2016/02/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 今日、少女の姿は雑貨店の中にあった。
いつもは露店の並ぶ大通りを歩いて回るのだが、なんとなく普通に店の中に入りたくなったからだ。
何か目的があるのか?と言われると、特にない。
なので、並んだ商品をまじまじと見詰めていた。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にディン・タウロスさんが現れました。
■ディン・タウロス > 仕事で使う小物や雑貨を買うために雑貨店を訪れて、店の扉を開けて中に入れば見知った少女の後ろ姿があることに気付いて少し驚きつつも声をかけ。
「おーいタマモじゃないか、久しぶりだな、元気だったか?こんなところで会うなんて偶然だな。何を買いに来たんだ?俺は仕事で使う小物類を買いに来たんだけどな」
商品をまじまじと見ていた後ろから声をかけ、そちらの方へと歩み寄っては少女が見ているものを自分も見ようとして。
■タマモ > うん、正直、何か買うなんてつもりはなかった。
しかし、やはりあれである、こうして眺めていると…何か良さそうな物がありそうな気もしないでもない。
そうして、その内に要らない物を買ってしまうのだ、ありがちなパターンか?
そんな事を考えている中、ぴくん、と耳が揺れた。
後ろからかけられた声に聞き覚えがあったからだ。
…というか、思いっきり名前を呼ばれてた。
「うん…?………えーっと…おぉ、そうじゃそうじゃ、久しぶりじゃのぅ?
まぁ、何ら変わり栄えもない毎日じゃ。
何を…さてはて、何か良さそうな物でもあれば良いのじゃが…」
くるりと振り返れば、やはり見覚えのある顔だった。
…が、すぐに名前が出てこない。いつも通りである。
とりあえず、話しに合わせてぽんっ、と手を叩いたりしている。
そして、ちらりと改めて見ていた商品を見る。
特に変わった物という訳でもない、キッチンでは普通に見る食器やらの類だった。
■ディン・タウロス > 生活雑貨から冒険者が仕事で使うような小物まで、色々と置いてある店内にちらちらと視線を送りながら近づいて。
相手がこちらを振り向く前、耳が揺れたのを見て弄ってみたい衝動に駆られるもののその無礼は我慢し。
どうもこちらの名前を忘れているらしい相手に、苦笑いを浮かべてまた名乗ることにして。
「顔と声は覚えているけど名前が出てこないって反応だな?
ディンだよ、ディン。タウロス。
遺跡やらで色々と、お世話になったディンだよ。
変わり映えのない毎日、か…それなら久しぶりに会えたことだし、変わらない毎日に少し色が残ればいんだけどな。
良さそうな物か…良さそうでもいらないものを買うのはお勧めできないんだけどな。
これなんてどうだ?結構、使えると思うんだけどな?
あと、これとかどうだ?良かったら俺がするぞ?」
キッチン用品の中から皿の縁部分に花の絵の描かれた陶磁器や、それと揃いのマグカップを指さして。
変わったものとして、と料理用にも狩猟後の解体用にも使える万能ナイフのような包丁を指してみて。
そして最後に、少し離れたところから毛の長い動物のブラッシング用のブラシを持ってきたりと。
■タマモ > こう、名前が喉までは出掛かっているようで、出てこない。
そんなもどかしい状態が続く中、相手から再び名乗られた。
…あれだ、出そうで出ない時に答えをぽんっと投げられるのは、ちょっと気に入らない。
難しい年頃である。…という年齢でもないが、気にしない。
「い、いや、そんな事はないぞ?ちゃんと覚えておったのじゃ。
そうそう、ディンじゃ、ディン。覚えておったぞ?
ふむ…変わらぬ日常もまた良いものじゃが、確かにそういう変わった日があるのも良いものじゃ。
………わ、分かっておる、それくらいは分かっておるぞ?
むむむ…考えてみれば何一つ無かったからのぅ、何かどれでもあれば便利そうに見えるのじゃ」
そうなのだ、実は己の住処は確保したのに、一切の物は無い。
自然をそのまま流用しているのだから、当然と言えば当然であるのだが…それを相手が知る由はない。
というか、買っていって置いておく場所があるのか?と問われても疑問である、そんな状態。
そうはいっても、こうして見てみると確かに便利そうではある。
さすがに全部は無理だが、一つ二つは邪魔にならないだろう。
…いずれは、そういった物を置くスペースも確保した方が良いかもしれない。
そう考えていた。
「………いや、それは大丈夫じゃ」
最後に持ってきたブラシには、ひらひら手を振って断った。
見知った仲とはいえ、さすがに毛繕いは任せるには…あれなのだ。
あれって何なのか?それは気にしたら負けである。
■ディン・タウロス > 覚えておった、と言いながら名前を連呼し覚えておったと言う相手をじーっと見つめ、それから小さくため息を吐いてまぁいいか、というように首を振って。
「まぁ、覚えててくれたんだったらそれはそれでいいんだけどな?
だろ?たまには珍しい知り合いに会って、一緒に過ごす変わった一日っていうのもいいと思うぞ?
