2017/08/19 のログ
■ノア > 「 勿論、 手ぶらじゃ行かないよ。」
くすりと肩を揺らしカウンターの隅で二人、 密やかに笑い合う。事実貴女に見せたい品々が地下に眠っている為、 近々其れらを持って遊びに行くよ と小さく告げて。
「 .....っ、 と.. そんなに喰い付かないでっ、 昨日決意したばっかで... てゆーか、 まだ紅茶すらろくに淹れられないレベルだし.. 」
貴女の期待が現段階の実力を遥かに飛び越えては、 両手のひらを弱々と振りながら制止。
「 遊びに来るのは構わないけど..... 手料理は、 味見係(毒味係)が生存してたら.. それから、 ね ? 」
はは と渇いた笑みを溢し、 そそくさとエプロンをしまった。これは本格的に頑張らなくてはと、 内心気合いを入れ直して
「 まず手料理の件は置いといて、 普通に遊びに来......... てゆーか、 まだこの後来る ? 」
■イルマ > 「それなら安心。素敵な品々、お待ちしてます……ってね」
二人、秘め事の如くカウンターの隅で笑い合う。この店のマスターは基本的に、客に干渉しない人だ。
「き、昨日……そっか、ゴメンね」
案外、決意は最近だった。静止されれば大人しくなる。
しまわれるエプロンを見送りながら、ふと顔を上げる。不思議そうに、首を捻った。
「味見係なんているの? なんというか……慎重ね」
「――あ、この後…大丈夫? ノアが良ければ、遊びに行きたいなぁ」
此方は店も閉めたし、全く問題はない。
誘われるなら是非とばかり、頷いて微笑んだ。
■ノア > 正直言って料理などまるで自信は無く、 貴女が身体を壊してしまっては大変だと制止する。当然、 味見係(毒味係)に何かあってもいけないのだけれど.. 貴女と比べた時、 幾らか身体は丈夫そうに思えた。
「 そ、 だから気長に待っててー 」
エプロンをしまい、 残り僅かなワインも飲み干しては
「 ほんと ? じゃ、 決まり♡ 」
突然の誘いにも快く頷いてくれた貴女に、 此方も嬉しそうな笑みを浮かべ。まだ来たばかりの貴女が満足ゆくまで酒の相手をしてから、 共に酒場を後にした。
夜はまだまだこれから。久しぶりに再会した友人と、 女同士きゃっきゃと楽しい夜を過ごす筈で..
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からイルマさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にライムウェルさんが現れました。
■ライムウェル > 熱い日差しが降り注ぐ中、平民地区の大通りの活気は何時も通りに盛況だった。
道に転々と広がる露天を冷かす者や、雑談を交わしながら歩く者、大荷物を持って歩く者。
皆がこの暑さにも負けず、国の腐敗具合等感じさせぬ活気が確かにそこにはあった。
そんな中で、この暑さの中に非常に目立つ暑苦しいともいえる格好の男が一人。
強い日差しの熱にも負けず、情熱的とも言える熱弁を振るい女性に声をかけていた。
熱弁、というだけでその内容は高尚さの欠片も無いものだけれども。
明らかに困惑した様子の女性に対し、これでもかと押せ押せで誘いをかける―――ある意味ナンパ染みた行為。
遂には女性が走って逃げだす事態となれば、周囲で野次馬宜しく見ていた男の一人が『気にすんなよ兄ちゃん!』と笑いながら慰めの声を。
「…あぁ何という事でしょう!私のこの想いが伝わらぬとは、不覚…!不覚に御座います…!
