2017/04/03 のログ
ノア > 「 あれは.. 半ば強引に、 っ..... 」

言葉が途切れてしまったのは、 貴方の言う通りだったからか。正体を暴かれ絶体絶命、 脅されている状況に変わりはないのだけれど.. やけに柔らかな其の声色と 女の身体をよく知る其の指が、 打開策を考える余裕を与えない。

「 .........っ、 ん..... んっ.. 」

白蛇として、 そして女として.. 従わざるを得ない状況へと心身とも捕らえられる。せめてもと与えられた選択権、 場所の指定には..

「 .....こんな寒い所じゃ嫌。家も嫌、 壁も薄いし居づらくなる。どうせ脅すなら......... 誰にも、 誰にも聞かれない所にして.. 」

希望は薄いけれど、 貴方が見逃してくれるという最後の可能性に賭ける。どうせ逃れられない要求ならば、 もうこれ以上正体を知る者を増やさぬようにと.. 弱々しい声色ながら生意気に、 幾つかの条件を告げた。

グスタフ > 「わかった。叶えよう」

女の腰から臀部の割れ目に指をなぞらせながら、先を示した。
街の中心からは明らかに離れていく。

「わが家へ招待するよ」

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」にヴァンさんが現れました。
ヴァン > 平民地区の片隅、安い酒と飯を楽しむ為の場は、週初めから人でごった返していた。
吟遊詩人の歌に合わせて騒ぐ男女を掻き分けて、金糸刺繍の服を纏った一人の男がやってくる。

「ほぅ、これが大衆酒場というものか!なんとまぁ、人に満ちていることだ――おっと、失礼。
 で、店主よ。ここのおすすめは何かな?……ほぅ、エールに焼いた肉とな!良い。それを一セット頂こう」

注文を早々に終えると、余裕に満ちた笑みを絶やさず、周囲の人込みを眺める。
今宵の酒と肴は決まった。あとは無聊を慰める何かが欲しい。
トラブルだろうがロマンスだろうがなんでもござれ、やってくるならばそれを愛でよう。
享楽を求めて徘徊する放蕩貴族である男は、どんな時でも、どんな場所でも、変わらず鼻歌交じりだった。

ヴァン > 「ふむ、残念ながら、私の無聊を慰める者はいないらしい」

苦笑しながら受け取るのは、先ほど注文した料理達。
若干焦げた肉と、冷えた安物のエール――しかし、これはこれで、と男は美味そうにそれらを平らげる。
周囲を見て学んだかのように肉を手でつかみ、ガブリと食らいつき、強烈な塩味と肉の脂の旨味を楽しむ。
口の中が脂っぽくなったら、それを冷たさ以外には殆ど取り柄のないエールで流し込む。
男が常々味わう繊細な料理とは違う野性味が、なんとも美味だった。

「くぅ、この強烈な味付け。良いな。うむ。私の舌にぴりぴりとくる。
 ……ふぅ、店主。大変良い味だった。支払いはこれしかないが、釣りはいらぬ」

ひょい、と放るのは大粒の宝石。瞠目する店主などはそのままに、男は店を出て行った。
鼻歌交じりにひょうひょうと、冷たい風の吹く街路へ、溶け込むように――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」からヴァンさんが去りました。