2017/09/17 のログ
リュシー > (彼の邪魔をしてしまった、巻き込んでしまった、と後悔するのは、
きっともう少し先の話だろう。
今の己にはただただ、追っ手から逃れることしか考えられなかった。

彼の都合も顧みず、荷物込みの突進であるから、少なからず衝撃を与えただろうが、
さすが、というかなんというか―――彼は、弾き飛ばされたりしなかった。
ならば己は両腕をいっぱいに伸ばし、ぎゅう、とその身体に縋りついて、
あたたかい懐に顔を埋める。
彼の腕が己をしっかりと抱きこんでくれるのを感じながら、
きつく目を瞑り、奥歯を噛んで歯の根がカチカチ鳴るのを堪えつつ、
聞き覚えのある怒号と乱れた靴音が、近づき、また遠ざかってゆくのを待った。
―――たぶん、顔面に見事な靴跡をくっつけた男が、ものすごい形相で走り抜けていく筈だ。)

―――――、……行っ、た?

(ひっそりと、彼の懐に顔を埋めたままの問いかけ。
己が顔を出しては台無しになりそうなので、彼の眼で、安全を確認して貰おうと。)

シュカ > 状況からして、腕の中に納まっているのは追われている、ぐらいは解る。
詳しい事情までは分からないが、兎に角切羽詰まった状況だから、確りと、少しばかり覆いかぶさってその荷物ごとハグ、である。
ばたばた、と慌ただしく、時に怒声を上げながら男たちが通りを駆けて行く。

「………お前さん、いい具合に蹴りを入れたみたいだなぁ」

勇ましいというかなんというか、と苦笑い浮かべながらも、腕を緩め、
その髪をわしわしと戯れと親近感を示すように撫で回し。
腕の中を見下ろし、大丈夫、と示すように頷いてから、幸いにして手から零れていない飴菓子に気付く。
真っ赤な飴が薄くブルーベリーか何か、小さなベリーを包んでいるそれを、1粒摘まみ、
まるで子供をあやすみたいに、口許へと持っていく。

「も大丈夫そーだ。…ほれ、口を開けな。意外と美味いからよ」

もし口を開けたならそのままぽい、と咥内へ。
かりっと飴をかみ砕けば、中から甘酸っぱい果汁が口へと広がるはず。

「さて、と。首輪がねぇってことは…お前さん、逃げてきたのか?」

漸くそこで事実確認。…をしながらも、再びその身体を、…荷物があるが、気にせず抱き締めようとしつつ。

リュシー > (死にもの狂いで暴れたので、誰のどこに爪跡を、靴跡を拵えたか、
全部は把握できていないけれど―――、蹴り、は確かに、素晴らしく決まった。
どうやら、己を追ってきた男の顔を見たらしい彼の台詞に、こくん、と無言で頷き、
しばらくの間、髪を撫でる掌の温もりを堪能してから、
ようやく顔をあげて、眉尻の下がった、情けない表情を晒し)

―――――え、と、あの、………あ、

(何から説明すべきか、否、まずは謝罪が先か、などと逡巡しているうちに、
目の前に翳された、なんとも魅惑的な物体。
反射的にあ、と口を開けて、甘酸っぱい香りのそれを口に含み。
ころろ、と口のなかで飴を転がしながら、くぐもった声で)

えっと、……ありがとう、シュカ。
それから、ごめんなさい、思い切りぶつかって……、

(まずは、言うべきだと思ったこと、言いたかったことから先に。
首輪、という単語と、逃げてきた、という単語あたりで、ぴく、ぴく、と肩を弾ませつつも、
抱き締めてくれる腕を免罪符に、もう一度、彼の懐へ頬を懐かせて)

首輪は、自分で外した。
いろいろ、あったんだけど……とりあえず、今は逃げてたよ、よ。

(自分の父親が放った追っ手から、という部分は、なんとなく省略した。
かし、と沈黙を誤魔化すように口の中の飴に歯を立てて、
柔らかな果実の食感に目を細め)

……これ、美味しいね。外側の飴は甘いけど、中身はちょっと酸味もあって。
でも、……女の子が、好みそうなやつだなぁ。
誰かからの貰い物ですか、シュカさん。

(わざわざ名前に「さん」までつけて、戯れ交じりにそんな問いを。)

シュカ > 荷物ごとその小さな身体を抱き寄せて、子どもをあやすみたいに、ぽんぽん、と荷物越しに撫で叩く感触を伝える。
素直に口を開いて飴菓子を食べる様子に目を細めながら、

「んー、あぁ、いや、別に俺は何もしてないしな。
ただ、こうして抱き締めてただけの、趣味と実益を兼ねただけだし?」

礼と謝罪とを一緒にまとめて、気にするな、とばかりに笑って首を振る。
それに合わせて発した言葉も、少しばかり茶化すみたいな軽口なのは、
追われている状況から脱したばかりの相手を気遣うもので。
追手の男たちが去っていくと、通りの喧騒はまたいつもの通りで、二人に気を留める者はいないだろう。

「お前さんも忙しないな。どうだ、少しは落ち着いて、俺のモンになるか?ん?」

首輪が付いたり、外れたり。何時ぞやの首輪は、己の刀で断つには相性が悪かった。
それに、今は、初めて逢った時と同様に追われているというのだから、何とも同情を禁じ得ない。
果たしてどこまで本気かわからぬ口調で、そんな言葉を続けながら、返された言葉に、お、と眉を上げる。

「だろ。こいつは、貧民地区で絶賛発売中の菓子で、おねーちゃんたちに大人気。
…って、あら?あらあらあら?おじょーちゃん、ナニ、嫉妬か、それ?
ヤだ、俺は、お前さん一筋だって~」

