2016/05/16 のログ
イニフィ > 基本的に騎士は信用してはいけない。長い間ここにいて得た教訓だ。
自分の境遇とか、そういうことは関係ないし、邪魔をするならば押し通るだけ。
だけど―――自分の身を護れない人間が、護るべき騎士を頼り、そして裏切られる―――。
この絶望感は、一体どれほどなのかは想像するに難くない。

「………よりどころとなるべき騎士様が悪魔じゃ、やってらんないわよねぇ…。」

最後のチョコレートケーキのカケラを口に運んで、イニフィは一人後ちた。
カプチーノで流し込み、羊皮紙をおいて片づけを店員に頼んでいこう。


その羊皮紙、最後のページにはこんなことが書かれていた。

『一般人数十名投獄。王国騎士団にそむいた罪。』

ご案内:「王都マグメール 大通り」からイニフィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にヘクターさんが現れました。
ヘクター > 大通りに位置するカフェのテラス。
そこの一角に座り新聞を読んでいるマスクの男。
傍らには白いヴェールを纏った女が甲斐甲斐しく男の世話をしている。 
店員への注文や、男の尋ねる内容への返答。
はては食事の世話など。

「ほう、あの男。 ちゃんとわしの言いつけを守ったようだな。」

男は新聞の見出しを見て感心する。

その内容は『王国軍将軍、昨夜ハテグの主戦場にて寡兵ながら敵国を撃破。』と言ったもの。

記事の内容にも目を通すが、将軍と王国の兵をひたすら褒め称える内容ばかりで、男が送った援軍についてはひとことも触れられていなかった。

ヘクター > 男の趣味か、それとも傍らの女の希望か。
テーブルの上には数多くの品が並ぶ。
紅茶、スコーン、チーズケーキ、蜂蜜を載せたパンにアップルパイ

傍らの女は男から指示を受けると紅茶ならカップを持って口元へ、菓子類なら小さく切ってからやはり口元へ。
マスクを着けているのに口元へと運んだ瞬間カップの中身は減り、菓子類は消えてしまう。

女もそれを驚くこともなく、指示がなければ紅茶と菓子を思い思いに楽しんでいる。

ヘクター > 突然、読んでいた新聞を畳み空いている椅子の上に載せる。

物陰から3人の子供がこちらを物欲しそうに見ているのに気付いたからである。

身なりも決して良いとは思えぬ格好の子供たち。

普段なら、すぐにでも追い出している所だが今は表の顔。

「おい、あそこの子供たちにも食わせてやれ。」
ティータイムに勤しむ女に声をかけると、意を受けた女は
指示通りに動く。

子供たちに控えめな声で呼びかけ、近寄ってきたら菓子類を持たせて戻らせる。

「やれやれ、人の良い振りをするのも面倒だな。」
子供たちが去ったところで不満を漏らす男。

店員を呼び、支払いを済ませると何処へか消えてゆく。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からヘクターさんが去りました。