2017/06/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/道具展」にルクスさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/道具展」からルクスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/道具屋」にルクスさんが現れました。
ルクス > 平民地区の一角にある道具屋
日用雑貨から冒険者用の道具、果ては少量の魔法の品まで扱う何でも屋

雨上がりの昼下がりに店先にOPENの札をかけて店を開ける

店を開けば後はお客が来るのを願い待つだけ
カウンター裏の席に腰を下ろし本を読みながら来客までの時間をつぶして

ルクス > そのままに静かな午後が過ぎていく…
ご案内:「王都マグメール 平民地区/道具屋」からルクスさんが去りました。
ご案内:「王都平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」にトールさんが現れました。
トール > 王都平民地区、大通りから少し入り込んだ路地裏。
そこにこじんまりと看板を掲げる一軒の魔法具店。
少し傾いた看板には『ビルスキルニル』の屋号と『何でも承ります』の文字。
昼過ぎの時間、『開店中』の札が提げられたドアの横、たった一つの小さな窓から覗き込める店内には所狭しと並べられながらも整然とした商品棚。
カウンターには店番らしき銀色の髪の少女が仕入先のカタログを広げて眺めている。

ご案内:「王都平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」にティエラさんが現れました。
ティエラ >  お金が欲しいと思っていた頃、噂を聞いて女は足を運んだ。
 その場所は奥まったところに有り、あまり目立つところにはない。
 が、分かるその場所に立ち込める魔力。
 魔法を生業とする職業なら苦もなく見つけられるだろう、葡萄の色の瞳は見つけることに成功した。

 魔法具店の扉の前まで行って、その店の佇まいを眺めてから扉に手をかけて開いていく。

「こんばんはぁ」

 甘く伸びかけた声を放ちながら、女は店の中に入っていく。
 いろいろな魔法の道具を眺め、目を細めて眩しいものを見るようにしてから、奥の方に視線を向ける。
 カウンターに座るひとりの少女に視線が移動して、笑みを作り上げる。

「初めまして、ここ、魔法具店……で、いいのかしら?」

 ゆるりと、足音を響かせずに流れるように、店の中を進んで、カウンターの方へと足を運ぶ。

トール > ドアに吊り下げた鈴が軽やかな音を奏で来客を告げる。
ドアへと視線を上げれば扇情的な衣装を身に纏った踊り子の姿。

「やあ、いらっしゃい。間違いないよ、ここは魔法具を扱う店。何がご入り用だね?」

カタログを閉じるとにっこりと笑顔を浮かべて客を見上げる。
上から見れば黒のドレスに強調された深い谷間がよく見えることだろう。

ティエラ > 「ご入り用というよりも、逆にお金が欲しくてさ。
 出来れば、私の作ったものを買ってもらえないかな、と思ったのよ。
 もしくは、たまに此処でアルバイトさせてもらう、とか。」

 笑みを浮かべて対応してくれる相手。
 軽く苦い笑みを浮かべて見せながら、そういうのやってないというのなら仕方のないことだけど。
 そうしてから、彼女のことを眺める。
 身にまとっている魔道具の数々、ただ、自分の持ってきたものが売れるのだろうか。
 ちょっとばかり不安があるが、そこはまあ……そのときに考えよう。

「ああ、薬草とか、魔女由来の薬品とかもあるわ?」

 魔法の道具だけじゃなくて、魔法の補助道具、そう言うのもあったわね、と思い出しつつ首をかしいでみせる。

トール > 「ふむ、なるほど。ただ、バイトは今募集していなくてね。」

店員は最近雇ったばかりだ。
それに何かと見られては困ることをしていることもあるし、可愛い店員に手を出されても少し困る。
少女の言葉にふむとひとつ頷くとカウンターの引き出しを開けて片眼鏡を取り出し、目元へと装着する。

「では、見せてくれ給え。とりあえず見積もりをしてあげよう。値段が合えば売ってくれればいい。」

片眼鏡で片方だけ大きく見える紫の瞳を向け、にっこりと笑みを向けた。

ティエラ > 「残念。
 可愛らしい店長さんと一緒にお仕事できれば嬉しいなって思ったのだけど。」

 軽く唇を突き出して見せて言ってみせるもそこまで気にしている訳ではない。
 流れ物であるので、そのへんは慣れたものである。
 見せて欲しいと言われて、ええ、と女は笑う。
 胸元に手を入れれば、ズルリと出てくるのは、魔法の符(card)。
 女の手製の札は、攻撃魔法、防御魔法、あると便利な鮮度保存の魔法等etcetc……多岐に渡った魔術符が取り出される。
 薬草は旅に使う傷薬用の草やハーブ、毒消しの草、トリップ用の麻薬、魔法力を上げるための草、等。
 魔法の道具としては、バックパックだが、魔法がかけられていて、見た目よりも多く荷物が入る物が取り出される。

