2016/03/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区のややいかがわしい通り」にジュディKCさんが現れました。
ジュディKC > マグメールの低俗の吹き溜まりと言えばスラムだがいやらしいお店が全部スラムの方に集められてるなんてこたあない。平凡で善良な国民であっても性欲は持つし、その解消手段も必要である。

「高貴なご身分の方は、しりませんけどねえ、ふふ、ふ、ゲホッゴホ」

エッチなサービスのお店とかエッチなグッズのお店とかが並ぶ歓楽街。
まだ夕方より少し早い時間で、開いている店は比較的健全な、好奇心旺盛なカップルが遊びで入れるような店ばかり。
そのなかほどの道の端に、一人の女がしゃがみこんでいる。

ジュディKC > 「うーうぅ……飲みすぎました……」

年齢は二十歳そこそこか。
紺色のワンピースにとんがり帽、白い肌に長い栗毛の髪。いかにも魔女と言った格好で、顔かたちも柔和さの中に色気を孕んだ美女ではある。
もっとも帽子は潰れたようにしおれて傾き、本人もグロッキーな感じであったが。

目の下にクマを作り顔色悪く、まだ灯っていない街燈の根元でへたりこんでいる。

「よっぱらっぱらぱら……ぱらぼらあんてな……」

ジュディKC > 彼女の名前はジュディ・ケイシィ。
根無し草の便利屋魔女稼業で暮らす、しがなく、性的にはしたなく、魔術事故の影響でなかなか死なない、女である。

ジュディKC > 「うぉうえっぷ」

吐き気の波が来て体を揺らし、転んでしまいそうになって街燈に掴まる。
なんとか倒れずに済み、そのまま波が収まるまでじっとしていた。

「…………くんくん」

お腹の奥から突き上げるものが静まってふと、街燈から犬のおしっこのにおいがしていることに気付く。
そりゃあマーキングもされていて当然だけれど、なんだか情けなく、同時に面白くなって、ひとりでじわぁっと笑った。

ジュディKC > やがて、いなくなった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区のややいかがわしい通り」からジュディKCさんが去りました。