タマモっていらないものでもなんか勢いで買って、後でなんで買ったんだろうって言ってそうな気がするな。
何一つないって、食器のセットとかがないんだったら、実用するんだったら木製か金属製がいいぞ?
磁器とか陶器だと落したりしたら割れるからな」
何やら悩んでいる様子の相手、何一つないという言葉に訝しげに首を傾げるものの、旅を良くしていて定住地がないならそういうこともあるだろうかと。
そしてブラシを持ってくればすげなく断られ、こういう系は駄目だったかと頷いて素直に棚へと戻していって。
「まぁ、急いで買うようなものでもないしじっくり考えて選んで買うのもいいと思うぞ?
決まらないんだったら、また別の機会に来るっていうのもいいしな。
気分が変われば意外とあっさり気に入ったのが見つかるかも知れないし。
で、良かったらこの後、お茶でもしないか?奢るぞ?
それか…俺の部屋に遊びに来てくれると嬉しいけどな」
最後の一言は店員に聞かれないように小さな声で、少女の耳元に口を寄せて悪戯っぽく囁いて。
■タマモ > 思いっきりばれてはいるんだろうが、それを気にする少女ではない。
うん、何はともあれ相手は納得してくれたようだ、これで安心である。
「うむ、妾が相手の顔を忘れる訳がないのじゃ。
珍しい知り合いに会って…いや、まぁ、普通に過ごすならば悪くは無いのじゃろう。
………いや…そんな事はないぞ?
ふむふむ、そうじゃのぅ…落ちて割れるような場所も少ないが、割れぬに限るのじゃ」
えっへんと胸を張って答える少女。確かに顔は忘れてない、顔は。
そして、珍しい知り合いの言葉には何か思い出したのか、ふっ…とどこか遠い目をした。
つい先日に、ちょっと色々とあったのだが、それは言わない。
と、なにやら図星を突かれたらしい、否定の言葉に少し間があいていた。
木製か金属製…少し考えるも、やはり少女的には木製のが好みであった。
実際にそれを手にとって購入するかは別として。
「そうじゃのぅ…今日はのんびりとしにきただけじゃ。
買うなら買うで別に次でも良いじゃろう、うむ。
ふむ…まぁ、お茶でもご飯でも奢りならば遠慮なくついて行かせて貰うぞ?」
焦ってどうこうするものでもないのは事実だ、言う通りに次でも購入は大丈夫ではある。
他の商品にも目を移しながら、一つ頷いた。
最後の言葉には、じと目で相手を見遣って…はふ、小さく溜息。
でも奢りはされるつもりらしい、現金である。
■ディン・タウロス > 「確かに顔は覚えてて貰えてたみたいだけどな?
あれだけのことをして、顔だけって言うのもびっくりではあるんだが。
珍しいだろ、今までは大体遺跡とか山中で出会ってた訳だしな?
壊れて割れたら、間違って裸足で踏んだりしたら怪我するからな」
胸を張って言う少女に苦笑いとジト目の混ざった目で見つめて。
どこか遠い目をする少女に首を傾げつつ、取りあえず何も言わないのでそこはスルーすることにしておいて。
「まぁ、木製の方が温もりがあっていいかも知れないからな。
ふふ、次に買うときはいい買い物が出来るといいな?
掘り出し物とかに出会えるとか、こういうところってたまにそういうのもあるし。
もちろん、奢るよ。女の子を誘っておいて奢らないなんて男が廃るってもんだしな…って、そういう目で見られるのも慣れてきそうで怖いな」
最後に悪戯っぽく囁いた言葉にジト目で見つめてくる相手にどこか楽しそうな笑みを浮かべて。
それじゃ行こうかと、結局、自分は何も買わないままに相手を誘い、雑貨店を出て自分が泊まっている1階が酒場になっている宿屋へと案内していこうとする。
■タマモ > 「妾も結構色々とあったからのぅ…その内の一つとなれば、むしろ覚えておって感謝して欲しいくらいじゃ。
ふむ…そう考えれば、確かに妾としては珍しいものじゃろうな。
あぁ、まぁ、その辺りは………そういう事もあるやもしれん」
向けられたじと目には、こう、涼しげな表情で流しておこう。
何はともあれ、相手の言う通りではあるのかもしれない。
「うむ、ではやはり決めるのは次にしておくのじゃ。
掘り出し物か………いや、そうじゃな、次じゃ次。
たまにそういう事を言っておる者もおるが…まぁ、そういうものなんじゃろうな?」
うんうん頷きながら、そう呟けば視線をそこから離す。
その後の言葉に、ふと視線は辺りに彷徨うが…うん、そう言っていた手前、今回はやはり止める。
奢るのはともかく、その理由を耳にすれば、そこは不思議に思っているらしく、かくん?と首を傾げるのだった。
まぁ、あのまま一人だったなら、予想通りに要らぬ物を買っていたのかもしれない。
こうして、その難は逃れ、後について案内されるのであった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からディン・タウロスさんが去りました。