2017/12/24 のログ
■イグナス > なにはともあれ、ここから離れよう。それが正しいに違いない。
そそくさと、半ば逃げるようにそこから立ち去っていく――
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・歓楽街」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 街は冬の祭りでやや浮かれているのか、そこかしこがきらびやかで。
そこを一人歩く少年の姿は薄暗い色の外套に包まれているせいか、やや浮いていた。
それだけではない、歩く人々はだいたい男女二人であるが、少年は一人。
そのせいかより一層、街の空気から孤立しているようにも見える。
「もうすぐ年越し、か…」
この街で迎える年越しは初めてあるが、賑やかさを通り越し騒がしさすらも感じる。
だが、この時期に盛り上がるのは里も王都も変わらないのかと、なんだか少し安心した。
■ブレイド > 夜だというのに、いつもよりも露店が多い。
今年の終わりに向けての祭り。故にこの混雑は暫く続くだろう。
賑やかなのは嫌いじゃないが、人混みはあまり好きではない。
通りはそれなりに広いものの、今日は一段と人通りが多い気もする。
娼館の客引きもいつもより熱心だ。
先日ちょっと使いこんでしまったため、懐の寂しい少年には縁のない話だが。
「もーちょっと稼ぎが良けりゃな…」
ちまちまと小銭は稼いでいるものの、それなりにいいものを買おうと思えばやはり値は張る。
日頃世話になっている少女や仲間に、せっかくの節目が近いのだから
何か送るなりしたいところではあるが…
■ブレイド > まぁ、少年にとっては一年の終わりも、冬の祭りもあまり関係はないのだが。
この時期は冒険者もかきいれ時なのか皆張り切っているようで
ギルドを見たって張り紙の一枚もなかった。先日の配達依頼の報酬は受け取ったものの
今日一日は割と無為に過ごしてしまった。
貧乏暇無しだというのに、世知辛いものだ。
食べ物を売る露店…と言うか、屋台?からか、いい香りが漂ってくる。
そういえば昼は食べてなかったような。
「晩飯代わりになんか食ってくか…」
■ブレイド > 「………結構たけぇ…」
祭りで、夜で、平民地区ということをすっかり忘れていた。
年末の祭りともなれば、値を吊り上げてくるのは考えられたことだし
平時であったとしても平民地区価格。貧民地区に暮らす少年にとってはそれなりに値が張る。
依頼をうけて、報酬を得ていれば大したことはないが、先も言ったように、今日は何もなかった。
回れ右して屋台から遠ざかる。
酒場もこの時期ともなれば連日満席だろう。
そして、この時間では軽食屋もあまりひらいてはいない。
冬の祭りなど関係ない貧民地区なら…自分の贔屓にしている酒場ならいつもどおり空いてはいるだろうが。
■ブレイド > 冬至からこっち、騒がしさの続く街。
今年の終わりに馬鹿騒ぎしたい気持ちもわかりはするが
酒場から聞こえる喧騒はやや大きく聞こえる。
先日、エンジェルと歩いた街ではあるが今は一人。
「女々しいこたぁいいたかねぇが…」
寒さも手伝ってか、人肌が少し恋しくもある。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・歓楽街」にアッシェさんが現れました。
■アッシェ > …思いっきり薄着の少女というか女が街に紛れ込む。
平民地区というより路地裏でひっそり辻で色を売り買いしそうな勢いの存在。
辺りをキョロキョロ、何かを探していそうで違う様なそんな視線を送り、
あれはいまいちやろ、うーん あっちはあかんな という呟きを時折行き交う人々を見て呟いているのだ。
一枚の一寸草臥れた紙――よくギルドに貼られている張り紙を片手に。
そうしているうちに、視界の端に捉えたのは とある少年(ブレイド)の姿。
うん、声かけてみよか。
「なあなぁ おにーさん 今暇なん?」
にこやかーにどこか艶っぽく?笑いながら近寄ってみようと。
■ブレイド > 「ん…?オレか?」
冬だというのに薄着の少女が声をかけてきた。
背は同じくらい?見覚えは…無い。
人好きのしそうな笑顔ではあるが、少年はと言えば元々悪い目つきを更に細める。
「忙しそーに見えるかよ。
あと、一応言っとくと金ならねえぞ?」
たかろうとしても無駄だということを言っておく。
■アッシェ > 外見は人になっている筈…正体はとある竜なので寒さはへっちゃらなのだ、が、今は関係がないので割愛する。
然し寒がっている節が微塵にも感じられないし、微妙にはんなりとした振舞ですすすっと少年に寄っていく。
微妙に背で言えば此方が低いので、僅か乍ら上目遣いになるし切れ目の赤瞳で少年の姿を下から上へと見つめてから
まるで何かを見定める様な?そんな探りな視線を短い瞬き程度の時間で。
(ああん、そないな視線送んなんて…)
「見ぃひんなぁ、銭せびろうなんて、ちゃうちゃう、
ちょっとしたお勤めなんけど…おにーさん 酒 強か?…あ、冒険者はん?」
これに相応しいひといーひんてな、と少年に見える所までぴっと差し出した張り紙の中身は 酒の試飲の募集。
短期間でこの時期にしては 年越しの際に幾らか贅沢できる位の金額が明記している…!
