2017/11/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルージェナさんが現れました。
ルージェナ > 娼館の並ぶ通りを、場違いな幼い少女が歩く。
中で待機する娼婦の姿が見えるガラス窓を見つけると、ぺたりと額を
くっつけるように中を観察して―――がっくり肩を落として次の建物へ移動する。
その繰り返しを、先ほどからずっと続けていた。

この辺りの娼館にて、ミレー族の奴隷ばかりを買い集めて娼婦として
使っている所があるのだと街で小耳に挟んだのは数時間前。
もしや村の皆が居るのではないかと期待したのだけれど、今のところ発見ならず。
それに娼館の中まで確認すること叶わず、自分の性別が違えば、
もっと歳を重ねていれば、そもそもお金があればと悔しい状態であった。

「はぁ~ん……歩き疲れたよぅ…」

一軒の娼館の壁に背を預ける形で、ついに座り込んでしまった。
獣耳がへにょんと下がり、本人の表情も浮かない。

ルージェナ > 疲れ果てた様子の少女に声をかけたのは、娼婦の1人だった。
眠りかけていたのかしょぼしょぼとした目を無理やり開けて見上げる少女の顔を、娼婦は優しく見下ろす。

「―――え?ううん、ルーは…」

一瞬母のような暖かさを感じた少女が惚けながらも身の上を話し――、
すると、娼婦は「内緒よ」と告げて少女の手を引き、一晩匿ってくれたのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルージェナさんが去りました。