戯れ混じりの言葉に、同じく戯れを踏まえた軽い言葉を返し、
にやにやと人の悪顔で、相手の顔を覗き込もうと身を屈め。

リュシー > (女の子扱い、というより、完全に子ども扱いのような気はするが、
それも、今は心地良く感じられてしまうのだから仕方ない。
口の中で転がる甘味を、それも子どもらしく舌先で玩びながら)

………それでも。ありがとう。助かりました。

(趣味と実益、などという表現に小さく笑いながらも、もう一度、ありがとう、と繰り返す。
男たちが走り去ってしまった界隈は、再び、いつものい賑わいを取り戻しており―――
ほう、と息を吐いたのと同じタイミングで届いた言葉に、ぱちりと目を瞬かせて。
しばし、じっと真顔で彼の顔を見つめてから)

―――――挨拶みたいに軽々しく、そういうこと言うのやめたほうがいいよ?
ぼくが本気にして、じゃあお願いします、っていったらどうするのさ。
ごめん、嘘でした、とか言われたら、ぼく、傷ついちゃうよ?

(溜め息交じり、戯れ交じり、けれどわざとらしく片手で擦ってみせた眦には、
ほんの少し、本物の潤みの気配がある。
たぶん、助かった、という安堵から気が緩んだせい、だろうけれど―――)

貧民地区、おねーちゃん、……やっぱり、女の子向けのお菓子なんだ。

――――ていうか、ぜっっっ、たい、嘘だよね、それ!
綺麗なおねーさんとか、可愛いぼくちゃんとかのお誘い、絶対断らないタイプだもんね!

(ごつ、ごつ、ごつ。
彼の胸板へ幾度も額をぶつけながら、先刻よりもやや、不機嫌そうな低い声で。
これではまるで本当に―――彼にこの甘い菓子を教えた、かもしれない誰かに、
醜い嫉妬の焔を燃やしているようだ、と思う。
甘えているのだ、きっとそれだけなのだと、無理矢理己を納得させようとしているのだが。)

シュカ > 抜刀して追い払ったわけでもないし、隠すとなれば他に方法はあっただろうが、
こうして抱き寄せる、という方法を取ったのも、そうしたかったから、というだけである。
それで礼を言われると、くすぐったいやら、申し訳ないやらで、苦笑いを浮かべて首を振った。
が、こちらを見上げる相手の表情に気付いて、どした?と今度はこちらが目を瞬く番。
んー、と言葉を考えていたものの、それに対する言葉を返す前に、

「え。ちょっと、嘘って断言すんなよ。しかも、絶対とか。
そりゃ、キレーなおねーさんとか、可愛いボクとか、誘われれば…って、違う違う。
誘われても俺ってほら、貞操観念確りしてるし?」

何処からどう聞いても、嘘くさい上辺っつらを走る言い訳。
けらけらと笑いながら、可愛らしい仕草を眺めて、手を伸ばし、その髪を撫で梳く。
戯れめいた暫しの時間のあと、ふと、沈黙が落ちる。

「………なぁ、リュシー」

茶化して冗句を継いで、のらりくらりな常とは対照的に、まっすぐ相手を見下ろす眼差しは真摯なもので。
ついで、発した声も、落ち着いた年相応の男の声であり、

「俺のモンになれ」

実に無駄のない、単的な言葉。
飾らないが故に無骨さが滲んではいたが、表情も声も、茶化す色は一つもない。
それでも、ふと、答えを聞くのが怖くなったのか、視線をすっと外し、徐に相手の肩を抱き、
やや強引に歩を進めるのは、この先へ少し進めば己の常宿があるからで。
宿の老婆は相変わらずの守銭奴っぷりだが、相手を一度連れ込んだ…もとい、連れて行ったあとは、
その後あの子はどうだ、と世話焼き婆さんに進化して、更に面倒になっていたが、
そんなお節介も異邦人の己には心地いいから、いまだにそこが常宿となっていた。
もしも、相手が覚えているのなら、歩みを進めるその先に宿があるのは解るかもしれないし、
相手がそれを厭えば、腕を解き、足を止める心算で。

リュシー > (確かに、大立ち回りを演じさせたわけではない。
けれど、素知らぬふりで放り出しても誰にも責められなかっただろうに、
彼は己を抱き寄せて、庇ってくれたのだから―――それだけで充分、感謝に値する。
それだけで、充分―――だと、思っていた筈、なのだけれど。

何故、相手を困らせるようなことばかり言ってしまうのだろう。
これでは本当に、―――本当に厄介な、まるで、悋気の塊のような有り様だ。
目許を擦ってみせたのも、ごつごつ額を彼の胸元へぶつけたのも、
本当はきっと、己が今、酷い顔をしている、と思ったからで。)

嘘だ、ぜっっったい、嘘。
だってシュカ、ぼくと初対面であんなことしといて、
貞操観念とか、誰が信じるとおも――――、

(貞操観念、といえば、己だとて到底、ひとのことを言えたものではないのだが。
嘘だの戯れだのに、混ぜこんでしまわねばならない、と、何故だか必死になって。
なのに、―――急に彼の声のトーンが変わったから、うっかり視線を向けてしまった。
まっすぐにこちらを見下ろしてくる、紅い瞳に射抜かれたようにくちびるが凍りついて。)

―――― え、

(こぼれ落ちそうに大きく見開いた瞳が、瞬きも忘れて彼を見つめる。
一拍、二拍、くちびるも半開きのまま黙りこんでいるうちに、
彼から視線を外されてしまったけれど、己はまだじっと、彼の横顔を見つめていた。

