2016/05/10 のログ
■タマモ > 『ティネ、お主の言葉でこれほどわざとらしいものなんぞ無かった気がするぞ…?
おのれ、妾がこうも忙しいと思って…!』
何とか笑顔を浮かべながら、厨房と、料理を注文した席とを行き来し続ける。
ぴこぴこと忙しなく動く耳と尻尾が、その忙しさを伝えているだろう。
時折、他のテーブルで料理をくすねているだろう少女を横目に、じとーっと見ていたりする。
と、そこでふと思った、考えてみれば…この少女は店の者でも客でもないのだと。
注文を運ぶ間を見て、水を注がれたコップが、そろそろ客も引いて使わないだろう端の席に、とん、と置かれた。
『そういえば水じゃったな…ほれ、ここに置いといてやるのじゃ、大人しくしておれ』
■ティネ > 料理をちょっとだけ拝借して口元を汚したティネが最初のテーブルへと戻ってくる。
普段のタマモもかわいいし綺麗だけどこうやってドレスで働いている
タマモは格別に良い……。充足した気分だ。
ぶっちゃけた話最初に水くれとか言ったのは完全に忘れていたティネだったが
置かれた水には素直に喜ぶ。
「わーいっ。ちょうど喉乾いたとこだったんだよねー。
あ、そうだあとでなんかご飯都合してよー、賄いとか出るんでしょ? よく知らないけど」
完全に調子に乗った様子でそんなことを言うと、コップに飛びついて水に口をつける。
■タマモ > まぁ、少女から見れば確かに今の自分は新鮮かもしれない。
別にドレスを着慣れた様子はないが、不慣れでもないのだ、動くのにそう支障とかはなく、裾を舞わせ動いている。
…どちらかといえば短い、実は見ようと思えば、微妙に見えるかもしれない瞬間もあったりしたのだが、気付けたかどうかは疑問だ。
さて、もう少しで終わりそうか…そんな感じだ。
そこで置いた水に反応した少女が、不用意に近付いたのに気付く。
にんまりと浮かべた笑みに、きっと少女は気付いてないだろう。
注意しないと見られる事のない場所に置かれた水入りのコップ。
その水に口を付けた途端、水が生き物のように蠢き、少女を包み込んだ。
抵抗はしようがしまいが構わない、取り込んだ少女の体中を撫で回すような刺激が起こり始めるだろう。
■ティネ > 「うわっやばっ」
まんまと引っかかってしまった。水が繭のように全身を包み込む。
自分に降りかかる危機に対する警戒心は無きに等しいティネだった。
「んっちょっと待て……見えるッ!?」
タマモの制服の裾が絶妙なひらめき方をしたのを察知して目を見開く。
なんてこった。テーブルの上で物見遊山している場合じゃなかった。位置を間違えた。
水に覆われ、あちこち刺激を受けながらもテーブルの上でじたばたと壊れた玩具のように
手足を動かして必死にもがき、這いつくばって決定的瞬間を目にせんとした。
(もっかいなんかの拍子でめくれてくれッ……頼むッ……)
それを拝むまで水なんかに絶対やられるわけにはいかない……!
