2018/09/02 のログ
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『魔導機械密輸事件・Ⅱ 余波』

魔導機械密輸事件の発覚からしばらく経った頃、王国内ではその余波と言える出来事がいくつか発生していた。
事件にシェンヤン帝国の道士や間諜などが関わっている可能性が高いと見た王国の王族・高位貴族、軍高官は、王国内にいるシェンヤン人への監視や尋問を行うとの布告を合同で発令した。
魔導機械は王国の重要な資源であり、中には現在も前線で使用されている兵器も存在する。
今回の大規模な密輸事件では、魔導機兵という兵器が主な密輸品であったために、殊更に問題は大きくなったのである。
現在では、王国内の各都市で在王国シェンヤン人への職務質問が行われている光景がよく見られることだろう。
実際に、王国での政治工作や破壊工作に関わっていた道士が数名捕縛され、王城などで尋問を受けている状態である。
王国内に潜入していた帝国の間諜や道士と王国兵との戦闘も既に発生している。
魔導機械密輸に関係すると思われる犯罪組織との戦闘も多発している状態である。

上記布告に王国の交易商人や一部富裕層は難色を示した。
王国と帝国は現在もなお交戦中であり敵国同士ではあるものの、民間レベルでは公然と交易などが行われている。
この交易で利益を上げている者は官民問わず存在し、その権益がシェンヤン人への尋問や監視で損なわれることを商人たちは恐れたのである。
このことは布告を発した者たちも承知しており、シェンヤン人への尋問や捕縛についてはよほど怪しげな者か、実際に工作活動などを現行犯で逮捕されたものに限られている。
特に疑わしい点のない在留のシェンヤン人や商人などについては特にこれまでと対応は変わらない。もしくは、軽い聞き取り程度の対応が行われるにすぎないだろう。
一部の悪徳な王侯貴族、役人、衛兵についてはこの限りではない。彼らによって無実の罪で投獄され、尋問などを受ける者も少なからず存在する。

密輸された魔導機械の行方については現在も詳細は不明である。
果たして帝国に渡ったのか、それを装った者たちが企図したのかも不明といった状況である。
帝国の関与を示すような証拠があからさまな程に残されており、密輸に関与した盗賊などには道術による洗脳の痕跡も確認されている。
捕縛された多くの道士も密輸計画については全く知らない者ばかりであり、帝国の関与を装った別の組織の犯行ではないかとも言われているが、王国の多くの高官は一連の事件はシェンヤン帝国によるものであると判断している。
シェンヤン帝国側はこれらの事件については口を閉ざしており、声明なども出されていない。シェンヤン側に魔導機械が大規模に導入されたというような事実も今のところ確認はされていない。

ただし、密輸事件発覚以後、一部盗賊や犯罪組織に安価で粗悪な魔導機械が多く使われ始めているということが確認されている。
無名遺跡付近や、メグメールの遺跡地帯では何者かによって魔力を注がれ、暴走状態にある小型の魔導機兵が破壊活動を行い、騎士団や冒険者によって討伐される事態も多く発生している。
盗賊たちが用いる魔導機械や、暴走する魔導機兵にはシェンヤンの道術や仙術由来と思われる魔力が注がれており、王国の高官たちはこのことからもシェンヤン帝国の関与は明白であるという結論を既に出しているが、あまりにも露骨であるために帝国の関与を疑う向きは上記の通り存在する。


◆PL向け情報
王国内のシェンヤン人への監視や締め付けなどについて、そういったイベントに参加したくないという方は無視して頂いて構いません。
話題の提供を目的としていますが、PCの活動を規制するといった意図はありません。
戦闘、投獄や尋問などの展開を求める場合には切欠として積極的に拾っていただければと思います。
上記のイベントのために、PCの活動が大幅に制限されるという場合はパラレルな時間軸として処理して頂いて大丈夫です。
巻き込まれないことを強く求める場合は、PC名簿やチャット補足欄などにその旨を明記しておくことをおすすめします。
またそういった記載のあるPCに対して、上記のイベントの話題を振るというようなことはご遠慮ください。
柔軟た対応を双方にお願いする形となります。