肩を抱く腕には、どこか、有無を言わさぬ力が籠っているようで―――
それでいてきっと、己が躊躇えば、足を止めようとすれば、
すぐに緩んでしまうだろうと、どうしてだか分かってしまったから。
己はそっと彼の腰へ片腕を添わせ、小柄な身体をめいっぱい寄り添わせて)

………やっぱり今の、なし、とか、言わせないよ?
そんなこと言ったら、……あのおばあさんに泣きついてやるからね。
シュカが、ぼくに無理矢理、あーんなこととかこーんなこととかしたー、って。

(彼にとってはどうだか知らないが、己には優しい大家さん、だった。
そこ、へ向かっていると気づいているからこそ、―――そんな脅し文句を、俯き加減に。)

シュカ > それこそ御伽噺にでも出てくる勇者や英雄のように、可憐な姫君を助けるために戦う、
なーんてことは柄でもないし、出来るわけもないから、至極穏便な方策を取ったのだが、
そもそも根本的な解決にはなっていないはず。
となれば、やはり一人二人斬り伏せるのも、とほんの僅か、脳裏に過ったものの、今は遅し、である。

それに。
思い切り反論されて、嘘だと言われ、ついでに初対面の時を思い出すと。
…思い切り嘘だとばれる言い訳だったことに気付いて、ちょっと愛想笑い。
確かに、しょっぱなから手を出した過去から、相手の言葉を否定するには聊か信ぴょう性がないだろう。

そんな戯れめいたやり取りも、少しだけぴりっとした空気の所為で、雰囲気が変わった。
どちらが赤毛の男の本質なのか、となると解らないが、
少なくとも今はやや強引で、寡黙な、それでいて内に秘めた激情を寡黙を装って覆い隠そうとするみたいな、
そんな雰囲気のまま、相手が身を寄せ、歩を進めるのを見て取れば、迷いなく進んでいく。

「………当たり前だ」

短く発した声は、先ほどより少しは柔らかであったのは、相手が足を止めなかったことに起因する。
少なくともこの状況から、「逃げ出す」ことはないと察したからだった。

常宿は、すでに表の明かりは落ちてはいたが、老婆の姿はなく、静かなもの。
半ば強引に宿まで連れてきて、部屋へと入れば、古めかしく調度品はないが、
清潔なシーツが敷かれたベッドだけは、安宿でありながらも、十分すぎる設備であった。
小さな身体に不釣り合いな荷物を引っ剥がすみたいに下ろさせたかと思うと、そのままベッドへと押し倒しては、

「俺のモンになっても、ならなくても…俺は今からお前を抱く。
サイテーだっていうなら罵ってくれていい。
逃げてきて、弱ってるお前を抱くなんて、俺もサイテーだと思う。
………けど」

片腕で身体を支え、まっすぐに見下ろす視線は真摯なモノであったが、
落ち着き払った声と、少し自嘲気味な笑みを浮かべた表情が浮かぶ。
それ以上の言葉は、相手の唇を塞ぐことで飲み込むことになって。
柔らかな唇を奪い、舌を潜らせ、無遠慮に咥内を蹂躙しながら、片手は布越しに豊かな胸へと伸びて。
膨らみを確かめるように大きな掌がそこを包み込み、ゆっくりと五指を食い込ませるようにして揉み扱き、
幼げな容姿とは対照的に、女を思わせるその場所への刺激を続けながらの口付けを。

リュシー > (彼が父親の差し向けた追っ手に手を出せば、きっと彼も無事では済まない。
だから、これで良かったのだと思う。少なくとも、今は。
だって己は彼に、己の荷物をぜんぶ、背負わせたいわけじゃないのだ。

けれど、それでも。
本当はここで、ありがとう、じゃあね、と言って立ち去るのが、
きっと正解なのだ、と思ってはいても―――でき、なかった。
彼のためにならなくても、いつか彼に恨まれたとしても、
かりそめにでも、離れることはできなかった、のだ。)

…………うん、

(返ってきた言葉に、己はただ、頷いただけ。
でももし彼がこちらを窺い見たなら、俯く己の口許が、淡く綻んだことに気づいただろう。
揶揄でも戯れでもなく、自然な弧を描いて。

辿り着いた宿の表玄関に、老婆の姿はない。
時間を考えれば当たり前か、無人の玄関を潜って、一度、招かれたことのある部屋へと。
背負っていた荷物を床へ落とすのももどかしげに、清潔に整えられたベッドへ、
仰向けに倒された体勢から、彼の顔を―――暗赤色の一対を、真っ直ぐに見つめ返して)

………しゅ、――――― っん、…んっ、…っ……、

(彼の名を呼んで、それから何かを、口にしようとしたのだけれど。
近づいてくる彼のくちびるからこぼれる呼気に誘われるよう、
緩く瞼を閉じながらくちびるを開けば、それは言葉を発するためでなく、
彼のくちびるを受け止めて、舌先を迎え入れるための器官と化した。

小さな舌先を彼のそれに絡ませ、ちろちろと舐っては混ざり合う唾液を啜り、
どんどん熱を孕んでゆく吐息を口移しで伝えながら、伸ばした両腕のなかへ彼の頭を閉じこめる。

ドレスのうえから、大きな掌が胸の膨らみを捉えた瞬間。
ほんのわずか、肩先が跳ねてしまったものの―――深く食いこむ指先に強い弾力を、
覆い被さる掌の中ほどへ、硬く芯を持ち始めた先端の感触を。
それぞれ、押しつけるように上体を撓らせて与えながら、両手の指を彼の項から後頭部へ滑らせ、
みずから啄むようにくちびるを触れ合わせては、もっと、とねだるように舌先を伸ばして再び絡ませる。

