2016/11/05 のログ
ティネ > 「やっぱそれ具合悪いんじゃなーい?
 ひょっとして口にするには恥ずかしい病気かなんか?
 なんか気分よくなるおまじないでもかけてあげようか?」

茶を濁したような言葉に不思議そうな表情をして。
具体的にどんな病気が恥ずかしいのかは思いつかないが。
カワイイ、と言われれば頬に手を当てて喜びのポーズ。

「きゃあー。
 そうそう。多分妖精ってやつだよ。ボクはティネって言うんだけどキミは?」

遠慮なく注がれる視線。
紅い瞳同士向かい合っていると、なんだか気分がぼうっとしてくる。

「そんなにボクのことが気になる?
 好きなだけ見ていいよ」

羽ばたいてふわりと浮き上がり、手を伸ばせば触れられそうな距離へと。
あまり警戒は感じられない。

ミーシャ > 「……恥ずかしい病気ではないかナ?大丈夫、心配してくれてありがとう妖精さン。
私はミーシャ、売れない小説家。よろしくティネ、妖精なんて滅多に見かけないかラ……」

妖精、ティネと名乗るカワイイ少女に名前を尋ねられ、取り付くように慌てて名前を名乗り返すと、先程までと打って変わって、薄く小さい唇を笑みの形にふわりと歪め、かしげた小首を戻し、そっと闇色のワンピースのスカートを少しだけ持ち上げて、人と接するときとかわらぬ挨拶を一つ。

……でも小さな妖精の身体が間近まで近づいてくれば、そんな挨拶をそこそこにして、好奇心の赴くままに妖精の方へとそっと指先を伸ばして、赤い赤い瞳をもつ少女の顎先を指先でこしょこしょとくすぐろうとする。

――だってカワイイから。

ティネ > 「へー。可愛い名前だね、よろしく。
 ボクひょっとして小説のネタにされちゃったりする?」

自惚れたことを言ってはしゃぐ。
美少女然とした艶のある所作を前にすると、こちらの適当な装いもあって少し気圧される。

「うにゃあ」

顎をくすぐられるとふやけた顔つきになる。
こんなふうに可愛がられたり撫でられたりするのが結構好きなのだ。
羽が羽ばたくのをやめて、その指に身体を預けされるがままになる。

ミーシャ > 「しちゃウしちゃウ、折角の出会いだシ、創作意欲がわくもノ……。」

ああ、照れる姿もカワイイし、ふやけた顔つきもかわいいし、指先に感じる妖精の感触もとっても「良い。」
自らを可愛く着飾る程に「カワイイ」を愛して止まない自分が認めるカワイイを弄るのはとてもとても楽しい事で。

「フフフー…ほんっとカワイイ……大きかったら食べちゃうンだけどなァ、
でも小さいからオヤツにしかならないシ……」

ほろほろと崩れるのは理性と本性を覆い隠す仮面。
ついポロっと物騒な言葉を無意識に紡いでから、柔らかな微笑み浮かべる唇の隅を更に吊り上げて、ニタァっと半月型の素の笑みを浮かべてしまう。

指先だって顎先より静かに下らせて、鎖骨の合間を下る後、妖精の胸元を躊躇い無く、くるくると螺旋に円を描くように弄り始めようとする。もう片方の手は手持ち無沙汰に摘んでいたワンピースのスカートを離して、そっと妖精が逃げていかぬように妖精の背の方に寄せる。

ティネ > 「えーなに、食べてもおいしくないよー?」

食べるだのおやつだの、剣呑な言い回しだが
指先で擽られるのが楽しすぎて上の空でしか聞けていない。
うれしさを表現するように小枝のような脚がぷらぷらと揺れる。

「ひゃん……! 何もう。取材のつもりぃ……?」

指先で胸元をなぞれば、まさしく指先サイズだが膨らみの感触が伝わるだろう。
びくりと身体を震わせ、むぅと口先を尖らせて抗議。顔が紅潮している。
見た目同性ということも手伝ってそう咎めるような口調ではない。
気がつけばミーシャの手の中にくるまれるような格好に。

ミーシャ > 「かなァ?でも食べて見ないとわからないと思うヨ?」

血液を啜るが習性の吸血鬼にとって、上手いか不味いかは人間が食事するのとなんら変わらず実際に舌で触れないとわからない、でも妖精の血なんて滅多に味わえない希少なモノと考えれば……美味しいか不味いかよりも喰らいたいと言う衝動が勝る。

「……取材、うん、取材かナ……ティネちゃん、どう?くすぐったイ?」
唾液が舌より滲み、血を啜り皮膚を穿つ為の牙にヌルりとした感触を得る。……ゴクり、と白く手折れそうな喉を動かして、その生唾を飲み込んで見せる。

