2017/03/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にソル・グラディウスさんが現れました。
ソル・グラディウス > もう日も落ちて周辺は街灯が照らす夜の街に。
まだ僅かに人がいる通りを行けば、広場の方へと目を向けてそちらへ足を踏み入れる。
何やら、手には紙袋を持っている。

「よぉーっと…ここら辺でいいか」

広場のベンチにドカッと座れば、小さく呟く。
手に持っている紙袋を覗き込み、慎重に中にある物を取り出せば
少しうっとりとした様子でその物体を見つめる。

新発売の『すいーつ』
何やら生クリームとイチゴをスポンジ生地に包み、丸めた物らしい。
『ろーるけーき』とかいう代物だ。

ソル・グラディウス > ろーるけーきを暫く見つめれば、意を決したようにそれに食いつく。
ふわっとした柔らかい生地の感触の後に甘ったるいクリームとイチゴの味。
口全体に甘さが広がり、飲み込んだ後もその味が口内に残る。

「…これは…」

目を輝かせて一口食べたろーるけーきを見れば、がっつくように二口目、三口目と食べ進めていく。
余りの勢いの良さに頬に生クリームが付いてしまうが、そんなこと気にせずについに完食する。
いい年した男性が夜の広場で甘味に食いつくという光景は奇妙であるが
その食いついている本人は、全く周囲の事を気にしてなかった。

「美味しかったな…もう一個買って来ればよかった」

眉を八の字にしながら、空になった紙袋を覗く。
未だに口元にクリームを付けた面をしている。
これは本人が気にしてないというより、気付いていない。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からソル・グラディウスさんが去りました。