■ブレイド > 少女の仕草はやや怪しげ。
薄着ではあるが寒くなさそう…というか、こちらのほうが明らかに寒がっている。
息も白く、思わず腕も組んでしまっているくらいなのに。
訝しげに少女を見つつも、差し出される張り紙
「お勤めぇ?仕事って…どら」
張り紙を受け取り熟読する。
酒の試飲…はいいとして、報酬は高い。
金は欲しい。が…
「まぁ、駆け出しだけどな。酒は、ふつーくらいか。
で、こんな仕事の募集かけるってこた、アンタは酒造かどっかの人間ってことか?」
■アッシェ > 全く寒くない 寧ろ 封印している能力解放したら ここら辺熱帯に出来るが、
この王都にいる限りそんな事は微塵にも出来ないし 旦那はんにお仕置きされてしまう。
だが、全く震えて居たり寒がったり息を吹きかけたりする様子は 全く ない。
張り紙を少年に手渡す事が出来たので、では説明をしよか、と思う。
酒が強くないと極めて短期間で感想を聞き判断をし酒を選択して
年越し最初に貴族様とか大口の商人、小口等に捌けないじゃないか、と。
そんな様な内容を適当に搔い摘んで説明をしていくのだ、要は酒を試飲して味に問題がないかを試すそんなお勤め。
早い話 早々によってしまわれると非常に大問題。
「早々に酔わひんやったら ええん。
後6日…いや、5日か、年末までなん。まぁ そないなとこ。
うちが飲んだらあきまへん って 旦那はんがいうから そなら 依頼出しましょか、て。 どうなん?」
■ブレイド > 「まぁ、弱いってほどでもねぇし…内容も別に怪しいところはねぇか
年末忙しいのはどこも一緒だな。暇な冒険者でよけりゃ、手を貸すぜ」
突発の依頼だし、急ぎということもある。
それに危険はなさそうだから、仲間に頼る必要もなさそうだ。
その上、いろいろな酒が飲めて報酬までもらえるのならば乗らない手もない。
「えーと、んじゃ…オレはブレイドだ。よろしくな。
んで、どうすりゃいいんだ?
今から向かうのか?流石にここで飲めってわけじゃねえよな?」
少女が多量の酒瓶をもっているようにも見えない。
時間もあるし、日を改めてからなのか。それとも今から泊まり込みでなのか。
詳しい話を聞く体勢に入る。
「っくしっ!!」
寒さのせいか、くしゃみが出た。
■アッシェ > 「一応 …依頼書の下の方に連絡先書いたんけど…うちが怪しいのもあるやろから、
身分っちゅーか、トゥルネソル商会とこの酒販売部なん。なんかあったらそこが報酬払いますよっちゅうー…
あ、今回は うちが 報酬きっちり払うから…。あんがとう。」
本来だったら 冒険者ギルドにあるボードに張り紙をして募集するのが正式な依頼の出し方なのに、
今回は街に繰り出して直接スカウトと言うある意味グレー的な依頼をするという、
っていうか急ぎ過ぎて切羽詰まっているというか。
(だって うち 酒飲んだらあかんて)
「うちは アッシェっちゅう 商会の護衛しているもんなん。
あ、明日から …あった、此処に来てほしいん。朝から。
三食付きで5日間 酒飲み。最後に報酬払うでええやろか。
いんや、流石に ここで飲めはないん…収納魔法に酒入れてないし。」
此処で飲めはない。だって此処外だし。日を改めて此処に来てほしいと脇から出したのは 手のひらサイズの折りたたみ地図。
仄かに温いのは 服と肌の間に差し込んでいたからだろう、それでもぬくぬくできる温かさだ。
くしゃみをしたので、これでもさわったらどや、と何処から取り出したのは 保温石。
手に持てば 石の効果で汗ばむ一歩手前まで保温効果が出来る優れもの。