■タマモ > うん、ちょろい。簡単に引っ掛かり、水に取り込まれる少女。
目に付かぬ場所で水の中で蠢く少女は、周りからは見えないし、こちらからも刺激に身悶えているように見えていた。
後はこのまま刺激し続け、終わってから弄んでやろう…と、こちらはこちらの油断があった。
少女が快楽に目もくれず、必死にこちらを見ているならば…その瞬間はそう難も無く見極められる。
理由は簡単だ、このドレス、ミレー族にも一応は対応しているが…九尾には尾が多過ぎて対応出来てない。
料理を置いたり、一礼したりして屈んだ瞬間に横からわずかに見えていた。
つまり、一連の動きの流れに2度のチャンスがあるのだ。
…着慣れてないって、怖い。
少女が耐え切って見ていたならば、実に何回も見る機会はあっただろう。
水の刺激は強まったりはしなかった、先の通り、今の強さで身悶えてると思っているからだ。
…そして、ラストオーダーも終え、注文も出し切って、自分の仕事は終わった。
■ティネ > (おおおッ……)
タマモの水による間接的な責めを受けたことは一度や二度ではないし慣れている。
逃れることはできずとも耐えることはできた。
バッチリとその像を視界に収める。
(感謝ッ……圧倒的感謝ッ……)
見放題天国。
望まぬ僥倖に完全にスケベ男子のようなテンションになってしまった。
念話として伝わってしまったかもしれない。
彼女のデリケートな部分などさんざ見慣れているはずなのだが、
それはそれ、これはこれと主張したい。
水の刺激は効いていないわけではないが、ティネの胸中を満たすのは勝利感のみ。
責めの快楽によるものではないゆるんだ笑みがあった。
悔いがあるとすれば、テーブルの上ではなくテーブルの下に位置取るべきだったということぐらいか……
■タマモ > 少女がその責めに慣れているだろうと知ったのは、仕事を終え、解放されてからだ。
この衣装は今までと同じ通りに貰った、理由は簡単だ、尾の辺りを駄目にしてしまうから使えなくなるのだ。
着替えも面倒と、そのままの姿で少女の前に現れれば…うん、なんか余裕っぽい少女の姿が見えた。
「さて、ティネ…なんだか余裕そうじゃのぅ?ん?
もう少し強めた方が良かったかのぅ?」
さすがに、忙しい中で念話は飛ばせるが、受け取るような余裕はなかった。
飛ばすのは一瞬で済むが、受けるのは相手がそれを思っている時に受けなければならない、難しいのである。
にっこりと笑顔を浮かべ呟くと、全身に刺激を与えていたものが、乳首や陰核と敏感な部分に強い刺激を与えたり、膣内や腸内へと捻じ込まれる肉棒の感触を与え始めた。
■ティネ > 「いやぁ、いいもの拝ませてもらったからね。
見放題だったよ、タマモのさ――おふぅッ」
タマモに向けて親指を立てて見せたが、その刹那責めが別種のものへと変化する。
強烈な刺激に白目をぐりんと剥き、口の端から涎が垂れる。
じたんばたんと身体がひっくり返り、反り返り、弄られた胸や秘所の尖りが服の下でつんと存在を主張する。
「あひぃっ、おっ……怒ってます……?」
■タマモ > 「…?この姿程度で良いものと言われてものぅ?
見放題、などと言うものでもないじゃろう?」
少女の意図と違い、こちらは今のドレス姿が少女の言う良いものだと勘違いをしていた。
まぁ、どちらにしても…こちらが働いている間に、好き放題していたには変わらない、お仕置き決定である。
「はて、どうして妾が怒っておると思うか…心当たりでもあるのじゃろうか?」
少女の問いに、あえて問いで返してみた。
強まる快楽に本当に身悶えようと、もう容赦はしない。
3点が自己主張を始めたならば、そこへと更に抓って引っ張るような刺激が走るだろう。
二孔は、捻じ込まれるだけでない、突き上げられるような衝撃となって襲い始めて。
伸びる手が、包む水ごと少女を掴んだ。
■ティネ > 「あっ気づいてらっしゃらない……」
この御方肝心な所で勘が鈍い。
黙っていればまた見れる機会もありそうだけど、
そうしたら自分以外の誰かにタマモのアレソレが見られ放題になっちゃうのが心苦しいといえば心苦しい。
独占欲、というほどでもないけど。
「え~ボクぜんぜんわかんっ、あぐぅ、ぃぃぃっ」
さらに抉りこむように刺激が強まり、小さな身体ががくがくと揺れる。
痛さと悦びに涙がぼろぼろとこぼれた。
「たっタマモぉ……ゆるしてぇ……」
彼女の手の中から、夥しい快楽に泣き笑いのまま、上目遣いに哀れを誘う視線を向ける。
■タマモ > 「うん…?」
少女の呟きに、軽く首を傾げる。
何か少女との言葉に食い違いがあるような気がするも、表面心理を見るのも今更間に合わないだろう。
「そうかそうか、分からないか。
ならば、分からぬまま受けると良い」
なんとも理不尽な言葉であるが、どちらにせよ、結果は変わらなかっただろう、きっと。
そして、後の言葉にくすっと笑みを浮かべた。
「おや、ティネが泣き言なんて珍しいのぅ?