あぁ、あぁ、慰めの言葉ありがたく。是非に是非に、今度私の企画する興行にご参加ください。」
大袈裟な程に悔恨の言葉を口にしながら、声をかけてくれた男に対し丁寧にお礼の言葉を告げ。
何の事か判らぬ男は、おおよ、と笑いながら頷き去っていく。
人のつながりとは大事であるなぁ、とどこかずれたことを感じながらそれを見送っていた興行師は。
直ぐに気を取り直すとオペラマスクの奥にある瞳を爛々と輝かせて。
何か感じ入るものがあったのか、野次馬していた周囲の人たちが一斉に、視線を逸らし移動を開始した気配があった。
見て外からも見ることが出来る唯一の表情部分である口元が、にこぉ、と柔和に緩み。
さぁ次に目に留まるのは誰だろう。道行く人々に視線を巡らせ、声をかける人を吟味する。
――直ぐに衝動的に、女性に対し声をかけるのだろうけれど。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にロズワールさんが現れました。
■ロズワール > 「今日は何食べようかなー...」
キンキンに照り付ける太陽の光の中、黒い魔導着に身を包む白髪の少女は平民地区の広場を歩いていた。
相変わらず、この街は働き者の活気で満ちている。
同じ商売人として、もっと見習わなければ...。
午前の売り上げは、昨日より劣るものの、そこそこ盛況だった。
先日入荷した「離れたもの同士でも連絡を取ることができる魔鏡」が売り上げの大半を占めていたわけだが。
最近の技術はより発展しているわけだ。
うんうんと首を上下に振りながら、彼女は昼食の宛を探していた。
「おや...?」
大通りへ差し掛かったころ、何やら女性にとても熱いアプローチをしている男を見つけた。
見たまんま、怪しさ全開の男。
この街では見ない顔だが、明らかに声をかけられた女性は嫌な顔を浮かべている。
きっと、怪しい商売のスカウトやなにかだろう。
彼女も昔、しょっちゅう声を掛けられていたが、その度発狂していたものだ。
関わっても正直いいことなんてないのだろうが、男の必死さを見ているとどうも放っておけなかった。
「やぁやぁ、お兄さん。商売の方はどう?...見た感じうまく行ってないみたいね」
初対面ではないかのような気さくな喋り口調で白髪の少女は男に声をかけた。
もちろん、危険も承知だが、こんな人が多い場所で誘拐や強姦に合うことはないだろう。
そもそも、彼女に触れられた男はこの平民地区にはいない。
■ライムウェル > ただそこに居るだけで汗が噴き出してしまう程の暑さの中。
それに負けぬ熱を以って、女性に声をかけて回る怪しい風体の男。
通報案件だ。
当然、その成功率も高い訳がなく、今も目の前で女性が走り去っていった。
「あぁ…!またも私の力不足……!
しかし、お話を聞いて下さりありがとうございましたお嬢様…!また、また、機会が御座いましたら…!
……うん?おぉ、これはこれは麗しいお嬢様。いやはや見られていたとはお恥ずかしい限り…!
あぁそうなのです、そうであるのです!地域を活性化させたいという!私の想いが伝わらず…力不足を嘆くばかりで!」
去り行く女性の背に向けて、かける声の内容は真摯ではあるものの。
正直、そんなことを言われてもご迷惑なだけだろう。
そんな折、別の女性に声をかけられると一拍の間を置いて。
矢張り大げさに大仰に、現状を嘆く様は何処か演劇めいていた。
男も、女も、この日差しの中で黒い長袖の夏を感じさせぬ服装であることもその要因となっているやもしれない。
「と言う訳でそこな可憐なお嬢様!一つどうでしょう、ご助力を願えませんか。
皆が幸せになれる道を探るべく、女性の!ご助力が!必須であると愚考している身でありますれば!」
胡散臭さ極まる台詞と共に、跪く姿勢で手を差しだす。
やはりどこか演劇めいて見える為、周囲の人たちは逆に真摯さを感じていない模様。
変な注目が、集まっていた。
■ロズワール > 「へー?地域の活性化...ねぇ...」
男の怪しい言動にやれやれと両手を振りかざし、一つ息を吐く。
どうみてもアレな仕事だ。
それに、こんなスカウトの仕方じゃ、かえって引かれるだけだろう。
現に平民たちも、声をかけられた女性たちもかなり引いていた。
「わははっ...、お兄さんの怪しいお仕事に協力しろ、と?」
愉快気な笑みをこぼ、懇願する大げさな男のリアクションにイリヤ自身も引いている様子。
そんな二人を囲むような野次の中、イリヤの魔道具店の常連客がこっそり「やめておけ!」とジェスチャーを送っていたが、イリヤは気づくことなく...
「そうだなぁ...お兄さん。まず格好をどうにかした方がいいと思うよー?平民地区じゃかえって怪しまれるだけだと思う」
的確なアドバイス。
というか自分にも言えることだが...
こんな真夏日の中、全身暑苦しい装備に身を包んだ男に話しかけられれば誰だって怪しむし、逃げるだろう。
■ライムウェル > むやみやたらと身体的接触を行うことは是としない。
口で、熱意で相手を引き入れてこそだという(無駄な)矜持を持っている。
故に相手が引き気味である事が判っても、攻勢を緩めずにしゃべり続けるのだ。
ただの迷惑男で相違ない。
「大多数の方々が怪しいと評されようとも私は必要なものであると確信しておりますれば…!
えぇ、えぇ、この国では必要な事であると、そう思われませんか?