「あーやっぱ 寒いんやろな… 普通のヒトは…うち ヒトやないからな…」
しかし この少年 なんで フード被っているんやろ…やっぱさむいからか?なんて
心の内でそんな事を思いながら 地図も渡してしまうと差し出そう。
■ブレイド > 「ふーん、そういうことなら安心できそうだな。
ま、きっちり払ってくれんなら、問題ねぇさ。
っと、明日からか。了解だ。
飯付きはいいんだけど、流石に飲みっぱなしってわけじゃねぇよな?」
流石にそんなことはないだろうとわかってはいるが、冗談めかして。
身分をきっちり明かしてもらえば、怪しむ必要もない。
笑顔を見せつつ、張り紙を懐に。
「寒くねぇのか?まぁ、ヒトとかヒトじゃねぇとかはいいさ。
寒くねぇのは羨ましいけどけどよ。オレはさみぃのはどうもだめでさ」
地図を受け取ればぬくもりを感じる。
目の前の少女のぬくもりと思えばやや気恥ずかしい。
少し頬を染めつつ、それもしまう。
そして、差し出された…なんかの石。
触れればとても暖かい。
「へー、便利なもんもってんだな。流石に高そうだからもらうわけにはいかねーけど」
■アッシェ > 「前金っちゅうの 入用やったら 幾らか渡せるえ?
飲みっぱなしはない。全部で30本なのはあんけど。
5日で30本 割ったら分かるやろ? こうしゅわしゅわしはる酒もあるから 楽しめる試飲や。」
炭酸で作った酒もある。この王都では知る限り出回っているのは貴族様達だろう。
それを試飲と言う最終確認を店の店員以外で冒険者に呑ませるのだ、ある意味依頼がグレー。
(これでよし 冒険者は確保したで…!うち 旦那はんに叱られないですむわああ…!)
内心はかなり安堵からの嬉し涙だが外面はあくまでも依頼を受けてくれても笑顔。
寒くないとかと聞かれて あーうん それな、て
「いんや? 全然。普段 もっと薄い格好の時もあんけど、
寒くないえ。うちは寒暖は平気やな… 色々と気温操作も出来なくもないけど
大っぴらな事したら 旦那にお仕置きされてまうから 駄目やな」
程よい温もりになっている筈。本来の状態で渡していたら大火傷は必須。それか低体温症による火傷か。
地図は耐熱的な魔法術式をしているのだ 魔力を流せばそこら辺の魔法使いでも気づく事。
石は少女からしたら 量産も出来るし 大して高くはない。
そのまま差し出してもいいので 何となくだがさらりと
「え? それ うちが暇つぶしに作ったもんやから あげるえ。
…お勤めしてくれはるヒト見つけたし うちはそろそろ帰るわ。」
んーっと大して動いてもいないのに伸びをする仕草をして。
脇から見える胸がたゆんと揺れる…!
■ブレイド > 「いいさ。今からなんか準備するーってわけでも…
……まぁ、酔い止めくらいなら用意しといてもらうとありがてぇかな?
本ってことは、ひとつ一瓶ってことだろ?一日6本ってなると結構な量だしよ。
しっかし、しゅわしゅわって…炭酸水ってやつだろ?その手の酒まで飲ませてもらえんのか…」
かなりお高い貴族の飲み物というイメージではあるが。
それを飲めると聞けば楽しみになってくるもので。
少女の思惑はしらないが。
「もっと薄いって…別の意味で大丈夫かよ…。
ま、寒くねぇならいいんだけどさ。
ああ、いや、そんなおおっぴらなことができんなら、別の意味での心配もいらなそうか…」
これ以上薄着で、この器量で、この体型なら…そこらのチンピラだって放っては置かないだろう。
それも杞憂ではあろうが。
この石もその技術の応用か何かだろうか?
