2016/12/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシエルさんが現れました。
シエル > 夕食後。
少し暇を持て余したので近所の書店へとやってくる。
ちょっと古い紙の匂いのするこの場所が少年は好きだった。
通りにも面しており、夜とは言えそれなりの人通り。
暗くなってきた店前に並べられた書籍を、灯されたランタンの灯りでじーっと見つめている。

そろそろ店仕舞いではあるものの、よく来ている少年を無下に扱う事もせず、
「済んだら声かけな。」と一言だけ告げて老店主は奥へと引っ込んでいった。

嬉しそうな微笑を浮かべて一礼をすると、一つ薄い書籍を手に取った。
カバーにあたる部分はしっかりした装丁になっており、思ったよりも重い。

「…これ、いいなぁ。」

小さく呟いた声は夜に紛れただろうか。
ランタンの灯りで照らされた中身は、星の動きの記録などが記されていた。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にレヴィさんが現れました。
レヴィ > いつものように街中での仕事を終えた帰り道。
真っすぐに宿に帰るかどこかで何かを食べて帰るかと考えながら歩く。
考えながら歩く視界にまた開いている書店が目に入り、興味がないと通り過ぎようとすればその店先に立つ少年に気が付く。
そしてその少年が知った顔と判れば足を止めてにんまりと笑って。

「シエルくん、こんばんわッス。何か面白い本でもあったッスか?」

後ろから覗き込むように声をかけて何の本だろうと視線を向ける。

シエル > そろそろ辺りも暗くなってきた。
帰る旨を店主に告げようとした矢先、
不意に後ろから覗かれればちょっと驚いた顔を見せる。

「あ。レヴィお姉さん。」

こんばんは、と微笑へと変わると、
この本ですか?
と掲げて見せる。どうやら天体関係の書籍のようだ。
それはタイトルからもわかるだろう。

レヴィ > 「そうッスよ。レヴィお姉さんッス」

驚いた顔から微笑へと変わる少年に笑顔で挨拶を返せば優しい手つきで頭を軽く撫で。
掲げられた本のしっかりとしたカバーにタイトルから天体関係と判る。

「シエル君はこんな難しい本も読むッスね」

あくまで地図での位置確認に星を見る程度なので難しい天体関係の本を見ていた少年を凄いと見て。

シエル > 頭を優しく撫でられるとくすぐったそうにしながらも嬉しそう。
本を見せた後にこくっとうなづいた。
元来星を見るのは好きである。巡り巡って興味につながっているだけなのだが。
それを褒められるとちょっと照れくさそうに。

「その、全部理解はしてないんですけどね。」

はにかみながら、これ買ってきますね、と告げれば店の奥へと消えるだろう。
少しの待ち時間で戻ってくるだろうが。
店に並んだ本には色々と。
道具関係の本から生活関係の本。生物の本…あとはそれにまぎれて少しいかがわしい本も。

レヴィ > こうして嬉しそうにする姿に可愛いなと撫でながら思い。
食べちゃったりもしたが少年を見る目は今は弟を見るような目で。
興味がないことや仕事に使えない事はあまり覚えないのだがこうやって好きなことをやっている少年の照れる姿に笑みを見せて。

「それでもすごいッスよ。シエル君ならゆっくりとやれば覚えれるッス」

そして買いに行くという少年を見送り並んだ本に目を向けて。
色々な本があるのだと眺めていればいくつかの本、生物やいかがわしい本も見つけて悪戯っぽい笑みが浮かび。

「少し待つッスよ」

ふとしたことを思いつき、少年を追いかけ店内に入れば購入している少年に合わせて店頭で手に取った本を出し。
代金は出すので一緒に少年の本と包んでと店員にお願いすることに

