼の残り
彼にも予定があるだろうから冗談半分にそんな提案をしてみる
最後の一言は酔いに任せて誂うような口調であったり
■ブレイド > 「まー、なんだ…見ての通りのびんぼーにんだから期待しねーでくれよ?
まだ冒険者としても駆け出しみてーなもんだしな」
マルカの言葉に頬をかきかき答える。
酔いのせいか、頬の赤みが消えぬままではあるが、照れてるわけではなく
大きな期待に応えられない不甲斐なさあってのことで。
「強いってわけでも…ふつーだよ、ふつー……って!?
なんっ、バレてたのか!?くっそ…油断してたか……あー、そうだけどよ…ミレーにも個人差はある、つーか、人間と変わらねーっつーか…
ミレー族ってのは…ここじゃ生きづらいからよ、一応隠してたんだ」
この女性は大丈夫であろうとは思うが。
この街の人間はだいたいがミレー族に偏見を持っているだろうし、こういう場所にいればいい顔はしないだろう。
奴隷階級として、奴隷市に引っ張っていく輩もいるくらいだ。
「ま、いいさ。アンタはいい人そうだし…
そうだなアンタの店、今度教えてくれよ。でも、ミレー族ってのは他言無用で頼むぜ?」
唇に人差し指を付けて、静かに!のジェスチャー。
「ん、いいぜ?そんくらい。
商人のお嬢さんなら、夜の独り歩きなんてさせられねぇしな。
てか、泊まってったら更に恩が溜まっちまうじゃねぇか…」
そう言いつつ、立ち上がって。
■マルカ > 「誰だって初めは駆け出しだから…これからこれから」
彼はまだ若くまだ先がある
この先どうなるかは判らないけれど、歴史に名を残す人物になるかもしれない可能性だってあるわけで
アルコールが入っているせいもあってか気楽でゆったりした口調であったが激励のつもり
ミレー族、と言葉にすると彼が慌てだすからこて、と首を傾げる
バレていないつもりだったのか、とでも言いたげな表情を浮かべていたけれど、
彼が途端に慌てだすから声を出して笑い始める。それが落ち着けば、ふう、と息を吐いて
「ダメダメ、フードの中でお耳が動いて頭のトコが動いてたし…尻尾に八重歯と来れば隠しようがないかな…
あ、でも、気が付かないふりをしていたほうが良かったかな…ブレイドくんも当然、私にバレていると思っていたから」
ごめんね、と頭を下げる
何か口から出そうになったけれど、彼がぴっ、と人差し指を立てれば口元を抑えてクスクスと楽しげに笑い
「大丈夫、大丈夫…うちは…こほん、我が商会は人もミレーもお金さえ払えばお客様だからね?」
ある意味、商売人、商家の鏡。生まれの貴賎は問わず、ただただ金さえ出せば取り引きは成立する
こんな商会であったから、王都でも有数の商家となったわけである
「なんだ、残念…泊まっていけばいいのに
お風呂もあるし、ベッドもシーツも高級品だよ…?異国の商人さんが泊まるトコだし
添い寝でもしてもらおうかなーって思ってたんだけど…」
冗談とも本気とも付かない口調でそう言えば彼の言葉を待たず立ち上がる
そうして、店員のところへと赴けば、こんばんはご馳走様、と挨拶を皮切りに、
笑顔を向けたまま何やら軽く言葉をかわし、しっかりと食事の代金を支払う
不思議と店員を引き連れて彼の元へと戻れば、笑みを浮かべて
「それじゃ、よろしくね騎士様?」
ニッコリと彼に笑いかけ彼の腕を来た時と同じようにきゅむ、と緩く抱き
店の外まで見送りに来る店員に振り返り、おやすみなさい、と挨拶すれば彼に送っていってもらうのだった……
―――彼が別邸に泊まっていったかどうかはまた別の話で…
■ブレイド > 「……あー、今度アンタのとこで新しいマント買うよ…厚手のやつ」
ここまでバレバレだったとは。
肩を落としてため息をつく。
「まぁ、いいや…オレもちょっとふわふわしてるし
泊めてくれるならちょっと世話になる…。
添い寝はだめだろ…オレ、アンタの親に怒られたかねーぞ?