「作ったって…器用なもんだな。ま、そう言うなら遠慮なく…
んじゃ、また明日…か?帰り道、気をつけろよ」
と、見送ろうとするが、揺れる胸を目にして思わず目をそらす。
顔は真っ赤。
■アッシェ > 「酔い止めだけなん?まぁ 作っておこか。
そや、一つ一瓶 一日6本 そんなに強くないえ。
試飲やから そないな大きい瓶やないし。炭酸水で出来た酒や なん知っているん?」
そこそこ出回っていない貴族御用達的になってしまった酒。
いや、作るのが大変なのと輸送に問題があるので量産が出来ずに珍しいのも手伝って貴族しか買わない悪循環。
本来だったら この炭酸酒は庶民の酒なんよ…! てしたいのに。思惑?単純です。
「大丈夫や。うちの事 倒せるのは 旦那はんだけや。
この王都じゃ気配も人並みになっているさかい、そこらへんの冒険者より強いえ?うち。」
然し相当身軽も手ぶら。収納魔法で荷物知らず。色々と小道具はあるがまぁ暇つぶし程度の代物。
「これ位 朝飯前や。 ん、ま 明日や。そっちもキィつけてな。ほな」
ブラとか全くつけてい無さそうな脇の乳を揺らし 見せつけているのか不明だが、
ほどほどに歩いてから振り向き彼に手を振ってから、適当な路地に入って―気配がぷつんと途切れた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区・歓楽街」からアッシェさんが去りました。
■ブレイド > 「朝からか…準備もあるし、一旦戻るか?」
受け取った石を両手で包み、気配を消した少女の胸元を記憶から振り払うように頭を振る。
さすがに今から酒場…というのもおそすぎるか。
いや、この時期はわりと遅くまで騒いでいるところもあるが…。
■ブレイド > 手が暖まればだいぶ楽になった。
懐に石をしまい、今度は体を温めるために使わせてもらう。
この季節にはとてもいいものをもらったと、少し上機嫌。
「…ちょっと前金もらっときゃよかったかな」
依頼前にパーッとうまいものでも食っておけたかもしれない。
流石にそれを前金でするという考えに至らなかったというのもあるが
今の懐具合を考えると、惜しいことをしたと思う。
■ブレイド > 「……懐にいれるとさみぃな…手に持ってなきゃダメなのか?これ…」
再び石を取り出して不思議そうに眺める。
手にもつと、やはり暖かい。
使い方も聞いておけばよかった。
「っと、そうじゃねぇ…メシだな…まず」
■ブレイド > しかし、結構な報酬が貰えそうなわけだし、少しは贅沢してもバチは当たらないか?
そもそもの手持ちが少ないのは置いといて。
露店は軒並みしまっているが、まだ酒場は空いているだろう。
適当に滑り込めれば御の字。
暫くまつことになっても、貰った石があれば寒さは凌げそうだ。
「そうするか」
方針が決まったところで、早速近くの酒場を見て回る。
何処かに良さそうなところは…
ご案内:「王都マグメール 平民地区・歓楽街」にマルカさんが現れました。
■マルカ > 挨拶程度の商談を終えて気分良く歓楽街へ繰り出す
取引相手が何を言っているのか自分にはよく判らなかったけれど、笑顔を浮かべながら
義父に言われたとおりに書類を提示してサインをもらうだけだから簡単だった
「さて、食事にしようか…」
腰のポーチから小さな手帳を取り出せば、歩きながらペラペラと捲っていく
手帳にはびっしりと店の名前と場所、メニューが書き込まれていて、出向いた店の所には評価が書き記してある
この辺りの地区で出向いていない店は一件…安くて量が多い冒険者向けの店であった
「量が多い所は敬遠しがちなのよね…」
とは言え、興味はある。出された料理を食べきる自信は無いけれど
となると、誰か適当に捕まえてしまおう、と思いたち辺りを見回せば酒場を見て回る姿が見え
冒険者風の、自分よりも年若く見える姿の彼に声を掛けた
「…こんばんは、もしかして食事する場所、探してたりするかな?」
怪しまれそうな気がするので背後から正面に回って声をかける
彼が言葉を紡ぎ出すより先に、二の句を告げる
「良かったら一緒にどうかな?
当然、私が奢るし…深い意味はないからただ普通に、ご飯」
此処まで言ってさらに、行きたい店が大盛りの店だという事、興味はあるけれど女一人で入りにくいという事、
だから誰か、お腹を空かせていそうな人に声を掛けた、という事を説明すれば、どうかな?と小首を傾げる
■ブレイド > 「ん、お?ああ、そうだけど…アンタは?