シエル > それなら嬉しいなぁ、とまた笑顔を見せる。
すっかり姉に懐いた弟分といった様子。

「?」

少し待ってと言われれば素直に待つだろう。
それから一緒に支払いもしにいったけれど…。
あれ、何の本だろ?と少し首を傾げた。

支払いが終われば一緒に店を出るだろうけれど…。

「えと、何の本です?これ?」

と老店主に包んでもらった二冊分の包みを掲げて見せる。
女性が悪戯っぽい表情を見せた事には気づいていない様子。

レヴィ > 本当にこんなかわいい弟がいればよかったのにと考えている事は秘密なのだが…。
緩んだ頬の少年にはわかってしまうかもしれずに。

声をかけ素直に待ってくれる少年に合わせて支払いをして。
首をかしげる姿に何か知った時のリアクションを想像すれば小さく笑い声が零れて。

「それは読んでのお楽しみッスよ。ちゃんと役に立つ本ッス」

両方とも役に立つのは間違いない本。
ただそれをどう生かすかは少年次第なので何も言わずに。
抱き寄せるように身を寄せて店を出るように足を向けて。

シエル > 「??」

なんだか嬉しそうな女性の様子にまたまた首を傾げる。
それから抱き寄せるようにされれば、ちょっと顔を赤く。

その態勢のまま店を出れば、老店主が店を閉めに出てきた。

閉店の看板を下げれば再び中に入っていく店主に、
ありがとうございました、と頭を下げる。
尤も、女性の腕の中ではやれやれとため息をつかれるだけだろうが。

それから、再び何の本なんだろ?と包みを見て。

レヴィ > 「シエル君は本当にかわいいと思っただけッスよ」

首をかしげる姿に少しだけごまかすようにそう告げて。
赤くなる姿にわざと腕に胸を押し付けて。

はた目には弟に抱き着くお姉さんのようにしながら店を出て。
店主が店を閉めるために出てきた姿に軽く頭を下げる。

閉店の看板を下げる店主に頭を下げる少年の律義さに少し驚き。
老店主が見えなくなればそっと少年を抱擁から解放する。

包みを見る少年に開けてみるのを進めるか、家で見るように告げるか。
どちらの方が驚くかと考え、つい胸の下で腕を組んで考えて。

シエル > むに、という柔らかい感触にもっと顔を赤くする。
もう!とちょっと怒った口調をしながらも別に怒った様子ではない。
店主が店を閉めれば、夜は随分と深まった事を実感できるだろう。
道を照らすのは酒場から漏れる光や、数個のランタンのみだ。

女性が離れればちょっと名残惜しそうにしながらもそのまま。

腕を組んで考えている様子に、

「…レヴィお姉さん?」

どうしたんですか?と声をかけてみる。
包みを持ったまま、特に疑う事のない素直な視線を向けているだろう。

レヴィ > 少年の怒ったような口調に怒ったのかと見るがそんな様子もなく。
ならばともっと押し付けていくのが自分のスタイルと。
書店が閉まってしまえば辺りの明かりはまだやっている酒場かいくつかのランタンのみという夜も深まった時間だと感じて。

このまま押し付けていればまた食べちゃいたくなるがこれ以上遅くなれば少年の家族を心配させると我慢して。

「大したことじゃないッスよ。本を見たときのシエル君がどう反応するのか考えてただけッス」

少年の言葉に確実に何かをしたというような返事を返し。
素直な視線に少しだけ罪悪感に悩まされて

シエル > 「??」

女性の言葉にまた首を傾げる。
反応を見る、というのが…。

「悪戯でもしたんですか…?」

とちょっと不安そうな表情だけど、別に嫌な事はしていないだろうと思う。
精々何か驚くとかそういう事なのかな、とも。

そう思えば開けるのが少し楽しみでもある。
びっくり箱のようなものと思ったらしい。

「えぇと…。僕はそろそろ家に戻りますけれど…。」

レヴィさんはどうしますか?と続けて尋ねた。
世間話のように。
女性なのだから心配するのが男性だとは思うが、
目の前の女性の方が随分と世慣れしているし、と特に心配はしていない様子。

レヴィ > 「いらずらじゃなくて勉強の本ッスよ。それで覚えたことをレヴィお姉さんに実演してほしいだけッス」

不安そうな顔にたぶん嫌がらないはず。
もしそうなら全力で謝ろうと考えて、驚くだけで済むはずと。

少年がどう思うかは判らないが、内心は素直な少年にはもしかして結構きつい冗談だった?と早くも後悔があって。

「そうッスか?それなら私が送っていってあげるッスよ。
こんなくらい中一人で襲われたら大変ッス」

どうすると問われれば迷いなく少年を送っていくと答えて。
なんだかんだで気に入っている少年とはいさようならできるはずもなく。
特に心配されていない様子にわざとらしく悲しんでは直ぐに笑みを見せて送るので案内してと少年にお願いをする。

シエル > 「そうなんですか?…えぇと…じゃあ、頑張ってみます。」

なんだろう?と思いながらも素直な答えを返す。
学ぶという事を悪い事嫌な事と思わない少年は真面目そうな様子を見せるだけだ。

「え? えと…じゃあ、お願いします。」

送っていく、との言葉に若干逡巡したものの、ちょっと嬉しそうな笑顔。
逡巡したのはおそらく男女の事でも考えたのだろうと推測はつくだろう。

そうして歩きだせば、それほど遠くない場所にあまり華美でもないが小さくもない家に案内されるだろう。
もし道すがら、女性のお腹がなったりすれば食事でもしていきませんか、と誘われるかもしれない。
それもまた、少年にとっては嬉しい事となるのだろう。