なお、今後、事件については更に展開することを予定しておりますので、密輸事件などを完全に解決してしまうというようなことはご遠慮くださいませ。
事件の中の一つを解決、というようなものはもちろん問題ありません。

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簡易戦闘イベント『機兵討伐 ――神代よりの使者――』

※「王国の現在」のログより、『魔導機械密輸事件』『魔導機械密輸事件・Ⅱ 余波』をご覧になった上でご参加ください。

「魔導機械密輸事件」が王国内の各地で発覚するとともに、今までにない奇妙な事件が「無名遺跡」中の遺跡や「メグメール自然地帯」の遺跡群付近で発生していた。
遺跡の中で眠っていた「魔導機兵」――『アンゲロス』と名付けられた――が次々と起動し、遺跡内部や遺跡の周囲を警備するかのように徘徊を始めたのである。
魔導機兵はこれまでも遺跡内で発掘され、王都で研究が行われていたものの、多くの機兵が一斉に自ら起動し動き回るような事例は初であった。故に、この事件は王都でも大きな騒ぎを引き起こした。

魔導機兵。彼らは遺跡を守るように動き回り、街などへは決して近づくことはない。
その点においては危険度は低いものの、遺跡に近づく者については無差別に攻撃を開始を行う危険な存在と化す。
王国軍は現在帝国軍との戦端を開いており、総力を機兵討伐に向けることは難しい。迅速な事態鎮圧が求められた。
このため、遺跡やその周囲を徘徊する機兵を討伐せよとの布告が騎士団などに王城より発せられた。
帝国軍との衝突も続いているため、騎士団や王国軍の代わりとして冒険者ギルドにも同様の依頼が多く張り出されており、討伐に参加すればそれなりの賞金を得ることが可能だろう。

既に『アンゲロス』との戦端は開かれており、既に多くの討伐も報告されているが遺跡より次々と魔導機兵は現れ、手は足りていない状態である。
『アンゲロス』の起動の理由は不明であるものの、「魔導機械密輸事件」との関係は濃厚であると目されており、帝国による陰謀ではないかという見方が王城の高官の多くを占めている。
一部のミレー族は『アンゲロス』を「神代機兵」――神の使いであると述べているが、王国民の大多数からは妄言として切り捨てられた。


【魔導機兵データ】
魔導機兵『アンゲロス』

「魔導機械密輸事件」の後に突如各地の遺跡で起動を始めた魔導機兵、その代表的なものが『アンゲロス』である。
『アンゲロス』は“使者”という意味。古代の神話における天よりの使者とその造形が似ることからこのように名付けられた。
今の世には存在しない非常に特殊な魔術鉱石を元とする「金属」で構成された体を持つ、強靭な機械の兵士。
デザインや大きさは個体によってまちまちであり必ずしも一定していないが、3~5メートルほどの大きさの物が多い。
なお、巨大なものでは10メートルを超える個体も存在する。
一言でその姿を表現するならば、白銀の鎧を纏った「鋼の巨人/騎士」である。魔術師・錬金術師が造るゴーレムにも似る。
起動すると「光背」が現れ、頭上には「光輪」が出現し、眩い光を放つ。
頭部には十字の切れ目が入っており、そこからも光が溢れ出す。敵対者を発見すると光は赤に切り替わる。
背には「羽」もしくは「翼」と思われる機構が存在しているものの、現在駆動中の機体のいずれにおいてもそれは機能していない。故に飛翔することはない。
基本的にコミュニケーションを取ることは不可能であり、自意識は保持していないと推測されている。

その兵装も個体によって異なる場合があるが、どの個体でも基本的に共通しているのは「槍」を持つということである。
この機兵は自ら魔術を使うことができ、その魔術によって「槍」を召喚し、攻撃を行う。
「槍」は真紅であり、刃の部分には古代文字が記されているものの、その意味を解するものは現代に存在しない。
「槍」の威力は強大なものであり、最大出力で投擲されれば地面を大きく穿つ。
これ以外に強力な「光線」「熱線」を光輪から発射する、巨大な剣を呼び出す、障壁(バリア)を張るなどの兵装が確認されている。