それに、一緒にって…」
突然声をかけられて驚く。
その身なりが、自分のようなものと縁のなさそうな
いわゆる良家の麗人といった感じの女性で、更に驚かされた。
こちらが話す前に理由まで一気に説明されてしまったが、噛み砕いて飲み込むまで少し時間がかかった。
「えーと、なんだ。つまり、女一人じゃ行きづれえから付き合えってことか
まぁ、そんくらいならお安い御用だけどよ…」
小奇麗な女性に比べて自分の貧相な姿
奴隷だか小姓だかに見られなければいいのだが。
■マルカ > 捲したてるような説明が彼に浴びせかけられるから驚くのも無理はない
しかし、彼が驚くのを全く意に介さず説明は続き、彼の返事を待つ間にマジマジと彼を見ていた
ミレー族の冒険者も商会に出入りしていたり、小口ではあるけれど取り引きもしていたけれど、
彼くらいの年齢のミレー族はいなかったからついつい、長い髪の中で揺れる耳に視線が向いていたかもしれない
「そうそう、理解が早くて助かるな…
それじゃあ、一緒にご飯に行こうか、ささ、こっちだよ」
お安い御用、と彼の口から聞こえれば、ぱあ、と表情を明るくして、彼の腕を取ればきゅむ、と抱くようにして
引っ張るような引きずるようなで歩きだす
「君はたくさん食べる方かな…?私はあんまり量は食べられないから、期待してるよ?」
にこにこ、と彼の腕を抱いたまま目的の店の前まで来れば、中に入っていく
繁盛している店の中を彼の腕を抱きながら歩いていけば、店の奥のぽっかり空いたテーブル席を指差して
向かい合う形で腰を落ち着ける
「さてと…飲み物どうする?奢るから遠慮しないで?」
早速店員を呼びつければ、軽いアルコールを注文して、彼が注文を考える間に店員に店のおすすめなんか尋ねて
■ブレイド > 「うおっ!?
逃げねぇから!ひっぱらなくてもいいって!!」
視線には気づいた様子はない。フードの中の耳に気づく人間はあまりいないし
言及もされてはいないのだから、気づかれてはいないと思っている。
腕を抱かれれば、頬を赤らめ慌てた様子で。
だが振りほどくこともできず、女性に引きずられていってしまった。
「まー、それなりだよ。それなり…ってか、なんでこのままなんだよ」
店の前から店の中…腕を抱かれたままであった。
結局、席につくまでこのままだとは思ってもいなかった。
赤くなった頬を拭うようにしながら、席についてようやく落ち着く。
「飲みもんは…安い果実酒でいいぜ?
エールでもよかったんだけど、せっかく奢ってくれるってなら…ちょっと贅沢してもいいだろ?」
値段の差自体は微々たるものだが。
■マルカ > 彼の返事を聞けば、ほうほう、と頷く
それなりがどれなりなのか、自分には判らないけれど少なくとも自分よりは食べてくれそうな気配…
それに見たところ育ち盛りのようにも見える。ミレー族の少年がどれ程、食べるかは知らないけれども、
自分の兄たちが彼ほどの年の頃にはシェフが驚くほど健啖だったような記憶があった
「まあまあ、こうすれば君と私の身なりを気にする人もいないでしょ?」
と言いつつ、深い理由があったわけでもなく…気になっていた店に行ける喜びについ、腕を抱いて
引っ張ってきてしまったのだけども…それらしいことを言い、笑顔を添えて誤魔化しておく
「なんでも良いよ?引っ張ってきたのは私だしね…
それじゃあ、果実酒と…あとはオススメを肉、魚、野菜…バランスよくお願い」
非常に適当な注文を店員に伝えれば、改めて彼の方へ視線を向けて
マジマジと顔を見ては、1つ彼に質問を
「君は冒険者か用心棒…って所?
あ、私はただの商家の娘だよ、マルカって言います」
…マルカ=ハインケル=タチバナ、と続けてフルネームを名乗る
名乗った所でまずはドリンクが2つ運ばれてくれば、グラスを手にとって乾杯しようとグラスを彼に向けて
■ブレイド > 女性の整った顔立ちや物腰
衣服や装備から見て取れる良家の人間…
といった雰囲気からは想像がつかないほどに、くだけた口調で
少し拍子抜けしたというか、安心したというか。
席についてしまえば笑顔の女性に対し、まだ戸惑いが抜けていない少年。
まぁ、こういう店なのだから、適当な注文でもわりと食えるものが出てくるものだが。
「あー…えっと、オレはブレイド=エッジ。
ただの冒険者だな。用心棒ってほどデキるわけでもねぇからな
えっと、マルカだっけ。よろしくな」
少年は王都に来て日が浅い故か、マルカの家については詳しく知らないようだった。
グラスを向けられれば、乾杯をする。何に対しての乾杯かはわからなかったが。