2017/04/07 のログ
ゼロ > 「はい、うっかり店の名前とか聞き忘れてしまって。」

 これは自分のミスなので、いうのが恥ずかしいが……言わないといけないだろう。
 呆れられても仕方がないな、と。
 警戒の色が薄くなり、安堵の吐息をはふぅ、とこぼしてみせた。

「案内してくれるのはとてもありがたいです。
 仕事というのは……。あの。その。」

 言いよどむ。
 恥ずかしい、超恥ずかしい。むちゃくちゃ恥ずかしい。
 なにせ、なにせ。

「この国の兵士になったばかりなので……。」

 ええ、兵士見習いそのいちは仮面の下で超赤面した。
 部署が違うけど上司に見つかったサラリーマンみたいな気分。

ルミエナ > 「……ギルドで聞いたというからには冒険者なのだろう?それで冒険者は勤まるのか?」

相手が告げる内容に思わずあきれてしまい。
迷子の理由が店の名前を知らないからなど思いもよらなかったので。
その答えに警戒心はすっかりとなくなり、代わりにあるのはどこか呆れたような空気。

「それも仕事だ。会った以上こんな場所に置いてもいけないしな。
まさか密猟者や奴隷商人とでもいうつもりか?」

言い淀む姿に後ろめたい仕事なのかと目を細め。
もしそうなら捕まえることなく消し炭にするのも悪くないと物騒なことも。
しかし告げられた内容に思わずポカンとしてしまう。

「兵士…?つまりは騎士団員という事か…?
まさかの同じ仕事というわけか……」

まさか迷子の正体は同業など想定もできず、ただ呆れて肩を落として。

ゼロ > 「元傭兵で、先々月将軍にスカウトされて
 第七師団に入隊したばかりです。
 この町のことも、まだ詳しく分かってなくて」

 呆れて肩を落とす相手に、申し訳なく思いながら言葉を。
 この国についてからは、殆ど砦とかハテグの主戦場ばかりにいたので、街に疎かった。
 彼女の懸念するような存在ではなかったのは、彼女に余計な仕事を増やすことはなかったが。
 心労と、虚脱感を与えてしまったようだ。本当に、申し訳なく思えて頭を下げる。

「本当にすみません、得物が欲しいので、案内してもらえると嬉しいです。」

 呆れて肩を落としている相手に、少年は、所在無げにお願いをする。

ルミエナ > 「将軍自らのスカウトとは何かあったわけか…。
第七?あそこの者か……全く、今度第12…兵站科に来い。街の地図を渡す。
貧民地区に迷い込まなくて幸運だったな」

将軍のスカウトと聞けば驚いてしまうが、その将軍の師団を聞けば納得してしまう。
あそこならば常に腕の立ち者を求めているだけに。
心労は増えはしたが放っておく事もできるわけもなく、城の片隅にある本来の職場に来るように告げて。

「武器が必要ならある程度は支給されるぞ。それ以上は自前になるわけだ。
案内しよう、この辺りで一番の店でいいな?」

相手のお願いに構わないとうなずけば近寄り軽く肩を叩く。
そして、こちらだ。と告げれば案内のために先を歩きだし。

ゼロ > 「それは、将軍閣下に直接聞かないと。
 偶然お会いして、その時に誘われたものなので。
 地図……?機密じゃないんですか??」

 まさに偶然だった。
 そして、その時の問答の末なので、自分の実力を見てもらったわけでもない。
 まあ、戦果は聞かれて、それは答えたが戦果の前に決めていた様子でもあった。
 地図をと言われて、地図は機密じゃないのかと、生まれによる無知が炸裂する。常識の欠如とも。
 ただ、見せてもらえるだけでも十分ありがたいので、是非にと。

「はい、魔法の武具が欲しいので。
 よろしくお願いします。

 と、申し遅れました。
 僕は、ゼロといいます。」

 軽く方を叩き、先に歩き始める彼女。
 お礼とともに、自分の名前を礼儀として伝えておく。
 恩人に名乗らないのは失礼だろうと。

ルミエナ > 「あの将軍の考えることは私には理解が及ばない。
だがキミは認められたからこそスカウトされたんだ、誇っていい。
戦場での部隊配置や敵陣を記したものはそうなるな。
街の地図なら普通に売っているから機密にはならないから安心していい」

自分が見てもわかりはしないがあの将軍はきっと何かを見出したのだろうと。
街の地図を機密という事にはそんなことは無いと首を振り。
ギルドで買える地図を与えてもいいのだがそれではまた迷いそう、なので事細かく書かれた地図を渡そうとした珍しい親切心。

