元奴隷の少女。 もともとは人間だったが、ある時を境に人間ではなく人型の魔導生命体となった。 魔導生命体であるがゆえにその身には高純度の魔力を大量に内包しており、魔術の触媒として優秀であるほか、魔物の類にも好まれる餌となる。 一方で本人の魔法の才能は乏しく、単純な魔法しか使えない上に精神状態でその効果は激しく増減するため安定感に欠ける有様。
手足は魔導機械製の義肢を取り付けており、単一の魔法に特化して機械側が補助を掛けることで安定して強力な魔法を発揮出来るようになっている。 ただしこちらは応用が効かないため、熟達した魔術師はおろかある程度の力量を持つ人間であれば四肢の動きを封じることで完封できる。
性格はおとなしく好奇心旺盛。 見たことのないものには積極的に触れにゆく。 しかし臆病で、敵意や害意に非常に敏感。怯えると身動きがとれなくなる。
無造作に膝下まで伸ばした白い金髪を持ち、碧色の垂れ気味のジト目には生気がない。 細い体も相まって幽霊のような姿。ただし胸は巨乳というほどではないものの豊か。
大抵は白いぶかぶかのローブだけを身にまとい、日がな一日ふらふらと王都近郊をさまよっている。
義肢に刻まれた魔法は脚力強化と魔力刃の生成、そして魔導機兵と同等の光線魔法の発射。 魔力刃はあらゆる物を切断可能だが、本人に致命的に剣術のセンスが無いため奇襲程度にしか使えず、光線魔法は腕を真っ直ぐに突き出して溜めが必要なため、これも滅多に当たるものではない。
自身を魔導生命に改造した貴族のもとから逃げ出し、獣に怯えながら王都の外で暮らしていたところを拾われ、メイドとして人間扱いされる生活を経験した。 まだ慣れないことが一杯だけれど、マスターへの愛情と頑張る気概だけは十分。 |
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