2017/08/12 のログ
チェシャ=ベルベット > 「あのねぇ……」

はぁ、と商品を受け取りながらため息をつきビシっとトールの鼻先に指を突きつける。

「恋人ってもっと一途に思ってもらえる関係のほうが嬉しいんじゃないか?!
 そんなほいほい股を開くゆるっゆるの女はどんなに締まりが良くっても
 床上手でもやっぱり男としては認めらんないんだよ!
 相手を独占したいって気持ちは男女問わずあるんだよ!
 だから3P余裕とか言われても勃たないってば、わかるか?!」

そこまで怒鳴るように言葉をぶつけると、何熱くなっているんだかと頭を振って
懐から硬貨の詰まった袋を取り出し、カウンターに置く。
少々値がはらなくもないなと思わないでもないが
魔法具というのはそういうものだとわかってはいたので素直に言われた額を差し出した。

「だから彼氏じゃないって。まぁ色々用立ててくれてありがと。
 それじゃ、お姉さんも彼氏たちと仲良くね」

再びツンとすました表情を取り戻せば商品の詰まった紙袋とともに店を後にする。

ご案内:「平民地区 魔法具店『ビルスキルニル』」からチェシャ=ベルベットさんが去りました。
トール > 「ふむ。」

少年がまくし立てる言葉に小さく頷く。
なるほど、これが当たり前の反応なのか。
自分としては好き、愛していると言う気持ちに変わりはないし、一途であるつもりだ。

「……やはり、難しいな。男心は。」

少年が去った後、大きくため息を吐き、カウンターへと突っ伏す。
思春期を暗黒の記憶で彩られた少女は恋に焦がれてもその本質を理解するにはまだまだ経験が必要なのだった。

ご案内:「平民地区 魔法具店『ビルスキルニル』」からトールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 冒険者ギルド」にファントムさんが現れました。
ファントム > ガシャン、ガシャン…。
床板を脚絆で踏みしめ、受付へと直行する。
手には人相の悪そうな男の生首を持っていて。

「終わったぞ。」
向きだしの生首を受け付けのテーブルに載せると、代わりに賞金を受け取る。
渡した首は近隣を騒がせいていた山賊の首領の物。
賞金額の多さから、被害のすさまじさが伺えていたがいざ出向いてみるとたいした相手ではなかった。
正直、物足りなかった…。

「ス~~、ハ~~~~…。」
兜の中より深いため息をつく。

ファントム > 退屈そうにしていると、そんなに力が有り余っているのならと新たな依頼が渡される。

「言ってくる。」

踵を返し、現場へと向かって行く。

ご案内:「王都マグメール 冒険者ギルド」からファントムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」にフランさんが現れました。
フラン > 日が落ちても人のはけない冒険者ギルドの一角の受け付け。
そこで受付嬢に食いつくようにして話しかける人影。
手に持つ何かの牙のようなものを見せては押し問答のように繰り返して。

「だからこれが賞金の掛かった魔獣の牙だっての。証拠の品はこれでいいはずだろ?」

賞金の掛かった魔獣の討伐を終え、その証拠を見せ賞金をもらおうとしたが、牙ではとごねる受け付けを相手につい食いつき。
苦労して倒した賞金をもらうまでは引き下がれないと、それでは駄目という受付嬢との言い合いは他の利用者の眼を引くモノ。

普段ならば人目を気にするが金がかかればその限りではなく。
貰うまでは帰れないとともかくしぶとく受け付けに食いついて。

フラン > 「出せるならごねないで出してくれよな、本当によ」

押し問答の末にようやくそれでも構わないとなり少なくない賞金を受け取り。
無駄に時間がかかったことに文句を言いながら、次に狙い目な賞金首を探しにギルドを後にする…

ご案内:「王都マグメール 平民地区/冒険者ギルド」からフランさんが去りました。