2017/07/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 娼館通り」にトールさんが現れました。
■トール > 娼館通りに店を構える一軒の娼館。
二部屋ほどしかなく、娼婦も一人か二人待機している程度の本当に小さな店の二階から少女の嬌声が響く。
ボンネット帽だけをかぶった一糸まとわぬ少女が客の上でリズミカルに腰を振り快楽を貪る。
そして、事が終われば客は満足そうな顔で店を後にし、それから半刻ほどして少女も一階の受付へと戻る。
「……ふぅ、まだ足りない…か。」
ふとしたことで経験してしまった禁欲生活。
その反動が思いっきり身体を苛んでいた。
知り合いの娼館主に頼み込み一部屋貸してもらい――もっとも娼館主も喜んでいいたが――客を取ってみたものの、一人程度ではまだまだ物足りない。
知り合いに預けた店のことも気になるものの、身体の疼きはそれ以上に深刻だった。
飾り窓の前に腰掛け、窓枠へと頬杖を突いて物憂げなため息を漏らす。
ご案内:「王都マグメール 娼館通り」にホウセンさんが現れました。
■ホウセン > 温泉宿を出て暫し、足が向くのが娼館の建ち並ぶエリアだったというのは、好色な妖仙らしいといえばらしい話。
ふらりと街路を歩く中、ここでは見かけぬ筈の見知った顔を見出して、一度通り過ぎそうになり二度見をする始末。
「久しいな。
何じゃ、道具屋から転職でもしたのかのぅ?」
丸っこい目をパチパチとさせつつ、気安く声をかけてみた。
■トール > ぼーっと窓の外を眺めていると声を掛けられていることに気付く。
視線を向ければいつか店にやってきた客の姿。
「ああ、君か。いや、転職したわけではないがね。まあ、気分の問題だよ。」
ふぅ、と一つため息。
「店のほうにはまた色々取り揃えてあるから、見に来てくれ給え。今は知り合いに頼んでいるがね。」
それだけ告げると足を組み換え、何度目とも知れぬ物憂げなため息を漏らした。
■ホウセン > 飾り窓越しに、娼館で働いていると思しき道具屋と会話する。
何ともちぐはぐな状況だが頓着する様子はなく、寧ろ傍目から見ただけでも分かる憂いた風情に足を縫い留められる。
この性悪な妖仙のこと、他人の困り事やら憂慮やらは、大の好物であるが故に。
「うむ、いつぞやは世話になったのぅ。
お陰で依頼は無事完了しおった。
機を見て、また寄らせてもらうが…」
ずいっと、踏み込む。
身体的にも、精神的にも。
「見た所、平素の闊達さが枯渇しておるのぅ。
何ぞ… というか、お主のような輩ならば、こちらの話かのぅ?」
親指を立てる。善い仲の者がいるとは聞き及んでいるが故に、”男”のことかと。
■トール > 「そんな所だよ。まあ、気にしないでくれ給え。儂としても気晴らしに来ているのでね。」
男のことと問われれば否定はしない。
しかし、説教は結構、と瞳を閉じる。
「どこぞに可愛らしくて初心な少年はいないものかね。」
そんなことを考えるから怒られるのだとは気付かぬ恋愛初心者。
ちらりと飾り窓の外に視線を向けるが、そこにいるのは少年ではあるが、どう見ても初心という顔ではない。
思わず大きなため息が漏れた。
■ホウセン > 気にするな、と言われると気になるものだが、踏み込み過ぎるのも野暮かと、乗り出しかけていた身を引っ込める。
「呵々っ、可愛らしい少年ならばここにおるがのぅ。
生憎と、お主の要望を満たすには足りぬようじゃがな。」
自分で自分を可愛らしいと言い切るのは、本心か冗談口かは分からぬが、面の皮が厚いことだけは確か。
「悩み事を抱えた傷心娘に、”気掛かりな事を忘れられる”ような薬を分けてやろうと思うたが…
お主の気が向いたら、儂の店を訪ねるがよい。
ぬ… 呼ばれておるな。それではのぅ。」
この妖仙のこと、まともな”薬”でないことは確かで、一部の人外にさえ効果を発する薬物をお裾分けしてやろうという親切の押し売りだ。
薬の回っている間に、何事かをすれば憂いた事柄が頭に浮かぶ余裕さえ剥奪されて”忘れられる”という類の。
言い終えるのと前後して、通りの向こうから、見知った娼婦から声を掛けられ、飾り窓の前から辞する。
ご案内:「王都マグメール 娼館通り」からホウセンさんが去りました。
■トール > 「ああ、そのうち必要になったら尋ねさせてもらうよ。」
去っていく少年を視線だけで追いながら答える。
忘れてしまえば楽になるのだろうが、それでは元も子もない。
大きく息を吐き、再度飾り窓の前で外を眺める。
こうしたほうが楽かと窓枠の上へと豊かな膨らみを載せ、肩の荷を下ろす。
自然と豊かな膨らみが商品のように飾り窓の前に飾られる。
しかし、そもそもここへは性欲の発散に来たのだ、いつまでも不景気な顔をしていても仕方がない。