最低、でも良い、だって己も、最低で、罪深いイキモノ、なのだ。
それでも、欲しいと思うのだから、求めて欲しいと思ってしまうのだから、
―――だから、もっと、と。言葉にするよりも、くちづけで伝えようと)

シュカ > どういう事情があって追われていたのか、を聞き出すに至らなかったが、
いざとなれば戦うことは厭わないつもりだ。
ただ、それを相手が望むか、は別の問題であったし、あえて事情を口にしなかった相手の事情を、
それなりに汲んだつもりでもあった。
そんなことも全部ひっくるめて、自分のモノにする心算、ではあるのだけれど。

相手の事情も、心も、身体も、全部欲しい。
そう思うほど、目の前の少女を愛しいと感じるのは、いい年した赤毛の男にとっては意外でもあったし、
同時にどこかくすぐったくもあったのだが、そんな感情すべて飲み込んで。

ベッドへ組み伏した相手の身体を、今は求めることを優先したのは、雄としての本能。
何か、多分、答えをくれるのかもしれなかったが、その言葉を聞くのは、多少の恐怖もあった。
だから、有無を言わせず唇を塞ぎ、言葉と呼吸を奪って。

「っ…」

舌を絡め、唾液を伝わせながら、柔らかでほっそりとした腕に囲われ、
ふっと息が零れるのは心地よさから。
確りと身体を密着させ、体温を感じようとしながら、応える口付けに、息が弾む。
少し角度を変えて深く求めれば、舌先が伸びてきて、ざらりとした感触が強まって、腰が痺れ、
血液が滾るように脚の付け根が熱を帯びてくる感覚。

強請る言葉の代わりに、深い口付けに応えるように、やや強く五指が食い込むと、
可愛らしいドレスの布に皺を刻み、柔らかく張りのある膨らみを淫らに歪めていく。
しかし、布越しの感触では飽き足らず、ドレスの前を寛げようと手が蠢き、
は、と短く息を吐き、一旦顎を引いて唇を離すと、互いの唇を銀糸が繋ぐ。
前を寛げて、素肌を露わにすれば、瑞々しい肉感的な膨らみに魅了されたように、そこへと顔を埋め、
頬を摺り寄せたあと、その頂へと唇を寄せていく。
唇で挟み、音を立てて吸い、時折戯れに、硬質な刺激を与えるために、甘噛みしたかと思えば、
それを労うようにざらりとした舌が舐めあげて、唾液の痕を残し。
それを交互に、雄の本能として乳房という母性の現れに執着するかのように執拗に嬲っているが、
一方でしっかり自分の下衣の前を寛げる器用さは残されていて、
甘く香るような少女の身体を堪能しているのだから、十分に質量を増したペニスを露わにすれば、
サイテーだと罵られたとしても、最早治めることが不可能なほどに昂ぶった獣欲を相手に伝えるには十分だろう。

リュシー > (思えば己も彼も、お互い、きっと知らないことだらけだ。
それでもこんなに強く、欲しいと、欲しがられたいと、思ってしまった。
彼に隠している己の中身が、どれだけ醜くても。
彼が隠しているかもしれない部分が、どんなものであっても。
それでも、それでも、と、―――こんな感情を、己は今までに知らなかった。

彼のからだ、全体を閉じ込めることなど叶わないけれど、
この腕が伸ばせる限り、せいいっぱい深くこの懐へ、彼を閉じ込めてしまいたい。
触れるくちびるに伏せた睫毛が小さく震え、粘つく蜜を纏った舌先を絡め合わせれば、
呼吸のしかたを忘れたように、仰け反る喉がひくりと戦慄いた。
けれど、その息苦しささえも―――なぜだか愛おしくて、胸の奥がじんと疼くようで。)

んぅ、………っぁ、ん、……はぁ、ッ………、
あ、……ぁ、ソコ、あんま、り、……いじっちゃ、
―――― っあぁ、ん、あっ、あ………!ゃん、あ、ああぁ……!

(とろ、と互いのくちびるの間を繋いでのびた銀色の細糸を、
無意識に伸ばした舌先で掬い取り、こくん、と飲み干して満足げに息を吐く。

ドレスの前をはだけられ、露わにされた胸の膨らみは、着衣越しの愛撫だけで既に先端を尖らせ、
艶やかな薔薇色のソコを食まれ、吸いつかれれば、きゅう、と胸の芯が甘い痛みを訴えて、
そのまま刺激を繰り返されれば、少女の胸には相応しからぬものが、こぼれてしまいそう、だった。
だから、だめだ、と言いたかったのに―――己の腕は彼の頭をそっと抱きかかえるまま、
ソコへ、彼のくちびるを、舌を、押しつけて愛撫をねだるように。
唾液にまみれて紅く濡れ光る胸の果実が、とろりと白いものを滲ませてしまったら、
彼は、己に幻滅するだろうか、それとも。)

シュカ、……シュカ、の、すごく、熱くなっ、てる……。
ね、……ぼくに、ちょう、だい……?
ぼくの、……ココも、ね、もう、すごく、熱いん、だ……だから、

(一方の手で彼の後頭部をそっと撫でながら、もう片方の手をそっと浮かせ、
ドレスの前を更に、下腹部まではだけさせて、肉づきの薄い腹のあたりへ触れる。
とくん、とくん、掌に感じる拍動は、ソコが確かに女の―――否、
雌の快楽を知っている、求めている証拠。

みずから、しどけなく脚を開いて膝を立て、彼をその狭間へ迎え入れてしまおうと。
眦に涙の粒を浮かばせながら、それでも、甘く細めた瞳で微笑みかけて)