いつもならば、もっともっとと求めておるところじゃろうに?」
手の中で、3点と二孔責めを受け続ける少女。
その刺激は弱まるどころか、逆に痛いほどに強まっていくだろう。
力を流し、少女の頭の中に、自分が今まで散々色々と受けてきた映像がいくつも浮かんでくるようにする。
そうしながら、店長らしき男に挨拶をして、酒場を出た。
夜も深くなってきている時間、人通りはほとんど無いか。
その身をするりと裏通りへと移した。
手にした、水に包まれたままの少女を、適当に置いてある箱の上に置いた。
うつ伏せに、こちらにお尻を向けさせた格好で。
■ティネ > 「ふぅっ、ふぅ……っん」
複数箇所を同時に弄られ、映像まで流し込まれ、だんだん余計なことが考えられなくなっていく。
苦しげだった喘ぎ声に含まれる甘さが徐々に強まっていく。
「あっ、タマモぉ……何をするの、ぉ……」
ぷるぷると四肢が震えて、力が入らない。
タマモへと向けられた尻、二つの孔は絶え間なく責めを受けて拡がり、
淫猥な肉の色を見せつけている。
弄られるばかりでなく、ひくひくと、求めるように自ら蠢きながら。
■タマモ > 切羽詰っていき、余裕も無くなっていく少女。
痛みを与えようと、刺激を与えようと、そこから強い快楽を生み出すようになってきた様子に笑みを深める。
「おや、ティネ、お主は自分の立場も忘れてしもうたか?
ふふ…久々に会うたのじゃ、お主の中を味わいたくなってのぅ?」
問われれば、別に隠す事もせずにさらりと答える。
己の立場を思い出させつつ、その先に待つ行為を想像させる。
もちろん、それは今浮かんでいる映像の中にある事だろう。
そして、それはこれからの現実だといわんばかりに、こちらに視線を向けるなら、己の腰に近付く孔と比べものにならない2本の肉棒が見えてしまう。
「ふふ…お主はどうなのじゃ?ん?ティネ?」
分かり切った問いだが、あえて少女へと囁き掛ける。
■ティネ > 「あっ……」
首を動かせば、自分を貫いて余りそうなほどの巨大な肉の柱が視界に入る。
ぞくぞくとした感覚が、全身を駆け巡る。
四肢に力を入れて、挿れやすいようにと、お尻を持ち上げる。
もちろん、忘れるはずもない。それをタマモの口から聞きたかっただけだ。
「うんっ……タマモぉ……
ボクのおなか、タマモのでいっぱいにしてぇ……♥
ボクのこと全部使って、きもちよくなってください……♥」
もはや何も誤魔化すこともなく、自らの願望を口にする。
■タマモ > 少女の反応に、くすくすと楽しそうに笑う。
そう、この反応だ、これこそがティネという少女の反応であると。
「もちろん、それがティネが本当に求めるものじゃからな?
いっぱいどころか、いつも最後には弾けてしまっておるじゃろう?
それでも、ティネはそれを求めてしまうのじゃ。
なぜなら…さて、ティネは妾の何じゃったかのぅ?」
少女自ら持ち上げられるお尻、その行為に満足すれば、少女の胴体を掴む。
どうせこれからの衝撃は、少女が四つん這いとなって耐えれるものでないのは分かり切っている。
ぴたりと、まだ残った水によって広げられた秘所と尻穴に、肉棒の先が宛がわれた。
もちろん、少女が答えたと同時に、その肉棒は一気に突き立てられる。
今回は、頭に浮かべてやった映像の行為による快楽も、まるで同時に行われているかのように小さな体に駆け抜ける。
■ティネ > 「んぁあッ……!」
その一工程だけでティネは絶頂に至る。
貫くのは、塗りつぶすような圧迫感と苦痛と、そして甘い痺れ。
めりめりと孔が、いや全身が拡がっていく音が聞こえる。
映像が幻燈のように瞬き、ティネの意識をあやふやなものとしていく。
「ボクは……タマモ、の……おもちゃ、ですっ……♥」
失神は免れる。
今回もきっと彼女の言うとおりに壊れてしまうんだろうなと悟る。
恐怖がないわけではない。
二人の行為には歯止めとなるものが何一つなくて、どこまでも行けてしまうからだ。
命や感情すらも手放してしまうその瞬間が――もっとも高揚できる。
■タマモ > 「そう、ちゃんと言えたティネには…ご褒美をくれてやろう」
何度も壊されるという、少女にとってのご褒美を。
体の中すべてが肉棒を気持ち良く収める為の玩具、それをまた、今日もしっかりと自覚させていくだろう。
激しく嬲り、射精と共に、きっとこの小さな体は弾け飛ぶ。
そして、再生をすれば、間髪入れずにその体をまた嬲っていく事になる。
自分が満足するまで、何度も何度も…
そして、事が終わった後に、やっと思いだせる。
少女から以前貰った上等な布から作った、少女のサイズの着物…というよりも浴衣。
羽根のせいで、少し改良を加えなければならず、手間がかかってしまった一品、それを渡すだろう。
■ティネ > 「ああっ……♥ タマモ、タマモ、タマモぉっ……♥」
何度も何度も相手の名前を愛おしそうに叫ぶ。
ぐちゃぐちゃにされていく肉体と精神の、唯一の拠り所となる少女の名を。
肉茎を収める肉筒と化して、屈服し、蹂躙され、そしてかき混ぜられていく……。
……
「あっ、ちゃんと用意してくれたんだ!
