2016/12/06 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシエルさんが現れました。
■シエル > 夕方を超え、暗くなっていく時間帯。
平民区にある公園のような広場に少年はやってきていた。
そこで小さく風を切る音と、規則正しい呼吸音。
両手に木剣を持ったまま、それを前後に振るう。
ようするに素振りを行っていた。
始めてから1時間くらいが経過し、腕に充分な熱を感じてきてようやく手を止める。
「…やっぱり疲れちゃうな…。」
そんな風な呟きがぽつり。
周囲はすでに暗く、手持ちのランタンと幾許かの灯された明かりのみが周囲を照らしている。
立ち寄った者がいればすぐに人がいる事がわかるような格好である。
■シエル > 今日はここまでにしとこうかな。
そう呟くと、木剣を布包みにしまいこむ。
そうしてから、ランタンを片手に家路についた…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシエルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミーシャさんが現れました。
■ミーシャ > 「………ンー…………。」
此処最近十分に新鮮な血液を摂取していない所為か、穏やかそうに見える相貌も何処か陰り、深く赤い瞳は仄かに赤く揺らめく輝き上手く消せずにいて、身体のあちらこちらもギシギシと軋む気がするなど、絶賛大不調であった。
普段と変わらぬ衣装は影で十分に練りこまれているが、何処か危うい雰囲気を醸し出しているし、夜目が効く筈なのに上手に調節できず、今宵は右手に青白い光が輝くランタンを持っている。
――その姿は季節はずれのハロウィンの仮装かそれとも本当の幽霊か、と思われそうだがいたって体調が悪いだけの吸血鬼である。
ただ足取りも酷く危うく、時折ゆらっと左右にぶれて、路地の壁や中身が抜けた酒樽やらにぶつかりそうに……。
「……ンー……これは可愛くなイ……。」
最初の唸り声の後に続くのは酷く落胆した声であり、自分の存在意義であり目指すところの「カワイイ」から今の自分がかけ離れているような気がしての言葉であった。ランタンを持たぬ左手、何時も異常に白く細く見える指先で自分の眉間をぐりぐりと撫で解し、何とか笑顔を作ろうとするも、自然と眉間に皺は集まるし、雰囲気はどんよりしてしまうし、何とも宜しくない状況である。
で、今宵はそれなのに何故平民地区を散歩しているかと言うと、何の事はない新作の卑猥な卑猥な小説が煮詰まってるからであった……。
■ミーシャ > 気が狂いそうだ。
とは言わないし、其処までではない。
まだまだ耐えられるレベルだとまだ人である意識はある。
バケモノに成り下がり、可愛くなくなるのは正直言って嗤えないし、下等な吸血鬼の末端の如く、ミ見境なく血を啜る存在にもなりたくない。
「………ウーン、財布は厳しいのだけド……」
言葉の終りに溜息を吐き出すが、不死人故に白い吐息は吐けない、代わりに愚痴だけが零れていく。
普段であれば出きる偽装も意識しなくては出来ない、と言う事実に追加でため息を吐き出すと、ランタンを揺らしながら帰路に着くのであった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミーシャさんが去りました。