とりあえず、にこーと窓の外へと愛らしい笑顔を向けてみた。
■トール > その日は結局それ以上客はなく、とぼとぼと帰宅するハメになったのだった。
ご案内:「王都マグメール 娼館通り」からトールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 平民地区、少々深くに足を踏み込むだろう路地裏。
そこにあるのは2人の少女の姿、一人は人間、もう一人は狐の耳と複数の尾を持っていた。
特に何かをしているようには見えない、まぁ、多分、誰が見てもそんな感じだろう。
己は適当な場所に腰掛け、少女はただ突っ立っているだけなのだから。
ただ、しっかりと見れば、突っ立っている少女の表情が恍惚としているものだというのが分かるか。
それを見る、己の瞳が紅色に染まっている事も。
「ふふ…夢か幻か、もはやどうでも良かろうな?
もう少し、楽しませて貰おうかのぅ?」
誰とも気付く事はないだろう、辺りに、ふわりと漂う何らかの力。
途端に、びくんっ、と少女の体が軽く跳ねた。
表情がより蕩けるようなものに変わり、がくがくと足が震える。
よく見れば、その足元にはいくつもの、滴る雫の点が見えるかもしれない。
その様子は見詰める少女は、くすくすと笑うだけだ。
しばしの間、紅色に染まる瞳が、元の赤味掛かった金色へと戻ってゆく。
「ふむ…なかなかに、楽しめた事じゃろう。
妾も、楽しませて貰ったのじゃ、お互い様じゃろうな?
………ほれ、もう戻っても良いぞ?」
ぱちん、と指を鳴らすと、その言葉に流されるように、少女はふらふらと歩いていってしまう。
その様子を、己は目を細め見詰めているだけだった。
■タマモ > 久々に、被虐心が擽られる出来事に出会えた。
あそこまでされたのは、本当に久しいものだろう。
十分に満足する程に堪能した、まぁ、あれだ…しばらくは、お腹一杯である、と言った感じか?
との訳で、今度は自分が発散する側に回っている訳である。
「本当に、男子は単純な色気に、女子は色恋事に弱くて、楽しいものよのぅ…?
もう少し、長々と楽しめる相手であれば、もっと良いのじゃが…人間では仕方あるまい」
ぐーっと軽く伸び、右に、左にと体を曲げ、解す。
腰掛けていた場から立ち上がり、次なる獲物でも探すか…と、軽く思案していた。
■タマモ > 「…そうは言うても、そうなると、相手をするのは…」
口元に指を添え、視線を路地の上から見える空に、考え込む。
やはり他種族か?人間でも、時に容赦なく楽しもうと、なかなかに壊れない者も存在するが…
それに、今はたまたまこんな場所でも獲物は来たが、場所を変える必要があるかもしれない。
…が、余り調子に乗って、ところどころで動けば、後々に怒られてしまう。
何とも難しい話である。…実際には、そこまで難しい話でも無いのだが。
■タマモ > さて、今日のところは、こうしてのんびりと待つとしよう。
移動も良いが、なにとなく、気分というものである。
「まぁ…来なければ来ない、それもまた良かろう」
とはいえ、先ほどの少女と楽しむ間に、ずっとここに座りっ放しだった。
なので、少々お尻が痛い。
少しの間はこうして立ったまま、後は再び座って、そこでのんびりと待つ少女であった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > …あの後、式神の一人に邸宅に呼ばれた。
何の用事かと向かってみれば…まぁ、ちょっと先日にあった事で怒られた。
その内容は、あえて伏せておこう。
そして、今は平民地区の通りを、風呂敷包みを背負って歩いている。
罰として…いや、何で罰を受けないといけないのか、小一時間問い詰めたいが…ともあれ、買い物を頼まれたのだ。
ついでに、先日無駄に取り過ぎた、植物を売って来るように、とも。
手にしたメモ帳に視線を落とし、店を探して歩き続ける。
買い物に関しては、日常雑貨類みたいだ。
まぁ、確かにそれなりの人数のミレー族の子供達を養っているのだ、色々と必要だろう。
そして、売り物に関しては、魔法関連の店に行け、と指示があった。
名前は…何だったっけか?まんこらどら?まらんこどら?…まぁ、そんな感じの名前だったと思う。
■タマモ > 「おのれ…妾を何だと思うておるのじゃ…
いや、それよりも、この憤りをどうしてくれようか…!」
ぐっと握り拳を作ろうとしたが、手にしたメモ帳を気にして、それは抑えた。
これが読めなくなったら、非常にまずい。
ただでさえ、前の遺跡での失態があるのだ、同じような事は繰り返す訳にはいかない、うん。
とはいえ、普段なら気軽に店がどこにあるのか聞けるのだが…
怒られたばかりで、さすがに店を聞くのが躊躇われた。
そんな訳で、一人頑張って探しに来た訳である。
…何度も来ているんだから、店の並びくらい覚えておけ?