ボクの方は完全に忘れちゃってたよ~。タマモ大好き!」
早速渡された着物を纏い、裾をたなびかせてくるくるとタマモの前で舞う。
大事なときに着ることにしよう。飛び上がって頬に口づけをして喜びを表現した。
■タマモ > 散々遊びに遊んだ少女の体は、何度目かの復活を果たす事になるだろう。
…うん、相変わらずの驚きの復活の早さ。
そんな事を考えながら、満足した後はのんびりそれを眺めているのであった。
「妾は約束は守るのじゃ。…まぁ、妾もやっと思い出せたのじゃが…
ふふ…ちと不安はあったが、何とか着れる物が出来て良かったのぅ」
どうやら、少女は気に入ってくれたようだ。
手作りというのはどうも不安を掻き立てていけないが、こうした喜ぶ姿を見るのは…なんとなく嬉しいものである。
少女の様子には満足気に、長々と遊んでしまったから一度戻る事にする。
少女にはどうする?と問うが、答えはどう返ってくるだろうか?
行く先があるならば分かれるし、無いならば一緒に住処でも戻って休もうか、と提案し、戻って寝る事だろう。
■ティネ > 「タマモからもらえるものはなんだって嬉しいし、
それがこんな素敵なものだったらもう格別だね!」
相手が自分のことを大事にしてくれるのが伝わってくるから、
身体が破けるぐらいな無茶な行為でも安心して受け入れられる。
痛くされたり、傷ついたりすること自体に幸せを感じるかというと、それは微妙に違うのだ。
「んじゃ、いっしょに寝よっか。今日はもう疲れちゃった」
ひょいひょいと肩に乗り、身体をすり寄せる。
むちゃくちゃされるのもいいけど、静かに時間を共にするのも、結構スキなのだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」からティネさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 酒場」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 大通り」にイニフィさんが現れました。
■イニフィ > 「えーっとぉ………。」
イニフィの姿は、今カバンを売っているブティックの中にあった。
お金の工面も出来、そろそろ古くなった旅行カバンを買い換えようと、やってきたのは2時間ほど前。
たっぷりたっぷり時間をかけて選んでいた。
アソコにある、赤と黒のチェック柄のものもなかなかいい。
だけど、その隣にある花柄のトートバックも、なかなか捨てがたい。
だけど、その向こう側にある黄色の柄にオレンジの肩紐。あれもなかなかシンプルだけどおしゃれだ。
ご案内:「王都マグメール 大通り」に魔王リュウセンさんが現れました。
■魔王リュウセン > 某魔族にしこたまもふられていた一応魔王の筈のもふい担当は、
ふらふらというかちょっとだけ耳と尻尾だけがつやんつやんのまま大通りに普通に現れたという。
「…やっと もふもふが終わった、です。」
気持ちはよかったのだけど、まぁ うん。耳を何となく両手で各々触れて毛並みを整えながら、
尻尾をもふもふと揺らしながら歩くのだった。人込み?そこそこあるし、余り気にしない。
■イニフィ > 決めた、今使っているチェック柄によく似ている、あの色違いの赤いチェック柄のものにしよう。
レジへと向かい、会計を済ませて早速肩から提げてみる。
やっぱり、新しいものはいい。心が弾む。
「~~~♪……っと、あら?」
店を出て、大通りへと出た際にに見かけたのは、見知っているもふもふだった。
その揺れている九尾、そしてあの格好。間違いない―――。
「ちょっとそこのもふもふ、待ちなさい!
