2017/03/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にティエンファさんが現れました。
ティエンファ > 「いててて…まだ本調子じゃないな…っと、はいよ、今日こそはばっちり薬草だろ!」

引き攣る痛みが残る左肩を動かしながら冒険者ギルドで座っていた少年。
カウンターで呼ばれ向かえば、薬草採取依頼終了の報酬を受け取る。
満足げに笑って金の入った袋を受け取れば、厳めしい顔つきの職員に明るく笑った。

「こないだ、学院の図書館で本を借りて勉強したんだ どうさ! 名誉挽回ってね」

薬草依頼を失敗した悔しさをばねに、図鑑を調べあさったのだとか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にノアさんが現れました。
ティエンファ > へこたれない新米冒険者に呆れた顔をする壮年の職員に、勝気な笑みを返し、

「怪我してても腹は減るし、薬代も必要だしね
 荒事の依頼は少し置いておいても、稼がにゃ干上がっちまう
 また明日も、最終依頼とかあれば教えてよ、おっちゃん!」

そんな年じゃねえ!と頭をはたかれて、少年は明るく笑った。
つられて職員も怖い顔に笑みを浮かべて返す。
軽く手を上げてカウンターから離れる少年。

ノア > 様々な依頼の集まる冒険者ギルドには、 時として誰にでも出来るような依頼が混じる事もある。例えば高貴な奥方がペットの捜索を依頼したり、 何処ぞの貴族が従者にも頼めないアダルトグッズの購入を内密に依頼したり.. 腕の立つ冒険者なら見向きもしないような依頼書を目当てに、 ふと場違いな女が入って来た。

「 余ったの見せて ? 」

毎度こんな依頼書ばかり貰いに来る女に、 職員が数枚の依頼書を手渡す。纏めて受け取った其れらの内容を、 ぱらぱらと流すように読みながらギルドを出ようとした時 ──

「 ...............ん、 ごめんな さ..... って、 ティエンファっ.. 」

誰かと肩がぶつかり顔を上げると、 見知った顔に目を瞬いた。あれから然程経っていない貴方が此処に居る、 ということは.. もう依頼を受けているのだろう。ゆるりと首を傾げ、 身体に巻かれた包帯を見詰めた。

「 再会は嬉しいけど、 まだ動かない方がイイんじゃないの ? 」

ティエンファ > 「さて、帰りがけに薬屋に寄って薬草買って、帰ったら包帯替えて…
 はあ、湯浴みもしたいけど、公衆浴場にはまだ早いしなあ…傷が開いたら迷惑だし
 …あ、そうだ、お礼もなんか買ってー…」

報酬を数え直しながら出口に向かって…誰かに肩が当たる。
普段の自分ではあまりないうっかりだったけど、今日は偶然を呼び寄せた。

「っと、ごめん! って、ノアちゃんじゃん! こないだはありがとうな!
 あれ、なんでこんなトコに? 何か依頼しに来たのか?」

まず最初に、匿って貰った事を改めて感謝する。
それから、ノアが持っている依頼書の束を見れば目を瞬かせて。

「依頼する側じゃあなかったんだな、びっくりだ…ん? ああ、まあ、完治はしてないけど
 でも、ノアちゃんが匿って手当も手伝ってくれたし、経過は良好だから大丈夫
 依頼も、街の近くの森での採取とかだしね」

そう言って元気いっぱいにガッツポーズをし…かけて、やっぱりまだ痛いのでへなへな両腕を降ろした。

ノア > 「 違う違う、 あぶれちゃって可哀想な依頼を引き取りに。慈善事業的な ? 」

此処に居る訳を問われれば ひらひらと、 "金持ちの我儘" が詰まった依頼書を貴方に見せた。当然、 金持ちのペットを一日中捜し回って生計を立てている訳ではなく.. 本職を隠す為の、 カモフラージュ。便利屋として仕事に対する意欲はほぼゼロでも、 たまには王都内で "便利屋としての顔を見せる" という事に意味がある。

そして.. 今度は貴方の近況を聞き、 一度は ほっと安堵の表情浮かべるも

「 .....やっぱ痛いんじゃない、 意地っ張り。で、 もう此処での用は済んだの ? 」

数枚の内から一枚 ババ引きみたいに依頼書を取ると、 残りはカウンターに返し。引いた一枚を小さく畳んで胸元に挟みつつ、 貴方の予定を訊ねた。

ティエンファ > 「慈善事業ねえ…まあ、何でも屋ってのはそう言うもんかあ
 ギルドってそう言う依頼もあるんだな、俺も時々見て見ようかね、他の依頼と合わせて受けたりも出来そうだし」

療養中の世間話で、ノアを何でも屋であると認識していたので、そんな事を言う。
ほっとした顔の後に意地っ張りと叱られれば、悪戯が見つかった子供みたいな笑顔を浮かべた。