「魔法の武具か……それは支給はされないな。
そんなに硬くならなくてもいい、仲間なのだからな。

ゼロか、私はルミエナだ。
ここで会ったのも何かの縁だ、兵站に困れば私のところに来るといい。
少々の薬や食料ぐらいは融通するよ」

律儀に名前を告げてくる彼に名前を名乗り返し。
珍しく少々のサービスというように笑って告げればマントを揺らして先導をする。

ゼロ > 「ありがとうございます。
 第七師団の名を汚さぬように邁進したいと思います。
 なるほど。
 町の地図が売られてるなんて……ありがとうございます。」

 町の地図の方が襲う方にとっては有用じゃないのだろうか、そんな風に考えるも、彼女のほうが正しいのだろうしと考え直した。
 彼女の親切に甘えることにして、次の機会にお伺いしますと頭を下げる。

「ええ、一応、今まで貯めた金があるので、それでなにか手に入れておくべきかと。
 ……魔族と戦うのに必要ですし。」

 思い出されるのは先日の砦の魔王。
 あれに対抗するためだけじゃなく、あれを倒すためにも。
 思い出される悔しさに、少しばかりトーンが下がる。

「ルミエナさんですね。
 判りました、というかこの仮面、外すと僕大変なことになるのです体質的に。
 いつでも仮面したままというのもあって、できる限り失礼にならないように、と。
 兵站……了解しました、頼らせていただきます!」

 大事、すごく大事。
 彼女の部署にはいつもお世話になるだろう。
 怒らせてはいけないリストに登録。
 怒らせたらご飯がなくなる、覚えた。

ルミエナ > 「お礼を言うなら将軍に言って、私は何もしていないから。
街で買えるのは色々と抜けているからちゃんとしたのを上げるから…無くさないでね」

街で買えるものは細部までは出ていない略式の物。
それとは違う事細かく書かれた地図を彼に渡すと告げて。

「元傭兵ならそれなりに良い物も買えると思うわ。
魔族……備えあれば憂いなしね」

きっと魔族に遭遇してどうにもできなかったのだろう。
マジックアイテムを求める理由をなんとなく察してあまり深くは言わずに。

「はずせとは言わないから安心していい。付けたままには理由があるからこそだから。
ゼロほど礼儀のできた兵も今は珍しいものだ。
いつでも頼ってくれていい、ただし…横領は許さないと覚えておくようにな」

その心配はないだろうが念のためとくぎを刺しておき。
話をしながら歩いていれば一軒の建物の前で足を止める。

「ここがその店だ。次は迷わないように。
私は巡回に戻るけど……そこの道を行けば表通りに出れるから」

店の前にとつけばここだと彼に告げ、そして迷わないように表通りへの道も告げておく。
そして巡視に戻ると告げれば彼が店に入るのを見送り去る事に…。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルミエナさんが去りました。
ゼロ > 「将軍……そうですね。
 まだ、部隊配置もして貰えてませんし。
 お会いした時に、お礼を言おうと思います。」

 なくさないでという言葉に地図は重要な情報源だ、分かりましたと。
 町の地図はとても嬉しい、これで迷うことなくなる……コンパス買っておかないと。
 魔族のことに関して詮索されないのは、嬉しい事。
 彼女の優しさに言葉に出せずに感謝を思って。

「ありがとうございます
 礼儀が出来ていると言われると嬉しいです、頑張って覚えたので。
 横領……?判りました。」

 釘を刺されてなんでそんな言葉が出てくるのか、という方が先に疑問に来たが。
 彼女の職務なのだろうし、そういう奴もいるのだろうと。
 食べ物を食べないで売るとかどうかしてるんじゃないかな、なんて考え。

「何から何まで、ありがとうございます。
 今度からは迷いません。」

 ええ、彼女の心労を増やしたくもないし。
 今度何かしらお礼をしたほうがいいなと考えながら、少年は入口を見る。
 そして、その入口を潜る。
 彼が何を見て、何を購入するのかは、また次の機会に―――

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からゼロさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にヴァンさんが現れました。
ヴァン > 平民地区の広場。その一角に男は居た。
豪奢な毛皮を敷き、その上に腰かけて、持ち寄ったワインをグラスに注いでちびちびと。
街行く人々を眺めながら、空気を肴に酒を舐めていた。

「それにしても、うん。暖かくなってきたねぇ。花の盛りもそろそろかな?」

目の前には、広場の中心に植えられた大樹がある。
その枝には淡い色の花が咲き、中々な風情を見せていた。
最近は夜になっても暖かく、出歩いて遊ぶのに良い季節だ。
器のワインを飲み干しながら、男はほんのり上機嫌だった。

ヴァン > 何もなければつつがなく、男は花見にしゃれ込んで――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からヴァンさんが去りました。