とりあえず黙って私にもふらせなさいー!」
この時期だから、きっと真冬のようなもふも府は期待できないだろうけど、それでもやっぱりもふもふはいいものだ。
そのまま、人ごみに紛れそうになる前に、その九尾に飛びつき思いっきり抱きついた。
■魔王リュウセン > 相も変わらず人の流れが半端ない大通りだ。
これだけ多いとー尻尾が人に当たる 当たっても もふ…だ。
痛くはないが気持ちはさぞかし良いだろう。態と尻尾に当たる人もいる気はする。
そんな中。
もふもふ もふもふ もふ…びく!
何か背筋が震えた―直感でよからぬものが押し寄せようとしている…!
此処は戦略的撤退を致さねば命があ― 遅かった。
「私は逃げなけ…ぬぁ!!ぎゃー!!!」
そこそこの毛並みしかない夏毛仕様の尻尾のいくつかに向けて飛びつき抱き着いた陰にー襲われてしまった。
もふもふされている…!
抱き着いている人は知っている、何度かもふっている女 イニフィだ。
だが、その手つきが何とも…と視線を言うか尻尾をうまく動かして、
彼女をもふもふ尻尾で包んだまま手繰り寄せてみたい―上手くいけばだが。
■イニフィ > 人ごみの中で、これだけ大きな尻尾をたらしていたら確かにいくらでも当たるだろう。
とはいっても、多分当たってもそんなに痛くない。ただ、もしかしたらちょっと硬い毛がちくっとするかもしれないけれども。
だけど、そこは勝手知ったるイニフィ、そのまま柔らかい尻尾へとダイブ。またしてももふる。
「ん~~、やっぱりリュウセンなのね~。このもふもふ、いつ触ってもいいわ。」
ご満悦である。
自分の上位に位置する魔王種なんだけど、もはや威厳なんかカケラも感じなかった。すごく失礼な話である。
撫で回しながらそのまま付け根まで、指を滑らせてやろうかとも考えたのだけれども。
さすがにそこはもう防衛が出来るのだろうか、そのままずるずると手繰り寄せられてしまった。
「はぁい、リュウセン。お久しぶりー?
…っていうか、ぎゃーってなによぉ。人を人食いみたいに言わないでくれる?」
割りと、顔を見るのは久しぶりかもしれない。
もはや顔見知りのま王様に向かって、尻尾にくるまれながら右手を振ってみる。
その肩には、真新しい旅行カバンが提げられていた。
■魔王リュウセン > 人込みで九つの尻尾を出したこと自体 下策の極み。
耳と尻尾を引っ込ませて シンプル人になりきるという策も出来たのだが
如何せん基本出しっぱなしであったので 隠すという選択肢は最初から出てこなかったという。
硬い毛…いや、まぁ 漸く生え変わりが終わったからこそ若干硬いかもしれないが、
子供にもふられ すきものや動物にももふられ、今もふられ。
大分柔らかくはなったんじゃないか? と もふもふされている。
「 私以外 もふもふなのは タマモとかいう九尾の狐じゃないか? あちらは 金毛なので格は上なんだけど…」
もふもふ九尾にも 格というのがある事を仄めかして。
リュウセンは黒毛だが、これが金とか銀とかになると上なんだと。
なんか妙なもふもふについて説明をやろうと思ったが今市自分がわかっていないので、
途中から言葉が尻すぼみの疑問形になって萎んで落ちた。
危なかったが 寸での処で防衛は出来たようだ 手繰り寄せられる事に成功したようだった。
「うん、イニフィ 久しい。…いや、な、もふってしぼってたかられた記憶しかないんだが?
