2017/03/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシエルさんが現れました。
シエル > 「はい。ありがとうございました。」

明るい声で礼を告げ、頭を下げる。
恰幅の良い大陸系の服をした商人は笑顔で荷を引き取っていった。
こちらで引き取るものは証書のみ。支払いは当に終わっている。

荷車を引きつつ、去っていく商人の背を見ながらため息を一つ。
父の名代としてここにやってきたわけだが、つつがなく任された事を終えて安堵の息を吐いた。

「……さてと。」

背負い鞄に一枚の羊皮紙を仕舞い込み、それを改めて背負うと周囲を見回す。
遊んできていい、何だったら宿泊してきていいぞ、と多少のお金も渡されている。
周辺は王都の生活であまり見ないようなものを売っていたりもする。
基本的に王都暮らしの人間には変わった光景だ。
歩き始めれば興味の尽きない光景に何度も忙しなく視線を行き来させる。

時折、足を止めれば並んだ品々に感心するような声を上げ、
変わった服装を見ればあんなのもあるんだ、と感嘆するような息を漏らす。

そんな気もそぞろな様子。思わず誰かにぶつかる。そんな事もあるかもしれない。