2017/07/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャルレさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にナタリアさんが現れました。
ナタリア > (――――――頭が、ぼんやりしている。身体が、ひどく熱い。

実家からの連絡を受けて一旦帰宅することにしたものの、
昼間、宿の風呂で肌から吸収した媚毒の効果が、未だ、全く抜けていない。
粟立つ肌を宥め賺して着衣を整え、家を目指して街へ出たは良かったが、
人混みを歩くのは、色々な意味で辛くて堪らず。
人通りの無さそうな、細い道を選んで踏み込み、辿り、しているうち、
何やら迷子のような有り様になっていた。
ふらふらと緩慢な歩調で数歩歩いては、何処ぞの家の壁に手をついて息を吐く。
頭を上げるのも億劫で、解れた髪の間から己の前方へ視線を遣るも、
視界は二重三重にぼやけて、まるで見知らぬ街に居るような錯覚を憶え)

……嘘でしょ、こんなの…有り得ない、わ。

(良く知った王都の、一街区である筈なのに。
此の道が何処に続いているのか、元の場所へ戻れるのかさえ曖昧になって)

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にガリアさんが現れました。
ガリア > (仕事を終えての帰宅道、騎士服のままなのは、そうする事で少しの時間でも
いまや宴の真っ最中な街中の、警備力を多少なりと上げる為でも在る
無論、大通りで起こる面倒事も数多い、けれど大抵の厄介な事は裏通りで起こるモノだ
だから、こうして誰も通らぬ道を敢えて歩く――騎士だからとて、襲われぬ保障は無いけれども。)

……あン…?

(その、最中で。 視界の先にちらりと映った人影を、思わず二度見した
この場所には余りにも似つかわしく無い、目立つドレスを纏う女
ふらりふらりと、何処か覚束無い足取りで、まるで取り憑かれたように進む其の姿
一寸眉根を跳ね上げては、其方へと歩み寄って行き、其の斜め前から声を掛け。)

――――……其処の。 ……こんな処で何を? まさか、酒入りかい?

(――すん、と、僅かに鼻を鳴らした。 何処か…立ち上る様な、女の香り
ともあれ、建物の壁に凭れているならば、まずは体調を伺おう
相手の視界へと自分の姿を映して、多少なりと、身分を明かす様に)。

ナタリア > (軽い眩暈すら感じて項垂れ、肩を大きく揺すって息を吐いた時。
何処か、然程遠くも無い場所から、足音、のようなものが聞こえた。
―――近づいて来る其れに、ほぼ反射的に身を強張らせてしまうのは、
其の音が、リズムが、女性のものとは思えなかった所為。
失礼だとは思いつつも、薄手のショールを胸元へ、ぎゅっと掻き合わせ)

―――― 酔っ払い、じゃ、ないわ…。
嗚呼、いえ……ちょっと、似た様なモノ、かも知れない、けれ、ど…、

(酒精を呷った訳では無いが、酩酊にも似た感覚に侵されているのは確か。
壁に懐いた儘、ゆる、と頭を振って、再び、怠そうに視線を持ち上げ。
正面に立った男の風体が目に入れば、ぱち、と瞬いてから)

……あら、…貴方、騎士様、なの……。
ちょうど、良かったわ…此処、どの辺りなの、か、…教えて、下さらない…?

(発した問いは、やはり、ただの迷子の其れだった)

ガリア > (一瞬、彼女から感じたおびえを、其の肩の強張らせ方から察する目敏さ
酔っている事を否定しても、それ自体は別に当てにしていない、酔っ払いは皆そう言う
ただ、僅かに訂正の言葉が入ると共に、顔を擡げた其の瞳が己を捉えれば
間違い無く、美人、と評せる其の顔立ちに、逆に一寸此方が思考を逸らされたか)

―――――お? ……ん、嗚呼…何処だって、何だ、迷子なのか。
……んー…説明し辛いトコだな…、……つか、場所で言うなら大分変なトコなんだよなァ…。

(一瞬、相手の問いに反応が遅れた。
ふと、慌てて向けられた言葉を反芻しては、少しばかり説明に悩む
掌を相手の目の前に翳して、北と南を上下で示しては、大雑把に王都を区画で別けて
其れから――この辺りだ、と、示して見せたのは、丁度平民地区の端、貧民地区側へと程近い辺りに為るだろう
何処を如何やって辿り着いたのかは知らぬけれど、少なくとも彼女が、この辺りに居を構えているとは思えない
だから、同時に問うのだろう、何処に行くつもりなのか、と。)

――…つか、まさか其の格好で此の儘進んだら、間違い無く身包み剥がされンぞ、お嬢さん?