いぇ、多分に私の趣味も入っておりますので全てが善意とは言えぬのが恥じるべき箇所では御座いますが…。
ともあれ、ともあれで御座います!最大公約数的な見目で惹きつけるその方向性も間違いはないのでありましょう。
しかし私は!この熱意にこたえて下さる方こそ貴重であると思っているのです。
あ、いやこれも私の趣味の服装では御座いますがね。」
怪しい仕事に怪しい格好。その辺を指摘されると滅茶苦茶な理屈で想いを告げる。
諸々の障害を乗り越えて応えてくれた人こそ貴重であると――その障害を準備し、超えてくれるようにと説得するマッチポンプじみた手法は不条理染みているけれど。
序に、多分に趣味の領域も入っているので、結局は理屈ではない模様。
「そしてそして、それを理解しておらずとも!こんな私に応えてくれる純真なお方は矢張り貴重だと思うのです。素晴らしいと思うのです!
そんな方々にこそ、皆を幸せに、笑顔にする力と魅力があると…!あぁ、あぁ、すみません、想像したら昂って参りました…!
―――と言う訳で、如何でしょう麗しのお嬢様。なぁに、安心安全、保障万全がモットーの実にホワイトなお仕事です☆」
狂信者じみてやがる…と誰かが喉を鳴らしながら呟いた気がした。
常連客のジェスチャーでの通告はきっと正しい。
恍惚めいた想いを声に乗せ、そして最後に相手を誘う辺り本当に頭がどうかしているのやも。
「あぁ、とは言え。無論無理強いをするものではありませぬ故。
はっは。少々テンションが上がり過ぎてしまっておりますな。ふぅむ、自重…という事であれば…うむ。
ちょいと聞き慣れない単語ですな。どうしたものか。」
そして唐突に我に返る様に、相手のアドバイスを吟味。
結果、自重が必要であるという意味合いだと受け取った。はて、とそれに対し自分を振り返り、首を傾げる辺りどうにもならない。
■ロズワール > 「わははっ...、お兄さんは怪しいを通り越して面白いねー」
目の前の男の熱の籠った商売文句を聞き入れば、とても愉快気に微笑む。
大方、性行為を目的とした仕事だということはなんとなく察していたが、ここまで必死に人を引き込もうとする男を見て、何故だか笑いが込み上げてくる。
男の熱弁は、もはや狂気にも似た何かを感じるが、イリヤはあえてそこは気にすることなく「ふむふむ」と納得するような素振りを見せた。
「そうねー、ホワイトって聞く辺り真っ黒いお金の臭いしか感じないけど...。まあ、商売者として協力しないこともないよー?」
男の言葉を額面通りに受け取れば奇麗な仕事かもしれないが、もちろんイリヤは自分をそんな危険な目に遭わせるほど頭の悪い人間ではない。
かといって、冷やかしで言っているわけでもないが...
■ライムウェル > 「おや、それはまた過分なご評価をありがとうございます!
良いですね、面白さは大事です。人を楽しませる事が生業といたしましては、実に、実にありがたく…!」
中にはこの男の興行に参加したことがある男も居るのだろう。
面白い演劇でも見ている様な雰囲気の者と、男と女性、それぞれを心配というか、爆発しそうな代物を見る目というか。
どこかハラハラと見守っている輩もいた。
そんな雰囲気の中、ご協力、という台詞に視線を改めて相手へと向けて。
「なんと、ご協力を…!あいやしかし、申し訳ない。非常に嬉しい申し出ではあるのですが、出資者は現在募っていないのです…!
是非に主演者としてご助力願いたいところですが……おっとすみません、少々騒ぎ過ぎたようですね。
それでは麗しのお嬢さん、本日はアドバイスに過分なご評価、ありがとうございました。
商売者としてはご縁が無かったこと、申し訳なく思いますが、機会が御座いましたらまた…!」
騒ぎ過ぎた。
騒ぎ過ぎたのだ。
毎度、憲兵を呼ばれることが多いが故に、その辺の空気の変化には敏感に。
遠くから足早に向かってくるその輩に視線を向けると、にこりと笑いながら目の前の相手へと頭を下げた。
そのまま身を翻し、喧騒の中へと紛れ込んで去っていく―――非常に目立つ格好なので、果たして意味があるのか微妙であるが。
その背を追って、憲兵達の顔は、非常にげんなりとしたものだったのだとか―――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からライムウェルさんが去りました。
■ロズワール > 「評価、ってわけじゃないけどねー...」
相変わらず大げさな男の姿勢に呆れにも似た笑みを見せ、やれやれと息を吐く。
流石に周りの野次馬も多くなってきたころで...
