2017/04/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシャドウさんが現れました。
シャドウ > 久しぶりに仕事場から外へ、外回りから丁度帰宅途中。
富裕層の住む地区から今宵は店のある平民地区に戻り、眠気も遠いので何時ものように鴨に葱となべを背負って歩いているような獲物を探して散策中。
よくも悪くも顔が広い所為か娼婦やら酒場の踊り子から手招きされたり、声をかけられたりと忙しいく、でも応える心算も全く無いので適当にあしらう様に手をひらひらと振り返して、足早に立ち去る……の繰り返し。

「ああ?ツケなんてしてないだろ?うちは何時もニコニコ現金払いだよったく……。」
と、口に煙草モドキを咥えながら器用に悪態を吐くと、口の隅から静かに淡い紫色の煙を吐き出す。
平民地区は相変わらずこんな時間でも賑やかで、何処もかしこも腐っていて、居心地良くて嫌になる……。
良い意味でも、悪い意味でも、ぬるま湯のような世界を掻き分け、その中で獲物になりそうな雰囲気を見せる人間がいないか、なんとも緩い笑みを浮かべつつも眼差しだけは鋭く辺りを探るように向けていた。

金づるか性欲の捌け口かそれとも花の蕾か原石か、兎にも角にも仕事上一人で金を発掘できるわけも無く、今日も今日とて獲物を探して平民地区の大通りを当て所なく彷徨い続ける。

シャドウ > 老若男女職業問わず見込みがあれば幾らでも金を貸して、期日までに返せなければ身体で返してもらうだけだ。
男なら肉体労働で女ならそういう店で働いてもらうか、自分の捌け口として傍に置くか、聖職者なら花壇の世話をさせるのもいい、無論賃金は弾む。
と、基本的に花壇は貴族からの資金援助で賄えているから、それも今のところ必要ないかもしれない。

くだらない事には金は使わない、だが金になるなら投資は惜しまない、故に上手く利用できる人間からはそんなに嫌な顔はされない。
だから自分も嫌な顔をせず、良い意味合いで適当にあしらい、縁は切らずされど必要以上に近づかずという距離を保っている。

「……ンァー………酒でも買って帰るか、酒場に寄るか、冒険者ギルドに顔をだすか、どうすっかねぇ……。」
気がつけば煙草モドキはもう中ほどまで黒い消し炭と化していて、無意識に右手をジャケットのポケットに突っ込んで、煙草モドキの箱を指先で探る。
今宵は予備に一箱有る筈で、直ぐに見つかる筈なのだが、指先はスカッと空気をかき混ぜるだけだった。
アレー?と思わず足を止めて、左手もジャケットの上着に突っ込んで、ゴソゴソと両手でもって煙草モドキの箱を探し始める。
なきゃないで死ぬわけではないが、あまりいい状態でもない。
慢性的に魔力が枯渇するこの身体、不便すぎて反吐がでそうだ。

シャドウ > 歩けど歩けど顔見知りしかいないし、面白い事も人も出会える事は無さそうだ。
と、考えれば足早に帰路へとつこうか。

ここからは眼を閉じたままでも帰れる通り、絡んでくるやつらを適当にあしらいながら夜の闇へと消えていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシャドウさんが去りました。