「薬草の方は、説明は大丈夫だと思うけど。
 鑑定の方、お願いしますね。
 あ、あと、必要なものがあれば、作ることも、できるわ、時間はかかるけれど。」

 と、魔法使いは少女を眺める。

トール > 「はっはっは、儂が可愛いのは事実だからね。褒めても何も出ないよ。と、言っても君も中々のモノだと思うがね。」

褒められると満面の笑顔で特徴的な笑い声を上げ、カウンターの上に並べられた品を見下ろす。
見下ろすといかにも豊かな膨らみが邪魔そうではあるが、気にする様子がない当たり慣れた物。

「ふむ、なるほど。この符が自作のものだね。なるほどなるほど、こちらの薬草はまあ、これくらいだね。」

片眼鏡を掛けていないほうの目を瞑り、品質を確認する。
まずすぐに値段が出たのは薬草の数々。まあ、どこに持っていっても同じくらいの値段になるだろうという価格を提示し、バックパックを手に取る。
見た目を確認し、籠められた魔力を確認し、奥から水が入った革袋をいくつか持ってくるとそれを詰めて拡張率を確認する。

「ふむ、これは良い品だが、本当に売って仕舞っても構わないのかね?なくてはこれからの旅で困るのではないのかね?」

適正価格で店に並べればすぐに売れると思われる便利なバッグ。
本当に売ってしまっていいのかと、少し眉根を提げて困惑の表情を浮かべ、小首を傾げて見せる。

ティエラ > 「あらお上手、手が出てくれると嬉しいな、私が手を出したほうがいいかしら?」

 嬉しいので、軽口を返してのんびり見守る、彼女の『目』も結構高価なものだということは、魔力でわかる。
 そんな便利なものがあるのねぇ、と真剣な横顔を眺めることにする。
 年齢にしてはすごく肉体的に豊満ねぇとそんな感想。

「ええ。
 符は基本的に使い捨てで、投げるなり貼り付けるなりで効果を発揮するわ。
 使い捨てじゃないのも作れるけど、面倒なのよね……売るにはちょっと。
 薬草はそんなものね。
 ポーションにしておいたほうが良かったかもしれないけど、瓶がなかったし。」

 薬草は出回ってるしそんなに珍しいものもないので、彼女の提示した値段でうなづく。
 次の質問にふふ、と笑ってみせる。

「構わないわ?
 だって『作った』ものだもの、その辺の鞄に魔法を施して……ね。
 それに、しばらくこの街に居るつもりだから。
 踊りで稼ぐのもいいけど、ある程度まとまったお金と、必要のない道具の処分したかったというのもあるし。」

 必要になったら、また作ってしまえばいいのよ、女は軽く言う。

トール > 「はっはっは、女同士は嫌いではないが、やはりアレがなくては物足りなくてね?」

客の誘いには慣れているのだろう、拒絶ではなくさらりと受け流す。
ドレスで強調された豊かな膨らみは、少し動く度に柔らかそうに揺れ弾み、下着を着けていないのがわかるだろう。

「符はあまり高く買い取れないが構わないかね?戦闘用で使い捨ての品はどうしても費用対効果が良いものでないと売れなくてね。魔法使いには必要ないし、戦士は今度魔法の効果的な使い方を知らないからね。君のように常に扱っている者でなければ、使いこなすのは難しいだろう?まあ、それでもいいなら買い取るがね。」

それでもいいなら、と一言添えて再度バッグを持ち上げ、じっと眺める。

「これを自作とは中々大した腕だ。儂も商品に色々手を加えてはいるが、元々の品に付加価値を付ける程度しか出来ないものでね。一からとなると時間もかかるのではないかね?」

大したものだと感心しつつ、品の良い微笑みを浮かべてバッグをカウンターの上えと置く。

「まあ、そういう話なら7万と言った所だね。それでもいいなら買い取らせてもらうよ。」

カウンターの引き出しから紙切れを取り出し値段を書き込む。
それをそれぞれの品の前に並べ、売ってもいい品を教えてくれ給えと、両肘をカウンターの上に置き、両手で顎を支えて笑顔で見上げる。

ティエラ > 「あら、あらあら。むしろそのお年でそんな経験者なんて、将来怖いわ。」

 さらりと流される。見た目通りの年齢であれば、物凄いこと言っていることになるが、魔術師というものは年齢は見た目ではないということで、さほどの驚きもなく。
 軽口を楽しむように返答している女がいる。

「ええ、構わないわ。
 戦闘用よりも、むしろ治療とかそっちのほうが……そうよね、売りに来るならそっち用意すればよかったわ。
 今はお金が少しでも欲しいし、それでいいわ。」

 女は彼女の提案にうなづいて見せて、それから自分の失敗にあーあ、と肩をすくめる。

「ええ、私の魔術はむしろそういうもの……作成やエンチャントに向いている術だから。
 それは、元の素材が革だから、そこまで時間は必要ないわ。
 時間と報酬さえ頂けるなら、金属にエンチャントして魔法の武器や防具とか、マジックアイテムの作成だって承れるわ?」