「んー?そうなのー?いい子、紹介しようと持ったんだけど...って...お兄さん?...またねー!」
先ほどとは打って変わった言葉に疑問を持つも、何かから逃げるようにその場を去る男に手を振った。
そして、この場を去った男を追いかける憲兵達を見ればなるほど...と納得した様子。
「おわっ!?もうこんな時間!?...お昼食べそびれちゃったなぁ...」
大通りの時計は既に昼過ぎを指していた。
これ以上店を開けるのは無理か。
イリヤは、少しがっかりした様子で自身の店へと帰っていった___
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からロズワールさんが去りました。
ご案内:「平民地区 路地裏」にチェシャ=ベルベットさんが現れました。
■チェシャ=ベルベット > 夜になって夏の暑さはいささかとれたもののまだ蒸し暑い。
平民地区の路地裏は夜になればますます人通りが少なくなる。
表通りと違って薄暗く、道幅も狭いそこはショートカットでもしようと思わない限り
使うこともない道だろう。
そこを一人、チェシャは歩いていた。が、歩き方がどことなくぎこちない。
どうも股間の前を抑えるように必死で服の裾を引っ張って
その足取りもいつもよりも頼りないものだった。
顔は赤らみ、息もどこか熱っぽく荒い。
それもそのはず、この間魔道具屋で購入した尻の穴に挿れる魔道具を物は試しということで試着してしまったからだ。
ご丁寧に、一緒に買った媚薬もセットで使っている。
■チェシャ=ベルベット > 正直胡散臭い店の胡散臭い商品だからと舐めていた。
効果はてきめんに出ていて、尻穴に挿れるとその刺激に男性器が立ちっぱなしになるというものだった。
その上、媚薬の効果もこれまた本物で、尻に塗った部分がむず痒い。
「やばい……こんなところ誰かに見られたら変態まっしぐらじゃん……」
真っ赤な顔でぶつぶつと呟くその姿はなんというか怪しい。
そもそも部屋で大人しく試していればよかったのに
効果を舐めていたせいで表に出てしまったのが運の尽き。
自分の至らなさを呪う他ないだろう。
だが、同時にこんなところを誰かに見られたらどうなるか……
ちょっと背徳的な感覚に背筋がぞくぞくするのも否定できないのである。
■チェシャ=ベルベット > 誰かに見られたいような見られたくないような、いや絶対に見られたくない。
きゃーっと騒がれて逃げ出されるならまだしも、最悪運が悪ければ
憲兵に突き出されてお縄につかざるを得ない気もする……。
そうなったら面倒くさいことこの上ない。
今はさっさと隠れ家に戻ってとにかく魔道具を取り出さなければ……。
のたのたと歩きながら、目指す道はまだ遠い。
■チェシャ=ベルベット > 奇しくも誰にも見つからず、残りの道のりも歩いていけそうである。
ほっとしたような残念なような……
いやここで残念がるような性質になってしまってはそれこそ変態である。
とりあえず試用した魔道具の効果は嫌というほど思い知ったチェシャであった。
ご案内:「平民地区 路地裏」からチェシャ=ベルベットさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にライムウェルさんが現れました。
■ライムウェル > 本日も、騒ぎに騒いでスカウト業に勤しんでいた男であるが、その結果は芳しくなかった。
平民地区のあらゆる場所を歩き回り、或いは、通報されて憲兵から逃げ回り。
今は小休止、という事でお決まりになりつつあるカフェのオープンテラスで一服中だ。
実のところ店員は良い顔をしていないのだが、その辺の空気は読む気が無い男。
汗ばむような気温であると言うのに、湯気立つ紅茶を口元へと運ぶと、音を立てずに啜り、喉を潤す。
「……ふぅ。中々、ご理解を賜るのは難しいものですなぁ。
いやはや、やはり多少は自重?というものをすべきか否か…いやしかし。」
ちなみに。マスクをしている最中は仕事モードという事で、口調は独り言だろうがこの類。
果たして、マスクを外す時が1日の内の何割あるのかは謎であるが。
足を組み、静々と紅茶を嗜みながら物思いに耽る様は、常の男を知らなければそれなりに絵になっている様に見えたかもしれない。
絵になっていようとも、その服装は浮きに浮いていたが。
斯様に物思いに拭けようとも、一度女性を目にすれば頭が其方に切り替わるのは明白であることを、此処に記載しておく。