2016/03/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区/裏通り」にティネさんが現れました。
ティネ > 夜。
悲鳴を上げながら、路地からパタパタと逃げ出していく年頃の少女の姿。
彼女がいた場所には、靄で出来た不定形の怪物の姿があった。
よく見れば稚拙な造形なのだが、暗がりで見ればそれは恐ろしくも映るだろう。

「また夜遊びする婦女子を懲らしめてやってしまった……」

物陰で得意げな顔を作っている妖精ティネ。
さきほど町娘を脅かしたものは、彼女が魔法で作り上げた実態のない幻である。
妖精らしく悪戯の道に走りだしたのだろうか?
……名目上は魔法の練習である。
以前あっさりと看破されたときよりは見れるものとなっていた。

ティネ > ティネが指を動かすとそれに合わせるように異形の靄がうねうねと動く。
独学とコクマー・ラジエル学園での修行の賜である。
おどろおどろしくはあるが、所詮は幻であり害をなすことはできない。
多少魔術に通じるものなら簡単に看破してしまえるであろう。

「随分と上達したな……。これなら鼠にも猫にも勝てる! 無敵!」

ハードルが低い。

ティネ > ピュー、と風が吹いた。

「うっ寒……なんか虚しくなってきたし帰ろっと」

野犬とかに見つかったら面倒である。
騙しの技よりもなんか虚空からパンとかコートとかが出てくる魔法のほうがよいな……とティネは思った。

ご案内:「王都マグメール 平民地区/裏通り」からティネさんが去りました。