2017/08/21 のログ
ご案内:「平民地区 ロズワール魔道具店」にロズワールさんが現れました。
ロズワール > 「お買い上げありがとうございましたっ!」

陽が沈み、客足が減る中最後の客が買い物を済ませ店から出て行った。
最後というのは語弊があるが、この先の時間、この店に客が来ることは滅多にないため、あながち間違いでもない。

橙色のランタンが照らすカウンターの奥で椅子に座り一息つこうか。
閉店時間をもっと早くしてもいいのではないかというくらい暇になり、眠そうにあくびを漏らしながら背もたれへ寄りかかる。

ご案内:「平民地区 ロズワール魔道具店」にルインさんが現れました。
ルイン > 店の奥より 重そうな木箱を軽々と持って出てきた、最近この店で働き始めたバイト魔女。
バイトをしている魔女 略してバイト魔女。いや、格好はメイド服なのでバイトメイド魔女。
色々と混ぜたらこうなりました的に 格好はメイドだがやっている事はバイト、で兼業で魔女。

「…お帰りになられましたか、ラストの方。」

ひんやりとした声を震わせて 店と外を繋ぐ扉を深紅の瞳で見遣り、視線をやや下におろして店主たるロズワールへと。
重そうな木箱を難なく下へと下すと 何も触媒も持たずに 軽く何かを抱える様に両腕を上げ、一言発す。

≪各々方 各位置 各場所に納まる様≫

木箱の中身が瞬く間に 瞬時に無駄なく店内の棚に収まっていく。
店主とは違う魔術を無駄なく如何に効率よく行っていこう、終われば店主に向って 左手を胸に添えて会釈を。

「恙無く お納め終わりましたわ」

ロズワール > 「うんー。多分ラストかなぁ」

店の奥から木箱を持って顔を出す少女。
先日雇ったばかりだが、仕事の出来は上々。
仕事の丁寧さで言えばイリヤよりも上であり、片付けや在庫管理などの仕事は彼女に任せっきりだった。

「こんな遅い時間までごめんね。ここ最近休み取れてないけど、大丈夫かな?」

実用的な魔術で片づけを進める彼女に、一応店主として心配の言葉をかける。
確かにイリヤが休める時間は増えたが、こんな遅い時間まで働かせてしまっていてものすごく申し訳ない気分になった。

「休みたいときは言ってくれていいんだからねぇ?」

発注をかける魔道具のメモを書きながら、彼女へ目をやり微笑む。
今日はもう時間的に、客がこの店に訪れることはないだろう。
さっさと閉店作業を済ませ、彼女を家へ帰してやらねば。

ルイン > 店主とバイト店員の魔術の術式はまるで正反対、西と東と言う違いの様。
店主が使っている魔法を全く使用せず、独自の魔法を持って日々の勤めを実行する。
時々 バイト魔女の使い魔らしい影もちらほら見えるが 其れだけだった。
こう、魔猿が在庫管理の手伝いをしている様は一種のシュールさだったという。

「夜は 私にとりましては 生き生きとする時間帯ですわ?昼間のお休みを時々頂いてますが 其れで構いませんのに」

そう 夜間 店主が休んでいる間 片付けや在庫管理を主にしている。
夜間の店番対応や店主の外出の間の対応も然り。同時に使い魔を駆使して動いているという、膨大な魔力と種族属性で出来る芸当だった。

「休みは出来ましたら 昼間中心で頂き等御座います、あ。」

わたくしとしたことが忘れて居りましたわ、と突っ立ったまま店主を見下ろす。
色々と忘れていた事だった ここ数日 夜はほぼ働いているが寝不足感、
全く見せないのと名前を名乗っていないのと大事な“契約”をしていないのと。

「店主 ロズワール様は 今夜は御時間 空いておりましょうか?」

深紅の瞳がランタンの光に照らされて 妖しく艶やかに煌く。

ロズワール > 「まあ、それならそれでいいけどねぇ。無理はしちゃだめだからねっ」

発注用のメモを一通り書き終わり、それをカウンターの内側の棚へ張り付ける。
毎日毎日、様々な魔道具や武器を発注しているため、いちいち覚えていられないのが現状。
こうやって、メモを張っておけば確認も楽だし、何よりバイトの彼女にも確認ができてしまうわけだ。

「そうだね、お昼の時間は基本私が前に出るから休みにしちゃってもいいかも」

魔女の方へ振り返り、なにやら機嫌がよさそうに微笑む。
1年間、一人で店をやってきていたが、こうやって同じ職場で一緒に働く者がいることはものすごくいいことだ。
何よりこういう時間、退屈しない。

「私ー?時間はあるけどどうしたの?」

数日間、目の前の魔女はここで働いているが、イリヤは彼女の名前を一度も聞いていない。
もちろん忘れていたわけではない。
自ら名乗らなかったため、聞かない方がいいのかな、と思っただけだ。

彼女の瞳を見つめながら、

「えっと、大事な話だったりするかな?もしそうなら、ウチ来る?」

と、店の天井を指さし首を傾げた。
この店の二階はイリヤの自宅だ。
いつかは招こうと思っていたため、ちょうどいいといえばちょうどいいかもしれない。

ルイン > 「お心遣い 感謝致しますわ 店主」

文字を書いていらっしゃる、発注用のメモをカウンターの内側の棚へと張り付けていく様を見ていた。
文字を“書いて”いるのだ、まぁ 色々とその辺も物理的に端折って仕舞がちな(きわめて合理的に)メイドとしては
新鮮に見えるというもの。後で見るだけ見て 発注書に“書いて”置こう。発注の手続きは任せて頂いている故。