ナタリア > (そう、酔っ払いは皆、酔ってない、と喚くものだ。
其れに己の現状は、或る意味、酔っ払っているよりもずっと始末が悪い。
間近に見れば己と然程変わらぬ背丈、然し、明らかに鍛え上げられた体躯。
―――どくん、と俄かに跳ねた鼓動を気の所為だと、瞬きのうちに押し殺し)

まい、ご………嫌ね、違うわ、って、言いたいところだけど……
そうね、…ええ、迷子だわ、私。

(認めたくは無かったが、困った様な微笑を浮かべて頷くより無い。
大人の迷子だなどと、相手の目に己は、どれだけ間抜けに見えていることか。
一瞬の沈黙は彼が、図体の大きな迷子、という事実に呆れたものと受け止めて。
其れでも、説明をしてくれるのへは真面目に聞き入った―――のだが。)

――――― 嗚呼、駄目……頭に、入ってこない、わ。
どうしよう、……―――

(お嬢さん。
其の呼称を耳にして、一瞬、真っ当な理性が戻ってきた気がした。
やや瞠目気味に彼を見つめ、「お嬢さん?」と、首を傾げてみせてから)

もう、お嬢さん、なんて呼ばれる歳じゃ無いわ…嬉しいけれど、
……御免なさい、貴方、……もし、御面倒じゃ無ければ、

(そうして己が告げるのは、とある住所。
富裕層が多く住まう区画の―――もし彼が住人の情報に詳しければ、
其の住所がドルシェ伯爵家の邸宅のもの、と気づくかも知れず。
出来ることなら其処へ、送って貰えないか、と)

ガリア > (迷子なのだと、自ら肯定して見せる辺りを、酔っているからと取るべきか
それとも、其の程度の自己分析が出来る位には頭が生きていると取るべきか
掌に、ソラで描いて見せた地理説明も、如何やら理解出来る様な状態では無さそうなら
参ったな、と、一寸困った様に頬を掻いて。)

……呼び方ってのは、何時も困るんだよなァ…お嬢さん、が正解の時も、間違いの時も在る。
……ん…ちょっと待て、其の住所どっかで…、……あー…何だったかな…。

(ふと、告げられた住所に一寸双眸細めては、記憶を探る
うーん、と思案するように頭を垂れ、上を見上げ――何かで耳にした、様な
結局、住所だけでは住人の事までは思い出せぬけれど、其の場所自体は判る
どうせ己が住処も途中だと、送り届ける事自体は快諾して。)

――……ただ、歩けるのか? ……さっきの様子じゃ、ちょっと歩いて直ぐへばってたしな。
何なら、抱えてくか?

(別に、面倒ではないのだが。 其れよりも何よりも、気に留めるのは二本の脚が動くのか否か
彼女の隣へと近寄れば、其の身体を支えるかのように、其の腰元へとエスコート染みて片腕を廻そうとする、が
――鍛え上げられた腕の堅さ、しなやかさ、そして、身を寄せる事で感じ取れる、雄の存在感
それらは、在る意味で彼女にとって今、何よりも与えられては為らない、劇薬、かも知れず)。

ナタリア > (生まれて此の方、王都で暮らした時間が一番長い。
本来であれば、彼の説明を聞けば直ぐ、一人でも帰れた筈なのだ。
けれど今は―――彼の声、眼差し、表情、何もかもが。

彼を―――此の男を、此の、雄を。
喰らってしまえたなら、どんなにか、とさえ―――疼いて。
眉宇に深く影が落ちたのは、其の衝動を抑えて息を詰める為)

そういう、時はね、…レディ、と呼べば、間違い無いわ。
勿論、恥ずかしがる子も、居るでしょうけれど…、

(実用的なのかどうなのか、所詮はぼんやりした頭が弾き出したアドバイスである。
送ってくれる、と言われればほっと表情を和らげるも、歩くどころか
一人で立てても居ない状況を指摘されて、直ぐに眉尻が下がる。
けれど其れでも、―――抱えられる訳には。)

い、いえ、歩けるわ、大丈夫…、
良いの、あの、あ、―――――― っああぁ、ん、っ……!!

