2016/07/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 夜/広場の片隅」にエーヴさんが現れました。
■エーヴ > 「う、うーん……」
仕事は成功したが、反動は大きかった。
具体的に言うと酒の。
「ひっく。も、のめなふ………んふふふふ」
とある貴族のパーティーにウェイターとして潜入してみたのだ。
たまには変装するのも乙なものだろうと思ったのだが、パーティーの参加者の一人にひどく気に入られ酒を飲まされてしまった。
飲めない訳ではないが、飲むとすぐにふらふらになる体質である。あれよあれよという間に意識が吹き飛び、ふと気が付くと広場の片隅に寝転んでいたという寸法だ。
片隅にはウェイターの制服一式。平素着ている服も、なにやら胸元が大きく開かれている。なんとかがんばって着ようとしたのだろうがベルトが巻けていなかったり、靴紐が靴同士でくくってあったり、ボタンを盛大に掛け違えていたりと酷い有様であった。
「すぅ………」
小屋の壁に寄りかかって寝息を立てる。すぐ目を覚ます。
「どこだっけここ……」
記憶が見事に吹っ飛んでいた。
■エーヴ > 「あぁ~もっと飲みたいかもしれなーい!」
さけもってこーいこのやろーと盛大に怒鳴ってみる。
誰も持ってはこなかったが、後生大事そうに酒瓶を抱えてきていた。貴族様御用達の高級品であることなど知らないまま、がぶがぶ飲む。
口を拭った盗賊は口元を緩め笑っていた。酒を飲むと悲しくなるものもいれば、饒舌になるものもいる。とにかく楽しくて笑いが止まらないようなタイプだったらしい。
元々故郷では酒は子供でも飲めるものだった。子供の頃一口飲んで悟る。これは飲んではいけないのだと。ひたすら溺れるように飲んでしまい自宅以外の場所で眠る嵌めになるからだ。
「はひ……」
歩こうとして地面に横たわる。なんと固いベッドだろうかと地面を叩いて不満をこぼし。
■エーヴ > 結局硬いベッドの上で寝て衛兵に起こされたというのは、また別のお話。
ご案内:「王都マグメール 夜/広場の片隅」からエーヴさんが去りました。