まぁそれが恩返しになんならいいけどさ…」
酔いからか、照れからか、顔は真っ赤だ。
腕を取られて歩いて行く。身長差もあってか少しチグハグ。
正直ドキドキはしているものの、仕事は果たしたという。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・歓楽街」からマルカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・歓楽街」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャルレさんが現れました。
■シャルレ > 「さっむい、さっむいーむりー」
フードをかぶって、体を小さくしながら街を早足で歩く。
白いフワフワのマフラーを首に巻きつけてはいるけど、
寒さの気を紛らわすように、ちょっと変な歌を歌ってた。
お使いの帰り道、あとは隊舎に戻れば、ぬくぬくできるはずなのだけど。
外は冷え込んでて、軽い足取りのはずなのに弾む息は白く頬もあかい。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 白い少女の逆方向からふわふわとした足取りで歩く
同じくフードをかぶった少年。
頬が赤いのは寒さもあるが、今は酒気のせい。
酒気と言っても、遊び回っていたわけではない。仕事で酒を飲む事になっただけ。
ベロベロに酩酊しているわけではないがややほろ酔い。
「(変な歌…)」
通りの向こうから聞こえてくる歌に率直な感想をいだきつつ
軽食求めて大通りへ向かう…が、酔いのせいか距離感がつかめていなかった。
そのまま行けば、少女にぶつかりそうになるだろう。
■シャルレ > 手袋なしで歩いてるから手もつめたい。
せめて、と両手をニギニギしたりしてるけど、寒い…。
「無理むりーさむいー」
通りをあと2回曲がれば、隊舎につくくらい、正面から歩いてる人には気づいてたけど、
自分は前を向いていたから、スレ違うときに、体がぶつかってビックリした。
「わっ…」
軽くよろついて、ぺたんと地面に尻餅をついた感じになった。
■ブレイド > 「うぉっ…!?」
少し酔っていたものの、こちらはふらつく程度
尻餅をついた少女を見れば、やっちまった…と小声で。
「あー、わりぃ。大丈夫か?
怪我とかは…いや、尻もちだから大丈夫かもしれねぇが…」
さすがに尻の怪我の具合を心配するのもどうか。
そう思いつつも、手をさしだす。
■シャルレ > 「うん、だいじょーぶ
おにーさんは?」
地面は冷たくて、差し出された手に気づけば、
軽く握るようにして立ち上がり、スカートのお尻のとこを軽く手で叩いた。
クンと鼻先を顔に近づけてみると、人間とはちがう匂いがすることに気づいたけど、
不思議そうに小首をかしげて、自分と似たようなヒトなのか?と感じ悪気もなく聞いてみる。
「おにーさん、人間じゃないの?」
■ブレイド > 「あー、オレは大丈夫だ
ってか、コケたのはアンタなんだからオレの心配はいらねぇよ」
苦笑しつつも少女を引き起こす。
少女の握った手は、冬の寒空の中にいたにしては暖かい。
「…うぇ!?なんっ!?耳、またでてたか?」
少女の言葉にあわてて自らの頭を触る。
フードは…つけている。隙間もあまりないように気をつけたはずだが…
なんでバレた?
■シャルレ > 「私もなんともないもん」
平気とにこにこしながら答えるし、どこか自慢げに答えてる。
「耳?」
自分と同じようにフードをかぶってるけど、
匂いならわかるから。
フードを気にしてるようなので、自分と同じならと…。
白いフードを少し持ち上げてみる、白い耳がピコっとフードの下を見せる。
「私と似た匂いしたから…ほら、ね?」
■ブレイド > 「猫の…耳?同族か……?そっか、ならよかった。
ぶつかっちまって悪かったな」
少女の耳を見て、ほっと胸をなでおろす。
同じようにフードの陰から自分も耳を見せる。
「てか、こんな時間に独り歩きとかあぶねーぞ?
