2017/07/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にルアルさんが現れました。
■ルアル > 平民地区にある大通りの一つ、そこには小さな人垣が出来ていた。
人垣に囲まれている中からは、何度も打ち付けるような金属音が鳴り響いている。
大通りの位置としては邪魔にならないような端か、そこでは一人の少女が金槌を片手に何度もそれを振り下ろしていた。
何度か打ち付け手を止めれば、その打ち付けていた包丁を目線に水平にして仕上がりを見る。
「……これで良いでしょう、どうぞ」
少女はその包丁を、見ていた一人の女性へと手渡した。
本来はそんな事をする為に来ていた訳ではなかった。
次の仕事を探す為に冒険者ギルドに行こうとする途中で、偶々庭師が道具である鋏を壊してしまった場面に遭遇したのだ。
道具は普段から持ち歩いている、だから、その修理を申し出た。
修理をしている間にどんな話が広まったのかは知らない。
気が付けば、こうして次から次へと修理の依頼を申し出る人々が現われる事となる。
こうした修理の様子を目の前で見る機会はそうないのだろう。
物珍しさに人は増え、いつしかこんな状態となっていた。
■ルアル > 鞄の中からタオルを取り出して汗を拭う。
慣れているとはいってもこの時期なのだ、鎧は脱いでいてもシャツやズボンも厚手の物なのだから普通に暑い。
作業で火を使っている為により暑さを強く感じる事だろう。
集まって来ていた人々の依頼は今の包丁で最後か。
一回り確かめるように見渡せば、終わりを示すように道具の片付けに入り始めた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にワルセイ・イダーヤさんが現れました。
■ワルセイ・イダーヤ > (暑い日の照りつける大通り、そこにできていた人だかりも、少しずつばらけていっている。どうやら、鍛冶師が片づけを始めたからのようで…だが、その中に、一人動かず、鍛冶師に近づいて行く男がいて…)
すまぬ、少しいいだろうか…?
(そう言う男は、汗の一つもかかず、鍛冶師に話しかけて…)
先ほどの包丁を治すところを拝見させていただいたのだが…若いのに、なかなかの腕前を持っているようだ…その腕を見込み、頼みがあるのだが…いいだろうか?
(そう聞いてみて…)
■ルアル > 人垣もその数を減らし始め、少し経てば大通りも元の姿を戻す感じか。
小道具を手に簡易的な火床の火を消そうとした時に背後から掛かる声。
その手を止めて声の主へと振り返る。
特にこちらから声を掛けるような事はせず、声の主である男性からの言葉を待つように。
「構いませんが、出来る出来ないの判断は内容次第とさせて貰います…宜しいですか?」
自分の腕には確かに自信はあるが、本来それを自分から誇示したりはしない。
なぜならば、不必要な自己主張は嫌っているからだ。
こうした依頼を受ける時に相手に掛ける言葉も、確実にこなせるのだと伝えるのを嫌う少女の性格からのもので。
■ワルセイ・イダーヤ > ああ、構わぬさ。むしろ、そう言ってくれた方が安心できる。
(そう言って、相手の言葉を了承して…話も聞かずにできるというよりは、話を聞いてから判断してくれた方が、安心できるものと思いながら…)
だが、まずは人払いの魔術と…冷気の魔術を使わせてもらう…俺は先ほどのような人だかりは嫌いだし、そなたも、暑い中、話を聞くのは辛いだろうからな…
(そう言えば、指を空に向け、呪文を唱えれば、周囲が少し薄暗くなり、気温も下がって…)
これで、俺たちの存在は薄くなった…さて、話というのは…これを、打ち直せるか、否かだ…
(そう言って、懐から出したのは、十本の手術などで使うメスで…かなり使い込まれているようで…)
本来、とある刀鍛冶に依頼していたのだが…年で打てなくなってな…その刀鍛冶の代わりを探しているのだ…
(そう言って…)
■ルアル > 「分かりました。では話を伺いしましょう」
依頼を受ける事となれば再び使うのだからと道具はしまわずに置いておく。
話を聞こうとしたところで、その男性は人払いと涼を取る為の力を使うとの事。
人は既に散っているのだから今更だと思うのだが、確かに再び打ち始め寄って来ればそうなる訳なのだからと納得をする。
魔法自体はよく知っている、冒険者をしていれば様々な形で関わるのだから。
言葉の通りの力が効果を現わしたか、周りの光景の変化に温度の低下が肌で感じ取れる。
そうして支度を整えれば、男性の懐からメスが取り出された。
問う必要も無く、これが依頼の品なのだろう事はすぐ分かる。
男性の手にあるメスへとざっと目を通す。
形状、材質、その程度ならばこれで分かる。
「特に大掛かりな作業が必要となるものではありませんし、何とかなるとは思います」
そのまま男性へと率直な答えを伝える。
人によってはこういったはっきりとしない半端な物言いは嫌われるらしいが、この男性はどうだろうか?