シュカ > 年端もいかない少女を前に、まったく余裕の一つもなく、浅ましいほどに欲情した上に、
心も全部欲しいなんて、本当にまったく…、と自嘲気味に笑った心算なのに、
表情に浮かんだのは、何とも子供じみた嬉しげな表情。
だけれども、それを言葉にしないから、ヘンな顔をしていまいか、と思ったのか、
顔を見せまいとして、その柔らかな乳房に顔を埋めて。
そして、そのたわわに実った果実に食らいつくように、強請られるまま、突起への刺激を再開する。

「…―――っ?」

それは一瞬のことで、思わず目を瞬かせたほど。
甘く食んだ突起から、溢れた甘い蜜。その味自体に覚えはないが、男を興奮させるには十分なモノ。

「リュシー、…お前…っ。…んっ、…なんで…?」

何も、彼女を聖人君子だとは思ってはいないし、首輪の件も、娼館で再会したことも覚えている。
だが。
その白い蜜が何か、を理解すれば、言葉にできないほど、そして自分でも驚くほどの嫉妬が沸き起こるのを感じて。
白いものを滲ませた突起を、指先が捉え、指の腹で押し潰そうとするように摘まみあげたのは、
嫉妬に駆られたあてつけみたいな、淡い苦痛と快感の狭間のような刺激。
その白い雫で理性なんてものは、一気に瓦解し、そして強請る言葉に、息を弾ませ、

「あぁ…っ、ちゃんと…俺のだって、…ぜんぶ、俺のだって印を残してやる」

誰かによって、覚えさせられた女としての快感。
胸から滴る白い雫。
それは、自分ではない男によって齎されたものだと容易に理解できたし、
それは紛れもない嫉妬となり、そのすべてを忘れさせてしまいたいという醜い独占欲を覚えさせた。

全てを脱ぎ去り、一糸まとわぬ姿になれば、すでに腹を打つほどにそそり立つ逸物に手を添えて、
自ら開脚した少女の、その少女らしい慎ましやかな秘裂にくちり、と押し付けてから、ゆっくりと押し拡げるように侵入を始め。
少女の身体を味わうのは初めてではなかったが、その小さな身体ゆえのキツい締め付けに、
気を抜けばそのまま達しそうになるほどで、ぐ、と奥歯を噛み、大きく鰓の張った先端を埋め込んでしまえば、
後は意外にスムーズに挿入は可能で、そのまま一気に膣襞を嬲り根本まで挿入すると、一旦動きを止める。

「ふ…っ、は…。…あぁ、解るか?…全部、…挿ってる」

呟きながら、指先がそっと下腹部を撫ぜて。
勿論、挿入したとて、そこが膨れるわけでもないが、あえてそこを指でなぞることで、相手にこれから先を明示する意味もあり。
ちょん、と軽く、啄むように唇を触れさせてから、にぃ、と口許が弧を描き、肉食獣のそれと同じく犬歯を覗く。
そして、ずるり、と張り出した鰓で膣肉を削ぐように一旦腰を引き、そして腰を突き出し、ごちゅん、と荒々しく子宮口を突き上げる。
それは徐々に速さを増し、シーツの上で小さな身体が上へ上へと滑りあがってしまいそうなほど激しく、
そして、独占欲と嫉妬心も手伝って、小さな身体を労わる余裕の欠片もない荒々しいものへとなっていく。

リュシー > (彼に告げていないことは、あまりにも多い。
けれど、少なくともこの身体に関することに限っては、
こうして肌を重ねていれば、すぐに暴かれてしまうのだろう。

とろり、と溢れた白いしずくが、紅く色づいた胸の粒を彩り落ちる。
その瞬間―――あ、と短く声を洩らしたのは、己も同様。

知られてしまった。
それ、がこの身体に深く刻まれた他者の痕跡であると知って、
彼がどんな反応を示すものか―――瞳に過ぎった怯えの色は、次の瞬間、
白く濡れた先端を摘みあげた指先がもたらす鋭い痛みに、それでも、甘く蕩けて)

んぁ………っ、ごめ、ごめん、なさ……、はしたな、くて、いやらしくて、っ……、
ごめ、なさ、……シュカ、シュカ、ぁ………、

(とろとろと溢れ出すしずくが、彼の指を白く穢す。
まろやかな胸膚に滴り落ちる白は、己にとっては罪人のしるしのようなもの。
敏感な先端から胸の芯へ、身体の奥深くへ駆け抜けるのは、
決して苦痛だけではなく―――痛みすら、快楽に直結する身体なのだと、
知られるのがつらくて、切なくて。

それでも心のどこかでは、知られてしまいたいと思っていた。
知られて、それが己だと受け容れられて、あるいはその全部を、
彼のいろに塗り替えて欲しい、という、恐るべき貪欲さで。
だから、―――獣の唸り声にも似た彼の物言いに、己はくちびるを緩ませてしまうのだ。)

うん、……ん、いっぱい、残して……?
ぼくの、……ずっ、と、奥の、ほうまで……ぇ、きて、ぜんぶ、掻きまわし、て、
――――― っ、ひ……ぅ、んっ、………ぁ、あ、んぁああ、っ、あ、ッあ………!!