知り合いとか友達とかいねーのか?」
平民地区ではあるが、女性でミレー族であれば…見たところ冒険者とかでもなさそうだ。
■シャルレ > 「ううん、平気なんともないから」
にこにこして、フードから手を離して元通り。
相手のフードの下にも耳が見えたから、一緒だ、と喜んだ。
「ううん、お使いの帰り道なの」
知り合いならいるけど、親しい友達と聞かれると…いないような気がした。
「うーん、仲良しの友達はいないかなあ…だって耳とか尻尾あるのバレたら怖い国だし」
■ブレイド > 「お使い…ったく不用心だな。
アンタの保護者ってのは…」
平民地区といえど、夜は危険だ。
万が一にもミレー族とバレればいいようにされかねない。
ため息突きつつ無邪気に喜ぶ少女を見る。
「まぁ、そうか…友達とか作りづらくはあるわな
でも、保護者やらなんやらがいるなら、夜くらいはついてきてもらうなり
大人に代わりに行ってもらうなりしろよ?」
■シャルレ > 「うん、でも…、お仕事だから」
隊舎での雑用や家事をしながらの住み込み。
仕事の感覚よりも、お手伝いすると、喜んでくれるから、
その繰り返し、付いてきてもらうと、手を煩わしくさせそうで、申し訳なく思ってるから。
「大丈夫、危ないときは、猫になって逃げるからっ」
今まで、そこまで身の危険になったことはないから、
その時を想像して逃げ切れるつもりで、妙な自信で返してた。
■ブレイド > 「仕事もいいけどよ…
えーと、アンタなにやってんだ?」
少女の仕事の内容について聞く
奴隷とかなら少し胸が悪く話になりそうだが…
「猫?いや、逃げれるならいいけどよ…」
魔法みたいなものでもつかうのだろうか?
きょとりと首を傾げつつも、自信満々の少女の言葉に納得する。
■シャルレ > 「んとね、この先をこういってこういったとこにある…」
この通りの先を2回曲がる、右手で曲がるのをジェスチャーして、
平民地区にあるラテール隊の隊舎で雑用のお仕事のかわりに寝床と食事をもらってることを話していく、
王都の騎士部隊のようだけど、自分にその構図までは知らない。
「今はね、市場の人に来週の食材の仕入れの伝票渡してきたの」
夕食のあとの最後のお使いで、その帰り道だったことも説明した。
■ブレイド > 「……まじか。」
聞いてみれば、根無し草の冒険者の自分と比べればかなり上等な所属。
騎士見習い…にはみえないが。
「あー、それなら余計にだ。万が一で心配かけたかねーだろ?
それに、騎士だってなら手を出すやつもいねーし
夜ぶらついても安全だ。まかせちまえ」
事情を知らぬ自分が言うのもなんだが
少女が騎士で小間使いにされていたとしても、可愛がられていたとしても
彼女に何かあれば騎士たちの仕事が増えるのだから…
「ふーん、そんでか…この時期ってのは酔っ払いも多いし
気をつけたほうがいいぜ?」
自分も含めてだが。
■シャルレ > 「うん、私がお手伝いしたら皆喜んでくれるのが嬉しいの」
食事を作ったり、運んだり、掃除をしたり、お使いしたり…まあ、家事だけど。
強さはなくても生活を維持する側のほう。
「わかった、じゃあ夜のお使いは…誰かと一緒にいく」
やっぱり夜にお使いの帰りになると、心配してくれる人がいる、目の前の同族のような男性もそうらしくて。
素直に頷く。
「酔っ払いは、みてると飽きないね」
パッと顔が笑顔になる、猫のまま酒場の様子をやねの上から覗いて人間観察もしてるから、
いろんな酔っ払いを眺めて楽しんでるのを思い出して。
■ブレイド > 「へぇ、りっぱなもんだ
でも、その耳でもうまくやってけてるみてーだな。
へへ、王都で同族がこんな楽しそうにしてんの見るの初めてだからよ
少しうれしくなっちまうな」
少女の言葉に嬉しそうに微笑む。
奴隷階級のミレー族であるが、認めてくれる人間のもいることは知っている。
だが、それが王に仕える騎士の中にもいると思うと、捨てたものではないなと思える。
「おう、そうしろ
一緒に買物ってくらいなら、喜んでついてきてくれるやつもいると思うぜ?