■ワルセイ・イダーヤ > ふむ、何とかなる…か。
(その言葉に少し考えて…)
少し曖昧な物言いだが…まあ、言葉より、腕だ。確実に打ち直してくれればいい。
そなたも鍛冶のプロであろう。俺もそなたに渡す、その刃物を使う道のプロだと自負している…
プロが、プロに頼む…その意味、そなたならわかるであろうと、勝手だが、期待させてもらう。
(先ほどの包丁を治すところを見て、言葉は多少曖昧でも、腕は確かにプロだと考えて…)
一応言っておくが…これは命を助けるための刃だ。そのことは念頭に置いておいてくれ…
まあ、先ほどの打ち方を見れば…余計な言葉かもしれぬがな。
(そう言いながら、メスを手渡して…)
■ワルセイ・イダーヤ > (相手に手渡したメス、しばらくすれば、素晴らしい切れ味と、輝きをしたものになって戻ってきて…)
ふむ…素晴らしいな。
(そう心底感心したようにつぶやいて…)
そなたに頼んでよかった・これは…報酬だ。
(そう言って、大きめのサファイアを手渡して…)
では…な。又縁があれば、打ってもらいたい…
(そう言って、鍛冶師から離れて行って…人の中に消えていった…)
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からワルセイ・イダーヤさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルアルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
■ピング > 相変わらず日中の熱気は強く、店の中も同じく熱が籠って室温が高い。
入り口や、外に繋がる窓などは開け放っているけれども、それも大した効果は無く。
そんな暑さの籠る店内にて、今日も今日とて店主はカウンターに陣取っていた。
その手元には色とりどりの布――と言うか、女性物の下着があり。
一枚一枚をカウンターに広げては、さすさすと指の腹で生地の感触を確認したり、そのデザインを確かめる様に天井に透かしていたりした。
非常に真剣な面持ちなれども、汗をかきながら下着を検分する様は控えめに言っても真面目に見えない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にフェゴールさんが現れました。
■フェゴール > (割と無造作に、ドアベルがあればカランと鳴らして、店の扉を開く。暑そうな様子ながら真剣な面持ちで女性物の下着を見聞する店主を見て、眉をしかめた後に。)
『……邪魔したか?……』
(紙袋片手。これは単に遊びに来た一環としての土産物だったりするのだが)
■ピング > 女性が好む下着と、男が好む下着。
重なる部分もあれば、きっと乖離する部分もある。
カウンターの上に広げられている下着は多分に後者の色合いが強いのはご愛敬。
今も、その手に広げて透かし見ているのは、淡い桃色の生地にフリルのついた、所謂穴空きショーツと呼ばれるもの。
股の部分に一見して判らぬ裂け目のついた、妙に凝った代物だ。
その技術にうむうむと一人満足していると、鳴り響くドアベルと、一拍を置いた後に告げられる台詞。
「…んぉ?おぉ、フェゴールちゃん。やぁやぁいらはいいらはい。
邪魔なんてこたぁねぇよぉ。何ぞ入用な物でも出来たんかぇ?」
そんな光景を見られて恥ずかしがるでもなく、表情を笑みに緩めて歓迎の声。
ずずっと腕でカウンターの上に広がる下着の群れを脇に除け、頬杖をつく。
■フェゴール > 『特には……単に、寄っただけだ。』
(かつかつとカウンターへ歩み寄る姿には、汗の一つもない。暑さも寒さも、薄く張り巡らせた障壁で、適温に保たれている。汗や紫外線から常に守られる為に、肌がきめこまやかだとか。)
『友人の顔を見に来るのに大した理由もいるまい…・・・
これは土産だ……』
(カウンターに置く紙袋。中身はちょっといい珈琲豆だ。自分の趣味)