「畏まりました、昼間は お休みを頂きます」

また胸に手を添えて深々と頭を下げる仕草を。
…表情 死んでいるのではないかと思う位に このメイド 微笑度は足りなかった。勤めは真面目だったが…。

「色々と 行っておりませんが故、今後にも支障が御座いましょう」

名乗り忘れている、これは重要な事。単に忘れていたとはいえ必要不可欠な事を忘れていた。
今後の為にも 店主と言うか雇い主 即ち 彼女の 真の名は知り得なければ!、と。

「上ですか、行く事が許可頂けましたら 是非。極めて大事な事も含まれます」

二階はまだ行く事が無かった 店主の私的素敵空間。
この様な場所で話す事は憚られるので 頷く様に返事をしたい。

ロズワール > 仕事の正確さ、丁寧さは確かにイリヤよりは上なのだが...
接客の際の笑顔が彼女の弱点だ。
イリヤはあまり気にしなくてもいいと思っているが、常連客からは「君は笑顔が足りない」、「もっと笑わなきゃだめだよ」など、いろいろ言われているのを時々目にする。
確かに笑顔は接客の基本だが、不向きなことを無理にやらせる気などイリヤにはなかった。

「あー、そういえばそうだね。じゃあ、上で話そっか」

幸い、閉店作業も彼女のおかげで終わっている。
これ以上客が来ることもないだろう。
少し早いが、店を閉めようか。

カウンターの椅子から立ち上がり、店の扉の施錠をし、ランタンを消す。

店の奥に続く廊下へ靴を脱いで上がり、廊下の脇にある階段から上へ。
自宅から店へは扉など隔てる物は一切なくこの階段だけだ。
階段を昇れば、可愛らしい花柄の壁紙に囲まれた広めのリビングに出る。

「私、着替えてくるからそこで待っててっ」

リビングの椅子を指さし、急いで自室へと去っていく。
魔導着と下着を脱ぎ捨て、何時も部屋着として使っている桃色の薄いランジェリーを着て自室から出た。

「お待たせっ」

ルイン > 笑顔なんて 存在しますか 必要ありませんね 的に 本当に表情筋おなくなり説孕むメイドだった。
寧ろ 接客中に喋る事も少ないのだ、何せ意思疎通図っているのかと言うと…念話だったりする。あの頭に直接語り掛けるという件の。
耳は聞こえないとかではない 口は余り開かない 表情なし それがこのメイドの究極な弱点だった。

接客業バイトとしては致命傷過ぎた…。

「畏まりました」

店は閉店作業を終えてしまうと 一階は無人と化する。大丈夫とは思うが、
念の為に 影の僕を闇に溶け込ませる様に呼び出し置く。対価は魔力を少々。これでOK。

彼女の後ろをついていくように 同じように靴を脱ぎ 階段をするすると音もなく上がっていく。
リビングに出たようだ、まぁ 可愛らしい内装です事。

待つように言われると 頷き 何処に座りましょうかと何もない宙に腰かける様に 座ってしまった。
リビングの椅子を去り際に勧められた気がするが 座らなかった。
あ、戻ってきたようなので 宙から 何事も無かったかのように立ち上がろう。

「………寝る寸前で御座いましょうか。いえ、何も申しませんが…」

何というか スケスケなランジェリーを纏っている店主ロズワール。

ロズワール > 「んー?家ではこの方が楽だからねぇ」

流石に外でこの格好はできないが、家の中くらい楽な格好で居たい。
たまに友人や知人を家に呼ぶと驚かれるが、イリヤ自身あまり気にしていない様子だ。

「そこ座って。ちょっと待ってね」

先ほど勧めた椅子をもう一度指をさし、コップ二つ用意する。
キッチンの冷蔵庫からお茶を取り出しコップにお茶を注ぐ。
コップを二つをテーブルの上に置けば自分も椅子に腰かけた。

「で、何の話かなぁ?」

ルイン > 何というか 頭が痛い。表情表現共々死亡説があるメイドとしては、
この目の前に広がる 乙女のスケスケ背徳ごちそうさま状態の店主の格好をどうにかしたい。
いや、此処は店主の牙城だ、どうにもならんとも。それが楽な格好であり気にしない素の格好なのだろう。

だが、仮にも 此方は雇われの身としてでも プライベートの付き合いは今日が初めてだ どうしたらよいのでしょう!?

座れと言われるのであれば 今度はリビングの椅子に座る。
そうこうしていたら 彼女が戻ってきた さりげない仕草にふわりとイケない部分がチラリズムこんばんわ!
(…気にしない気にしない)

「名前を お互いに知らないという事で御座います。
 フルネームを名乗りましょうか、私の名は ルイン=ディバン=テラシ。店主様の名をお教え願えると幸いですわ。」

大事と言うか 今夜は少しばかり長くなりそうな 予感…

ロズワール > 【継続予定です】
ご案内:「平民地区 ロズワール魔道具店」からロズワールさんが去りました。
ご案内:「平民地区 ロズワール魔道具店」からルインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャルティアさんが現れました。
シャルティア > 区のはずれの小さな公園、そこのベンチに座る小さな影一つ
まだ幼いとも言える、小さな少年が、おそらくはこの公園の住民であろう黒い野良猫と一緒に座ってる。明滅するように光の精霊が舞うそれは、小さな灯火がひらひらと舞っているようにも見える

「今日も暑いねー、ねー、猫ちゃん」

くぁ、と小さくあくびをしていた猫は、にゃー、とひと鳴きして答える。暑い割にピッタリとくっついてる辺り仲はいいらしい