2016/11/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミーシャさんが現れました。
■ミーシャ > 「……秋はどこサ………。」
不死者でも寒く感じる冷たいどころかむき出しの肌が痛い夜風に紛れ蝙蝠達がキィキィと鳴きながら夜空から舞い降りて、地面に吸い込まれるように堕ちては積み重なり数秒たたぬうちにそれは溶けて、黒い水溜りのような何かへと変貌する。
そしてその水溜りは湧き上がり徐々に人の形へと変わると最後はパッと一気に霧散して、その場には一人の少女?の姿が残る。
「……ほんっと寒いヨ………。」
二度目の愚痴を零す唇は聊か青く血色悪く、もっと厚着をすればいいのにと自分でも思うのだが、寒いよりカワイイを追求する吸血鬼はそれでも薄着をやめないで居た。
もう少し洋服のセンスがあればきっと冬服でもおしゃれなカワイイコーディネーションが出きるはずだが、生憎それは持ち合わせておらず……。
――と、一先ず愚痴を零す薄い唇で淡い笑みを浮かばせ、笑顔を作ると、誰も居ない通りの中央で黒色のワンピースのスカートをちょいと指先で摘み、膝をゆっくりとまげて、軽く頭を下げて挨拶の仕草。
今宵も吸血鬼が一人、愚痴以外の音もなく静かに舞い降りた。
■ミーシャ > 「ああ、もう愚痴は可愛くなイ……でも本格的に寒いんだけど……。」
少し大げさなくらいオーバーアクションの挨拶をする為、摘み上げたスカートの裾から冷たい風が滑り込んでくると思わずブルっと身震いしてしまい、慌てて白く細い両腕で自分の身体を抱くようにして、両の二の腕を掌でスリスリと擦る。
不死者、体温が低く、寒さには強い筈なのだが、人間の行動を真似ているうちに寒さへの耐久力が減り、暫く鮮血をすすっていない所為で耐性も減っているのかもしれない、が考えたところで何とかなる問題でもない。
と、此処で流石に限界。
仕方なしあまりカワイイ衣装ではないのだけども、と誰にも聞こえない夜風に拭き流されてしまうくらい小さな声で愚痴を零すと、両腕で身体を抱く状態のまま、爪先でトントンと石畳の路面を叩いて見せた。
それは合図。
その合図を引き金に乾いた音に招かれた影が足元にサークルを描き、サークルから赤と紫の入り混じった不可思議な色のオーラが湧き上がる。
――そしてパッとオーラが霧散すると、サークルからは無数の蝙蝠が飛び出して、身体にまとわりついてきて、あっという間に裏地が赤で表面は黒で襟のたった判りやすい程に吸血鬼です!と言わんばかりのマントへと代わる。
暖房機能は無いが是で少しは夜風を防げるというものだ。
■ミーシャ > 「……帰ろウ……」
誰か温まれそうな相手に出会えそうもないし、執筆中の小説のアイデアとなりそうな出来事もない。
あったのはひかないとは思うけど、風邪をひきそうになる程の寒さだけ。
「あ、何処かに寄ってワインでも買って帰ろ……。」
ふと思い出した小さな小さな用事。
それを忘れないように言葉にし、白い吐息と共に紡ぎ出せば、黒色のマントの裾をひらrと翻しながらその場で爪先支点にして一回点。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミーシャさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシエルさんが現れました。
■シエル > 父に届けものを頼まれ、やってきたギルド。
冒険者や商人が出入りするそこにはイマイチ似つかわしくないのはわかっているが…。
まぁ、しょうがない、と思いつつも届け物はきちんと済ませる。
ついでに飯食ってきな、と言われてしまったけれど。
「…どうしようか。」
どう見ても酒場だし、客の多くは荒くれのよう(に見える)
学生かつ割と華奢な少年には敷居は高い。
気にする事はないのかもしれないが…。
うーん、と若干の苦笑を浮かべてどうしようかなと入り口付近で固まってしまっていた。
■シエル > それを見かねてか、マスターがこっち来いと手招きする。
カウンター席の端っこに行き、事情を話すと笑って注文をとってくれた。
それから、焼けるほど熱い食事をいただき、
もののついでで薄いアルコールも飲まされた事はいい経験になったとか。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシエルさんが去りました。