いずれの機兵も本来持っていたと思われる力の10~20%ほどしか出力できていないらしく、手練の騎士や冒険者であれば対処、破壊が可能。
ただし、そのボディは魔力に対して非常に強い耐性を持つため注意が必要である。その弱点は頭部の十字の切れ目と胸部にて輝く魔術鉱石ということが判明している。
本来はかなりの速度で移動していたものと考えられるものの、現在可動する機体はどれもその巨体に見合った重厚な動きを見せる。
「魔族」に対しては本来の力に匹敵するほどの機能を発揮する場合があり、このようになった機兵はたとえ魔王と呼ばれる存在であっても容易に破壊することはできない。
なお、破壊・機能停止とともに自壊する「呪」がかけられており、機体の残骸から得られる情報は非常に少ない。

本来の力、出力から言えば大幅に弱体化した状態ではあるものの、現代の人間、魔族にとっては強力な兵器であることには違いない。
動力源である魔術鉱石にはシェンヤン帝国の「道術」「仙術」にも似た奇怪な魔力が込められており、この魔力によって無理やり起動させられた可能性も指摘されているが、それを検証することは困難である。
一部機体は頭上に「札」が貼られており、これを剥がすことで機能停止に追い込むことも可能である。
自らの魔力を機兵の動力源である魔術鉱石に注ぎ込む事ができれば、ある程度の操作が可能であることも確認されている。
しかし、新たに魔力を注いた場合、『アンゲロス』一機体につき30分程度で自壊が行われる「呪」がかけられており、この「呪」はいかなる高度な魔術を使うものでも解呪することは不可能である。※

※自身の兵力として恒常的に取り込んだりはしないでくださいということです。なお、ご自身で新たに魔導機兵などを設定した場合は別です。


◆PL向け情報

【期間】9/2~9/12
【場所】「無名遺跡」、「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」(設定自由部屋も利用可能)

戦闘メイン小イベントです。自由に魔導機兵と戦い、破壊するなり敗北するなりしていただいて構いません。
管理者が機兵などを直接動かすようなことはいたしません。
利用者が自ら機兵と戦う、あるいは機兵を操るなどして他の利用者と戦うなどという遊び方を念頭に置いております。
遺跡より目覚めた人型の機兵(アンドロイド的なもの)をPCとしてご登録して戴くことも可能ですが、当サイトはあくまでファンタジー的な世界観によって構成されておりますので、魔導機兵などもライトファンタジー作品に見えるような、ファンタジー色の強いものでお願いします。
石油などの燃料や発電した電力で動くものではなく、あくまで魔力で動くような魔術的な機兵をイメージしていただければと思います。
機兵を登録する場合、明確に「神代」や「先史時代」の記憶を保持しているという設定は少々困りますので、そのあたりは記憶が消去されているか、あるいはぼかしていただくようお願いします。

上記の魔導機兵『アンゲロス』以外にも、異形の魔導機械、機兵などを設定していただくことも可能です。それを以て王都を破壊したりなどの行為はご遠慮ください。
戦闘イベントのため、PC同士で戦うことももちろん可です。ただし、お互いが楽しめるように無敵・相手の攻撃を完全無効化などの行動はご遠慮ください(お互いの合意のもとである、敗北展開を望んでいるなどの場合は当然除く)。
救助目的とした乱入についても、敗北展開をPLが望んでいる場合もありますので、その場合は素直に退くようにお願いします。

当イベントへの不参加の明記しているPC、あるいは日常的なロールプレイを望んでいるPCが「無名遺跡」「メグメール自然地帯」などに先入りしている場合はその意を尊重するようお願いします。
また、当イベントに不参加を明記している場合は機兵などについてはパラレルなものとして処理していただいて構いません。

イベント終了日に次の展開を管理者が記載します。

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