2016/01/31 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 少女の姿は酒場の隅の席にあった。
まだ来たばかりなのか、すでに食べ終わっているのか、のんびりと寛いでいる。
…どちらかと問われれば、今は前者であり、注文を終えて運ばれてくる料理を待っている状態だ。

今日は何をしにきたのか?
別に何という目的はない、暇潰しにふらふらと散歩をしにきただけである。
適当に歩き、何か気になる店みたいなものがあれば、とりあえず入ってみる。
それの繰り返しだ。
まぁ…結果だけいえば、そこまで気を引くようなものはなかった。
元々そこまでこういった場所を巡るのは慣れてない、その辺りは期待はしてなかったから、別に良い。

まだ料理は届かんのか…そんな事を考えながら、カウンターの上にべたーっと突っ伏している。

タマモ > 注文してそう経ってはいない、だが少女は待つのはそう好きではなかった。
突っ伏したまま体を少しずらし、他の客の様子を眺めてみる。

それにしても、どの客もなかなかの量を食べているものだ。
各々前に並べられている皿の上には、どれも結構な量の料理が乗せられていた。
少女は知らない、この店は安さと量の多さが自慢の店なのだと…
果たして小食の少女に、食べ切る事が出来るのか…!?

さて、そんな風に寛いでいるところに、頼んでいた料理がやっとやってくる。
今回、少女が頼んだのは肉料理とサラダであり、これも気紛れで注文していた。
突っ伏している少女の視線からは、店員が両手で持つ、妙に大きなトレイだけが見える。
それが目の前に置かれた。

「………は?」

その置かれたものを見た少女の反応が、これである。
トレイの上に乗せられた、己の注文した品。
それは予想していたものよりも大きな…いや、大き過ぎるくらいの大きな皿に乗せられた、肉料理とサラダ。
え?なにこれ?みたいな視線を余所に、店員は戻っていってしまう。

酒場にある隅のカウンター席、前に料理を置かれた少女の額にたらりと汗が一筋。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にマルティナさんが現れました。
タマモ > とりあえず、手を付けねば話にならない。
ナイフとフォークを手に、まずは肉料理を頂こうといった感じだ。
多分、牛だとは思うのだけど、料理された後の匂いはあんまりあてにならない。
口に合うサイズに切り分け、はむりと一口。
あぁ…うん、牛だ、そしてそれなりに美味しい。
そうと分かれば一口、また一口と進めていくのだが…やはり、食べている内に気付いていく。

………これ、食べきれないんじゃないか?と。

肉を口にすれば、次はサラダを、そして肉を、そんな感じで交互に食べる。
食べる、食べる、頑張って食べる。
そして、流し込むようにコップに注がれたエールをごくりと飲む。
ぷあー…一息。

マルティナ > 今日はお仕事は休み。
最低限の荷物だけを持って、普段着になるものでも買いにいこうかと街中を歩き回っていたがめぼしいものが見当たらなかった。
休憩して食事にでもしようかとこの辺りまでやってくると、見知った姿を発見してしまった。
最近ダイラスで再会した時酷い目にあわされた、タマモである。
あの時は変な噂を聞いていたせいもあり様子を伺っていたら酷い目にあったものだ。
なので、今日はそんな事にならないよう発見次第堂々と声をかけにいく。

「お久しぶりですタマモさん!」

殊更にこやかに、友好さをアピールしつつ隣に座る。

「奇遇ですね私もそろそろご飯にしようとしていて。美味しそうな物食べてますね。すみませーん、私も彼女と同じメニューをお願いします。」

ろくにタマモの返事も待たず隣に座ると、彼女と同じ物を注文。
以前は妙な警戒をした結果酷い事になったが、こうして気さくに振る舞えば多分問題ないだろう。

タマモ > たかが料理、されど料理、少女は戦慄を覚えた。
頼んだからにはこれを始末しなければならない。残す事は、許されぬ。
それは少女の拘りだ。

新しい客の来訪、それに気付けなかったのは、こうして目の前の強敵との対峙があったからだ。
ただ、その聞き覚えのある声には、さすがにぴくりと耳が揺れた。

「………おぉ、まーちゃんではないか!?
うむ、今は食事中なのじゃ。
そしてちょうど良いところに来た、お主にこれを食べるのを手伝って…」

さすがに前回とは状況が違うが、返す反応にどこか焦りが見えている。
隣へと座った少女へと、さっそくと声をかけている途中で…その少女は同じものを注文してしまった。

「………まてまてまてぇっ!お主、なんで妾の言葉の途中でそんな軽く注文をしてしまうのじゃ!?
分かっておるのか!?ここの店の料理の事を分かっておるのか!?
この量を見て、お主は何とも思わんのかっ!?」

こんな量がまた頼まれたら、食べて貰うのを頼むどころではない。
ばしーんっばしーんっとカウンターを叩き、びしりと自分の前の料理を指差した。
周りの視線が集まる事なんて構ってる余裕はない。
その表情は、なぜか怒っている。
まぁ、前回のような敵意とかを含んでいるようなものではないのだが。

マルティナ > 「えっ?ご、ごめんなさい何かおかしかったですか?」

何故か怒られてしまったのでつい謝ったが、全く意図が掴めず釈然としない。
挨拶もそこそこに注文してしまったのが気に入らなかったのだろうか……。

「ご、ごめんなさい…。えっと、お、おいしそうですよね?」

どう思うかと言われれば感想はそんなところ。
量は一人分にしては多いが、次の食事を軽く済ませれば問題ないだろうに何を怒っているのだろうか……。