…うん? 魔力の質と匂いが前とは違ってないか? 気のせい??」
尻尾で包囲してもふられている。というか尻尾が捕獲されているのでほどく事すら出来無いようだ。
何らかで出来そうな気はしないでもないが 今のところはこのままで。
後何となくだが イニフィから滲んでいる魔力について聞いてみたり。
■イニフィ > 尻尾を隠さないのは、確かに少し悪癖かもしれない。
これでもし、隠していたならばただ単に後ろから抱きついただけだったんだろうけど。
まあ、それでもちょっとしたスキンシップはしたかもしれない。リュウセンっておいしそうだし。
「タマモ?……んー、ちょっと知らないわねぇ。って言うか、リュウセン以外にも九尾っているのね?」
その、タマモという人物は面識がなかったために、どういう人葉のかは知らなかった。
ただ、リュウセンと同じように九尾を持っているならば、そっちもモフれば、さぞ気持ちいいかもしれない。
ただ、会えるかどうか、可能性はずいぶん低いかもしれないけれども。
何しろ明日からまたこの街を離れるつもりなのだから。
「そんなことないわよ、楽しくお話したじゃない。…あと、そういう人聞きの悪いこと言わないでよ。」
集られたとか、絞ったとか。人が聴いたら辺に思われるかもしれない言葉だ。
いや、別段間違ったことは言っていないし、事実なのだから否定しようとも出来ないわけだが。
だけど、続いた言葉には「あ、やっぱりわかる?」と苦笑しながら首をかしげた。
「まあ、ちょっといろいろとあってね。…これでもかなり抑えられるようにはなったんだけど……。」
押さえていても、あふれ出る魔力は相当濃厚だった。
ともすれば甘い香りとなって漂いそうになるのを、今は割りと必死に抑えている状態。
ちょっとでも気を抜けば、あふれ出てしまいそうなのだ。
「かなり、魔力が強くなっちゃったのよ。だから抑えるのに、結構苦労してるのよね…。」
垂れ流すことが出来ない魔力だ。どうにかして抑えなければならないのだが。
■魔王リュウセン > 尻尾は力の源です…いや、これは割と冗談と嘘に塗り固めている戦略的都合だ。
隠していても基本 隠すのが苦手というか魔王にありがちな隠ぺい工作疑問形な苦手さで
魔王の中でも技能と経験が微妙な線を行くもふい魔王は―おいしそうと思われているのは露と知らず
ただ もふもふでイニフィを包んで―捕獲されているのだ。
「いる。 何度か遭遇しているので まだマグメールにいるんじゃないかと思う…背丈は…私より小さいな。」
知らなかったのか。おや。もふいから もうとっくに遭遇していると思っていたのに。
正統派かどうかと聞かれたとしたら あちらが正統派の九尾です、と言い切れる妙な自信がある。
どことなく九尾、という風格もお持ちのようだし…。
「あの後 眠らせないくらいにまで もふもふして扱いて焦らして下さったのに? イケずな お か た 。
楽しく …お話し?? あれのどこが… まぁ いいです。」
ギリギリな会話をしている気はする。お外で際どい事をするつもりはない。
もふもふをしたのは間違いではないが その経過が際どかった。否定もしてこない…!
何となくだが聞いた答えがやはり、だと目を細めて。
「濃厚です、よ。 …この香りは 発情と魅了 辺り?いろいろと お久の間に あったようで?
ぬふふふ。 魔力だけでいえば 魔王名乗れるのでは?…まぁ 魔王とはそんなものだけど。」
魔力の香りや質は濃厚でコクまろかもしれない。
ニヨリニヤリとほくそ笑みながら 彼女を何となく包んでいる尻尾とは別の尻尾の先で突っつく素振りを。
そろそろもふいのも開放してくれないだろうか?