「例えば、こういうふうなものとか。」

 と、懐から一枚の金属板を取り出す。
 治癒の魔術の掘り込まれた板、何度でも使える回復の魔法が込められた板だ。

「全部売るわ。」

 胸が強調される彼女の姿を眺めて、即答で返答する。

トール > 「では、少し待ち給え。」

立ち上がり、奥の居住スペースへと引っ込み、少しの間の後に革袋を手に戻ってくる。

「確認してくれ給え。」

革袋の口を開き、カウンターの上へと置くとにっこりと満面の笑顔を浮かべ、さらに出された品を片眼鏡で確認する。

「では、今後も良い品が出来たら持ってきてくれ給え。買い取らせてもらうよ。」

品揃えと仕入先は多い方がいい。
まあ、問題は店としての一番の売れ筋が所謂性欲的なものだということだが。

「では、必要かどうかはわからないが、これを付けておくよ。」

引き出しから取り出したのは色々を品物を卸している娼館の割引券。それなりにお高い店だが、割引券があれば割安で遊べるだろう。

「もし、まだ金が必要であるなら、紹介も出来るがどうするね?」

性的に奔放そうな印象を受けた踊り子なら、身体を売るのも選択肢に入るのではないかと小首を傾げ、長い銀色の髪を揺らして見せる。

ティエラ > 「ありがとう。」

 待たされて、戻ってきた彼女の出してくれる革袋、袋を開いて確認をして正確に数えてから、女は礼を言う。
 そして、胸元に差し入れれば、革の袋がするりと消える。
 先ほどの、鞄と同じ魔法を使っていたりする、カバンがなくても問題はあまりなさそうであろう。

「ええ、そうさせてもらうわ?なにかご要望のもの、あるなら受け付けるわ。
 あ、私はティエラ・フローレス、よろしくお願いします。
 店長さん。」

 名前は聞いていなかったので、自分の名前を名乗り、お礼を言う。
 それから、次に出てきた券を見て、首を傾ぐ。
 文字を読んでみてから、あぁ、と得心が言ったようにうなづいて。

「ありがとう、でも、大丈夫。
 私はエッチにはお金、かけたくないのよ。
 仕事で、したりされたり、は趣味じゃないの。

 したい、と思う相手と狂い落ちていくような……そんなのが好きな変態よ。」

 軽く笑いながら、店内をもう一度見回す。
 なるほど、なるほど、とうなづいてみせた。

「次からは、『そういうの』を作って持ってくるわ。
 媚薬とか、張り型とか。
 ああ、変身願望ある人のための、転性薬とか、イイかもね。」

 さて、とつぶやいてから彼女に背を向ける。
 用事は終わったのだ、いつまでいても、仕事の邪魔になろうと。

トール > 「儂はトール・サンダーフェロウ。これから是非よろしく頼むよ、ティエラ。勘違いないように言っておくが儂は見た目通りの十八だよ。」

笑顔で自己紹介を返すと、戯けたように肩を竦めて見せる。
仕事柄年齢を勘違いされることも多いのだ。

「なるほど、よい心掛けだよ。まあ、彼女らの仕事を否定するつもりはないがね。」

女の趣味に微笑みを浮かべて頷いて見せ、客を見送るべく立ち上がる。
背中を向けた客の後ろを優雅な足取りでついていき、ドアを開く。
歩く際、胸を持ち上げるように腕を組むのは癖なのだろう。

「では、またのご来店を。次は売るだけではなく何か買って行ってくれ給え。サービスするよ。」

黒のドレスに身を包んだ少女は満面の笑顔で客を見送るのだった。

ティエラ > 「言葉遣いが言葉遣いだったから、ごめんなさいね?サンダーフェロウ店長。
 こちらこそ、よろしくね?」

 年下だったらしい、なので、ちょっとだけ砕けた挨拶をして見せる。
 口調から外見を若く保ってると思ってたけど、違ったのね、と感心しきり。
 でも、若い子は好みだし、いいわ、と。

「ええ、彼女たちの仕事は立派よ、本当。自分の体を捧げるのだから。
 私には真似できないわ。」

 彼女の言葉に、女も同意の言葉を吐き出す、娼婦は卑しい仕事とは思わない。
 客を自分のすべてを使い喜ばせる、そんな仕事なのだと。
 奉仕の心がなければ無理だろうと思って、扉を開かれれば視線を動かして。

「ええ、お金に余裕があったら。
 また、お邪魔しますね。」

 肌も顕な踊り子は、夜の闇に溶けていく。

ご案内:「王都平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」からティエラさんが去りました。
ご案内:「王都平民地区/魔法具店『ビルスキルニル』」からトールさんが去りました。