(くち、と押し当てられた雄の切っ先へ吸いつく肉の花びらは、
浅く割り開かれればくちづけと胸への愛撫だけで濡れて解れ、
細かな蠕動を繰り返しながら彼の屹立へ絡みつき、みずから誘うように奥へとうねる、
淫らな雌そのものの様相を呈してしまう。
けれど、それでも―――ひと息に、嵩の張った最も太い部分を呑み込むことは出来ず、
濡れそぼった肉襞の艶めかしさと、狭窄を深める膣壁の生硬さは、
あまりにもアンバランスで、いっそう卑猥なもののようにも感じられるか。

己が望んだことだというのに、深く、子宮口を圧されるほどに突きこまれれば、
耐え切れずに掠れた悲鳴をあげて身を撓らせ、伸ばした両手で彼の肩を掴んで、
そこへ爪を食い込ませてしまう。
反らした腰はますます狭隘さを増し、それでいて柔らかな肉襞は幾重にも絡みついて、
彼の屹立を根元から先端へ、ぐじゅぐじゅと揉み扱くような反応を示し。

わかるか、と問われれば、咄嗟には声も出せず、小さく、幾度も縦に首を振って)

ん、……んっ、ん、く……かる、わか、る、っ……、
シュカの、あ、つ…くて、硬くて、おっき、…のが、………ぼくの、
……し、きゅ……まで、届いて、………ん、ふ、ナカ、震えちゃ、うぅ、っ……、

(そっと戦慄く下腹を撫でられれば、嫌でもそこに深々と穿たれた彼自身を、
生々しく感じずにいられない。
ぶる、と濡れた膣襞が波立って、彼の雄へ不規則な刺激を送れば、
当然のごとく、己の身体にも快楽の反動が返り、じわりと新たな蜜が肉筒を伝う。

涙で朧に霞む視界の中、彼の口端へ鋭く尖る牙を見たと思ったのは、
きっと、己が彼に、ひと欠片も残さず、喰らわれたがっているせいだ。
そして彼は―――その通りに、してくれる。
己の身体を彼のかたちに、己の肉のなかで、もっとも繊細なところを、
彼の熱で暴いて、突き崩して、ほどけさせて。)

ひ、っあん、はげ、し、熱い、よぉ、っ……シュ、カ、ぼく、ぼくの、しきゅ……
ひ、らいちゃ、シュカの、全部、飲み込んじゃ、うぅ、っ………!!

出し、て……おねが、ぼくの、なか、全部、奥まで、ぇ、
シュカの、……シュカの、いろで、染めて、全部、溶かして、ぇっ………!!

(溶かして欲しい、何もかもすべて、彼のものであるという証に。
荒々しい抽挿に耐え切れず、小柄な体躯はベッドのうえで、
まるで人形のように軽々と揺さぶられてしまうけれど―――それも、
彼が己を求めてくれる、確かなしるしであるのなら、息苦しささえ歓びだった。
ごちゅ、ん、子宮口は小突かれるごとにわずかずつほぐれ、
しまいには彼の先端へ、卑猥なくちづけを贈るほどに馴染んで。
食い千切らんばかりの締め付けと、甘やかな蠕動と、弾ける淫らな蜜音とで、
彼の限界を、―――熱く煮え滾っているだろう、精のほとばしりを誘おう、と)

シュカ > きつく抓り上げた胸の突起から溢れ出す白い蜜に濡れた指先を見下ろす眼差しは、
朱色の瞳の奥に嫉妬の炎が揺らぐほどに一瞬鋭く。
だが、耳に届いたその声に、言葉に、はっとしたようにその表情を見つめれば、

「あぁ…本当に、やらしい身体だ、リュシー。乳首から母乳なんて…な。
けど………もっと乱れていい。お前の全部を知りたい。
それに、今度は俺ので、だからな」

嫉妬に駆られた衝撃たるや、鈍器で殴られたよう、とでも表現していい。
温かく滑る雫で濡れる指先を、ほら、と相手の唇へと近づけ。
自ら舐めるように、と言わんばかりの行為であり、指の腹が唇を撫ぜ、白い蜜の痕を残す。
俺ので、と口にしたその真意は言葉にせずとも、今まさに少女の身体の奥底を白く染め上げようとするそれが、
彼女の身体に、ともすれば何かを残すはずである。

は、は、は…と獣のように息を浅く弾ませ、その小さな身体のナカから、
何もかも、…己以外のすべてを消し去ろうと、少なくとも今は、己が与える快感だけで彼女を埋め尽くそうとするみたいに、
熱く蕩けながらもキツく締め付けてくる肉襞を擦り上げ、
その最奥の女の部分を小突き、形を歪ませ、そして来る時のために解していく。
確りと、逃さぬようにその細い腰を抱き、少女らしからぬたわわに実った乳房を上下にたぷりと揺すり、
白い蜜が時にシーツを濡らしてしまうほど激しく最奥を責める。

「…俺が運に頼るのは賭け事だけだ。
だから、孕むか、孕まないか、の運任せはしねぇから。
………孕ませるけど、いいよ、な?」

情欲にまみれた空気の中にあって、発した言葉だけは静かに、
そして真っ直ぐで迷いがなかった。
一応、最後は相手に問うような声色ではあったが、答えがどうであれ、そういう結末を宣言した以上、
少女のすべてを、勿論身体の奥底、女の証たる子壺までも手に入れる気でいる。
どうにかそう声にしたのが最後、ぐ、と噛み締めた奥歯で、込み上げてくる射精感に堪え。
痛いくらいに肉幹を締め付けられ、蠢くように圧を掛けてくる膣肉。
射精を求めるかのようなその動きに、ぐぅ、と精巣から迸りが溢れ出すような感覚を覚えるも、
小さな手が肩に伸びて、僅かにぴり、とした痛みが走って爪が食い込むと、僅かに眉を顰めるが、
それを厭うことはなく、そのまま下腹部を圧しつけ、
その身体を、ベッドへと沈み込ませるように体重をかける。