「ああ、今日は報酬を貰ったし、薬とか買いに行こうかなって思ってたんだけど
 折角だし、市場にでも行って、ノアちゃんへのお礼でも買おうかって思ったトコ」

そんなことを正直に話しつつ、紙が挟まった豊満な胸を思わず見てしまう。 男の子だもの。

ノア > 「 冴えない独身貴族の話し相手、 なんてお門違いな依頼もね。突っ返さないで受けてくれれば、 あたしみたいな女に無駄なく回るって訳♡ 」

世の中上手く出来ているものだと話しつつ、 依頼書を胸元へ。其処へ向けられた視線に気付くと、 態と視線に割り込んで貴方の顔を覗き込み.. 意地の悪い笑みを向けてみたり。

「 薬は買わなきゃね、 けど.. お礼する暇があったら早く完治させて、 早く稼いで。5つ星、 忘れたなんて言わせないから。」

言い方は相変わらず可愛いげのないものだけれど.. 人でごった返した市場で買物をするくらいなら、 ゆっくり身体を休めて欲しいという本心から。

「 もう.. 人の胸見る前に自分の傷見なさいよ、 いつまでも包帯だらけじゃ今に "薬草採り名人" なんて呼ばれるわよー 」

ティエンファ > 「そんな話し相手でノアちゃんが来たら、その貴族勘違いするんじゃないか?」

からかうように笑って返すが、胸に向かった視線に気づかれて覗き込まれて、気恥ずかしそうに頬を掻く。
そんな所に入れるから、そりゃあ見るさ、とごにょごにょ言ってから視線をさ迷わせ。

「忘れてないよ、命の恩人 とはいえ、それまで何もしないってのも、俺の間が持たないからって思ってさ
 もし何か持ってノアちゃんを尋ねても、つっけどんにしないでくれよ?」

一線を引く様なノアの言い方だけど、それは優しさや気遣いの裏返しだともう知っていた。
だから、ありがとう、と素直に礼を言って微笑んだ。

「男ってのは豊満な胸があったら見ちゃうんだよ! ましてやノアちゃん綺麗だから、
 つい、うっかり、わざと見ちゃうんだ(結局わざとだった)
 って、そんな名人なら、鉄人とか大旋風とか、格好良いあだ名が欲しい物だなあ」

そう言ってから、包帯巻きの胸板を軽く叩いて見せ。

「また怪我してノアちゃんに迷惑かけてらんないし、暫くは大人しくしていくよ」

ノア > 匿っていた間に、 互いの事を少しだけ知った。故郷を離れ一人、 武者修行の旅に出た事も。未だ傷の癒えぬ状態にも関わらず、 他人への礼を考えていてくれたことが嬉しく、 そして貴方らしい と笑みを溢した。律儀で真っ直ぐな貴方に対し、 この女は

「 つい、 うっかり、 わざと、 ね。」

.........悪戯に復唱し、 小さく吹き出す。結局は "綺麗" の一言に気を良くして、 其れ以上の意地悪をやめた。予定を聞いて、 自分も必要な物を買いに行きたいと提案し

「 あたしも用済んだし 買物行くなら付き合わせて、 名人。」

最後にはやっぱり、 要らぬ一言を付け足してしまう可愛いげのなさ。

ティエンファ > まだ、ノアの裏の顔は知らないけれど、少なくとも、普段のノアの事は気に入っているようで。
少し意地悪で口が悪い所はあるが、綺麗好きで世話焼きな、位階と家庭的な人だ、と言う印象だった。

「わ、わざわざ繰り返さないで良いから! 揉むぞ!」

精一杯のセクハラを向けてやり返そうとするが、そんな事を言った自分が恥ずかしくなって赤くなった。
今の無し、忘れて、とかごにょごにょ言いつつ頭を掻く。
下卑た冗談やそう言う話をするのには慣れていないけど興味のある、普通の思春期な少年の一面。

「名人じゃないっての! もー…でもまあ、一緒に買い物するなら喜んで、だよ
 昼飯まだなら、奢らせてよ 干しレストランとは別にして、俺からの気持ちって事で」

あだ名は断固拒否しつつ、嬉しそうに同行を受け入れる。
薬屋の後は、屋台食べ歩きツアーみたいなことになったのだとか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からティエンファさんが去りました。
ノア > 「 .........ぷ、 っ.. 顔 真っ赤ー 」

噂に聞いていた通りの実力と、 月灯りの下見せた瞳の鋭さ.. そして今、 目の前で見せる歳相応の反応や柔らかな笑顔。貴方のギャップに、 堪えきれず吹き出して くすくすと肩を揺らした。

路地裏を必死で駆け回ったあの夜とは違い、 二人並んで緩やかな歩調。肝心の薬を買い終え、 他愛もない会話を楽しみながら貴方と共に昼食へ。互いにお腹いっぱいになるまで、 屋台グルメを食べ回った。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からノアさんが去りました。