せっかくだから菓子でもせがんでみな」
冗談めかしつつ頷く。
まぁ、騎士だって可憐な少女に頼られれば悪い気はしないだろう。
「よくみてんのかよ。みてるうちはいいかもしんねぇけど、絡まれんなよ?
タチワリィのもいるからな」
ほろ酔い状態の自分はまだセーフ。
さすがに酩酊ともなれば前後不覚も起こしそうではあるが。
■シャルレ > 「うん、おにーさんも聞いてみるといいよ?」
ミレーでも別の種族でも隊舎の中では平等に扱ってもらえてる。
敷地の中で耳や尻尾を隠すこともないし、目の前の男性も要望すれば、迎え入れてくれそうな気もする。
「私も、貧民地区で寝床作ってるときに、拾ってもらえたから」
少し前の話を思い出して話す、あの時拾われてなければ、今も寒いなか寝床探しに苦労してたはず。
「うん、よく見てるよ?やねの上なら誰も気づかないしね」
猫の視線に気づく酔っ払いは少ない、だって酔ってるから。
少し目の前の男性からもお酒の匂いはするものの、わすかなもの。
■ブレイド > 「あー…オレは遠慮しとく。
あんたみてーに素直でも器量良しってわけでもねぇしな」
苦笑しつつも手をフリフリ。
善意から言ってくれていることはわかっているが
騎士だの部隊だのと言ったものは、どうも性に合わない。
「奇特なやつもいるもんだな。
ま、よかったじゃねぇか。あったけぇ寝床があんならよ
てか、屋根って…身軽だな、おい。足滑らせんじゃねえぞ?」
少年はまだ少女をミレー族だと思っているためか
話がいまいち噛み合っていない。
■シャルレ > 「そうなの?でもいい人たちばっかりだからね」
ふふん、と嬉しそうに話す。
自分もそこで生活はしてるけど、自由が多すぎてる。
「うん、わかった…おにーさんがお酒飲んでたら、声かける」
お酒の匂いがするから、飲める人だろう。酒場に出入りしてるのなら、
その向かいの屋根に白い猫が眺めてる夜もこの先あるのかもしれない。
酒場で人間観察中に見かけたら、呼んでみようと。
■ブレイド > 「アンタが話してんの見れば
いいやつばっかってのはわかるよ」
少女の言葉に頷いて。
まぁ、少女であるのだからもうちょっと配慮してやってくれとは思うが。
「酔っ払ってる姿なんざ、あんまかっこいいもんじゃねぇけどな。
いいけどよ…っと、そうだ」
何かを思い出したように手の中に握っていた石を差し出し
「まぁぶつかった詫びだ。さっき手ぇ握ったときに冷たかったしな」
保温石。昨日依頼主にもらったものだが。
手に持っていれば、汗ばまない程度に体があたたまる代物。
■シャルレ > 「そうなの、みんないい人」
働かざる者食うべからず、な場所らしいけど、自分にはソレさえもわからなくても、
お手伝いと思って動いてる。
「なにこれ?…わ、あったかい」
手の上に石が転がる。軽く握るとじんわり暖かくなってきて、パッと手を広げたり握ったり。
猫だから寒いのは苦手、この石を持ってるだけで暖かいのを不思議そうにして手をみてた。
「もらっても、いいの?」
自分がもらうと男性が寒い思いをするのでは?と心配そうに返し。
■ブレイド > 「あー、尻もちつかせちまったわびみてーなもんだし気にすんな。
もらったやつ…いや、依頼主なんだけど、しばらくはその人ンとこで仕事してるから
必要になりゃまたもらえるだろ」
気にするなと、少女の手に握らせておく。
「あー、そうだ。アンタの仲間に聞かれたときに、知らない人から貰った、じゃ怪しまれちまうな
オレはブレイド。冒険者…まー、危害を加えるつもりはねーから安心してくれ」
少女に名乗りつつ、フードの舌の耳をピコと動かした。