2016/07/03 のログ
ジブリール > じぃ、と彼女を見つめながら飲む酒は、さきより美味で快い。
彼女を楽しむ最中に飛んできた問いには、くくっと笑った後で。

「ん、そうね……ただ魔法を使うだけならば魔法使いもそうだし、ミレー族もそうだわ。だから、魔法を使う存在、というだけではないわね」

であれば、魔女とはなんなのか。というのはなかなか難しいが。

「――私が魔女を名乗っているのは、私の存在そのものを畏怖の的にするためかしらね。不用意に関わりたくない存在、それでいて気まぐれに願いを叶えてくれる存在。だから、私の友人ともなれば当然、すごい人なのよ?」

誇りなさいな、なんて悪戯な笑みを見せながら、くい、と酒を煽る。
全く、かわいいなぁ、などと上機嫌になりながら。

マルティナ > 「畏怖ですか……。確かに知り合いの宮廷魔術師は魔女呼ばわりされると凄く嫌がっていましたけど……」

かつて出会った魔法使いの面々を思い起こすと、冗談でも魔女と呼ばれると凄く嫌そうにしていた人物の事を思い出した。
普段は冷静というかおっとりしているというのに、その時ばかりは本気で嫌がっていたように思える。

「凄いと言われましても、虎の威を借りるようであんまりいい気ではないのですが……。ああ、いえジブリールさんは凄いと思っていますよ。まるで見たことのない術も軽々と使いますし……」

今は半ば封じられているようなものだが魔法の心得自体はそれなり以上にあるつもりだ。
そんな自分でも知らないような魔法を悠々と使ってみせるジブリールの凄さはよく分かっているのだが、魔女の友人だからといって誇れというのも性分的に難しいのであった。

ジブリール > 「ん、そうね。魔女というのは蔑称でもあるもの。人々にとっての異物や異端を示すためにわざわざ呼称を変えた、とかそんなふうにも取れるものね」

だから、魔女と自称するものは酔狂なのだ、と付け加えておく。
目の前の彼女は随分と律儀で真面目らしい。そういったところも好ましかった。

「ん、そう思えるだけ、高潔なのよ。育ちもいいし……ふふ、マルティナは随分と、そうね、恵まれているわ」

彼女の雰囲気や掛けられた呪いから、失ったものも多いのだろうと予想はつく。
だが、その上でなお、これだけしっかりと自分を固持できているのならば、彼女はきっと素晴らしい娘だったのだろう。
そして今なお、現状できうる限り素晴らしくあろうとしている。
故に、魔女は彼女の友人として出来うる限りをしようと思うのだ。

「……ふふ、褒められると照れるわね――世の中便利に生きるなら、と色々覚えたおかげで今があるけれど、それを利用しようと企まないマルティナが好きよ」

感情を素直に表にすると、酔っ払ったふりをしてそっと抱きついてみる。
無論、彼女を困らせつつも喜んで欲しいとかそんな下心も内心には潜ませていた。

マルティナ > 「い、いえ、私なんか、全然そんな大したことは……」

生まれはどうであれ今は魔族に飼われ半裸で生活を強要されている無様なペットでしかない。
そんな自分を恵まれているなどと言われるとどう反応していいのか困ってしまう。
そうやってもじもじしている間にジブリールは更に畳み掛けてきた。

「利用だなんて……、そんな事をしたらジブリールさんは絶対すぐ気づいて怒るでしょうし」

頭の良いジブリールの事だ。
自分なんかが何か企んだところですぐに見抜かれて出し抜かれてしまうであろう。
少なくともマルティナはそう評価していた。
それを言い終わるかどうかというところで距離を詰めて、抱きついてくるジブリール。
突然の事で絶句して固まってしまっているが、彼女の柔らかさを感じ香りを吸い込むと自分のオスの部分がむくむくと反応してきて、要するに今まで半立だったのが一瞬で勃起してしまった。

ジブリール > 「……卑屈にならないで謙遜できるのも、自分がしっかりしてなきゃ出来ないことよ?」

今の彼女の身の上は予想できるが、彼女の様子はそれでも自分をしっかり持っている印象だ。
ならば、こちらとしては彼女が望んだ時に望んだ分の働きをすればそれでいいだろう。
それ以上は、むしろ友人の関係を上下に分割しかねないのだから。

「怒らないわよ。友人に利用されるなら、私としては流されたいもの。――それとも、マルティナはそういう時怒ってほしいの?」

そっとしなだれかかり、髪の毛を彼女に絡ませる。
わざと誘惑するように甘い香りを吸わせて、以前も味わったであろう柔らかな肢体を存分に押し付けた。
彼女の肉棒がしっかり勃起したのを確認すると、その先端に触れながら。

「……ふふ、私に注ぎ込みたいのね?正直に求めてくれると、嬉しいのだけど」

ね?と彼女の言葉を促しながら、その裏筋を指先で撫でて、焦らすように虐めていく。

マルティナ > 実のところこうして公衆の面前で嬲られるだけでも結構好きなのである。
流石にそれを正直に言うのは恥ずかしすぎるのでなかなか言えないのだが。
認識に作用する魔法が使われているのには気づいていないので、周りに自分の状態をいつ見咎められるのか気が気でないのだがそれすらも快感になるように心身開発されつくしているのだ。

「怒らなくても、やっぱり友達を利用するような事は嫌、なので……」

ジブリールが色々な意味で誘惑してきているのは分かっているのだが、まだ自制心が何とか勝っているしやはり友人を利用するような真似は抵抗がある。
その友人はといえば勃起した先端をいじりながら、更に直接的な誘惑を続けているのだが。

「しょ、正直に……、や、やっぱり恥ずかしい……!」

正直に、と言われると直接ジブリールと交わるよりも、もっと変態的なプレイを想像してしまい流石にそれは口に出せないと、結局返事は曖昧なままで。

ジブリール > さて、どうしたものかと思いながら、彼女の体を改める。
すっかり興奮しきっている様子の肉棒と、どこか自制の残る羞恥の表情。
その実、快楽を得たいという欲望も混ざっているように見える。
それならば――と頭の中で結論を出すと。

「……ん、それじゃ、この場でちょっといじってあげようかしら?ふふ、いいのよ。利用じゃなくて、私がマルティナを抱きたいの。だからマルティナも、私を抱きたいって思っていいのよ?」

分ったわね?と前置くと、肉棒をやさしい手付きでゆるゆるとしごきながら。

「前回は部屋だったけど、今回は皆に見られるか見られないかのぎりぎりを行く感じで……ふふ、何を想像しちゃったのかしらね?ビクってはねちゃって♪」

鼻歌交じりに焦らしながら、そっと顔を寄せくちづける。
その後の蜜月は、また別の時に語られることとなる――。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 とある酒場」からマルティナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 とある酒場」からジブリールさんが去りました。