「つっ…く、…はぁっ!リュシーっ、すげぇ…っ、イイ…っ。
くぅっ…全部、…ふ、は、…全部、飲み込めよっ!」

ぐ、い。
押し潰すように体重をかけた瞬間、ぐぷんっ、とばかりに子宮口を亀頭が穿った。
くらりと目の前が白むかのような快感が背を駆け上った瞬間。
せり上がった陰嚢から一気に雪崩れ込む灼熱の子種。
脈動し、どくどく、と音をたてそうなほど大量の白い迸りが、少女の子宮を、子を宿すためのその場所を白く染め上げ、
そして雄の証が、受精せんと雌を求めて一斉に泳ぎだす。
男には、その感覚が解らないが、受精を願うように、その瞬間、
小さなその身体を、半ばシーツもまとめて、ぎゅううっと抱きすくめ。
僅かな隙間さえ逃さぬように密着させた下腹部から伝わる互いの体温と鼓動に、息が、弾む。

「…っ、ぁ…まだ、…だ。…ちゃんと…孕ませて、やるからな、リュシー。
俺の…子を孕むんだ」

掠れた声で囁きながら、愛しげにその頬を、首筋を唇が撫ぜ、時折柔らかい肌に痕を残すように甘く噛みつく。
痕を残すという衝動も、そして子宮を白く染め上げて穢したい欲望も、
それは雄としての本能でもあり、そして何より。
愛しい雌への直情的な愛の囁きでもあった。

女は、孕んだ瞬間がわかる、という。
…それが事実かどうかを男の己は知るすべがないが、それならそれで、
少女の身体のナカすべてを白く、己の白濁で染め上げ、新しく塗り替えてしまえばいい。
新たな命が生まれるまで、彼女を己のモノにしてしまえばいい。
単純でありながら、どこか退廃的な思考に彩られながら、ゆると視線を上げると、組み伏した相手の唇を吸う。
それを合図に、ゆるり、と腰が蠢きだす。

時が二人を分かつまで、それこそ深く深くつながったまま、愛しい少女の身体を抱き続けて………。

リュシー > (嬉しい、と思った。
からだではなく、こころが、満たされる悦びに震えた。

愛しい、と思う男の悋気を露わにした眼差しに射抜かれて、
いやらしい身体だ、と言われて―――それでも、嬉しいと思える己は、
もう、どこかが壊れてしまっているのだろうか。
それとも、愛しい男からもらうものなら、どんな言葉も、態度も、
等しく、幸せをもたらしてくれるもの、なのだろうか。

分からない、いまの己には分からないけれど、彼の指先を濡らす白いしずくを、
己はそっと、伸ばした舌先で掬い舐める。
吸いついて、彼の指を舐め清めて、己のくちびるを辿って、そうして笑った。)

こん、どは、……シュカの、で、……シュカの、――――…

(その言葉が意味するところは、すぐに理解したけれど―――それを、
己は望んでも良いのだろうか、と、わずかな戸惑いが瞳を揺らす。

女の身体は、男を、そういうかたちで縛ることが出来る。
胎のなかに男の子供を宿して、確かな証とすることが、出来てしまう。
けれど本当に、そんなことを望んでも――――

良いのか、と尋ねる勇気を持てなかった己に、彼が重ねて掛けてくれた言葉は、
―――己にとって、なによりも欲しかった許し、だった。
からだが割り裂かれるかと思うほどの律動、望み通りひと筋残らず掻き毟られて、
浅く、忙しなく、危うい呼吸の合間から―――擦り切れた声を振り絞って)

ぅ、ん、欲しい、っ……シュカの、赤ちゃん、欲し、い、
ちょうだい、ぼくの、しきゅ……シュカの、せぇえき、で、いっぱいに、して、
シュカの、シュ、カの、あかちゃ……孕み、たい、孕ませ、て……ぇ……!

(最後はほとんど悲鳴のように高く、無意識のうちに腹へ力がこもったためか、
彼を締めつける肉鞘が、また一段、激しくざわめきながら引き絞られた。

解けかけた子宮口が、ぐぷ、ん、不穏な音を立てて圧しひらかれ、
その奥へ直接、彼の熱の侵入を許してしまえば――――
受精の快楽を知っている身体は、愛しい男の精に捧げるべく、
小さなたまごをぽろり、絞りだそうとするだろう。
刺し貫かれた勢いのままに、熱い欲望の楔が爆ぜて、焼けつくような熱の塊が、
瞬く間に子宮をいっぱいに埋めつくし、その先に息衝く繊細な器官さえ、
あるいはまた、膣襞のひと筋ひと筋に至るまで、彼のいろに塗り替え、
染め抜いて広がってゆく。

ごきゅん、ごきゅ、ん―――はしたなく膣肉を波打たせ、強弱をつけて収縮と弛緩を繰り返すことで、
彼の欲望のすべてを、一滴も余さず啜り取ろうとしながら―――
こぼれ落ちた小さなたまごが、彼の精に白く、白く染めあげられた、と感じた、瞬間。

粗相のように溢れ出した愛液が、密着する互いの下肢をしとどに濡らし、
シーツをじっとりと湿らせてゆくだろう。
どくん、どくん、新たに生まれた生命の鼓動さえ聞こえて来るような―――
錯覚にすら、感じ入ったように全身を震わせて。

掻き抱いた彼の肩に、背に、どれだけ傷をつけてしまっただろうか。
けれど彼がそれでも、己を離さずにいてくれるから。
至高の快楽の淵に昇り詰めたまま、己は彼のくちびるへ、そっと、啄むだけのくちづけを贈り)

い、ちどじゃ、足りない、よ……シュカ、
もっと、もっと、いっぱい、欲しい……、シュカの、ぜん、ぶ、
ぼくの、なかにちょう、だい……?