――そして、自分の白い指に掌にくるまる妖精の頬を紅潮させた相貌をゆるい表情で見下ろしながら、人形遊びを始めようと。

指先に感じる妖精の僅かな胸のふくらみの感触に応え、くりくりと新鮮な血液を生み出す左側の乳房のふくらみを撫で弄り、その感触と反応を妖精自身に尋ねる言葉を向ける。

ティネ > 「も、もう。冗談でもそんなこと言わないでよぉ」

その気になれば本当に口に入れてしまえるぐらいの体格の違いだ。
いつのまにかすっかり手の中に囚われていることにティネは気付いて、少し不安げに。

「あ、うん、くすぐったいし……
 へんな気分になってきた……」

服の下で太腿をすり合わせる。
指がなおも胸をこね続ければ、胸先はつんと尖らせてそれに応える。
見下されながら、熱の篭った吐息を切なげに漏らす。
人の女性とさして変わらない反応。

ミーシャ > 「御免なさイ、でもホラよく言うでしョ?
食べちゃいたいくらいカワイイ……とか……。」

比ゆ的な表現である事は言葉を紡いだ自分自身も良く理解しているが、吸血鬼の性として血をすする事で文字通り喰らう事もある。なので完全な嘘でもなく、でも脅かすのも可哀想と、言葉はあくまでも冗談だと言うニュアンスの弾んだ声色で紡ぐ。

――まあその間も意地悪な指先の動きを一切止める気配はないが。

「妖精でも小さくてもそんな気分になるのネー……
ハァ、可愛いけド、何でこんなに小さいのかしラ」

何とも言えない触り心地と可愛らしい反応に比ゆではなく本当に食べたくなるが、矢張りサイズが大問題。血を啜るに齧ったらそれこそ「齧る」事になってしまうし、でもじゃあ止めよう、と判断するには妖精は愛らしすぎる。

熱の篭ったその吐息、指先を押し返してくるツンとした感触、どうしようもなくやり場も無く、それを振り切るように指先の腹でツーっと胸元から腹部へと下ろし、最後に優しくつんつんと臍の辺りを突く。

ティネ > 「なるよぉ……。
 べつに、好きで小さい身体してるわけじゃないしぃ……あうっ!」

拗ねるようにそう言って、胸を離れていく指を目で追う。
お腹まで下る動きだけでぞくぞくと身体を跳ねさせるその様は、いささか過敏にも見える。
どことなく焦らすような、決定的なものをもたらさない愛撫に、
つい物欲しそうな目つきでミーシャを見上げてしまう。
体重のない身体は、すっかり相手の手に委ねられたままだ。

ミーシャ > 「モー……そんな顔もカワイイ………。」
指先の軌道を追う小さな妖精の視線が物欲しそうな視線へと変わり見上げてくると、深く歪め笑みを作っていた唇を緩め綻ばせ、溜息とは少しだけ違った深い息をふぅっと言葉の終りに吐き出した。

「だからこそ残念。せめて私と並べる程に大きくなったら、その視線に応えてあげル……だから今は我慢ネ?」

むふーっと声に出して笑ってから、柔らかくも小さな肢体を預ける小さな妖精を木箱にそっと下ろし、最後に柔肌を撫でていたその指先でカワイイ妖精の額をつんつんとつつく。

ティネ > 「え、なにー……? ボクのことは遊びだったのね……」

そっと降ろされ、爪を噛んで悲しそうな表情をする。
指先で額を小突かれればこんにゃろう! と頭突きで返す。
……へたり込んで頭を抱えてくらくらする。頭突きしたほうがいたそうだ。

「もーこんな気分にするだけさせておいてリリースとか~。
 いいも~ん自分でなんとかするも~ん。
 じゃあね~、お大事に~」

バイバーイと手を振ると、羽ばたいてどこぞへと消えていってしまう。わりとピンピンしている。
これはこれで、この妖精にとってはよくある話だった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からティネさんが去りました。
ミーシャ > 「……ンーお人形遊ビ?」
小さな少女に聞こえたか否かは定かではないが、
指先に頭突きを返した妖精の後姿を真紅の瞳で見送りながら、カクリと小首を傾げ……

――それから声に出して思わずクスクスと笑ってしまう。
戯れれば元気をくれる小さな妖精との遭遇に
何処か温かい気持ちとモヤモヤっとした欲望を抱え込みながら、さて自分はどうしようかと、改めて周囲に視線を巡らせる。

「ン、ほんっと如何しよウ……。」
帰るには早いし、彷徨うには遅いし、と……
今宵何度ついたか判らぬ溜息を大きくハァーっと吐き出した。その吐息は体温で白く色づき、直ぐに夜の闇へと溶け込んで消えていく。

ミーシャ > 「帰りましょうカ………。」

星空を見上げて星の高さと位置を確かめた後
少しだけ憂鬱そうな声を紡ぎ、背を預けていた木箱をお尻でとんっと押して反動つけて離れると、ゆっくりと歩き始める。

気がつけばその周囲を無数のこうもりが飛びまわり、夜の闇に姿が消えるに合わせて人影もまた蝙蝠と混じってきえていく……。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミーシャさんが去りました。