■イニフィ > 別に、モフモフだからってだれかれ構わず突撃してるわけじゃない。
そもそも、自分はそこまで強い力は持ち合わせていなかった。今までは。
だが、吸血鬼から魔力の大半を捧げてもらったり、連れ歩いているこの気持ちがものすごく強かったので、
それを魔力変換したら、ここまでのものになったというだけだ。
「へぇ~、もし見かけたら探してみようかしらね?」
お話しくらいはしてみてもいいかもしれない。
モフモフはともかく、ほかにも九尾がいるならぜひとも探してみたいものだ。
そういえば、以前ダライスに行ったとき、一人同じような狐の尻尾を持っている女に襲われて、返り討ちにした。
さすがにアレは、そういえばもふってなかったなぁとか思ってる。
「んふふふ~、リュウセンだって………あー、うん。」
この話は危ないからやめておこう。こんな人通りの多い場所でそんな話をしたら自警団が飛んでくる。
ぎりぎりな会話はいったん打ち止めにして、続いて聴かれたのは魔力のこと。
「んー、どうかしら?…さすがに魔王なんて柄じゃないし、なろうとも思わないけどね。」
確かに、魔力だけで言えばもしかしたら魔王クラスはあるかもしれない。
だけど、抑えきれるかどうか解らないものだし何より、魔王といえばリュウセンくらいしか知らない。
この世界にはいろんな魔王がいるけれども―――できれば会いたくないので、できるだけ魔力察知はしてきたつもりだ。
あ、もふいのがちょっとつついてくる。
なんか離して欲しそうだし―――とりあえず、一本だけもうちょっともふらせろ。
■魔王リュウセン > もふもふだが 秋になれば再び もふの真骨頂 もふもふ狐が出来る。
それこそ もふもふにしてやんよ的な全てのもふもふで骨抜きにーが出来そうな気がする。
彼女にその際にもふってしまえば 今の夏毛よりよっぽど な位にして差し上げたい。
彼女にその間 何があったかは 気になるが…後回しにしておこう。
「金毛で九尾だったら それは タマモという狐だ。なぜ名前を知っているとか疑われたら
リュウセンに教えてもらったと言えば大丈夫の筈。」
もふもふの狐 今のところ 多くいそうなシェンヤンを除けばタマモしか存ぜぬ。
考えたら ほかに狐娘は 此方はタマモしか遭遇していなかった。
話がしぼんだので 話題を変えよう。色々とぎりぎりアウト気味な話だったのは此方も気づいていた当たり性質悪い。
魔力の話を振っておいてよかった これで自警団や騎士が来ても大丈夫だ たぶん。
「魔王は 生まれたら魔王っていうのと 魔王に匹敵すると言われ乍らも 魔王にならないものもいる。
どっちが恐ろしいかというと 後者だ。それに 魔王って何だろうな。」
己が所属している 魔王連合ならぬ組織はどうも数人いるらしい。
とはいえ 知り合いが少ないんですが。厄介な魔王から微妙なーこれは自分か。
あまり強いと 寄ってくるよ魔王が、とか囁いておこう。
そろそろ 帰りたいんだがー一本だけ離してくれぬ。
どうしてやろう… もふもふされている。
■イニフィ > 秋口になれば、きっとリュウセンをもっふもふにしているだろう。
それこそ骨の髄までたっぷりモフモフと。うん、今からなんか楽しみになってきた。
「ん、おっけー。…でも、タマモ…ねえ?」
なんだか、確かどこかの国の神様の名前がそんな感じだった気がする。
何千年も生きている狐で、かなり強い力を持っているだとか、何とか。
まあ、そのとき力の強さは、会って確かめるのがいいだろう。
まあ、魔力の話でも割りとアウトなきがする。
何しろここはマグメール、魔族がここに入り込んでいるなんて知られたらそれこそ一大事である。
まあ、最もこっちはそれこそ、魔力探知が優れている人間に会わない限り大丈夫だとは思うが。
「…えー、そうかしら?こんなうら若き乙女が恐ろしいなんて、世も末ねぇ」
自分でなんか言ってるけど、気にしないでもらいたい。どうか。
だけど、あまり強いと魔王がよってくる、なんていわれたらそれはちょっと勘弁だ。
目を付けられたら、一体何を言われるだろうか。考えただけで恐ろしい。
一本だけ離さない。というか―――。
「あ、そうそう!ねえ、リュウセン?」
また家に遊びに行ってもいい?と首をかしげた。
どうせ何もすることがなくて暇だから、またお話しようと、と提案。
え、拒否権?そんなものはありませんっ。
何しろ、このまま尻尾を捕まえてずるずる引っ張っていくんだから。
■魔王リュウセン > やはり ずるずると 引きずられていった 一応魔王(笑)。
その後しばらく リュウセンの姿を見たものはいない…。
ご案内:「王都マグメール 大通り」から魔王リュウセンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 大通り」からイニフィさんが去りました。