シュカの、子ども、……何人、だって、……ぼくが、ぼくだけ、が、――――

(独占欲の勝負ならば、負けてはいない、ということ。
彼の吐き出す子種を、子ども、というかたちで昇華させるのは、
いつも、己でありたい、などと―――強欲な、願いを口にして。

彼が望んでくれるなら、いつまでだってそばに居たい。
そんな思いを四肢に籠めて、己は再び、彼の腕のなかで溺れてゆく。
朝が来るまで―――否、もし、朝が来てしまっても。
この腕を離さぬことを許してくれる限り、このまま共に、と――――。)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリュシーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシュカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」にレヴィさんが現れました。
レヴィ > 日の高い時間帯の平民地区の大通りに面した一軒の酒場。
昼食を取ろうとする者から昼間から酒を飲む酔っ払いなどで混雑をする店内を数人かのウェイトレスがせわしなく歩く周り行き来をして。

その中で普段は飲んだくれる客の一人ではあるが今日はウェイトレスとして忙しくカウンターとテーブル席を行き来する。

「3番のテーブル運んだッスよ。5番に注文ッス!」

空いた器を下げたと思えば次の客がテーブルにつき注文をする。
まさに書き入れ時の忙しい時間だけにともかく休む間もなく動き。

最初はフルメンバーだったウェイトレスも気が付けば客と同意、または強引に連れ込まれて姿を消した者もいるだけに忙しくなり。

また一人新しい客に呼ばれれば注文を取りに移動をする。

レヴィ > 「注文承ったッス。私ッスか?そう言うのは気が向いたらッス」

注文を聞けば手早くメモに書き入れお客に笑みを向け、ついでとばかりに誘いをかけられば笑顔のままで断り伸ばされた手をつねり上げて離れる。

カウンターに戻り注文を通せば出来上がった料理をトレイに乗せてテーブルへと運んでいく。

レヴィ > 忙しい時間も終わりになり始めて店内がすいてくれば一息のできる時間。
テーブルに残るからの器を下げて残っていた客から器を下げればまた誘いの言葉。

忙しいときならばまだしも空いてくればいいかと考えてその誘いを受けて客室へと共に消えていく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/酒場」からレヴィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャルレさんが現れました。
シャルレ > 1日のお休み、昼間は天気もよくて街探検をして、お昼寝をして寝すぎて、
気づいたら、もう暗くなってた。

しかも、お月様も見えないくらいの曇り空、街の中を歩いて帰ってると…。
ポツポツと水滴が…、フードに落ちる感触で雨が降り出してきた、
濡れるのは苦手で、適当に商店街の閉まった軒下のとこに雨宿り。

ポーっと空を見上げても暗いだけだし、雨の水滴が屋根を伝い落ちてくるばかり。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にスヴェンさんが現れました。
スヴェン > 雨が降っても一度きり空を見上げて、やれやれ、と言うだけでそれ程、気にする様子もなく
コートのポケットに手を入れて通りを歩く。通り過ぎていく人は雨に手に持った商品や持ち物が濡れないよう
足早であったり、逆に自分と同じようにあまり気にしていないようだったり様々であった

「…こんなとこで娘が雨に困ってると怖い人が声かけてくるぞ?」

早々に店じまいをした商店の軒下に見知った人影を見つける
見知った、というとちょっと他人行儀なくらいには彼女の事は知っているけれども
歩み寄っていき自分も軒下に入れば、そんな風に声を掛け、着ていたコートを手早く脱げば濡れないように
頭から被せてやる

「こうすれば雨でも少しマシだろ…ちと、臭うかもしれんが…」

ぽんぽん、と彼女の頭を軽く、コート越しに撫でて

シャルレ > ポツン、ポツン・・・。

屋根から伝い落ちる水滴は、変わらず同じリズムで落ちてきてた。
上ばかり見上げてたから、聞き馴染みある声に視線をむけて、

「ぁ…スヴェン」

同じ軒下に入ってくる人、お迎えではないだろうけど会えたことには嬉しくて、ついニコニコになる。

「わ、ふふ、スヴェンの匂いがするー…おもーい、あったかい」

頭から被せられたものは、彼の匂いがする、包まれるような感じに嬉しそうに笑うけど
男性もののコートは重たく暖かい、その重さにも笑って、
思ったままのことを言葉にして。

スヴェン > 「濡れるの苦手なのは知ってたけど…雨も苦手じゃ大変だな…」

コートを被せてやれば、軒下から顔を出して空を見上げる
雨脚は増すことはあっても止むことは無さそうに思える…あまり自信はないけれども
それ程、隊舎まで距離はないから大丈夫だろう、と軒下に出れば彼女に手を伸ばして

「暖かいのも最初のうちだけだからな…
 濡れてるからそのうち、シャルも寒くなってくる…さっさと帰って風呂にでも入るか…」

先程まで酒場にいたから自分もまだ寒さをそれ程感じない
しかし、それは一時的なもので、ここで、ジッ、と雨が止むのを待てば何時帰ることができる知れたものではない
そのうち、身体が冷えてくるのは確実であるから、多少、彼女に濡れるのを我慢してもらわなければ

「ほら、シャル、行くぞ?
 半分は猫なんだからかけっこは苦手じゃないだろ?」

良い子だから、とふにふに、と伸ばした腕で軽く頬を摘んで離せば彼女の手を取り、
急ぎ足駆け足で隊舎へと向かおうとして

シャルレ > 「うん…濡れるの、苦手」

雨宿りして、だめなら空家にでも忍び込もうとしてた。
季節の変わり目の雨だから、空気を冷やしてきて寒くも感じてたから

頬を撫でられた手は、暖かくて、話を聞いてるとこの中を走るらしい。
手を握られて握り返す、そのまま降り始めだった小雨も、
いつのまにか…ちゃんと雨になってて、彼のコートを少しでも濡らさないように、
自分の足でできるだけ早く彼の走るスピードについていくように隊舎へと向かう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からスヴェンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャルレさんが去りました。