(伸ばされる腕を慌てて阻もうと身を捩ったが、却ってバランスを崩し、
結果として男の腕に、両手で男の胸元に、深く身を委ねてしまう格好になる。

鼻腔を衝く芳醇な、瑞々しい雄の香り。
己の身体を包み込み、しっかりと支えてくれる腕の、胸板の確かな暖かさ。
―――其れだけで、媚毒に塗れた己の身体は、容易く、軽い極みを迎えて打ち震え)

ぁ、……っは、ぁ、はぁ、…っ……、
だ、め、離し、て…、御免、なさ、……離して、御願い……、

(上気した顔を辛そうに歪ませ、言葉ばかりは拒絶を伝えるけれど。
両手は彼の胸に縋りついた儘、豊かな乳房の膨らみを、いっそぎゅっと押し付ける様に。
絶頂の余韻に震える脚は完全に脱力し切って、内腿には細く、女の蜜さえ伝い落ち)

ガリア > (成る程、レディ…どちらかと言えば素の性格は粗野であり
騎士服を纏っている分、此れでもまだ多少なりと言葉遣いには気を遣っているのだが
きっと、己の頭では余りにむず痒くて出て来ない方の台詞だろう
――お嬢さん、と何が如何違うのかは、一旦さておき。

歩ける、と主張したのは良い物の、結局覚束無い相手の足元
其の身体が傾いだ瞬間、反射的に片腕と胸板で其の身を受け止めたけれど
刹那響いたのは、驚きの悲鳴ではなく――もっと別の、甘ったるい、雌の嬌声
女が、快楽と衝動に打ち震えて咽ぶ其の叫びと、全く同じモノが己が腕の中でくぐもるなら
僅かばかり動揺を見せ、けれど、直ぐに何事かを察して眉根を寄せたなら)

―――……何をされた? ………成る程なァ、そう言う事か…、……そりゃ、表は歩けない訳だ。

(――なぜか、までは知る由も無い。 けれど、少なくとも彼女が此処に居た理由は知れた
離してと、切れ切れに訴える其の顔を、暫し見下ろして眺める金色の瞳
けれど其の願いとは反して、其の身体が、己を離したがらないかに縋りつくなら

背を支える片腕が、するりと、女の腰元へ廻され、もう片方の腕も其れに倣えば
――其の身体を、ぎゅう、と、今度は事故ではなく故意に
自らの、雄の存在を尚も強く女へと伝える様に抱き締めて、閉じ込めて)

……喰らって、欲しいか?

(――一言、ただ、其れだけを女へと問うだろう。 其の瞳を、居貫く様に見詰めながら。
顔を寄せ、互いの吐息すら、触れるやも知れぬほどの距離にて
女の、長く揺さぶられ続けて磨耗する其の理性を――甘やかそう、と)。

ナタリア > (恐らく其のふたつの呼称の差異など、言葉遊びの範疇だ。
けれど今の己の頭では、気の利いたアドバイスなど出来そうに無く。
其れどころか―――――

彼の方がどう捉えたかは知れないが、まるで己から男に縋りついて、
もっと、とねだってでもいるような体勢。
一瞬にして昇りつめた頂から意識は戻り切れず、頭の芯が白く霞んで、
上げた嬌声を恥じ入る気持ちは確かに在れど、強靭な雄の腕のなか、
雌の本能を引き摺り出された身体は、いっそ此の腕の中で
何もかも蕩け落ちてしまえたら、とさえ考えていた。)

……ん、はぁ、……っふ、…ぁん、…あ、ぁ…―――――

(言葉が、出て来ない。
羞恥と、屈辱と、其れら全てを塗り替える快楽の余韻と、期待と。
彼の腕が己の身を支える為、よりも、もっと深く―――
男の存在を、己という女の肌へ刻み付け、閉じ込める様に回されれば、
震える唇が切なく、「いや」と呟いたけれど。)

―――――― だ、め……。
私、……いま、…され、た…ら………、

(壊れてしまう、喰らわれながら、喰らい尽くしてしまう。
そう、濡れた声で訴えて首を振ったものの、涙を溜めた瞳は明らかに、
紅く、情欲を露わに輝きを増していた。
己の中に宿る、淫魔であるという父の血が――――男を、誘う。
己の矜持も、婚約者の存在も、全てを裏切らせて―――
彼という雄の体温で、脈打つ熱の楔で、粉々に砕け散るほどの夜を、与えて欲しい、と。)