知った事か。
■タマモ > そして、少女が見付けたのは、露店通り。
様々な商品が並び、それを見るだけでの楽しいもので…
…え?目的のものと違う?気にしてはいけない。
袖の中にメモ帳を突っ込み、何か興味が向くようなものはないかと、露店巡りを始める。
「そういえば、程よく小腹も空いておるか…うむ、問題はないじゃろう」
うんうんと頷き、当初の目的を挿げ替えた。
場所は忘れたが、どこぞで売っているパンの類がお気に入りだ。
後は、飲み物もあればなお良し。
鼻歌混じりに、その歩みは店を探す為ではなく、飲み物食べ物を探す為に。
■タマモ > 露店は普通に店を構えているところと違い、軽く覗けば店員の顔が見えるのがほとんどだ。
…いや、店番を誰かに頼んでたりしたら別だが。
名前はともかく、少女は一度みた顔は忘れない。
流すように歩いていようと、目的の露店を立てている店員の顔を見れば一発なのである。
なので、目的の露店はすぐに少女は見付ける事が出来た。
さて、では早速パンを…そう思い露店に近付こうとしたが、ぴたりと足が止まる。
片手が風呂敷包みを掴んでて離せない。
つまりあれだ、ここでパンを買うと、いつものような歩き食いが出来ないのだ。
それは困る。…困るような事でもないだろうに。
「む…むむむ…やはり、まずは用事を済まさねばならんのか…!?」
せめて、この片手を塞ぐ売り物か。
日常雑貨は、量が量だけにすでに買い次第送るように伝えてあったから問題はない。
やれやれ、と肩を竦めれば、この露店の場所だけ覚え、露店の通りを離れてゆく。
■タマモ > ふと、歩きながら考えた。
魔法に疎い自分だから、分からないのではないか?と。
この王都には、そういった知識を持っている者達は、自分が知っているだけでもそれなりに居たはずだ。
確かに店自体を見付ければ一番楽だが、その手の知識を持ってる者でも大丈夫ではないか、うん。
「ふむ…何じゃ、一度そうだと分かってしまえば、そう難しい話でもなかったのぅ。
そうなれば、探すのは知っていそうな誰かでも良い」
我ながら名案、ぽんっと手を叩く。
そうは言っても、結局は探す為には歩かなければならないには変わらなかった。
まぁ、適当に歩けば見付かる時は見付かる物だ。
■タマモ > 知人は多いのに、その知人が居る場所までは覚えきれない。
記憶を辿り、転送をすれば確実だが、そんな力を無闇に連発も出来ない。
まったく、本当に困ったものである。
それでも、やはりその辺りは運が絡む。
自らの運に頼り、そのまま少女は歩き続けるのであった。
目的が達せられたかどうかは…また別の機会に、である。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」にピングさんが現れました。
■ピング > 先日、何とか事なきを得た催し物。
その光景を記録した魔道具も後日商品として売り出される事となる。
今はその内容のチェック中。
店内のカウンターの上に設置された小さな映像再生用の魔道具を作動させ誰の目を憚るでもなく見始めた。
内容はベットの上に座る女性が映し出され、部屋の外からかけられる男性客たちのリクエストに応えていくという物。
様々なポーズであったり、或いは玩具の使用であったりと多分に性的な内容の代物だ。
リクエストに応える度におひねりが部屋の外から投げ入れられるおまけつき。
そんな映像を、にまにまとしながらカウンターの上で見ている店主は、間違いなくただのスケベおやじだった。
■ピング > こうして何時もの如くな雑貨屋の日常は、過ぎてゆき――――
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨屋」からピングさんが去りました。